――千早たちは、ゼットビートルが春香目掛けて墜落して、目の前に起こった光景に目を見張っていた。
「そんな……嘘……嘘よ、こんな……」
「ど、どうして……こんなことに……」
千早と美希は、目の当たりにしているものが信じられずにわなわなと震える。
「な、何でなんですか……」
「何故、このようなことに……」
「う、嘘でしょ……あり得ないわ……」
「そんな……こんなことが……」
やよいも貴音も、伊織もあずさも、受け入れられずにいた。
「……」
ただ一人、小鳥だけは、神妙に黙して見つめていた。
そんな中でガイが、口を開く。
「――ナターシャが生きていたと知って、嬉しかったと同時に、疑問だった。普通の人間だった彼女が、あの爆発から、どうやって生き延びたのかということが」
そして――唖然と、春香が、その顔を見つめ返した。
「――お前が助けてくれたんだな、ジャグラー」
春香は――ジャグラーの腕の中に抱えられていた。
ビートルに轢かれる寸前、ジャグラーが彼女を抱きかかえ、救出したのだった。
「……」
皆の視線を集めて、何も言葉を発しないジャグラーに、ガイが告げる。
「お前の心には、まだ光が残っている」
「私の夢の人……あなただったんだ……」
春香も、鮮明に夢の内容を思い出した。最後に見たナターシャの記憶……ナターシャを爆発から救って、エネルギーを分け与えて蘇生させた、ジャグラーの顔を。
ジャグラーは、その時に出来た胸の三日月型の傷跡を抑えながらつぶやく。
「あの時……気づいたら、必死にあの女を助けていた。あの女は俺に微笑んだよ……。訳が分からなくなって、俺は尻尾を巻いて逃げちまった……」
毒気が抜けたような表情のジャグラーを、春香たちはじっと見つめている。
「弱い物を放っておけないのがガイの弱点だ……。何故……俺も同じことを……」
ガイはそんなジャグラーの胸ぐらを掴んで立たせると――その頬に拳を叩き込んだ。
そして、抱き締めた。
「ありがとう……」
「……」
ジャグラーは何も言えず、天を仰いでいた。
「みんなを頼む」
そう囁いてジャグラーを放したガイは、春香に手を貸して立たせてから告げた。
「春香、ありがとう。お前が、お前たちがいてくれたから、俺は闇を抱き締めて、光を取り戻せた。今も、これからも、俺は光とともにあることが出来る」
「プロデューサーさん……」
「お前の言ってくれた、俺たちの絆は……どんなに遠く離れていても、同じ時間を過ごせなくても、生死を隔てたとしても……! 決して切れることはない。俺たちはみんな、どんな時も、手と手を結んでつながってるんだ……!」
ガイの言葉に、春香は目が覚めたような顔となる。
春香に呼びかけ終えたガイは、踵を返して今も暴虐を振るっているマガタノオロチの方向へ向かっていく。
「プロデューサー!」
「ハニー!」
千早たちが一瞬追いすがろうとしたが、ガイは彼女たちに言い聞かせる。
「律子たちがここに来るはずだ。みんなは待っててくれ。俺は、奴を倒してくる。必ず、この地球を救ってお前たちの未来をつなぐ!」
「っ!」
「765プロ……ファイトだッ!」
春香たちをこの場に置いて、駆け出していくガイ。春香たちは信頼を眼差しに乗せて、彼の背中を見送っていた。
律子たちは瓦礫の中、じわりと汗をかいて呼吸を荒くしていた。
「何だか……息が苦しくなってきたね……」
「流石に酸素が薄くなってきたのよ……。後どれだけ持つかしら……」
三人とも、酸素不足でろくに動けない状況になっていた。しかしそんな状況で、亜美が律子に告げる。
「律っちゃん……亜美、律っちゃんのこと、好きだよ……」
「真美も……よく悪戯してたけど、それも好きだからだよ……」
「何よ……いきなり、変なこと言い出して……」
思わずはにかむ律子。
「だってさ……今言っとかないと、もうタイミングないかもしれないし……」
「律っちゃんだけじゃないよ……。みんなのこと、大好き……。ビデオに言っとけばよかったかな……」
「全くもう……。私だってね……あんたたちにはよく困らされたけど……大好きよ……」
律子の言葉に、亜美と真美はにかっと笑った。
「うん、知ってた……」
「ふふ……調子に乗るんじゃないわよ……」
そのひと言を最後に、律子たちはぐったりと力を失った。
――しかし、ふと目を開いた亜美と真美がフロントガラスを見つめて、ぼんやりつぶやいた。
「あれ……天使だ……。遂にお迎え来ちゃったかな……」
二人には、フロントガラスの向こうから白い天使がこっちに近づいてくるように見えていた。
「……違うわ。あれは雪歩よ!」
「そっかぁ……ゆきぴょん天使だったんだぁ……」
「だから違うって! 私たち助かったのよっ!」
「――えーいっ!」
雪歩がスコップで、トータス号のボンネットを下敷きにしていた最後の瓦礫を取り除いた。
「おい! 大丈夫か!? 助けに来たぞッ!」
「律子! 亜美、真美! しっかりしてっ!」
陽の光に晒されたトータス号に渋川と真が飛びついて、中の律子たちに呼びかけた。
「渋川さん……!」
「ゆきぴょん……まこちん……!」
律子たちの顔に、一気に希望の光が戻った。
「ピュウオ――――――――――ッ!!」
マガタノオロチは吹き荒れる竜巻を呑み込んで、地球のエナジーを食い荒らしていく。そこへ向けて走っていくガイは、オーブリングにオーブオリジンのカードを通した。
[覚醒せよ! オーブオリジン!!]
「オーブカリバー!」
カードが変化したオーブカリバーが、ガイの手の中に収まる。
そしてカリバーのリング型の柄を回して、トリガーをがっちりと引いた。柄の象形文字が四つ瞬いて、カリバーに光がみなぎる。
ガイの掲げたオーブカリバーから溢れ出る光が、彼の身体をウルトラマンオーブへと変身させた!
「シェアッ!」
飛び出したオーブオリジンが、空からマガタノオロチへと急降下していく。
「ピュウオ――――――――――ッ!!」
マガタノオロチはオーブを見上げるとすぐに怪光線を吐いて撃ち落とそうとしてくる。しかしオーブは顔の前に構えたオーブカリバーからバリアを張って怪光線をそらし、マガタノオロチの正面に勢いよく着地した。
『俺の名はオーブ! 銀河の光が、我を呼ぶ!!』
堂々と名乗ったオーブが光輪を投げ飛ばして攻撃する。
だが光輪はマガタノオロチの牙に受け止められて、そのままバリバリと食われてしまった。
「ピュウオ――――――――――ッ!!」
威嚇するように咆哮を発するマガタノオロチに、オーブはめげずに挑んでいく。
『オーブグランドカリバー!』
カリバーを地面に突き刺して、地面に伝わせたエネルギーをマガタノオロチに食らわせる。
「ピュウオ――――――――――ッ!!」
足元から爆発的な衝撃を受けるマガタノオロチだが、それでもダメージは見られない。
大勢の人間でごった返す各地の避難所から、オーブの登場によって命懸けの中継を始めたカメラマンたちの捉える映像を避難民たちが目にして、オーブの姿に一気に沸き上がる。
「オーブだ!! オーブが生き返りました!!」
「うん……! 生きてたんだ……!」
「ヒーローは不滅なんだね……!」
愛、絵理、涼がオーブの復活にはしゃぐ。
「オーブさん、頑張って下さい!」
「オロチをやっつけて!」
「いっけー! ウルトラマンオーブぅーっ!」
卯月、凛、未央が熱くオーブの応援をしていた。
そんな中で、何人かは別のサイトにアクセスしてあることに気がついていた。
「あれ!? 765プロのサイトが更新されてる!」
「こんな時に!? どんな内容を?」
「こ、これって……!」
765プロの最新の更新を目の当たりにした人たちは、全員が驚愕していた。
「三人とも大丈夫だった?」
「何とかね……。ほんとにありがと……」
「間に合ってよかった……。お水ですぅ」
「ありがと雪歩……。一時はもう駄目かと思ったわよ……」
「サイトの更新から、律子のタブレットの起動を確認して位置情報をたどったんだよ」
ビートル隊の地上部隊によって助け出された律子たちは、真と雪歩に介抱されながら息を整えていた。そこに渋川が駆け寄る。
「おい! サイトの情報、もっと詳しく教えてくれ!」
律子は未だ息を荒くしながらも、渋川に答える。
「つまり、こういうことです……」
タブレットを掲げて画面を見せる。それには、マガオロチが行動を停止していた際に地中にエネルギーを放射していた時の図がCGで再現されていた。
「マガオロチが地中に照射したエネルギーが、完全体になったのがマガタノオロチと仮定します。だけど、マガオロチはその時にご神木を下敷きにした。その部分だけエネルギーが木に阻まれて、マガタノオロチに届かなかった。その一点だけ、マガタノオロチには不完全な部分があるはずなんですっ!」
その話を聞いた渋川が、近くの隊員に問いかける。
「おい! 怪獣のニュートロン分析は?」
聞かれた隊員がマガタノオロチの分析結果を改めて、気がついた。
「顎の下の一点、ここだけ物質の構成が違いますッ!」
律子たちの表情が一気に輝いた。
そこにいぬ美を連れた響が駆けつけてくる。
「雪歩、真ー! 律子たちも無事だったんだなー!」
「ぢゅいッ!」
「バウっ!」
「響っ!」
響は律子たちに、ガイたちの状況を手短に話した。
「実は……」
「! 分かったわ……!」
律子たちは雪歩、真と響に肩を貸されながら立ち上がった。
「渋川さんたちは、今のことオーブに知らせて下さい!」
律子のひと言に驚く渋川が聞き返す。
「ちょっとちょっと! お前たちはその身体でどこ行く気だよ!?」
すると律子たちはにこっと笑いながら答えた。
「仲間が待ってるんです!」
『オーブフレイムカリバー!』
オーブは剣を振るって火の輪を飛ばし、マガタノオロチを炎で包み込んだ。
「ピュウオ――――――――――ッ!!」
そのまま蒸し焼きにしようとしたが、マガタノオロチは身体を揺すって火の輪を吹き飛ばす。肉体の表面には焦げ目すらない。
「オオオオッ!」
それでもひるまずに、オーブは剣戟をマガタノオロチに浴びせて次の攻撃に移る。
『オーブウォーターカリバー!』
水の怒濤を生じさせてマガタノオロチを押し流そうとするも、それも全て飲み干される。
『オーブウィンドカリバー!』
吹き荒れる竜巻をぶつけるも、これもマガタノオロチに破られてしまう。
『まだまだぁッ!』
四つの必殺技が全て効かなくとも、オーブの闘志は衰えない。
「ピュウオ――――――――――ッ!!」
しかしマガタノオロチの吐き出す迅雷を食らって弾き飛ばされてしまう。
「ウワァァッ!」
背中から倒れ込むオーブ。そして彼の攻勢が止まった隙に、マガタノオロチの肉体に不気味な変化が起こる。
「ピュウオ――――――――――ッ!!」
全身を覆う青黒い触手がぼこぼこ蠢いたかと思うと、いくつもの闇の塊に変化してマガタノオロチから切り離されたのだ。
「フッ!?」
十数の闇の塊はそのまま地面に浸透し、地中を伝ってマントルの流れに乗り、地球の至るところへと移動していく……。
マガタノオロチの惑星捕食は新たな段階に移行した。より効率的に星を食らうために、地球を破壊して調理する眷属を世界中に解き放ったのだ!
マガタノオロチから切り離された闇の塊は、怪獣となって世界中への同時攻撃を開始した!
「ミィィィィ――――! プォォォ――――――!」
モスクワのクレムリン宮殿上空をマガバッサーが通過し、その際に巻き起こした突風によって宮殿が吹き飛ばされる。
「グルウウウゥゥゥゥゥゥゥゥ!」
パリの凱旋門が、地表を突き破って這い出てきたマガグランドキングによって下から破壊された。
「グワアアアァァァァァ! ジャパッパッ!」
シドニーの摩天楼の間にマガジャッパが出現し、殺人的な悪臭によってシドニー中の人々を悶絶させる。
「ガガァッ! ガガァッ!」
上海はマガパンドンに襲われ、両方の首から吐かれる火炎弾で街が焼き払われていく。
マガタノオロチの闇の力によって復活した魔王獣たち。しかもそれだけではない。
「ゼットォーン……ピポポポポポ……」
ハイパーゼットンデスサイスが海洋から火球を飛ばし、ニューヨークの国連ビルを木端微塵に吹き飛ばした。
「キィ―――キキキッ! ゴオオオオォォォォ!」
プレトリアのユニオンビルが、アリチクスの吐く蟻酸によって溶かされていく。
「ミィ――――――――イ! ゲエエゴオオオオオオウ!」
ローマのコロッセウムが、バニアボラスによって蹂躙される。
「キュウッ! アァオ――――――――ッ!」
ボゴタ市中央部にはガーゴルゴンが現れ、石化光線で辺り一帯の人間を石像に変えていく。
「ウアアアアアアアア! ギイイイイイイイイ!」
カイロのピラミッドが、クレッセンホーに踏み潰されてしまった。
「キイイイイイイイイ!!」
サンフランシスコに走るモノレールの線路にEXエレキングが巻きつき、絞め上げてバラバラに粉砕する。
「ピッ! ギャアアアアアアオウ! キャァ――――――――!」
ロンドンの時計塔にディノケルビムの棍棒状の尻尾が叩きつけられ、へし折られた。
「ギギャアアアアアアアア!!」
ニューデリーの繁華街にバキシマムが火を放ち、街は一瞬にして大火災に見舞われた。
マガタノオロチの闇は過去にオーブによって倒された怪獣たちの邪念と結びつき、新たな眷属に変えたのである!
怪獣たちによる世界攻撃はすぐに全世界を駆け巡り、春香たちも知るところとなった。
しかし彼女たちはそれを気に留める暇もない。何故なら、マガタノオロチと戦うオーブの背後にも、闇の力によって復活した魔王獣が二体も現れたからだ。
「ピポポポポポ……」
「プオオォォォォ――――――――!」
マガゼットンとマガタノゾーア! 二体の怪獣は光弾と触手を繰り出し、オーブを背後から攻撃する。
「ウワアァァァァッ!」
「ピュウオ――――――――――ッ!!」
怪獣たちの元締めであるマガタノオロチにも囲まれ、オーブは大苦戦の状況に陥ってしまった。
このありさまには、オーブを信頼しているアイドルたちも流石に焦燥を覚える。
「プロデューサーが……! 三対一なんて卑怯よ!」
「それだけじゃないわ。世界中が怪獣に襲われてる……! 一体どうしたら……」
「ほんとに、世界は終わりを迎えるんですか……?」
伊織が怒り、あずさとやよいは悲嘆に暮れる。貴音も無言で苦渋を噛み締めていた。
だがそんな中で、春香が力強く発した。
「そんなことはないよ!」
「春香……?」
皆の目を集めながら、春香は語る。
「光は、希望は……愛は、決して終わることはない! プロデューサーさんが言ってたんだから! みんな、信じよう!」
春香の言葉に、千早と美希が固くうなずいた。
「ええ……! 信じ続けた私たちには、奇跡が起きた!」
「今だって信じる心を持ち続ければ、希望が見えてくるの!」
春香は一点の曇りもない心で、断言する。
「光を信じれば、希望は私たちに射し込む!!」
その瞬間――彼女の左手に強く輝くものが現れる。
「お、お前……!」
それを目にしたジャグラーが、衝撃を受けていた。
春香が左腕を持ち上げると――その手の中には、オーブリングが現れていた。
「オーブリング……!」
同時に、春香たちの周囲にこれまで集めてきたウルトラフュージョンカードが現れて、クルクルと回り出す。
「ウルトラマンさんたちの力が……! 私たちの心に、応えてくれてるんだ……!」
カードの中から二枚、ゼロとネクサスのカードが春香たちの目の前で停止して、強く輝いた。
その閃光によって空間に穴が開き、中からこちらに向かって走っていた律子たちが飛び出してくる。
「わっ!? びっくりした!」
「みんな! ボクたちは、どうして?」
「ウルトラマンさんたちが連れてきてくれたんですよ!」
驚いた響や真たちに春香がそう答えた。彼女たちは、周囲の状況を見回しておおまかなところを察する。
「そう……。私たち765プロオールスターズの出番ってことね!」
律子にうなずいた春香が口にする。
「はいっ! 私たちはみんなで一つ、一つでみんな! 私たちの希望で、私たちの光で、世界を救おうっ! 765プロー!」
十三人のアイドルたちはウルトラフュージョンカードが祝福するように回っている中、円陣を組んで合言葉を叫んだ。
「ファイトぉぉぉ―――――――っ!!」
気合いを入れたアイドルたちに小鳥が呼びかける。
「みんな……いってらっしゃいっ!」
アイドルたちがうなずき返して、春香がオーブリングを掲げた。全員が左腕を天高く上げる。
「ウルトラマンの皆さんっ!」
『ヘアッ!』『ヘアァッ!』『デュワッ!』『ジェアッ!』『トワァーッ!』『トァーッ!』『イヤァッ!』『ヂャッ!』『デヤッ!』『デュワッ!』『デアッ!』『シェアッ!』『シュアッ!』『セアッ!』『メッ!』『ヘェアッ!』『セェェェェアッ!』『ショオラッ!』『テヤッ!』『イィィィーッ! サ―――ッ!』
春香の呼びかけで、ウルトラマン、ゾフィー、セブン、ジャック、エース、タロウ、レオ、ティガ、ダイナ、ガイア、アグル、ネクサス、マックス、メビウス、ヒカリ、ベリアル、ゼロ、ギンガ、ビクトリー、エックスのカードがリングの中に飛び込んだ。
そして春香がトリガーを引く!
「光の力、お借りしますっ!!」
十三人の身体が、まばゆい光に包まれた!
[フュージョンアップ!]
オーブは三体の大怪獣の猛攻によって、カラータイマーを鳴らしながら片膝を突いた。そこにマガタノオロチの迅雷が襲い掛かる!
「ピュウオ――――――――――ッ!!」
「グッ……!」
オーブももう駄目かと思われた、まさにその時、
『「「ヴぁいっ!」」』
青白と赤黒い二つの光輪が横から飛び込んできて、迅雷を回転によって弾いてオーブの盾となった。
「ッ!」
突然のことに助けられたオーブが驚き、そして光輪の飛んできた方角へ首を向けて更に仰天する。
同じ方向を見上げたジャグラーも、言葉を失っていた。
「そんな……馬鹿な……!」
「みんな……すごいわ……!」
「ぢゅうッ!」
「バウバーウっ!」
小鳥とハム蔵、いぬ美は打ち震え、『彼女たち』を応援していた。
オーブの視線の先に居並ぶ者たち……それはウルトラマンオーブたちだ!
「ピュウオ――――――――――ッ!?」
怪獣たちもあまりの光景に、度肝を抜かれていた。
スペシウムゼペリオン、エメリウムスラッガー、スペシウムシュトローム、バーンマイト、ナイトリキデイター、ストリウムギャラクシー、ハリケーンスラッシュ、レオゼロナックル、ライトニングアタッカー、フォトンビクトリウム、ゼペリオンソルジェント、スカイダッシュマックス、スラッガーエース、サンダーブレスター。計十四人のオーブが堂々と胸を張った。
その中の一人、スペシウムゼペリオン――その内にいる春香が宣言する。
『「私たちはオーブ! 闇を照らして!!」』
『「「「「「「「悪を撃つ!!!!!!!」」」」」」」』
765プロアイドル全員が、各形態のオーブに変身して声をそろえたのだ!