天海との戦いも終わり、俺達は普通の生活に戻っていた。今日も俺は店で働いている…んだが
「ったくカンナの奴。ウチは出前はしてないって何度言えば分かるんだ」
俺はカンナに注文された【カンナスペシャル】を持って、帝劇に出前を届けている。なんでもある人と稽古ををしすぎて飯を食いそびれたらしい。
「しかし、カンナが飯を食いそびれる程稽古をする相手って誰だよ。大神の奴ではなさそうだし…」
そんな事を考えながら帝劇に到着する。中に入りカンナを探していると…
「とりゃああああああああああああ!!!!!!」
「な、なんだ!?」
物凄くバカでかい声だが…地下からか?俺は出前を持ったまま地下に下り、さくら達がよく稽古をする稽古場に到着した。声は中からみたいだな。
さくら「森川さん!」
すると同じく駆け付けたさくらと入り口で出会う。
「おうさくら。さっきこの中からバカでかい声が聞こえたんだが」
さくら「はい。なんでも米田支配人のお知り合いで、今大神さんとカンナさんがお稽古をしているみたいで」
「へ~おっさんの知り合いか。それは興味あるな。それに、カンナが中にいるなら好都合だ。ついでに出前を渡せるしな」
さくら「でしたら入りましょう」
中に入ると、大神と柔道着を着た男が稽古をしていた。
さくら「あ、あの人は…!」
カンナ「おうさくら!それに大将も!」
「探しましたよカンナさん。食堂に行ってもいないので」
カンナ「たはは…わりぃわりぃ。今米田支配人の知り合いの人に、あたいと隊長が稽古つけてもらってたんだよ」
「見れば分かりますよ。取り合えず、ご注文の【カンナスペシャル】です」
カンナ「おっ!待ってました!!」
俺は注文のカンナスペシャルを渡し、代金を受け取る。するとすぐに食べ始める。
大神「ぐあっ!」
「うむ…」
すると大神達の訓練も終わった。
大神「あ…ありがとう…ございました」
「うむ。若者よ、もっと己を愛し、己を信じ、己に勝つ。それが、セガサターン!シロ!!」
何言ってんだあのおっさん。するとおっさんは、俺とさくらの方を見ると突然…
「さくらさ~ん!さくらさ~ん!」
さくら「ふふっ」
するとさくらも笑いながらおっさんの方に駆け出した。
さくら「こっちこっち~!こっちよ~!こっち~!」
「さくらさ~ん!さくらさ~ん!」
さくら「あっはははは……うふふふふ……」
「はははははは!」
そしてふたりは互いを見つめあう。
「…また会えたね」
さくら「…はい」
「…なんだよあれ」
俺は思わず素の言葉が出てしまった。
大神「さ、さぁ…」
米田「相変わらずだな。せがたとさくらは」
大神「米田支配人!」
すると稽古場におっさんがやって来た。マリア達もいて全員が集合している。
米田「せがたは昔、小さいさくらとよく遊んでくれててな。さくらの奴も、未だに仲がいいんだよ」
「いや、あれ仲がいいって次元か?」
どう見ても、キャッキャウフフッて感じで、イチャついてるようにしか見えんが?
米田「あいつは…せがたは、俺が知ってる中でこの世で一番強いと見てる」
カンナ「ああ。それに関してはあたいも同意だ。今まで色んな奴と戦ってきたが、一番強いって思った」
大神「はい。自分も稽古をしてもらってそう感じました」
え~、おっさんや大神、それにカンナにまでそう言わせるか。
米田「んじゃ紹介するか。せがた三四郎だ」
せがた「己を愛し、己を信じ、己に勝つ。遊びの道を極め、頂点に達した男。それが俺だ。それが…せがた三四郎なのだ!」
『……』
せがたの紹介に、俺達は黙ってしまう。どんな自己紹介だよ。
さくら「うふふ、変わりませんねせがたさんは」
米田「全くだ。相変わらず訳の分からねぇ自己紹介だぜ」
どうやら毎度の事らしい。
大神「しかし、それほど強い人に稽古をつけていただいたとは。……」
すると大神は、俺とせがたを交互に見る。
大神「ふとした疑問なんですが、森川さんとせがたさん、どちらが強いのでしょうか?」
すみれ「確かに…それは気になりますわね」
紅蘭「せやな。ウチらは森川はんが強いのは知っとるけど」
アイリス「大輔お兄ちゃんは負けないよ!」
マリア「どうかしら?見た感じ、せがたさんからも凄い霊力に似たものを感じるわ」
あ~…これは面倒な事になりそうだな。
米田「面白いじゃねぇか。森川、お前せがたと戦ってみろよ」
「米田さん…」
はぁ…これはやるしかなさそうだな。俺は渋々前に出る。
「よろしくお願いします」
せがた「うむ。だが、今のままではお互い本気で戦えまい」
するとせがたは、自分の回りに気を集中させる。
せがた「はああああああっ!!はあああああっ!!!!!!」
すると周りの景色が稽古場から変わる。
あやめ「なっ!?」
大神「ここは…」
せがた「ここはかつて私が修業をした空間。ここならば、互いに本気で戦ったとしても、周りを気にする必要がない」
おいおい…確かに俺の地下にも似たようなのはあるが、自分の気でこんな空間を作り出すかよ…
「やべぇな…勝てるビジョンが浮かばねぇ」
この世界に来て、俺は初めて敗北すると心から思った瞬間だった。
米田「それでは…」
さくら「始めてください!!」
織姫とレニに対して
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大輔に織姫&レニ両方
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大輔に織姫。大神にレニ
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大輔にレニ。大神に織姫
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大神に織姫&レニ両方