リリカルな世界の転生者   作:鈴木颯手

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第十六話 クーデター返し

結果から言うとベルテルミーニ王国軍は勝利した。内容を細かく書いてもいいがとくに面白くは無いぞ?

 

国境は大きな壁で隔てられているため門の回りに泊の軍勢が取り付き中に入ろうとするのをたんたんと防いでいっただけだ。

 

後は時折騎馬隊が門から出てきて泊に被害を与えていたぐらいだ。

 

国境には三重の壁があるが泊はひとつも攻略できずに総崩れとなった。最も、士気が低い中あれだけ頑張っただけでも凄いがな。

 

そこに追撃隊が出てきて泊に被害を与えていったよ。それのついでとばかりに泊に攻め言って領土を奪ってくるおまけ付きで。

 

泊の軍勢五十万のうち首都に帰還したのは五万ほどだった。恐らく半数は生きていると思うがそのまま故郷に帰ったのかもしれないな。

 

兎に角俺は以前から計画していた事を行動に移すか。

 

俺は最初に滅ぼした泊の属国の首都をモニターに撮す。モニターの先には所々焼かれた建物や活気のない町が映っているが首都の中心にある広場に人だかりができていた。

 

そこには声をあげて演説している男性とその後ろで待機する女性が写っていた。

 

この二人は幻魔とスピリットだ。男の方がスチラード。姿は戦場のヴァルキュリア2に登場したバルドレン・ガッセナールに似せてます。女性の方はスピリットの【切り裂き姫アゼイリア】だ。ただ、肌の色が白いので少し肌色に近づけている。

 

俺の計画は単純にこいつら使って泊にクーデターを起こすことだ。スチラード…いや、もう普通にバルドレン・ガッセナールにアゼイリア・ガッセナールでいいよな。と言うわけでバルドレンには民衆を煽ってもらい国が滅んだのは泊が原因とか泊を倒して国を復活させるのだ、とか俺たちは属国等ではない。歴とした国だ、とか本当は泊は知っていて止めなかったとか言いまくっていると思う。音がないのが本当に残念。でも見ただけでも民衆が怒っているな。

 

やがて民衆は一丸となりバルドレンを中心にそれぞれ武器を持って泊に進行していく。他にも周辺の者達に伝えにいくものもいる。

 

恐らく明日くらいにはここの国の人口より少し少ない程度の人数が集まるだろう。将軍にはゆっくり進軍させるとしてバルドレンにはまっすぐ首都に向かってもらうとするか。

 

このクーデターが成功すればバルドレンを筆頭とした国家が誕生するだろう。後はバルドレンが此方に同盟を持ちかけ俺が賛成する手はずとなっている。失敗してもバルドレンに化けたスチラード死ぬだけで(スチラードは人間より強いので生き残る可能性もある)俺に被害はない。

 

何故こんな面倒なことをしたかと言うと最近俺に婚姻の話がある。

 

俺としては婚姻してその嫁に時間をとられたくない。最悪の場合俺を追いかけて地下研究所に来る可能性もある。それだけは避けたかった。

 

そこで切り裂き姫アゼイリアを嫁にすることで時間をとられないようにした。子供の件も考えてある。後はそれを実行して成功させるだけだ。

 

俺の目的の一つ、クローン技術。これを完全な形で成功させれば戦力はかなりあげることができる。この国をクローンが支えることもできるだろう。

 

あくまで俺は俺の代までに大陸統一を成し遂げたいだけだ。後については知らんな。

 

さて、話はそれたが後は成り行きに任せギルデンスタン開発にいそしむことにするか。…前にも話したと思うがまぁいいか。後少しで完成だしな。

 


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