リリカルな世界の転生者   作:鈴木颯手

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久しぶりの投稿です。


第十二話 宣戦布告。その裏では…。

「貴国に対して我が泊は宣戦布告するものとする!」

 

現在ベルテルミーニ王国の王城にて泊の使者が長ったらしい宣戦布告の文を読み上げている。

 

最初はベルテルミーニ王国の罵倒から始まりいかに泊が正しいのか延々と説明されてから宣戦布告してきた。

 

ある意味すごいと思っているよ…。あんなに長々と宣戦布告書に自国(泊)の誉め言葉と他国(ベルテルミーニ王国を含む泊に従わない小国家)を罵倒する言葉を書いた者に。これは称賛物だな。

 

そんなことを考えているといつの間にか泊の使者はいなくなり回りで控える重臣達が憤っていた。

 

それも何となく分かるよ。俺の場合は怒りよりも驚愕(いろんな意味で)の方が大きかったからな。

 

「…とにかく、今は泊が宣戦布告したのだ。このときのために多少は準備ができているだろう」

 

泊が宣戦布告は以外と遅く当初一週間と予想していたが宣戦布告して来たのは二週間もたってからであった。これは混乱がそれほど長く続いていたからだ。それはつまり今の皇帝はそれほど知恵の働くものではないという可能性があった。

 

おかげで麻薬は完成して十日前から無差別にばら蒔いているため一部では市民の堕落が始まっていた。

 

…あれ?もしかして混乱が続いていた理由って俺のせい?

 

…まあ、此方に有利に働いたからいいか。

 

とにかく今は軍勢を集結させるとするか。

 

泊の現在の総兵力は五十万。更に属国の兵力も会わせればもっといく。

 

ベルテルミーニ王国の兵力は三十万辺り。

 

兵力では少ないが質は我が国の方が圧倒的に高い。それに俺はまともに戦う気はない。ゾンビ兵士や幻魔、スピリットを召喚してベルテルミーニ王国の連中が気付かないように泊を潰すつもりだ。

 

「将軍、兵を召集していつでも対応できるようにしろ」

 

「はっ!」

 

「他のものたちも直ぐに行動できるように準備しておくように」

 

「「「「「はっ!」」」」」

 

取り合えずここで会議を終えて俺は地下研究所に向かう。

 

少し前に完成させた転送装置を使ってゾンビ兵士を属国に送る。少なくとも百近くを首都に送れば勝手に滅びてくれるだろう。頃合いを見て回収すれば大丈夫だろう。

 

地下研究所につくと早速ゾンビ兵士を集める。この日のために装備は整えてある。

 

俺はゾンビ兵士に人をなるべく多くゾンビにすることと一時間たったら一ヶ所に集まるように指示を出して泊の属国のひとつの首都へとゾンビ兵士達百を送り出す。きっと一時間後は阿鼻叫喚の地獄絵図となっていることだろう。楽しみだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、一時間が経過した。その間に将軍に指揮権を渡していつでも出陣できるようにさせておいた。さてさて、属国はどうなっているかな。俺はゾンビ兵士とともにカメラ型の幻魔をたくさん送り出しているため現在の首都の様子を確認できた。

 

写った先には逃げ惑う属国の市民とそれを追いかけるゾンビ兵士。ゾンビのなかには鎧を来ていないものがたくさん混じっていた。他にも属国の鎧を来たゾンビもいるためかなり被害を与えることができたと思う。

 

そしてゾンビ兵士の一部はなにやら立派な建物に集中しており恐らくその国のお偉いさんがいるものと思われる。そこはスピリットを召集して対応するか。とにかく一時間はたったためゾンビ兵士に指示を出して首都の中央にある広場に集まってもらう。

 

広場に集まってもらったら転送装置を起動させて一気に地下研究所に飛ばした。それと同時に適当にスピリットを選んで転送させて首都のお偉いさんがいると思われる建物を破壊させた。これでこの国はかなりの被害を与えることができたと思う。

 

この調子ですべての属国を潰していくか。さてさて、それだけでゾンビ兵士はいったいどのくらい増えていくのかな?楽しみだな~。

 


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