リリカルな世界の転生者   作:鈴木颯手

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第四章 原作より四年前~無印編
第一話 原作に向けた準備


「…プレシア・テスタロッサの居場所は判明したか?」

 

「いえ、残念ながら未だ見つかっておりません」

 

ついに原作まで来ることができた。長い日々だった。ベルテルミーニ大陸が崩壊し、それまで培ってきた殆どが消えた。幸いだったのは地下研究所がベルテルミーニ大陸の七割の大きさまでなっていたことだ。

 

指揮官の被害もひどい。グレゴールはベルカで戦死、イェーガーはジパングで孤立(回収済み)。その他指揮官も大半が死んだ。生き残っているのはイェーガー、ジュジュドーマ、ゴーガンダンデス、バルドレンくらいだ。ゾンビ発生に必要なベルテルミーニ大陸にいた人間も一人残らず死亡。開発していた兵器類は地下研究所に保管してあったものを除いて全てダメになってしまった。

 

それでもめげずに再び戦力増強を行い、神様に少し話した策もうまく進めることが出来た。そして、俺は別の分野に手を出している。

 

それはクローン技術だ。複数の俺がいればなにかと便利なのだがスカリエッティ、篠ノ之束の技術力をもってしても完成には至らなかった。ギルデンスタンも同様だ。

 

そこで俺は原作でフェイト・テスタロッサを生み出したプレシア・テスタロッサを探しているのだ。既にヒュードラの事故は起きている。プレシア・テスタロッサも雲隠れした。後はプレシアにアリシアの蘇生を持ちかけてこちらに引き込む、若しくは技術を提供してもらえるようにする。そういう計画だ。

 

だが、プレシアは未だに見つからない。時空間は広いからな。

 

「こうなったら原作まで待つか?しかし、そうなると余計な手間が増える、か?」

 

原作はかなり近い。原作の主人公、高町なのはを此方は確認しているし転生者と思わしき奴等を補足している。

 

【鳳凰院 龍斗】【御劔 響夜】

 

これが転生者の名前であるが名前からしてろくな人間ではなさそうだ。

 

実際その通りで原作通り公園で泣いている高町なのはを鳳凰院龍斗は嫁と読んで近づきそれを御劔響夜が阻止して高町なのはの前で死闘を行い幼い高町なのはに危険人物と認識されたようだ。

 

「まさしく何処にでもいる踏み台転生者だな」

 

能力などが分かればいいのだが俺では分からないしそんなもののために特典を選ぶわけにもいかなかったからな。

 

だが、二人の特典はある程度把握している。

 

ある時街に結界が張られたため何事かと見てみれば鳳凰院龍斗と御劔響夜が戦っていた。

 

鳳凰院龍斗は王の財産…だったか?よく覚えていないが色々な武器を投射している。

 

御劔響夜は恐らくこのすばのあいつらしく大きな剣で相手をしていた。

 

手数から鳳凰院龍斗が勝つと思っていたのだがどうやら御劔響夜は身体強化の魔法若しくはそのような特典を持っているらしくそれなりに早い動きで鳳凰院龍斗を翻弄していた。

 

結果はつかなかったが俺にとっては相手の能力を知る良い機会となった。

 

そして、今もう一つ策を講じるか。

 

「イェーガー、暫く海鳴市に潜入してくれ。職は此方で用意した。行ってくれるな?」

 

「仰せのままに」

 

イェーガーはわざとらしくお辞儀をする。別になんとも思わないが。イェーガーを選んだ理由?一番人間っぽいからな。他にも色々選定したが、

 

バルドレン←第二候補

 

ギルデンスタン←造魔開発の責任者のためあり得ない。それに性格からして無理。

 

ヘキュバ←人間になっていればイェーガー並の候補に考えたが本人が拒否したため候補から外した。

 

ギンガムファッツ←以外とああ見えて世話焼きで好かれる上司的な存在だが脳筋のためあまり潜入には向いていないな。人間になれないし。

 

オズリック←論外

 

ジュジュドーマ←論外

 

ゴーガンダンデス←論外

 

ミーナ←絶対に行かせん!

 

このような形となった。

 

地下研究所もベルテルミーニ大陸と同じく幻魔がかって生まれてくる。オズリック、ヘキュバ、ギンガムファッツは新しく生まれてきた高等幻魔だ。よってイェーガーに任せることとなった。

 


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