リリカルな世界の転生者   作:鈴木颯手

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今回は短いです。


第五話 始まらない戦争

俺は泊の兵士が混乱するさまを近くの丘から見ていた。ここにも兵士はいたが舜殺させてもらったよ。

 

しかし、端から見ていると泊の乱れっプリは面白いな。

 

さて、既に第一体目のゾンビが発生して数分が経過している。俺はその間にスピリットを複数召喚して更に混乱させていた。

 

そしてこのスピリット召喚についてだが最近分かったことがある。ある程度バトスピのルールが入っていることだ。

 

先ずはライフ。これはまんま俺の命だが流石に五回で死ぬってことではなさそうだ。次にリザーブ。これは俺が持つ魔力量。スピリット召喚はここから排出して召喚するみたいだ。だから空っぽになれば召喚は出来ないがその前に召喚したスピリットは健在ということだ。バトスピはターンの度に増えるが俺の場合は空気中から取り込むことみたいだ。

 

だからスピリットが破壊されて使った魔力はコアにいきそれが自然と回復する仕組みとなっているようだ。だからうまくいけばコアブーストのスピリットを召喚すればそれで魔力が入るかもしれないってことだ。やったことはないが。

 

「…若、そろそろベルテルミーニ王国の奇襲部隊が到着します。この場を離れましょう」

 

もうそんな時間か。ならいそいで戻らなくてはな。

 

当然ながら白董意外に俺の能力を知るものはいない。だから俺は父に奇襲をかけるべきと提案したのだ。その結果が今向かっている奇襲部隊である。この奇襲部隊は確実に成功させるために屈強なもので選ばれている。他にも決して声をあげないように言明されているも混乱している今なら殲滅することができるだろう。

 

今回ばらまいたゾンビウイルスは制限時間がある。毒が回ってから数十分もすれば毒が消えてただの死体となる。因みウイルスに感染した死体は病原菌の発生を抑制してくれる効果を持っている。死体処理って大変だからな。

 

更にゾンビにある特性をつけた。それは人の声に反応するようにした。息づかいには反応しないが声には反応するため騒げば騒ぐほど被害は出るようになっている。だからこそ奇襲部隊には声を出させないようにした。だからゾンビも勝手に朽ち果てるか奇襲部隊に倒されるだろう。

 

俺はスピリットを回収すると白董と共にその場をあとにした。結果は見ずとも明らかだしな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後泊の使者が来た。その使者の顔は青白く生まれたての小鹿のように震えていた。

 

まあ、格下と思っていた国が五十万喪の大軍を奇襲とはいえ全滅させたんだからな。因みその半分以上はゾンビとスピリットのお陰である。

 

泊の使者は震えながらも皇帝からの言葉を伝えた。

 

要約すると俺達が悪かったから攻め混むのは勘弁して!賠償金たくさんあげるから!って内容だった。

 

父としても泊とは友好関係を保ちたいのかその条件を受け入れた。賠償金は後日纏めて送るらしい。

 

取り合えずこれで泊は問題ないな。いくら大国とはいえ五十万もの兵力の損失は痛いはずだ。少なくとも数年は大きくは動けないだろう。それまでにウイルスの改良を進めて余裕で相手にできるまでにしておかなければ。

 

それに今回のウイルスは急造品だったからまだまだ改良する必要がありそうだしな。

 

ならさっそく行うとするか。

 


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