世の中ってのはいつ、何が起きるのか予測なんてできやしない。それは人生にも言えることだ。
パパン! パン! ドガガガッ! ズズン!
敵のものなのか味方のものなのかも分からない銃声や爆音が灰色の雲に覆われた荒れ地に響き渡る。俺は自衛官として自衛隊初となる海外の戦闘地域で孤立した邦人の救出任務についていた。
『マルヒトよりヒトマル!武装勢力の攻撃が激しく前進は困難である。至急増援を求む。送レ!』
俺は小銃小隊の分隊長として襲撃をしてきた武装勢力に対して交戦規定と小隊長の命令に基づき部下達に射撃命令を下す。
「分隊、目標前方距離200の敵兵単連射撃て」
パン! パンパン! パパパパン!
部下たちは俺の命令に従い小高い丘から身を乗り出してかけおりようとしてくる武装勢力の兵士たちを訓練通りに正確に撃ち抜いて行く。普段の錬成の結果を見ることが出来て俺はとても満足していた。
そしてそれが油断となりつい、戦果確認の為に盾にしていた
パパン!タァーン!
「うぐっ!?」
3発をくらい弾かれるかのように後ろへ倒れこむ。
「分隊長が撃たれた! 衛生! 衛生!」
「ちくしょう! 山下1曹が撃たれた! 救急包帯で首の傷を止血しろ!」
不味い。俺の不注意と油断が招いたことだが、少し視線を動かすと辺りは血の海になりかなりひどいことになっていた。どうやら気休めに入れていた防弾チョッキの防弾プレートも割れてしまい腹部に激痛と焼けるような熱さが伝わってくるのが分かる。
「ガッ……ごぽ……ヒュー……ヒュー」
今すぐ戦闘に戻れと俺に群がり救急品袋を抱えてあたふたする部下達に言おうとしたのだが首も撃たれたらしく喋ろうとすると声の代わりに血の塊と空気の抜けるような音だけが出てきた。血を多く流しすぎたのか段々と意識が薄れ視界が狭まってきた。
「意識レベル低下! くそっ! 1曹、意識をしっかり持ってください!」
部下の声が遠くから聞こえてくるがそれも段々聞こえなくなり遂に意識を保たせることができずは暗く染まり目を閉じる。
死んだはずの俺だが何故か意識あった。相変わらず視界は真っ黒、音も聞こえず自分の体が浮いているのか沈んでいるのかさえ分からない空間に俺は漂い続けていた。そして突如として凄まじい光が視界を覆い尽くした。
「おー!よう来たな人間!」
ラノベ原作の物を書くのは初めてですが今後ともよろしくお願いします。