シャオロンとの戦いも終わり、残りの連中も挑むが、やはり歴戦の旧・華撃団には勝てなかったが、それでも現・華撃団の表情は晴れやかだった。
(やれやれ。なんとかなったか)
俺は今は楽しそうに話してる新旧の華撃団を見て安堵した。そして、明日には全華撃団が、大気圏ギリギリにいる大和に乗り込む事が決まった。俺も行く予定だが、さくら達から待っててほしいと言われ、その場では頷いておく。
そして翌日、さくら達はミカサで大和に向かった。ま、俺はこっそり乗り込んで身を隠してるがな。
大神「くそっ!なんて多さだ!」
大河「一郎叔父!このままじゃ…」
大神達は待ち伏せしてる降魔達の数の多さに苦戦している。流石にあれは多いな。仕方ない。
「三千世界に屍を晒すがよい…天魔轟臨!これが魔王の三千世界じゃあっ!!」
『!?』
宝具の三千世界を使って、大神達の回りにいた敵を一掃した。
「おいおい。こんな場所で手こずってんじゃねぇよ」
『も、森川(だ、大輔)さん!?』
さくら「な、なんで大輔さんが!」
「あのなさくら。自分の嫁達が戦場に行ってるのに、戦える力があって待ってますって事が俺にできると思ってるのか?」
マリア「はぁ…なんとなく分かってはいたけど…」
直仁「まさか本当に来るなんて…」
そしてそこから俺も加わり、部隊を複数に分ける。俺は直仁、神山、エリスの部隊だ。俺達は奥に進んでいき、光武一機分の大きさの穴に入る。直仁が先に入ると、入り口に結界が張られ俺と神山、エリスの3人は取り残された。
誠十郎「しまった!」
エリス「直仁!」
「チッ!さっさと壊すぞ!」
俺達はバリアに向けて攻撃する。結界は簡単に壊れた。
誠十郎「よし!」
しかし、一瞬で元通りになる。
「おいおいマジかよ」
誠十郎「怯まず攻撃するんだ!」
そしてもう一度壊すがすぐに元通りになる。
「鬱陶しいな!ボイスミサイルぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」
俺は特典で攻撃するがそれでも駄目だった。
エリス「くっ!何故だ!壊れている筈なのに!」
誠十郎「壊しても壊しても、新しい結界が張り続けられている!」
「根本を絶たねぇと復活する仕組みって事か!!」
鬱陶しいな!サメの歯かよ!
「受け取ってくれーーーーーーーーーっ!!!!」
誠十郎「はっ!?今の声聞こえましたか!?まさか直仁さんの!」
「間違いなく、今の声は直仁のだ!」
エリス「直仁ォォーーーーーーー!!」
すると、入り口の結界が消えた。
誠十郎「き、消えた…」
「どうやら決着がついたみたいだな」
エリス「……」
俺達も中に入り、直仁と合流する。奥に進んでいくと、凄まじい戦いの跡が残っていた。
誠十郎「この戦いの後は!?」
辺りには瓦礫があり、戦いの激しさを物語っていた。
「ん?待て、あれを見ろ!」
俺は瓦礫の上に浮いてる青く輝く光玉を見つける。
誠十郎「これは…霊気の…玉?龍が…巻き付いて…それにこれは!?」
神山とエリスは、無限から降りて、俺と一緒に近づく。するとそこには、今俺達にはなくてはならない物があった。
誠十郎「五輪!五輪の鍵がこの中に!」
「なんだと!?」
まさかこの光玉の中に、目当ての五輪の鍵があるとは…
誠十郎「こ、この霊力の感覚!そ、そんなぁ!ぁ…ぐ…うう…あああああ」
光玉に触れた神山は、そのまま泣き崩れる。
「何があった!神山!」
エリス「誠十郎!」
誠十郎「俺は…俺は直仁さんが此処で必ず勝っていると思って…呼び掛けをしませんでした。でも…さっきの光玉に触れて全てが分かってしまった…直仁さんは…今さっき、此処で死んだんです…!」
エリス「!!」
「そうか…」
神山からそう聞き、俺は煙草を一本口に咥える。
「直仁の野郎…カッコつけやがって!だが、これで先に進める。行くぞ…二人共。俺達は先に進まなきゃならねぇんだ」
俺は敢えて神山とエリスに冷たく言う。
エリス「マスター…あなたは!!」
誠十郎「森川さん…!!はっ!」
「神山…」
誠十郎「…森川さん…煙草の向きが…逆ですよ」
「!!」
俺は煙草を口から離し握り潰す。冷静だ思ってたが、俺も動揺してたみたいだな。情けねぇ。
誠十郎「直仁さん…貴方が託してくれたこの力、無駄には絶対にしません!必ず、降魔皇を倒して封印します!」
神山の言葉に、俺もエリスも直仁に誓い、奥に進もうとする。すると、瓦礫から血が流れてきた。
エリス「!血が…流れて来て…」
誠十郎「直仁さんが…そこに…」
「その瓦礫に…潰されてんの…か?」
俺達はその瓦礫を観察する。直仁の乗ってた光武の片腕がまるで死体の様に垂れ下がっていた。俺は掘り起こそうと考えたが、血の量を見る限り死体は無事じゃない。すると、瓦礫から青い龍の姿をした光がエリスの腹部に入っていき消えた。
エリス「あ…ああっ…直仁…何故…何故ぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」
誠十郎「直仁さぁぁぁぁぁぁん!!!!!うわあああああああああ!!!!!」
「ぐ…く…バカ野郎がああああああ!!!!!!」
俺達は叫ぶことしかできなかった。今までも仲間がやられた事はあった。だが、華撃団としては初めての事だった。
「…行くぞ。直仁の奴の思いを俺達が引き継ぐんだ!」
「「グスッ…はい!!」」
そして俺達は進み、直仁の奴が残してくれた五輪の鍵を使い、降魔皇を弱体化させ封印する事に成功した。だが、誰も笑顔には慣れなかった。それから俺は、自分の店の地下の更に作った地下で鍛錬をしている。
「おらあああああああ!!!!!!」
俺は毎日店も開けずにそればかりしていた。俺がもう少ししっかりしていれば…直仁の奴が死ぬことはなかったんだからな…
さくら「……」
すみれ「どうでしたの?」
さくら「駄目でした」
マリア「そう…」
私達は今、大輔さんのお店に集まっている。直仁さんが亡くなってから、大輔さんはずっと鍛錬を続けている。食事も取らないで…ずっと…
天宮「森川さん…凄く責任を感じていました。勿論、誠十郎さんも…」
初穂「けどよ、いくらなんでもあれはヤバいぜ」
アナスタシア「そうね。あれではマスター…大輔さんが倒れてしまうわ」
クラリス「だ、大丈夫なんでしょうか」
ジェミニ「分からないよ」
グリシーヌ「うむ。しかしどうしたものか」
ラチェット「神山君の方はどうなの?」
初穂「誠十郎なら、あざみやランスロットがついてる」
ロベリア「あいつはどうしてんだ?」
ダイアナ「エリスさん…ですね」
アイリス「そうだね。大切な人が亡くなったんだもん」
アイリスの言葉に全員が黙ってしまう。
さくら「大輔さんも…こんな気持ちだったのかな?」
紅蘭「せやな。ウチらが向こうに閉じ込められてから10年やしな」
すみれ「その間、大輔さんは皆さんが向こうに行った翌日から、8年間世界を旅していたそうですし」
織姫「本当に申し訳ないデス」
私達はそんな話をしながら、大輔さんの事を監視するのだった。
織姫とレニに対して
-
大輔に織姫&レニ両方
-
大輔に織姫。大神にレニ
-
大輔にレニ。大神に織姫
-
大神に織姫&レニ両方