太正?大正だろ?   作:シャト6

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第七十四話

大輔「さて、俺が施せる全てを使って、あやめを調べたが…特に以上はないな。だが…」

 

身体的には問題ないが、相手は葵叉丹だ。何かしら呪い関係を受けててもおかしくない。

 

大輔「取り敢えず、霊力関係はおっさん達に任せて、万が一呪いがあった場合は、あの宝具を使うか…」

 

呪い系は魔術にも当てはまるはずだ。なら、あの宝具なら解除できる。

 

大輔「お前は絶対に救うからな…あやめ」

 

さくら達を含め、俺の女達に手を出したんだ。それ相応な仕返しがあると思えよ。葵叉丹…

 

大輔「…って、何が俺の女達だよ。まだ誰とも付き合ってすらねぇのに。少し頭を冷やすか」

 

俺はあやめを医務室に残して、地下に備えてる宿直室で寝る事にした。

 

あやめ「ウッ…ウウッ…」

 

誰?私の前にいるのは…

 

あやめ「あなたは…誰…」

 

「ふふふ…」

 

あやめ「誰?誰なの?」

 

あやめ「きゃあー!!」

 

私は目を覚ました

 

あやめ「ハ、ハア…ハア…」

 

目を覚ますと、見たことが無い場所だった。

 

あやめ「ここは…一体…」

 

「目が覚めたみたいですね」

 

振り向くと、そこには1人の女性が立っていた。

 

あやめ「あなたは…」

 

「私はオペレーター21です」

 

あやめ「オペレーター21?」

 

オペレーター21「今すぐマスターを呼んできます」

 

そう言い残してその人は部屋を出ていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

21「失礼します」

 

大輔「…ん?」

 

寝てる俺を起こしたのはオペレーターだった。

 

大輔「お前は確か…」

 

21「オペレーター21です」

 

大輔「そうか。それで21、こんな夜中に呼び出しに来たって事は、あやめの奴が起きたんだな?」

 

21「はい。いかがなさいますか?」

 

大輔「…あやめが目覚めるまでに変わった事はあったか?」

 

21「いえ。バイタルも正常でしたので、心身共に異常は見られません」

 

大輔「分かった。なら悪いが、本人が帰りたいと言うなら、二人体制であやめを送ってやってくれ」

 

21「了解しました」

 

そして21は部屋を出ていった。

 

大輔「取り敢えず異常なし…か」

 

俺は再びベッドに寝転んで、さっき聞いた事を思い出す。

 

大輔「後は霊力関係だな。問題なきゃいいが…」

 

しかし…なんか引っ掛かるんだよな〜。そんな事を考えていたら、俺はいつの間にか寝落ちしていたのだった…翌日、今日はアイリスと紅蘭が主演の舞台がある。何でも今回はコントらしい。

 

大輔「舞台でコントか。昔のドリフを思い出すな」

 

俺は生では見たことないが、昔の映像とかで見たが面白かった。まあ、アイリス達にそこまで求めるのは酷だな。

 

大輔「さて、念の為にあやめの様子でも見に行くか」

 

俺は店を出て劇場に向かった。途中でかすみと会い、あやめは地下にいるそうだ。すると大神とあやめがいた。

 

大輔「よう」

 

大神「森川さん!」

 

大輔「あやめの様子を見に来たんだが、見た感じ大丈夫そうだな」

 

あやめ「ええ。色々と心配をかけてごめんなさい」

 

大輔「気にするな。ところで、こんな所で何話してんだ?」

 

大神「はい。以前帝劇には敵が入ってきたのを教訓に、ここにワナを仕掛ければと思いまして」

 

大輔「ワナ…ねぇ。で、どんなワナを仕掛けるんだ?」

 

大神「例えば、倉庫から蒸気管を繋いで、噴射するようにすれば…」

 

あやめ「なるほど。いい考えね大神くん」

 

確かにいい考えとは思うが…

 

大輔「水を差して悪いが、降魔にそんなの効くか?あいつら普通の武器は効かないんだろ?」

 

大神「あっ」

 

大輔「おいおい…そこを忘れるなよ」

 

大神「…すみません」

 

あやめ「でも、いい考えと思うわ。効くかどうかは分からないけどね」

 

けど、それだけ大神が考えてるって事だ。

 

大神「自分はもう少し考えてみます」

 

そして大神は行ってしまった。

 

あやめ「……」

 

大輔「あやめ」

 

するとあやめはください俺の胸にもたれ掛かってきた。

 

あやめ「……」

 

大輔「何があったかは知らねぇが、口にしなきゃ分かんねぇ事だってあるんだぞ」

 

あやめ「そう…ですね」

 

大輔「…まぁ、お前が何も言わないならそれでいい。けど、お前に何かあった場合は、俺がいるから安心しろ」

 

あやめ「…はい」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マリア「…何をやっているのかしら?」

 

さくら「……!」

 

すみれ「あやめさんのあの顔…森川さんにトロトロって感じですわ」

 

アイリス「あやめお姉ちゃんズル〜い!」

 

紅蘭「ホンマ油断できひんわ〜」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の夜…

 

 

あやめ「私は…いったい…どこへ行こうというの…私には…分からない…私は…いったい…どうしたっていうの…」

 

「何を悩んでいるというのかしら…?フフフ…」

 

あやめ「あなたはいったい…誰なの…?」

 

「フフフ…わたし?忘れてしまったの?すぐに分かるわ…」

 

あやめ「えっ?」

 

「フフフ…」

 

叉丹「ふふふ…もう少しだ。降魔【鹿】、そこにいるな?」

 

鹿「はっ!」

 

叉丹「出撃せよ。最強の降魔が目覚めるまで、邪魔な小娘どもをかく乱しろ!」

 

鹿「かく乱…はっ、承知したしました!」

 

叉丹「ふふふ…人間どもよ。もうじき、貴様らの存在を地上から消滅させてやる。赤き月…そして闇…破滅…新しき世界の序曲にふさわしい」

 

あやめ「私はいったい…どうしてしまったの…分からない…何かが私を…」

 

叉丹「…目覚めの時はちかづいている。さぁ、覚醒するがいい…」

 

あやめ「どうなってしまったの…私…どうなってしまうの…?」

 

叉丹「赤き月のもとに、最強の降魔、蘇らん…さぁ…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大輔「……」

 

「起きなさい!」

 

大輔「ブヘッ!」

 

俺は誰かに頭を殴られた。目覚めると、目の前には俺をこの世界に送った神がいた。

 

神「久し振りね」

 

大輔「そうだな。けど珍しいな。お前が直々に訪ねてくるなんて」

 

神「まぁね。久々に貴方に会いたかったってのもあるけど、貴方の事を思ってる人に何かが起きてるから、教えに来てあげたのよ」

 

俺を思ってる奴?誰だ?

 

神「藤枝あやめ」

 

あやめが?

 

神「ええそうよ。貴方、彼女の事を調べてあげたでしょう?」

 

大輔「ああ」

 

神「けど、彼女には呪いが掛かっていたのよ」

 

大輔「何だと!?」

 

神「流石に呪い関係は、いくら貴方でも分からなかったみたいね。けど安心しなさい。相手が貴方の事を好いてくれてるから、私がワザワザ教えに来たのよ」

 

大輔「そうだったのか…ありがとうな」

 

神「いいわよ別に。貴方には幸せになってほしいからね。それでだけど、彼女は降魔になる寸前だわ」

 

大輔「何だと!!」

 

あやめの奴が降魔にだと!

 

神「流石に彼女が降魔になったら、私もどうする事もできないわ。けど、1つだけ方法があるわ」

 

大輔「どんな方法だ?」

 

神「これよ」

 

そう言うと神は、俺に一発の銃弾を見せた。

 

神「これには私の力が込められてるわ。これを彼女に撃ち込めばいいわ」

 

大輔「これをか?」

 

神「そう。ただし、彼女が降魔に変わる直前で撃ち込まなきゃなんないわ。上手く撃ち込めれば、彼女と降魔になった彼女に分裂するわ」

 

大輔「…一発勝負って訳か」

 

神「ええ。貴方が鍛えたスキルがあれば問題ないと思うけど、万が一は貴方の相棒に力を借りなさい」

 

大輔「相棒…大賢者か」

 

神「ええそうよ。大賢者より上もあるけど、今の貴方じゃまだ進化は無理ね」

 

大輔「そうか…」

 

神「それじゃあそろそろ欲しいお別れね」

 

大輔「ああ。また暇な時来てくれ。今度は酒でも飲もう」

 

神「あら?酔わせて何するつもりかしら?」

 

大輔「アホか!」

 

神「フフッ、冗談よ。楽しみにしてるわ。後、彼女は今地下にいるわ。多分だけど、魔神器?だったかしら」

 

大輔「なに!分かった。ありがとう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大輔「…ハッ!」

 

俺は目が覚めると、急いで下さい着替えて帝劇の地下に向かった。間に合えよ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あやめ「わ…たし…本当の…わたし…わたしはいったい…誰なの…?」

 

大神「赤い月か…不気味な夜だな。後は地下を見回るだけか…」

 

大輔「大神!」

 

大神「も、森川さん!?どうしたんですか?こんな時間に」

 

大輔「詳しい説明は後だ。ハァ…ハァ…あやめの奴を見なかったか?」

 

大神「あやめさん?見てませんけど…」

 

大輔「そうか…って事はやっぱり地下か…

 

大神「森川さん?」

 

俺は急いで地下に向かった。地下に着くと神が教えてくれた通りあやめがいた。

 

あやめ「……」

 

大輔「あやめ…ここにいたか」

 

あやめ「うっ…くっ…うっ!」

 

大輔「おいあやめ!しっかりしろ!」

 

あやめ「う…うう…」

 

大輔「あやめ!」

 

するとあやめは、俺の首を思いっ切り締めてきた。

 

大輔「ぐっ…うっ!」

 

あやめ「うぐぐぐぐ…ぐぐ…」

 

大輔「あ…あや…め…」

 

マズイ…この力…

 

大賢者『解。マスター、これ以上は危険です。迎撃を開始します』

 

バカ言うな大賢者!あやめにそんな事…できるかよ!

 

大賢者『ですが、これ以上はマスターが危険です』

 

それでもだ!死んだら死んだ!それまでだ!だが、俺もみすみす死ぬつもりはねぇ。だからよ…

 

大輔「とっとと…目を覚ませってんだ!」

 

俺はあやめを威嚇した。

 

あやめ「はっ!」

 

正気に戻ったあやめは、締めてた俺の首をから手を離す。

 

大輔「ゴホッゴホッ!」

 

あやめ「ご…ごめんなさい…森川さん…大丈夫…?」

 

大輔「…は〜っ!ったく。死ぬかと思ったぜ」

 

あやめ「わ…私が森川さんを…」

 

大輔「まあ気にするな。けど、一体何があった?」

 

あやめ「…森川さん、お願い。私を…強く抱き締めていて」

 

大輔「……」

 

あやめ「お願い…早く…!!」

 

俺はあやめに言われた通りあやめを抱きしめた。

 

あやめ「お願い…もっと強く…うう…」

 

大輔「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビーッ!ビーッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すると警報が鳴り響く。

 

大神「森川さん!あやめさん!」

 

大輔「大神か」

 

大神「敵です!至急作戦司令室に!森川さん司令がお呼びです!」

 

大輔「…分かった」

 

あやめ「大神くん。少しだけ話があるから、貴方は残ってちょうだい。すぐに済むわ」

 

大神「分かりました」

 

そして~俺はあやめと大神を残して、作戦司令室に向かった。

 

大輔「…マジでこの銃弾を使う事になりそうだな」

 

大賢者『解。ですが、それを使わなければ、藤枝あやめを助ける事はできません』

 

大輔「分かってるよ…ままならねぇな…」

織姫とレニに対して

  • 大輔に織姫&レニ両方
  • 大輔に織姫。大神にレニ
  • 大輔にレニ。大神に織姫
  • 大神に織姫&レニ両方

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