さて、今回の事件で俺はおっさんとあやめにある提案を出した。その案とは…
(まぁ、俺が言った事だが寝巻きがねぇのは驚いたな)
今現在俺は、マリアの部屋でマリアに変装して寝たふりをしている。大丈夫だとは思ったんだが、やはりマリアも女だ。それに、今回の犯人は巷を騒がしているネズミ小僧だ。念には念をって訳だ。
(マリアの奴、普段は裸で寝てるって言ってたから、マリアの服を借りる嵌めになっちまったからな)
そう。マリアは寝巻きを着て寝ないから、普段生活で着てる服を借りたのだ。
「さて、何時来るのやら」
そんな事を思ってると、ドアがカチャリと音を立てて静かに開いた。
「(来たか)Zzz…」
俺はバレないように、気配と聞き耳を立ててネズミ小僧の行動を確認する。
ネズミ小僧「チュ~チュチュチュ、よく寝てるぜ。さて、今回は何を頂こうかな♪」
するとネズミ小僧は部屋を物色し始めた。
ネズミ小僧「おっ、こいつは…」
すると、枕元に置かれてる拳銃を見つめていた。これはマリアの愛銃で、わざわざ借りたのだ。
ネズミ小僧「劇場の女優の癖に、物騒な物持ってやがるな。だが、こいつを売れば結構な値段で取引出来そうだな♪」
なるほど。盗んだ物は、どこぞのコアなファンに高値で売ってるって訳か。
ネズミ小僧「こいつは頂くぜ♪悪く思うなよ姉ちゃん」
そ~っとネズミ小僧は俺に近づく。もう少し…後3歩、2歩、1歩…今だ!!
「そこまでだ、ネズミ小僧」
俺は素早く起き上がり、ネズミ小僧を蹴り飛ばす。
ネズミ小僧「グヘェっ!!」
米田「観念しろネズミ小僧!」
それと同時に、おっさん達も部屋にやって来た。
ネズミ小僧「な、何でバレたんだ!」
米田「それはそこにいる奴のおかげだよ」
おっさんはそう言いながら俺を見る。
ネズミ小僧「女優のマリア・タチバナがだと!?」
「すみませんね。私はマリアさんじゃないんですよ」
丁寧な口調で、俺は変装を解く。
ネズミ小僧「なっ!?」
「私はこの近所で喫茶店を営んでいましてね♪」
俺の正体を見た瞬間、流石のネズミ小僧も驚いてた。
さくら「私のリボン返してください!」
すみれ「私のチョーカもですわ!」
紅蘭「ウチのメガネもや!」
盗まれた物を返せと言う3人。
ネズミ小僧「悪いね。盗んだ物は返せないってね!!」
そう言った瞬間、床に煙球を投げつけやがった。部屋はあっという間に煙で包まれる。
ガシャーン!!
すると突然ガラスが割れる音が聞こえた。そしてそこから煙が抜けていく。窓を破って逃げたか。だが、逃げられると思うなよ♪ネズミ小僧。
ネズミ小僧「ヘヘッ!そう簡単に捕まるネズミ小僧様じゃねぇのよ」
屋根伝いに逃げてると、突然後ろから攻撃された。
ネズミ小僧「おわっと!!だ、誰だ!」
オペレーター「ターゲット確認。それ以上動けば攻撃するわよ」
そこにいたのは、髪を縛ってる茶髪の姉ちゃんだった。
ネズミ小僧「へっ!たかが姉ちゃん1人で俺様を捕まえようってか?ちゃんちゃらおかしいぜ」
『なら、これならどうだ?』
背後から突然声がして振り向くが誰もいねぇ。
ネズミ「だ、誰もいねぇ」
そして再び前を向くと、さっきの姉ちゃんが増えていた。俺は目がおかしくなったのかと思って目を擦る。すると更に姉ちゃんが増えていた。しかも全員同じ顔だ。
ネズミ「ど、どうなってんだよ!?」
「どうもこうも、見たまんまが現実だ」
すると姉ちゃん達の後ろから、女優のマリア・タチバナに変装してた男が出てきた。
ネズミ「て、テメェは!?」
「観念しろネズミ小僧。もう逃げ場はねぇぞ?」
「観念しろネズミ小僧。もう逃げ場はねぇぞ」
俺は後を追い掛けて、先回りさせてたオペレーター達の間を抜けてネズミ小僧に話しかける。既にネズミ小僧の背後にも、オペレーターを配置してる。完全に包囲した形だ。
ネズミ「どうなってやがる!お前以外は全員同じ顔なんておかしいぜ!!」
「そりゃそうだろな。全員(この時代で言う)機械人形だからな」
ネズミ「き、機械人形だと!?嘘を言うな!!」
んなに叫ぶなよ。ま、お前の言い分も分かるけどな。どっからどう見ても、オペレーター達は普通の人間にしか見えねぇよな。はっきり言ってその気になれば夜の相手も出きるからな。
「さて…どうするネズミ小僧。この人数を相手に逃げれると思うか?」
ネズミ「クッ!」
悔しそうな顔してんな。さて、さっさと捕まえて…
ネズミ「チューチュチュ♪そう簡単に捕まってたまるかよ!」
するとネズミ小僧は、回りにいるオペレーター達の中に紛れ込んだ。
「この中に紛れ込みやがったか」
さて…どうするか。
「……down」
俺は英語でそう言うと、変装したネズミ小僧以外は全員がしゃがんだ。
ネズミ「なっ!?」
「なるほど。お前が偽物か」
ネズミ「クソっ!」
再び逃げようとするが、俺は鎖を出現させたネズミ小僧を縛り上げた。
「雑種ごときが、我から逃げようなど片腹痛いわ!」
ネズミ「な、何が起きやがった!?」
「王である我を侮辱するだけでなく、我の愚民も侮辱した。それは万事に値するぞ。図に乗るなよ」
ネズミ「お、お助け!」
「命乞いはあの世でするんだな」
俺は
「じゃあな。雑種」
そして俺は宝具を発射した。
ネズミ「ぎゃああああああああ!!!!!!!!」
ネズミ小僧の叫び声がこだましたのだった。
「なんてな♪殺すわけねぇだろうがよ」
宝具も発射すせず、その場から動かしていない。だがネズミ小僧は発射されると思い、泡を吹いて気絶していた。
「さて、後はこいつを米田のおっさん経由で警察に届けてもらうか。お前ら、今日はお疲れ。もう解散していいぞ」
『了解しました』
そして俺はネズミ小僧を担ぎ、オペレーター達は全員帰っていった。そして翌日、盗まれた物も無事戻ってきたそうだ。買った奴は、ネズミ小僧に依頼をしたため逮捕されたそうだ。
「しかし良かったじゃねぇか。3人の盗まれた物も無事帰ってきてよ」
俺はおっさんと2人で、支配人室で話している。
米田「まぁな。それにああいう事があったから、上の連中も警備を強化するって言い出してよ」
「へ~。どんな感じにだ?」
米田「それはな」
「大神さん!また間違ってますよ!!」
すると、事務所の方から声が聞こえた。
大神「勘弁してくれかすみ君。昨日から一睡もしてないんだよ」
「どうなってんだ?あれ」
米田「ああ。直ぐに警備の費用は落ちねぇからよ、当分の間、大神に寝ずに見回ってもらえって言われてな」
「鬼かよ。いくらなんでも無理だろうに」
米田「俺もそう思ってる。ま、今日までの辛抱だ。明日から花組の連中も含めて、日替わりで見回ることになってるからよ」
「それまでアイツがもつといいがな」
俺は今にも船を漕ぎだしそうな大神を見て、苦笑いをするしかなあった。ま、同情するよ。
織姫とレニに対して
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大輔に織姫&レニ両方
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大輔に織姫。大神にレニ
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大輔にレニ。大神に織姫
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大神に織姫&レニ両方