部隊結成まで
正式名称は人理継続保障機関フィニス・カルデア
通称カルデア
この機関は、開発した擬似地球環境モデル・カルデアスを100年後に設定し、その表面の文明の光を観測する事により、未来における人類社会の存続を保障する事を任務としていた。
2016年7月に人類の灯が消えることを観測しからは、過去の特異点事象を発見し、修正する事により未来を保障するための任務を始動し、カルデアは48人のマスターを集め、修正に乗り出した。
ここまでは、正史と同じだったがある職員の一言が正史とは異なる世界線へと導いた。
「そういえば、人類の存続を守るための重要な機関がこのカルデアなんですよね。」
「何を今更、当たり前だろ。そんなことより早く選抜しなければ局長にどやされるぞ。」
「いや、そういうことではなくて...」
「なんだよ、はっきり言えよ。」
「なんでこんな重要な機関なのに警備員や守備員がいないのかなって。」
「そりゃ、秘匿のためだろう。」
「でも、緊急時カルデアを誰が守るんですか?ロマン筆頭に俺らって、研究一筋だから戦うの無理ですよ。一番戦わなきゃいけない所長は...その...言い方が悪いんですけど、チキンなんですよ。」
「じゃあ、マスターたちにやってもらうか...この書類を見た感じ戦えそうだしな!」
「一番守らなきゃいけない人たちを盾にすんですか?」
「じゃあ、どうしろと?」
「...さあ、どうにかするんじゃないですか...所長が!」
「そうだなどうにかしてくれるよ...所長が!」
この会話の数時間後、オルガマリー所長は緊急時に身の安全を確保するために一丸となった局員たちに自室に押しかけられカルデアの秘匿を守りつつ安全を確保するという難題を押し付けられた。
「なに...何よあんたたち!」
「「「カルデアの守りをどうにかしろ!」」」
「自身で守りなさいよ!貴方達それでも魔術師なんでしょ!」
「所長は自身で守れるのかよ!」
「チキンのくせに!」
「この間、夜トイレにいけなかったの知ってんだぞ!」
「チキンは関係ないでしょ!...てか誰よ、トイレのこと喋ったの!いつ見てたのよ!」
こんな不毛なやり取りの後、オルガマリー所長は真剣にこの議題を考えた後、時計塔に丸投げした。局員達は雪の中に閉ざされ、毎日機械とにらめっこしている職場にずっといるのだ。カルデア局員達の頭のネジが緩むのもしょうがないだろう。しょうがないのだ。
雪中ではなくロンドンにあり、毎日フィッシュアンドチップスを食べることができ、ネジがしっかりしまった時計塔の幹部達はこの問題を深く考え、人理のために時計塔を守護している部隊を送ることを決定した。時計塔は西欧財閥に話を回し、部隊のために潤沢な資金を準備し、守備のための装備を開発した。機械と魔術が融合したカルデアに合わせた部隊は、現代兵器に魔術を加え魔改造したものが運用されることになり、カルデア守備隊が編成された。
話がここで終わればいいのだが、部隊が行くのはネジが緩んでいる局員の多いカルデアだ。(頭が)ゆるふわ系のロマンが余計なことを言ったことで守備隊は地獄のような戦場に送られることになった。
「わぁ...すごい装備だ!これなら特異点にも対抗出来そうな仕上がりだよ!」
と目を輝かせながらロマンが部隊の感想を言っていると、局員達はロマンの肩を叩き、サムズアップしながら
「じゃあ、コフィンの機能を付け加えましょう!」
と言いはなった。そして、カルデア守備隊の装備はさらに魔改造され特異点に行けるように変更された。さらにカルデア守備隊はカルデア特異点遠征隊に変更され、カルデアの守備に加え、特異点でのマスターやサーヴァントの補助が任務に加えられた。
オルガマリーは所長なのに局長と書いていたので修正しました