リリカルな世界の転生者   作:鈴木颯手

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第三章 ベルカ侵攻編
第一話 他大陸侵攻作戦~準備~


エルバとの出会いから何年たったのだろうか?恐らく百年はたったような気がする。その間に起こったことについて書いておく。

 

大陸…何時までもこのままじゃ不味いから姓からとってベルテルミーニ大陸は暫くは切り離しているのみだったが今では完全に次元の狭間へと場所を移し終えている。その際何度か人間に逃げられたが問題ないだろう。

 

この大陸に来るためには次元震でも起こして無理矢理道を開く位しないとこれないだろう。…ん?この設定どっかで聞いた気がする。…まぁ、いいか。

 

人間は生かさず希望持たせずは変わらないが逃亡や反乱を防ぐために時々行う催しでいい成績を出せば部下にしてやると言う内容を出している。勿論幻魔化させるが。既に何人か幻魔化して指揮官として働いている。

 

次に幻魔についてだが幻魔が放つ濃い瘴気のせいなのか勝手に幻魔が湧き出すようになってしまった。そのため俺に従わない、と言うよりも管轄外にいる幻魔が多く現れたが問題はないだろう。幻魔自体が俺に従うようだしその気になれば一瞬ですべての幻魔に指示を出せる。

 

次にタナトス改についてだ。既に開発は中止している。ぶっちゃけ幻魔の方が強い。だが、量産はしている。その気になればこれをばらまいてゾンビを大量に作り国を脅かすことも出来るからな。

 

そんなわけでこの大陸は幻魔界と呼べる代物になった。そこで俺は前々から計画していた他大陸侵攻作戦を行おうと思っている。

 

この大陸を隔離してから他大陸の情勢が分からなくなってきているがその辺は問題ない。俺は機械化歩兵の開発を行っている。

 

幻魔を始めとして強力な歩兵は勿論戦車や戦艦、航空機の開発が進んでいる。既にミサイルは完成しており戦車も第二次世界大戦時くらいの戦力を有している。まだジェット機の開発には成功していないがレシプロ機でも十分な驚異となるだろう。

 

後は指揮官を誰にするかだな。流石に俺が命令しても小隊クラスの部隊は必要だ。そのためにも指揮経験の豊富な者を向かわせるとしよう。既に候補は集めている。

 

「…諸君、集まったようだな」

 

王城のとある一室。そこには将軍クラスの人間が集められている。

 

「では始めよう。今回集めた理由は単純。他大陸侵攻作戦を始動する」

 

俺の言葉に数名からどよめきが漏れる。 俺はそれを気にせずに話す。

 

「侵攻する大陸は既に決まっている。投入する戦力も大体揃いつつある。後は指揮官を誰にするかを決めねばならない」

 

「それでしたらこのワシに」

 

俺の言葉に一人の男が立ち上がった。確か、猪突猛進の猛将だったな。

 

「このワシにお任せいただければ直ぐにでも大陸を支配して見せましょう!」

 

「黙れギルガリオ将軍」

 

喋るギルガリオに声を挟むものが現れた。確か、ベルホルト・グレゴールだったな。みためまんま戦場のヴァルキュリアのドライ・シュテルンのグレゴールだな。こいつはベルテルミーニ王国時代、王城を奪われる前に出陣したときに軍の指揮を執っていた将軍の孫だ。将軍はあの後なんとか逃げ切れたみたいだが負傷(ゾンビ化する訳ではない)して逃げるのがやっとだったみたいだ。その後は自分の家族を連れて逃げていたらしいが逃げた先で刀足軽の襲撃に逢い将軍は死亡。将軍の息子は妻と子供を逃がすために囮となって死亡。逃げた妻も負傷してしまいギルデンスタンが気がつかなければ親子揃って死亡していたらしい。

 

その後はギルデンスタンによる幻魔化手術を受けて幻魔となり以後俺に忠誠を誓ってくれている。俺としてもこいつの指揮能力は半端ないし俺の意思をよく反映させている。素晴らしき部下だ。

 

「陛下の目的は人間の家畜化。支配等する必要はない。害虫駆除をしなければ」

 

「なんだと!」

 

「まあまあ、お前さん方。あまりカッカしなさんな」

 

グレゴールを睨み付けているギルガリオをなだめるようにギルガリオの隣に座っている人物が言う。こいつはラディ・イェーガー。こいつも戦場のヴァルキュリアに登場したラディ・イェーガーまんまなやつだ。こいつはエルバが住んでいた王国が侵攻してきたときの生き残りで運よくこの大陸に漂着。刀足軽の襲撃を退けつつ内部に入っていきエルバの見送りの後にたまたま出くわして殺そうとして来たが返り討ちにした後戦ヴァルのキャラに似ていたから王城に運びその後話し合った結果部下としたのだ。勿論幻魔化している。

 

「グレゴールもあんま突っかかんなよ」

 

「イェーガーの言う通りだ。今この場で言い争う必要はない。やはり指揮官は俺が決めておく。会議は以上だ」

 

やはり一癖二癖ある奴らばかりだからな。こちらで決めるのがてっとり早いか。

 

俺はそう思いつつ会議を終了させた。

 


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