すみれとカンナの喧嘩か翌日、おっさんから電話がかかってきた。
「もしもし」
米田『おぅ、森川か?この前は色々とすまねぇな』
「気にするな。俺から言い出した事だからな。で、あれからどうなんだ?」
米田『ま、相変わらずだな。だが、すみれとカンナ、そして大神の3人には、少し前に深川に行ってもらった』
「行ってもらったって」
いやいやおっさん、何でわざわざあの2人を大神と一緒に行かせたんだよ。
「おっさん…大神に押し付けたな」
米田『人聞き悪い事言うんじゃねぇよ!』
いや…状況を知ってる俺らから見れば、どう見ても大神に押し付けたとしか考えられないんだが…
「まぁいいか。けど、何で深川を調べに行ったんだ?」
米田『その事について説明してぇから、今から劇場に来れるか?』
「分かった」
そして電話を切り、俺は店を閉めて劇場に向かった。到着すると、来賓用の入り口にかすみが立っていた。
かすみ「お待ちしてました森川さん」
「わざわざ出迎えてもらってすみません」
かすみ「気にしないで下さい。今回は支配人室ではなく、司令官直々に森川さんを作戦室に案内するように言われましたので」
「作戦室…ですか」
って事は、劇場の地下に案内されるんだな。流石にあそこは俺1人で行くわけにはいかないしな。
かすみ「はい。それではご案内しますね」
そして俺は、かすみに案内されて地下にある作戦室にやって来た。
かすみ「失礼します。米田司令官、森川さんをお連れしました」
米田「ご苦労。森川、適当な席に座ってくれ」
俺は空いてたさくらとマリアの間の席に座る。
「それで、大神さん達以外の皆さんがいますが…」
あやめ「ええ。大神君達から連絡が来るまで、今は待機中なの」
米田「一応この後翔鯨丸に乗り込むがな」
「なるほど」
ん?なら何で俺は呼ばれたんだ?
「では、何で自分は呼ばれたんですか?」
米田「実はな、大神達から連絡が来た時に、あやめ君達と一緒に行ってほしいんだよ」
「…はい?」
俺耳がおかしくなったか?一緒に行ってほしい?
「いやいや、おかしくないですかそれ!?」
米田「無理な頼みだってのは十分分かってるつもりだ。だが、あいにく俺はこの後どうしても外せない用事があるんだよ」
あやめ「緊急事態の時ならば、問題ないのよ。けど、今は緊急警報も出ている訳じゃないから」
あ~確かに。別に何処かで脇侍が暴れてるって訳じゃないからな。
「しかし、自分は一緒に行って何をすれば?」
米田「なぁに、翔鯨丸の椅子に座ってこいつらを励ましてやればいいんだよ」
それってつまり、おっさんの代わりに翔鯨丸の椅子に座って指揮しろと言ってるもんだよな。
「えっと…皆さんはそれでいいんですか?」
俺は念の為さくら達に聞く。
さくら「全然大丈夫ですよ!森川さんが来てくれるなら!!」
マリア「指揮等は、合流して大神隊長が引き継ぎますし、それまでの間は私とあやめさんが行いますから」
アイリス「アイリス、大輔お兄ちゃんに来てほしいな」
紅蘭「ウチも構いません。森川はんが来てくれら方が、皆の霊力も上がりますさかいな」
あやめ「ってな訳で、よろしくお願いするわね♪」
「…わかりました」
やれやれ…なんでこうなるかな。すると、由里が作戦室に入ってくる。
由里「米田支配人、大神隊長より連絡がありました」
米田「分かった。聞いたなお前ら。それでは直ちに翔鯨丸に乗り込み、大神達の元に向かってくれ」
『了解!!』
米田「森川…頼んだぞ」
「分かったよ。ったく、今度ウチの店の売り上げに貢献してもらうからな」
俺はおっさんにそう言い残して、さくら達の後を追いかけた。到着すると、普段は外からしか見ることのない翔鯨丸があった。
「近くで見ると、やはり大きいですね」
あやめ「フフッ、そうでしょ?それじゃあ森川司令官代行、行きましょうか」
「司令官代行はよしてくださいよあやめさん。ガラじゃありませんよ」
あやめ「あらそう?うふふふ♪」
所鯨丸に乗り込むと、中の作りを見て俺は驚く。
(この時代にしては、かなりな技術が詰め込まれているな。流石は最新鋭の技術が使われてるだけあるな)
由里「翔鯨丸、発進準備完了」
椿「地上に警報発令」
かすみ「ハッチ、開きます」
俺は普段はおっさんが座ってるであろう席に座って、かすみ達の行動を観察する。
かすみ「藤枝副司令、いつでも大丈夫です」
あやめ「分かりました。翔鯨丸、発進して下さい!」
由里「了解!翔鯨丸、発進します!」
そして翔鯨丸はゆっくりと浮き上がっていき、やがて地上に出た。俺はブリッジから外を眺めていた。まさか自分が乗り込んで外を見る側になるとはな。翔鯨丸は、大神達のいる深川へと向かうのであった。
織姫とレニに対して
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大輔に織姫&レニ両方
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大輔に織姫。大神にレニ
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大輔にレニ。大神に織姫
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大神に織姫&レニ両方