「…準備はいいな?」
「ああ、問題ないよ」
「よし、ならば始めるぞ!」
夜天の書の主、エルバ・アイン・シュテュルツィアの提案を俺は承諾した。流石に守護騎士も合わせると勝てる確率は低いが今回はヴォルケンリッターは待機してもらった。よって、俺とエルバの一騎討ちである。
まず仕掛けたのはエルバ。詠唱を唱えつつ魔力弾を牽制代わりに俺に打ち込んでくる。
勿論俺はそれに気をとられることなく魔力弾を避けつつエルバに近づいていく。
「くっ!?」
しかし、俺の足に鎖型のバインドが張り付き動きを止めてしまった。いったい何時の間に…。
「来たれ漆黒の風、敵貫く槍となれ!ゼルク・フリード!」
詠唱を完了したエルバは漆黒の槍の魔法を俺にはなってきた。その勢いはすさまじくガードしても貫かれるだろう。
「…ならば!」
俺はバインドを直ぐに破壊してゼルク・フリードを紙一重で回避する。しかし、完全には避けきれず少しダメージをおってしまった。
「…今のを避けるとは」
「今度はこっちの番だな」
俺は自身の腕に紫の炎を出してエルバに撃ち込む。これは鬼武者3の本能寺の変で信長が使っていたものと同じだ。それ故に威力は高い。
「慈悲深き鋼の王。身を守る障壁となれ!アリアンロッド!」
エルバはその炎を魔法を使った防壁によって防いだ。
しかし、流石は初代夜天の書の主か…。一筋縄ではいかないな。
ならばこちらも能力を使うまで。
「…雷鳴轟く炎の龍!我に応え現れよ!」
俺は召喚のための詠唱を行うと俺のしたに魔法陣が現れ魔力が高まっていく。
「来い!雷皇龍ジークヴルム!」
魔法陣から現れたのはバトルスピリッツ第二作で主人公のキースピリットとなった雷皇龍ジークヴルム。魔力がたくさんある俺はジークヴルムに大量の魔力を送る。
「!?召喚魔法だって!?」
エルバは驚いているな。それもそうか。この大陸は魔法の文化が全然ないからな。
現在のジークヴルムはレベル3相当の実力を持っている。少なくとも負けることはないだろう。
「ゆけ!ジークヴルム!」
俺の命にジークヴルムは雄叫びをあげてエルバに突っ込んでいく。
「っく!?」
エルバはジークヴルムの突進を後ろに下がることで危機一髪で回避する。ジークヴルムはそのまま追撃しようとして
自分の手足に巻き付いた鎖型のバインドによって足を止めてしまった。
何時の間に…。だが、このくらいのバインドならジークヴルムには紙の鎖同然!
案の定ジークヴルムはバインドを直ぐに破壊してしまう。そこで俺は高まる魔力を感じた。
「響け終焉の笛、ラグナログ!」
マジか!?ラグナログを放つのかよ!?しかも何気に俺とジークヴルムは直線上にいるし。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
まずい!?くそ!!こう言うときは真横に飛ぶまで!
ラグナログはぎりぎり爆風をもろに受ける程度で済んだ。ラグナログをもろに食らったジークヴルムは蒸発。骨ひとつ残さなかった。今さらだけどこの時代に非殺傷設定なんてもんは無いんだよな。ほんと、こう言うときに非殺傷設定は欲しいぜ。
「ハクア・ベルテルミーニ。これで終わりか?」
「まさか。ちょっとした運動だよ」
エルバの挑発に俺は受け流しつつ余裕を見せる。実際魔力"は"余裕だからな。
しかし、まさかジークヴルムがやられるとはな。召喚したスピリットは死んでももう一回呼び出すことが出来るからな。
次は何を召喚しようかな?ジークヴルム・ノヴァ?イグドラシル?それとも神機グングニル装備のヴァルハランス?一体どれにしようかな?
そう言えば第二作に出てくるミラって結構好みなんだよな。会えたりできないかな。
ミラはバトルスピリッツ第二作の11話に出てきます。詠唱や召喚時の呼び声はオリジナルです。
スピリット紹介
雷皇龍ジークヴルム
コスト6
軽減コスト3
赤のスピリット
系統・星竜、古竜
レベル1BP4000(1)
レベル2BP6000(3)
レベル3BP9000(5)
レベル1、レベル2、レベル3激突『このスピリットのアタック時』
相手は必ずブロックする。
レベル3『自分のアタックステップ』
覚醒を持つ自分のスピリットすべてに激突を与える。