俺は外で掃除をして、ふと空を見上げる。
「…平和だな。ここ最近は、脇侍や黒之巣会の連中も出てこない。このまま続けばいいが、そうもいかねぇんだろうな」
雲1つない空を見上げながら、俺はそう呟く。呟きたくもなるがな。
「帝劇も、次回公演を控えてるから、ここ2、3日は休演中だしな。アイツらも、それぞれ自由に過ごしてるみたいだしな」
ま、劇場が休演中は家の店も暇なんだけどな。
「さて、今日はどうするかなっと。ウシッ!掃除終わり!!」
店前の掃除も終わり、店に入る。取り合えずコーヒーでも淹れるか。パッパと準備をし、後はのんびり待つだけだ。コーヒーの匂いが店中に広がり、のんびりとした時間が流れる。
カランカラン
すると、扉に付いてるベルが鳴る。客か?
「いらっしゃ…珍しい組み合わせだな」
入り口を見ると、米田のおっさん、あやめ、さくら、マリア、すみれがいた。
米田「おう、邪魔するぜ」
さくら「こんにちは森川さん」
すみれ「失礼いたしますわ」
マリア「突然お邪魔してすみません」
あやめ「ごめんなさいね」
「別にいいさ。とにかく座れ。コーヒーくらいなら淹れてやる。丁度飲むつもりだからな」
俺は5人にカウンター席に座るよう進める。序でに店の看板も裏返しておく。
「ほら」
俺はコーヒーを自分の分を含め、5人に出す。
「で、5人で来るのは珍しいな」
米田「まぁな」
「俺に何か用か?それとも飯を食いに来たのか?」
米田「……」
そう言うと、おっさんは飲んでだカップを置く。これは向こうの方の仕事か。ま、後で聞くか。俺もこの後色々と調整もあるしな。で、さくら達はおっさんを残して店を出ていった。今から残りの面子と合流して、買い物に行くそうだ。俺も誘われたけど、おっさんが残るし断った。さくら、マリア、すみれは残念そうな顔をしてたが。で、その中にあやめの奴が混ざってたんだが?
「さて、依頼内容は?」
俺は誰もいなくなった店内を確認し、おっさんに話しかける。
米田「…実はな、ここ最近ウチの連中が、変な奴につけられてるらしいんだ」
「なに?」
俺はおっさんの言葉を聞いて、僅かだが眉毛を動かした。
米田「3日前の事だ。さくらと椿の奴に買い出しを頼んだんだが、道中何処からか見られているような感じがしたそうだ。それに、かすみや紅蘭も劇場付近で怪しい人影を見たらしいんだよ」
「なるほど」
俺はコーヒーを飲みきり、おっさんの話の被害を考える。
「分かった。調べてやるよ」
米田「助かる」
「気にすんな。俺もアイツらが被害に遭ってるかもって聞きゃ、気分悪いからな」
そして俺達は、早速地下に向かった。
「一応、ここ帝都にはところ狭しと俺がカメラを取り付けてるからな。おい、ここ最近の劇場周辺の様子を映してくれ」
オペレーター「了解です」
俺の指示でオペレーター達は一斉に動き出す。
米田「おい森川。誰だあの嬢ちゃん達は?全員同じ顔だが…」
「ああ、あいつらは俺が作った機械人形だ。戦闘等はイマイチだが、その分機械関係は滅法強い」
米田「お前が作っただぁ!?しかも機械人形だと!!どっからどう見ても人間だろうがよ!」
「当たり前だ。街でも情報収集してもらうんだ。人間そっくりに作ったに決まってるだろ」
俺はさも当然の様に答える。おいおっさん、何で手をデコに当てて溜め息ついてんだよ。
米田「やれやれ…つくづくお前には驚かされるぜ」
「ククク…褒めてもタダにはしないぞ♪」
米田「褒めてねぇよ!それに、キチンと支払う。呆れてんだよ」
ハハッ。たまにはおっさんをからかうのも悪くねぇな。
オペレーター「マスター、3日前に帝劇付近にて、怪しい人影を確認しました」
「あったか。拡大してくれ」
オペレーター「了解です」
中央の画面に拡大させる。
「時間は…午後2時だな」
米田「ああ。確かこの時は、さくらとアイリス、それに椿の3人で買い物に出掛けてた筈だ」
少し時間を進めると、確かに劇場からさくら、アイリス、椿の3人が出てきた。すると男は、3人が出てきた瞬間物陰に隠れた。
「あいつらが出てきた瞬間に隠れたか。こりゃマジで怪しいな」
米田「ああ」
そして、今度は更に2日遡り画面を見ると、マリアとかすみ、すみれの3人が夜に帰宅してた時の映像だ。
「明らかにこの3人をつけてるな」
男に気付いたのか、マリアが銃を抜き先程まで男がいた場所に向かっている。
米田「随分と素早いな」
「…おい、こいつの顔拡大できるか?」
オペレーター「了解、画像を拡大します」
男の顔がカメラに映った時に停止し、顔を拡大する。ウチの技術があれば、はっきり鮮明に映し出せる。
「こいつか」
米田「……」
「おっさん、この男の顔に見覚えは?」
米田「いや、悪いが俺には心当たりはねぇな」
ふむ…おっさんには心当たりはないと。
「この画像を現像してくれ」
そう言うと、オペレーターの連中はテキパキと動き、この映像を現像した。
「これを他の連中に見せてみるか。見せれば誰かしら知ってるかもしれねぇしな」
米田「そうだな。なら、今夜ウチに来てくれ。全員を集めておくからよ」
「了解だ。後、金は後日でいい」
米田「分かった。じゃあ夜にな」
そしておっさんは帰っていった。俺はそのまま椅子に座り、ストーカー行為をしてる男の映像をジッと見ていた。
「ん~…どっかで見た気がすんだけどなぁ」
俺は、男の顔に見覚えがあるような感覚になるが、結局は思い出せんかった。
「ま、今日あいつらに聞けば、少しは進展するだろうさ。後は任せたぞ」
オペレーター『了解です』
そして俺も戻ったのであった。
織姫とレニに対して
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大輔に織姫&レニ両方
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大輔に織姫。大神にレニ
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大輔にレニ。大神に織姫
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大神に織姫&レニ両方