リリカルな世界の転生者   作:鈴木颯手

9 / 61
第九話 クーデター

突然だがこの世界にも最近銃が現れた。

 

元々火薬は出来ていたため時間の問題とは思っていた。

 

しかし、ベルテルミーニ王国では未だ存在しない未知の兵器だ。

 

だからこそ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

弟の放った銃弾は、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

狙った心臓にはいかずに、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺の左肩を撃ち抜いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「サクヤ様一体何を!?」

 

弟の突然の行動にベルテルミーニ王国の重臣達が混乱する。

 

それもそうだろう。今までは喚くだけで俺や父に直接、間接的に手を出したことはなかった。そもそも、弟が無能すぎて今代は有能で忠義に厚いものが揃ったベルテルミーニ王国で弟にすり寄るもの自体が存在しなかった。そのため弟は放置されていたのだ。それが今に来て仇となったのだ。

 

弟は再装填しつつ大声をあげる。

 

「これよりベルテルミーニ王国の国王は俺がなる!ベルテルミーニ王国は泊の一員としてその名を歴史に刻んでいくこととなる!」

 

成る程、泊が近づいていたか。俺は撃ち抜かれて使い物にならない上に激痛の基となっている左腕を抑えつつ少しずつ弟から距離をとる。瞬間俺はパーティー会場の裏扉まで一気に走ると裏扉を蹴りあげてパーティー会場から飛び出るとそのまま横に飛ぶ。

 

弟は一瞬で俺に意識を向けて銃を撃ってくるが素人が撃つ銃等敵ではない。

 

「くそ!出てこい!」

 

弟が声をあげると正面扉よりベルテルミーニ王国の兵士が雪崩れ込んでくる。そしてそのままベルテルミーニ王国の重臣や前王の父を捕らえていく。アルテミラ皇国や泊の使者は護衛されつつその場を後にしていた。

 

俺は既に兵士が雪崩れ込んできたじてんでその場を離れていた。残念だが今の状態では弟を押さえることはできない。例え出来ても相討ちが良いところだろう。それでは泊の思うつぼだ。

 

俺はミーナや父を心配しつつ王城の守備についている白董と合流すべく足を進める。

 

やがて外の広間へと出た。

 

「若!無事でしたか!」

 

丁度よく白董も反対側から走ってきていた。

 

「白董!事情は後だ!地下研究所まで逃げるぞ!」

 

あそこは俺と白董しか知らない秘密の研究所だ。それに地下研究所内はタナトスによってゾンビ化したものや下等級幻魔が徘徊しているため並みの兵士じゃ生きて出ることはできない。俺と白董にとっては世界で一番安全な場所だ‼

 

「サクヤめ…、絶対に許さねぇ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハクアは捕まえることはできなかったか」

 

食べ物やテーブルの破片が散らばるパーティー会場でサクヤは兵士の報告を受けていた。

 

「はっ!ハクアは我々が裏扉のところに来た頃には既に姿をくらましておりまして四方を探しましたが残念ながら見つけることはできませんでした!」

 

「血は垂れていなかったのか?」

 

「はい、血一滴すら落ちておりませんでした」

 

「どういうことだ?確かに左肩を撃ち抜いた筈だが…、まぁいい。城は完全に俺の支配下にある。この城から出ることは不可能だ」

 

そう言うと兵士に命令を下す。

 

「引き続きハクアを探し出せ!ハクアを捕らえたものに家老職を用意してやる!」

 

その言葉に兵士たちは我先にとその場を後にしていく。その様子を見ながらハクアは上を向いて考える。

 

「(泊も今ごろクーデターを起こしているだろう。成功していれば援軍をこっちに送ってくれる。そうなればこの国は俺のものだ)」

 

「ベルテルミーニ王国の支配も近い、か…。…フハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

サクヤは一人笑う。そのみを狂喜に染めながら。

 




~ハクアの小言~

ハクア「さぁ!またまた始まりました【ハクアの小言】!」

白董「メインパーソナリティーは若と白董でお送りします」

ハクア「そして、今回のゲストは作品を越えて来てくれた」

三好義継「こんばんは。【三好義継の野望】の主人公三好義継だ」

白董「軽くあらすじでも」

ハクア「転生した→ここ戦国時代?→どうやら三好義継に転生したっぽい?→取り合えず夢のために天下統一を目指す。OK?」

三好義継「大体それであってるよ」

白董「まとめすぎのような気もしますが…」

ハクア「さて!今回はこの世界と現世の世界を比べていこうと思う!」

白董「わたしにはその辺分からないので若がお願いしますね」

ハクア「勿論だとも!」

ハクア「先ずは泊について言おう。これは時々いうように歴代中国王朝に似ている皇帝等がそうだな」

ハクア「更に中華思想と言うのが彼方にはあったがここではそんなものは存在しない」

白董「泊の皇族は自分達以外を見下していますからね」

三好義継「よくそんなんで今まで国が保っていたな」

白董「そうでもないですよ。その証拠に泊の勢力範囲は全盛期と比べてかなり差がありますから」

ハクア「全盛期は泊の南側を領地にしていたが今はその辺は無法地帯らしいからな」

三好義継「やはりどの世界でも衰退しない国は無いんだな」

ハクア「そうだな。俺も気を付けないと。統一したはいいが、秦見たいに始皇帝が死んだらすぐに滅亡ということは避けないとな」

三好義継「あれは中華統一の転換期でしたからね」

ハクア「フム、そろそろ話を戻して次にいきたいが時間が来てしまったようだな」

三好義継「仕方がないですよ。泊の事情を聞けた分良かったですよ」

ハクア「そう言ってもらえるとこちらも助かるよ」

ハクア「今回はここまでだが次回も引き続き世界の相違点について話していくからな!それじゃあ、またな!」

白董「また次の機会に」

三好義継「休載中だが【三好義継の野望】もよろしく頼むぞ」

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。