太正?大正だろ?   作:シャト6

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クリスマスなので、急遽即興で書いた話です。

…私は寂しくチキンを食べてます(。´Д⊂)


番外編
2018年 クリスマス


世間は12月24日…俺がいた時代では、クリスマスがあったがどうやらこの時代にもあるみたいだ。流石に、俺がいた時みたいに、イルミネーションとかがある訳じゃないが、帝劇ではクリスマス公演が行われている。かという俺もそのクリスマス公演のチケットを貰っている。けど…

 

「何で手書きなんだ?」

 

俺が貰ったチケットは、アイリスとレニが手作りで作った物だ。気持ちは嬉しいが、これしか貰ってないから不安になっておっさんに電話したら、『心配すんな。当日はそのチケットで入れるよう手配してるからよ』との事だ。ま、それならいいんだが。で、俺は公演が始まる前にケーキを作っている。何で作ってるかって?世間ではクリスマスだが、実はレニの誕生日でもあるんだよ。だから、おっさんに言って、ケーキは俺が作る事にしたんだ。一応プレゼントも買ってるがな。

 

「おしっ!こんなもんかな」

 

俺は三段重ねのケーキを箱に慎重に入れる。

 

「カンナとかが結構食うだろうが、これだけデカきゃ足りるだろ」

 

そして俺はケーキを持って劇場に向かった。既に劇場には長蛇の列ができており、大神が必死に切符をモギっていた。俺は来賓用の玄関から入り、由里の案内で支配人室に向かった。

 

由里「支配人、森川さんがお越しです」

 

米田「開いてるからへぇんな」

 

そして俺はケーキを当てないように慎重に中に入る。

 

米田「おいおいおい…いくらなんでもデカ過ぎねぇか?コレ」

 

「カンナとかがいるし、足りなくなるよりデカイ方がいいだろ」

 

米田「そうだがよぉ」

 

「公演が終わったら、楽屋で打ち上げ&レニの誕生日会するんだろ?それまでここに置かせてくれ」

 

米田「仕方ねぇか」

 

俺はケーキをゆっくりと置く。

 

「さて、なら俺は貰ったチケットで入場させてもらうぞ」

 

俺は支配人室を出て、列に並んで帝劇に入場した。大神にチケットを見せると、話を聞いてたみたいで切らずにアイリスが作った判子を押された。そして俺はそのまま一番前の席に案内された。

 

(上からは見たことあったが、正面でしかも一番前からは見たことなかったな)

 

そう思いながら席につく。そして、クリスマス特別公演が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…流石だな」

 

公演が終わり、客も帰ったホールに俺はまだ座っている。簡単に言えば、さっきの劇の余韻に浸ってるんだよ。

 

「一番前で見ると、あそこまで迫力があったのか」

 

この席だと、さくら達の真剣な表情もはっきりと見える。舞台に出てる時のあいつら、あんな顔だったんだな。

 

米田「よぅ」

 

「おっす」

 

すると米田のおっさんがやって来て、俺の隣に座る。

 

米田「どうだった?あいつらの舞台を間近で見てよ」

 

「ああ。凄かったよ。今まで上の方からは見たことがあったが、こんな場所で見るとまた違った凄みがあるな」

 

米田「そうか…」

 

おっさんはそう言うと、椅子に背を預ける。

 

米田「そう言ってくれりゃ、あいつらも嬉しいだろうな。今回は、大神やかすみ達以外は、お前が来るのを知らなかったからな」

 

なるほど。だから舞台中さくらが俺を見た瞬間、一瞬だが驚いた顔になった訳か。

 

「ったく、相変わらず人が悪いなおっさん」

 

米田「まぁいいじゃねぇか。さて!そろそろあいつらも楽屋に集まってる頃だ。さっさ大神と一緒にあのデカイケーキを運んでくれ」

 

「分かったよ」

 

そして俺は、ケーキが置いてある支配人室に向かった。向かうと入り口前で大神が待機しており、一緒にケーキを楽屋まで運んだ。楽屋に入り、箱からケーキを出すと流石に皆驚いていた。そしてローソクをレニの年齢分立て、電気を消す。レニは火を全て消し拍手が起きる。

 

『お誕生日おめでとう!レニ!』

 

レニ「皆…ありがとう」

 

そして皆からレニにプレゼントを渡していく。俺も渡す。因みに中身は、かなり考えたが無難にブックカバーとしおりにした。ブックカバーは俺のお手製なのは言うまでもない。

 

レニ「森川さん、ありがとう。大切にするよ」

 

「いえ、気に入ってもらえて嬉しいですよ」

 

そして誕生日会&打ち上げが始まった。さくらやマリア達には、俺がいたことに驚いたと言われ、おっさんは大神を巻き込んで飲み比べを始め、カンナはケーキをバクバク食いそれをすみれ達に注意されていた。前世では独りの時が多かったが、今はこういった連中がいる。やはり、こういうイベントの時は、知り合いとワイワイする方が俺にはあってるな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…おし、全員寝たみたいだな」

 

一端店に戻った俺は、再び劇場に来ている。理由は勿論…

 

「フォフォフォ。メリークリスマス」

 

アイリスやマリア達にクリスマスプレゼントをあげるためだ。一応おっさんには、今日の夜中にあいつらにプレゼントを配るって説明はしてるからな。

 

「さて、大神の奴が見回り終わってればいいんだが」

 

今回プレゼントを届けるのは、さくら、すみれ、マリア、アイリス、紅蘭、カンナ、レニ、織姫、あやめ、大神の8人だ。あやめと大神は最後の方になるがな。

 

「さて、手始めに最初はさくらからだな」

 

俺は見つからないように、サンタの格好をしながらさくらの部屋を目指した。今回の為に、おっさんからマスターキーを借りている。そして、事前に上手い具合に何が欲しいかも調査済みだ。

 

「さくらの奴は、新しいリボンが欲しいって言ってたな」

 

そこで俺が用意したのは、ピンク色のリボンと白色のリボンの二種類。さくらはピンクが好きみたいだからな。白は、普通の服に合いそうだと思ったからだ。

 

「ここか」

 

部屋の前に到着した俺は、気づかれない用にソッと鍵を開け部屋に入る。

 

「お邪魔しま~す」

 

中に入ると、ベットでさくらは気持ち良さそうに寝ている。

 

さくら「ス~…ス~…」

 

「ヨシヨシ♪気持ち良さそうに寝てるな」

 

俺は部屋にある机の上にプレゼントを置く。そして寝ているさくらを見る。

 

「俺からのクリスマスプレゼントだ。メリークリスマス♪フォフォフォ」

 

そして俺は部屋を出て鍵をかけた。

 

「ウシッ!次はすみれだな」

 

続いてはすみれの部屋だ。先程と同じ様に鍵を開け中に入る。

 

「こんばんは~」

 

中に入ると、先程のさくらの部屋とは違い、絨毯が敷かれており、ベットには屋根がついていた。

 

「流石は神崎重工の娘だな。絨毯からベットまで他と違うな」

 

さて、すみれのプレゼントを同じ様に机に置く。中身はカチューシャと首飾りだ。これなら普段から身に付けれるしな。ま、すみれの趣味に合えばいいがな。

 

「さて、次はマリアの部屋か」

 

マリアが一番気を付けなきゃんねぇからな。

 

「……」

 

俺は出来るだけ気配を消し、マリアの部屋に入る。

 

マリア「スゥ…スゥ…」

 

マリアも寝てるな。なら、さっさとプレゼントを置いて出ていくか。因みにマリアのプレゼントはホルスターだ。

 

「さて、プレゼントも置いたしそろそろ「うぅん…」ん?……!!?」

 

声が聞こえたので、マリアの方を見ると…おいおいおいおい!お前服は!

 

(忘れてた!こいつは寝る時何も着ないんだった!!)

 

俺は以前の時の事を思い出した。【その事は第二十五話にて知り得ました】

 

(ってか、寒くねぇのか?…あ!マリアロシア出身だったな。なら慣れてんのか?)

 

取り合えず俺は、はだけた布団を直し部屋を出るのであった。

 

「なんか…どっと疲れた」

 

俺はドアにもたれ掛かり、座り込んだ。

 

「…さて、残りを行くか」

 

俺は立ち上がり、残りのプレゼントを配りに行った。アイリスは縫いぐるみ。紅蘭は工具セット。カンナは俺の店の料理割引券&5枚の無料券。レニは推理小説の本。織姫はピアス。あやめは簪、大神はネクタイピンだ。後序でに支配人室に俺の店で一番高くて旨い酒一升瓶で置いてった。翌日、プレゼントも貰った一同は、各々のプレゼントを身に付けていた。

 

(あの顔見たら、あげたかいあったな)

 

嬉しそうな顔を見て、俺は自分も嬉しく思うのである。因みに、3人娘の連中には先程渡してきた。かすみにはハンカチ、由里にはブローチ、椿には由里の雑誌で見てたワンピースをあげた。3人とも嬉しそうにしてくれたのでよかった。流石におっさんにもあげたのに、3人娘だけあげないって訳にはいかないからな。

織姫とレニに対して

  • 大輔に織姫&レニ両方
  • 大輔に織姫。大神にレニ
  • 大輔にレニ。大神に織姫
  • 大神に織姫&レニ両方

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