太正?大正だろ?   作:シャト6

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第二十八話

さて、今回の事件で俺はおっさんとあやめにある提案を出した。その案とは…

 

(まぁ、俺が言った事だが寝巻きがねぇのは驚いたな)

 

今現在俺は、マリアの部屋でマリアに変装して寝たふりをしている。大丈夫だとは思ったんだが、やはりマリアも女だ。それに、今回の犯人は巷を騒がしているネズミ小僧だ。念には念をって訳だ。

 

(マリアの奴、普段は裸で寝てるって言ってたから、マリアの服を借りる嵌めになっちまったからな)

 

そう。マリアは寝巻きを着て寝ないから、普段生活で着てる服を借りたのだ。

 

「さて、何時来るのやら」

 

そんな事を思ってると、ドアがカチャリと音を立てて静かに開いた。

 

「(来たか)Zzz…」

 

俺はバレないように、気配と聞き耳を立ててネズミ小僧の行動を確認する。

 

ネズミ小僧「チュ~チュチュチュ、よく寝てるぜ。さて、今回は何を頂こうかな♪」

 

するとネズミ小僧は部屋を物色し始めた。

 

ネズミ小僧「おっ、こいつは…」

 

すると、枕元に置かれてる拳銃を見つめていた。これはマリアの愛銃で、わざわざ借りたのだ。

 

ネズミ小僧「劇場の女優の癖に、物騒な物持ってやがるな。だが、こいつを売れば結構な値段で取引出来そうだな♪」

 

なるほど。盗んだ物は、どこぞのコアなファンに高値で売ってるって訳か。

 

ネズミ小僧「こいつは頂くぜ♪悪く思うなよ姉ちゃん」

 

そ~っとネズミ小僧は俺に近づく。もう少し…後3歩、2歩、1歩…今だ!!

 

「そこまでだ、ネズミ小僧」

 

俺は素早く起き上がり、ネズミ小僧を蹴り飛ばす。

 

ネズミ小僧「グヘェっ!!」

 

米田「観念しろネズミ小僧!」

 

それと同時に、おっさん達も部屋にやって来た。

 

ネズミ小僧「な、何でバレたんだ!」

 

米田「それはそこにいる奴のおかげだよ」

 

おっさんはそう言いながら俺を見る。

 

ネズミ小僧「女優のマリア・タチバナがだと!?」

 

「すみませんね。私はマリアさんじゃないんですよ」

 

丁寧な口調で、俺は変装を解く。

 

ネズミ小僧「なっ!?」

 

「私はこの近所で喫茶店を営んでいましてね♪」

 

俺の正体を見た瞬間、流石のネズミ小僧も驚いてた。

 

さくら「私のリボン返してください!」

 

すみれ「私のチョーカもですわ!」

 

紅蘭「ウチのメガネもや!」

 

盗まれた物を返せと言う3人。

 

ネズミ小僧「悪いね。盗んだ物は返せないってね!!」

 

そう言った瞬間、床に煙球を投げつけやがった。部屋はあっという間に煙で包まれる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガシャーン!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すると突然ガラスが割れる音が聞こえた。そしてそこから煙が抜けていく。窓を破って逃げたか。だが、逃げられると思うなよ♪ネズミ小僧。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネズミ小僧「ヘヘッ!そう簡単に捕まるネズミ小僧様じゃねぇのよ」

 

屋根伝いに逃げてると、突然後ろから攻撃された。

 

ネズミ小僧「おわっと!!だ、誰だ!」

 

オペレーター「ターゲット確認。それ以上動けば攻撃するわよ」

 

そこにいたのは、髪を縛ってる茶髪の姉ちゃんだった。

 

ネズミ小僧「へっ!たかが姉ちゃん1人で俺様を捕まえようってか?ちゃんちゃらおかしいぜ」

 

『なら、これならどうだ?』

 

背後から突然声がして振り向くが誰もいねぇ。

 

ネズミ「だ、誰もいねぇ」

 

そして再び前を向くと、さっきの姉ちゃんが増えていた。俺は目がおかしくなったのかと思って目を擦る。すると更に姉ちゃんが増えていた。しかも全員同じ顔だ。

 

ネズミ「ど、どうなってんだよ!?」

 

「どうもこうも、見たまんまが現実だ」

 

すると姉ちゃん達の後ろから、女優のマリア・タチバナに変装してた男が出てきた。

 

ネズミ「て、テメェは!?」

 

「観念しろネズミ小僧。もう逃げ場はねぇぞ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「観念しろネズミ小僧。もう逃げ場はねぇぞ」

 

俺は後を追い掛けて、先回りさせてたオペレーター達の間を抜けてネズミ小僧に話しかける。既にネズミ小僧の背後にも、オペレーターを配置してる。完全に包囲した形だ。

 

ネズミ「どうなってやがる!お前以外は全員同じ顔なんておかしいぜ!!」

 

「そりゃそうだろな。全員(この時代で言う)機械人形だからな」

 

ネズミ「き、機械人形だと!?嘘を言うな!!」

 

んなに叫ぶなよ。ま、お前の言い分も分かるけどな。どっからどう見ても、オペレーター達は普通の人間にしか見えねぇよな。はっきり言ってその気になれば夜の相手も出きるからな。

 

「さて…どうするネズミ小僧。この人数を相手に逃げれると思うか?」

 

ネズミ「クッ!」

 

悔しそうな顔してんな。さて、さっさと捕まえて…

 

ネズミ「チューチュチュ♪そう簡単に捕まってたまるかよ!」

 

するとネズミ小僧は、回りにいるオペレーター達の中に紛れ込んだ。

 

「この中に紛れ込みやがったか」

 

さて…どうするか。

 

「……down」

 

俺は英語でそう言うと、変装したネズミ小僧以外は全員がしゃがんだ。

 

ネズミ「なっ!?」

 

「なるほど。お前が偽物か」

 

ネズミ「クソっ!」

 

再び逃げようとするが、俺は鎖を出現させたネズミ小僧を縛り上げた。

 

「雑種ごときが、我から逃げようなど片腹痛いわ!」

 

ネズミ「な、何が起きやがった!?」

 

「王である我を侮辱するだけでなく、我の愚民も侮辱した。それは万事に値するぞ。図に乗るなよ」

 

ネズミ「お、お助け!」

 

「命乞いはあの世でするんだな」

 

俺は王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)を俺の後ろに出現させ、ネズミ小僧に狙いを定めた。

 

「じゃあな。雑種」

 

そして俺は宝具を発射した。

 

ネズミ「ぎゃああああああああ!!!!!!!!」

 

ネズミ小僧の叫び声がこだましたのだった。

 

「なんてな♪殺すわけねぇだろうがよ」

 

宝具も発射すせず、その場から動かしていない。だがネズミ小僧は発射されると思い、泡を吹いて気絶していた。

 

「さて、後はこいつを米田のおっさん経由で警察に届けてもらうか。お前ら、今日はお疲れ。もう解散していいぞ」

 

『了解しました』

 

そして俺はネズミ小僧を担ぎ、オペレーター達は全員帰っていった。そして翌日、盗まれた物も無事戻ってきたそうだ。買った奴は、ネズミ小僧に依頼をしたため逮捕されたそうだ。

 

「しかし良かったじゃねぇか。3人の盗まれた物も無事帰ってきてよ」

 

俺はおっさんと2人で、支配人室で話している。

 

米田「まぁな。それにああいう事があったから、上の連中も警備を強化するって言い出してよ」

 

「へ~。どんな感じにだ?」

 

米田「それはな」

 

「大神さん!また間違ってますよ!!」

 

すると、事務所の方から声が聞こえた。

 

大神「勘弁してくれかすみ君。昨日から一睡もしてないんだよ」

 

「どうなってんだ?あれ」

 

米田「ああ。直ぐに警備の費用は落ちねぇからよ、当分の間、大神に寝ずに見回ってもらえって言われてな」

 

「鬼かよ。いくらなんでも無理だろうに」

 

米田「俺もそう思ってる。ま、今日までの辛抱だ。明日から花組の連中も含めて、日替わりで見回ることになってるからよ」

 

「それまでアイツがもつといいがな」

 

俺は今にも船を漕ぎだしそうな大神を見て、苦笑いをするしかなあった。ま、同情するよ。

織姫とレニに対して

  • 大輔に織姫&レニ両方
  • 大輔に織姫。大神にレニ
  • 大輔にレニ。大神に織姫
  • 大神に織姫&レニ両方

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