リリカルな世界の転生者   作:鈴木颯手

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新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。


第十一話 その後

「…此度の反乱はベルテルミーニ王国の汚点となった」

 

王の間で玉座に座り俺は話す。

 

現在俺は国王として地下牢から解放した重臣達と話し合っていた。

 

「調べによると泊でもクーデターが起きたらしい」

 

泊の現皇帝は皇子のクーデターによって既に処刑されているらしい。一歩間違えれば今ごろ俺もまた神様に会いに行っていたかもしれない。

 

「現在はクーデターの混乱をおさめるために奔走しているらしい。恐らく混乱が静まるのは一月位だと思う」

 

今回のベルテルミーニ王国でのクーデターは泊が裏で関与していると思われる。弟は泊の支配下に入ると言っていたらしいし泊でもクーデターが起きたみたいだからな。最も、此方のクーデターは呆気ないほど素早く鎮圧されたが。

 

「此方には多少の混乱はあるが気にするほどのものではない。今のうちに国力を高め予想される泊との戦争に対処する」

 

「陛下、何故泊と戦争になると断言出来るのですか?」

 

重臣の一人が聞いてきた。俺はそれに答える。

 

「泊のクーデターの目的は反戦主義の皇帝を排除し泊が各国の皇帝として君臨するためらしい。そのため独立してなおかつ泊を一度は追い払っている我らを攻撃対象に選ぶのは当然と言える」

 

泊に攻撃された国は必ず戦争に負けて支配下に置かれることとなっていた。

 

しかし、ベルテルミーニ王国は単独で泊五十万の軍勢を文字通り全滅させたのだ。

 

元々現皇帝は臆病な性格であったためベルテルミーニ王国を恐れてむやみに攻めようとはしなくなったのだ。

 

その結果、泊では現皇帝に賛同するものと反対するものとで争いが耐えない状況になっていた。

 

「しかし、それも今回のクーデターで終わりを迎えるだろう。現皇帝の支持者は順次粛清されていきやがて元の泊が復活するであろう」

 

そうなれば泊が腐敗する(皇子側はそう考えているだろう)原因を作ったベルテルミーニ王国は攻めようとするだろう。

 

「弟のクーデターも泊が密かに手伝っていた可能性がある。泊がクーデターで混乱しているうちに我らは戦争準備を整えておくのだ」

 

「「「「「はっ!」」」」」

 

重臣達は一斉にこう垂れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、ああいった以上俺も準備を整えておくとするか。

 

先ずはクーデターで手に入れたゾンビ兵士に初陣を経験したアサシン。他にも手駒を用意しておくか。

 

それと銃の量産体制を整える必要がある。現在進行形でこの地下研究所は広くなっている。壁が幻魔のため直ぐに部屋を作ることが出来る。

 

ここに何人か人を入れて働かせるのもいいな。壁が幻魔で出来ているから監視にもなるし囚人を入れとけば脱出不可能の監獄が出来上がる。早速何人か手配させるか?

 

「陛下、既に極悪犯数人を監視しています。命令ひとつで直ぐにつれてくることが可能です」

 

相も変わらず白董はいい仕事をする。それなら直ぐにでも行えるな。後は銃の製造器具を作ることだな。いや、別に囚人なら他のものでも良さそうだな。一部天井を天窓にして農作物を作るのもありだな。他にも実験に使うことも出来るし色々使い道が出てくるな。

 

後は泊の混乱を促進させるために麻薬の類いも作らなくては。作ることは簡単だからな。作るのに一日。売って効果が出るまで三日。…難しいところだがなんとかなるだろう。

 

ならばどんな麻薬にするか?幸福感が出るのはもちろんだ。となると禁断症状は数個では現れないようにしてたくさん一気に服用すると現れるようにする。一回服用すれば効果が半減させれば直ぐにでもたくさん服用すると思われる。

 

取り合えずこんなものか?後はこれを量産して人を使って泊でばらまけばいいな。初回は無料にしてだんだん高く設定していけばそれなりに金も稼げるはずだ。急いで作るとするか。

 

クゥー。今から楽しみだぜ。




~ハクアの小言~
ハクア「新年明けましておめでとう!」

白董「新年明けましてお願いします。今年もよろしくお願いします」

ハクア「新年そうそう始めるぜ!ハクアの小言!」

白董「メインパーソナリティーは陛下と白董でお送りします」

ハクア「さて、今回は残念ながらゲストは来ていないのだよ」

白董「そうなんですか?てっきり今日も来ているものだと」

ハクア「皆正月休みさ。俺らがここで頑張っているのによ」

白董「それは言わない方がよろしいかと」

ハクア「そうだな。切り替えていくか!」

ハクア「さて!今回は前回の続きといくか!」

白董「前回は確か泊について行いましたよね?」

ハクア「ああ、今回は泊と同じく大勢力のアルテミラ皇国について説明しよう」

ハクア「アルテミラ皇国は二千年以上前から存在する最古の国だ。皇王が代々国を治めてきたがその勢力は年々増していっている」

白董「特にここ数年の発展は目覚ましいものがありますからね」

ハクア「そうだ。いずれこの国とも戦う必要があると考えると冷や汗が出てくる。最も、我がチート能力には敵わないだろうがな」

ハクア「おっと、今日はここまでだな。次回もまた見てくれよ!」

白董「次回はアルテミラ皇国について詳しくやっていきます。どうぞお楽しみに」

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