太正?大正だろ?   作:シャト6

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第三十一話

「ふぅ…やっぱ風呂は気持ちがいいな」

 

すみれとのキスから俺は、すぐに風呂に入り火照った顔を冷ましていた。

 

「風呂は命の洗濯。日本人の心だな。やっぱ湯船に浸からないとな」

 

浴槽は、俺が余裕で足を伸ばせるくらい大きく作ったからな。狭いと疲れが取れねぇんだよ。

 

「しかし…」

 

俺は、先程の事を思い出す。まさかすみれとキスするとはな。

 

「ま、言っちゃ悪いが過去(前世)でモテた事ないからな」

 

前世では、好きになった女に告白しても、イイ人止まりだったからな。

 

「……」

 

これ以上考えるのや止めだ。さっさと上がって、酒飲んで今日は寝るか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カラカラ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん?」

 

浴室の扉が開く音が聞こえたが、湯気で入り口が見えねぇな。目を凝らして見ると、湯気に人影が浮かび上がる。そしてやって来たのは…

 

「さ、さくら!?」

 

さくら「……」

 

さくらだった。

 

「バ、バカ!俺が入ってるの知ってるだろが!!」

 

俺は慌てて後ろを向く。

 

さくら「す、すみません///けど、どうしても森川さんと話がしたくて」

 

「……」

 

話って、風呂から出た後でもできるだろうが!けど仕方ねぇ。これ以上立たせて風邪引かせたら意味ねぇからな。

 

「…とにかく湯船に入れ。そのままじゃ風邪引くぞ」

 

さくら「し、失礼します」

 

そしてさくらは入ってくる。一応2人でも入れるからいいが…

 

「「……」」

 

か、会話がねぇ!こんな状況で何話せばいいんだよ!!ってか、さくらもさくらだ!嫁入り前の女が男の!しかも独身の奴の風呂に入ってくんなよな!!

 

 

「「……」」

 

未だに俺達は、互いに背中を向けている。

 

さくら「…ごめんなさい」

 

「あ?」

 

さくら「私…見ちゃったんです。森川さんがすみれさんとせ…接吻したのを」

 

「……」

 

その言葉に俺は何も言えなかった。事実だからな。

 

「あ~…」

 

さくら「それを見たら、胸がチクチクして…苦しくなって…」

 

「だから、こんな行動に出たって訳か」

 

さくら「…はい」

 

やれやれ。だからってこんな行動を起こすとは、普通思わねぇわな。俺は側に置いてあるタオルを腰に巻き湯船から立ち上がる。

 

さくら「森川さん…」

 

「嫁入り前の女が、気軽に肌を見せるんじゃねぇよ」

 

さくら「ごめんなさい」

 

「だが、生憎俺は鈍感じゃねぇ。お前の行動の意味は理解してるつもりだ。けど、今はお前の気持ちには答えられない。お前…さくら以外にも、マリアやアイリス達の事もあるからな」

 

さくら「……」

 

俺の言葉に、さくらは黙っている。

 

「それに、今は帝都を脅かしてる脇侍をどうにかしないといけないしな。それが片付いたら、お前らの問いに答えるつもりだ」

 

そう言い残して、俺は風呂を後にした。そのまま着替え自分の部屋に戻り、ベッドに横になる。

 

「ったく、鈍感な大神の奴が羨ましいぜ」

 

そう呟いた俺は、そのまま眠りについた。翌日、俺はいつも通りの時間に起き、さくら、すみれ、紅蘭、そして俺の計4人分の朝飯の用意をしている。

 

「ん?1人起きたな。この気配は…さくらの奴か」

 

よりによって、先に起きたのがさくらか。いくら俺でも少しばかり気まずい。

 

さくら「お、おはようございます」

 

「ああ、おはよう」

 

さくらは俺の顔を見ると、昨日の事を思い出したのか顔を赤くしてる。ま、俺もバレない様に頑張ってんだがな。

 

さくら「あの…森川さん」

 

「さくら、お茶を淹れたから飲め」

 

さくら「は、はい」

 

カウンターの席に座らせ、淹れた茶を出す。それを受け取ったさくらはゆっくりと飲んでいく。

 

さくら「はぁ…美味しい」

 

「そうか」

 

俺はそのまま朝食の準備をする。

 

さくら「森川さん…昨日の事なんですが」

 

「……」

 

さくら「私の気持ち…」

 

「…昨日言った通り、今すぐにはお前の気持ちに答える事は出来ねぇ」

 

さくら「……」

 

「お前だけじゃねぇからな。ま、取り合えず平和になってからだな」

 

さくら「そう…ですね」

 

「悪いな」

 

話してる間に、朝食の用意が終わった。んで、タイミングよくすみれが下りてきた。その後ろから、ボサボサの髪をした紅蘭も下りてきた。

 

すみれ「おはようございます。さくらさん、森川さん」

 

さくら「おはようございますすみれさん」

 

「おはようございます。すみれさん、紅蘭さん」

 

紅蘭「ふあぁぁぁ…おはようさん」

 

そして俺達は朝食を食べるのだった。食べ終わり、食器を洗い終わると、さくら達は荷物を持って下りてきた。

 

すみれ「森川さん、本当にお世話になりました」

 

「気にしないで下さい。後は、お2人が仲直りできる事を祈ってますよ」

 

いやホント。頼むから仲直りしてくれよな。もうこんなのはごめん被るわ。

 

さくら「それではお邪魔しました」

 

紅蘭「ホンマ世話になりました」

 

そして3人は劇場へと帰っていった。

 

「さて、店の準備するか」

 

俺は3人が出てったのを確認すると、店の開店準備を始めるのであった。

織姫とレニに対して

  • 大輔に織姫&レニ両方
  • 大輔に織姫。大神にレニ
  • 大輔にレニ。大神に織姫
  • 大神に織姫&レニ両方

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