俺達の高校生活は、平穏に過ぎていく   作:”アイゼロ”

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はい、どうも、アイゼロです。

今日は朝から用事があるため、早めの投稿です。

それではご覧ください。


11日目

文化祭が中止になった日から1ヶ月。俺と春歌は久しぶりにベストプレイスで昼食をとっている。春歌の友人が昼休みに用事があるのが理由だ。久しぶりの潮風はやはり心地いい。

 

「ねえ、八幡」

「ん?」

「高校卒業したら、どこの大学行くの?」

 

高2の2学期となれば、そろそろ考えなきゃいけない、進路。春歌は淡々とした口調で聞いてきた。

 

ちなみに俺は最初から決まっていて、深く難しく考える必要がなかった。理系が絶望な俺は私立文系一択だ。

 

そのことを話すと、春歌は頭をへこませた。

 

「私、特にやりたいことないし、大学もどこがいいのかわかんないんだよね」

「なりたい職業も無いのか?」

「うん」

「…いや、春歌はもう就職先決まってるぞ」

「え?どういう事?」

「俺の嫁」

「なっ!?」

 

柄にもなくそう言うと、春歌はバッと俺から視線を逸らし、顔を赤くして俺の腕を強く握った。筋肉はそれなりにあるため、全く痛くない。

 

「本当にこいつは……。普段あんなヘタレなくせにこういうことは平気で……!」

「ヘタレは余計だ。………でも、大学は行くとして、就職は考えなくていいんじゃないか?」

「でも、それだと八幡に迷惑」

「別に春歌のためなら、働いてもいいしな。でも、どうしてもというなら俺が主夫になってやるよ」

「いや、そんな期待された目で見られても……。八幡にはしっかり働いてもらうからね」

「はいはい、しっかり社畜するよ。公務員安泰だから、職種なんでもいい」

「適当だー……」

 

普通に会社勤めがいいんだろうな。教師だと生徒の陰口怖い。警察はめちゃくちゃ動きそうだから嫌だ。凶器とか怖い。他にもあるが体を動かすとか人助けの職業ばかりだ。俺には合わん。俺やっぱヘタレじゃん。

 

「なんかすげえ話逸れたな。結局大学はどうすんだ?」

「今決めたよ。八幡と同じとこ」

 

なんとなく予想はしていたが、驚いた。今の春歌なら頑張れば受かるだろう。ここの所文系の成績がますます上がっているし、モチベーションも申し分ない。

 

「志望動機は?」

「婚約者がそこ希望したから」

「それ絶対進路調査票には書くなよ?」

「書くわけないでしょ!?即書き直しだよ!」

 

もし担任の先生にそれを見せたら、絶対職員室で涙を流すだろうな。あの人、結婚できないのが一番の悩みらしいし。F組の生徒にたまに愚痴こぼすくらいだからな。その度に教室がどよ~んとした雰囲気になる。

 

「あ、私銀行員ワンチャンない?」

「そしたら誰が家事やるんだよ……」

「私が両立!」

「あほ。おとなしく俺に養われとけ」

 

 




最後まで読んでいただきありがとうございます。

また明日。

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