この素晴らしい世界にイレギュラーを!   作:JAIL

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RWBY見たんだけど主人公の使ってる赤い鎌が格好良すぎる…


後日談

ウェイルスの封印から2ヶ月以上が経つ。

ウェイルスが封印されたその日、ダクネスとゆんゆんは意識不明の重体で病院に、重軽傷を負った和真達も緊急搬送された。

和真達はすぐに治ったが、深手を負ったダクネスは5日後に、腹部に穴を開けられたゆんゆんは7日後に意識を取り戻し、順調に回復した。

王都の宿屋に戻った俺は疲れきっていて死んだように眠った。

全員が復活した5日後、国からは【救国の英雄】としてパーティメンバー全員は表彰され、報酬として街の修理費を差し引いた10兆エリスと感謝状と盾がパーティに贈呈された。

黒い雷の被害はウェイルスの言った通り、ここの王都のみだったが感染者540名、重傷者147名、軽傷者332名。

施設や家屋等の建物の被害では、全壊156件、半壊182件にまで上った。

だが王都に滞在し、黒い雷の被害に合わなかったアークプリースト・プリースト達が浄化魔法や回復魔法を行使したり、回復のポーションをフル活用して感染者は浄化、怪我人も治療し、死者0名という奇跡の数字を叩き出した。

施設や家屋の7割は直ったが所々で現在でも修理が行われている。

 

ウェイルスの封印された十字架はエリスが今度こそ責任も持って管理するとの事。

 

俺の持っていた【魔法生成機】はなぜか分からないが全体的に銀色になり、厚さは変わらないが大きさはICカード程まで小さくなって罅一つも無くなって直っていた。

 

エリスに調べてもらった所、新しく発動した【終焉のアマテラス】が新隠しシステム[パンドラ]として正式に組み込まれ、不安要素が綺麗に消えているとのことだ。

 

エリスが立てた推測を説明すると、俺が【終わりのセラフ】と【スサノオ】を同時発動して相殺しようとした時、【魔法生成機】は一時的に壊れかけたが、咄嗟にアメルダが俺に付与した【闇の魔法】が俺との相性が良く、奇跡的にこの2つの融合の意味を成しながら、互いに強化して【終焉のアマテラス】が完成し、それを留める為に【魔法生成機】が器として再構築された可能性が高いと言っていた。

新システムが構築された直後に砕けてしまったのは、言ってしまうと前隠しシステムと新隠しシステムの入れ替わりによる膨大な負荷によるもので、その時のシュー!という何かを吹き出す音はその負荷を外に放出していた音で今後はもう壊れる心配は無いのだとか・・・

その時にエリスに【魔剣グラム】の事を話したら凄い剣幕で有難~い(?)お話を正座で2時間程聞かされた・・・

途中で逃げ出そうとしたら肩を掴まれて「まだ終わってませんよ?」と優しい(・・・)笑顔で言われ、結局1時間お話を延長されました・・・

その後、【魔剣グラム】はエリスの元で正式な方法で直されてエリスは御剣に返そうとしたんだが、アクアに「また絡まれるのも面倒だから他の奴に渡して」と言われたようで【魔剣グラム】は他の者へと渡ることになった。

御剣・・・南無三・・・

アクアの羽衣も直され、アクアの元へ戻ってきた。

さすがに作った魔法は1つ残らず消えていたので最初から全て打ち直した。

 

そして今、俺は物作りに追われている日々が続いている。

 

こちらの理由としては和真が中心で商店を開き、設計図は和真、俺も設計図に加え、製作(和真もたまに製作してる)担当になっていたからだ。

作業場はアクセルの街にある俺達の家の庭に小さな工房を作り、そこで作業している。

一応役割も分かれてて、和真は日用品。

俺は日用品+武器で、【魔法生成機】で和真の手助けをしたり、それで作った魔法を使って基本的な武器や装備から、手動だけど変形する武器を作っていた。

 

途中で俺の【魔法生成機】で装備や武器が作れるなら生成した装備の権限を外して売れば楽なんじゃね?と和真が俺に提案したがアクアに「以前の【魔法生成機】なら出来たかもしれないけど今の【魔法生成機】は完全に安定してて、そこから作られてる魔法や武装は完全にリュウヤへの権限が掛かってるから他の人は使えないし、権限を書き換える事も出来ないわよ」と言われ、試しに再びアクアの羽衣の権限を書き換えようとしたら弾かれたので地道に作ることにした。

そして他のパーティメンバーの皆もそれぞれで店や施設を開いた。

 

レイシャはバー。

フィーリィは孤児院。

シノアとゆんゆんは仕立屋。

めぐみんは学園で爆裂魔法専門の非常勤教師(出来るのか?と不安はあったが・・・)

ダクネスはとある理由から見合い話が綺麗に途絶えた。

アクアは未だにバイト・・・

 

え?商店の名前?

・・・言わないと駄目?

・・・・・・ですよねぇ~分かったよ・・・でも引くなよ?

それぞれの商店の看板にはこんな店名が書かれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイシャのバーは【クレイン】

 

シノアとゆんゆんの店は【ユニむら】

 

フィーリィの孤児院は【クレイドル】

 

俺と和真の店は【ニョッポロ商店】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

待て!俺と和真の店名をそんな鼻で笑うなっての!

これには深海よりも深い事情があるんだから!

 

まぁ商店の名前を決めてる時に和真と俺の商店だからお互いの一文字を取って【和一商店】って名前にしようと思ったんだよ。

そんな時に・・・

 

「この名前なんかどうですか?」

 

とめぐみんが紙にその店名を書いて満面の笑みで見せたんだ・・・

そこまではいいよ?でもさ・・・

 

何で1枚しか無い契約書に書くかなぁ・・・

 

契約書は1枚しか無く、書いてしまったらそれで決定となってしまう・・・

まぁ・・・うん・・・そういった理由で決まっちゃった訳よ・・・

なんだよ【ニョッポロ商店】って・・・なんかニョッと伸びてきてポロッと落ちそうなんですけど・・・?

最後の最後で締まらねぇなぁ・・・

 

でも品質はかなりの評判で、最初はアクセルの街のみで営業、販売をしていたが、評判を聞き付けたオードス家に「せっかくなら王都でも商店を建ててみないか?」と言われ、王都にも1店舗構え、今は2店舗しかないが製品製作の依頼が3ヶ月先まで予約で埋まってる。

そして近い内に、また新たな店舗を構える予定だ。

 

レイシャのバーはレイシャが作るカクテルの良さ・・・というよりレイシャを一目見たい客が多く、毎日満席状態・・・渡さねぇけどな?

以前会ったレイシャの友人も来ていて、若干彼等の溜まり場となっている。

 

シノアとゆんゆんの店はシノアが接客をしながら前世の様々な服をデザインし、ゆんゆんに作ってもらってる。

ゆんゆんにもミシンを作ってあげたらすぐに使い方を覚えて、様々な衣類を作った。

ゆんゆん恐るべし・・・

こちらも見た事の無い服のデザインやオシャレさから貴族にオーダーメイドの依頼や、王都への店舗拡大も計画されている。

 

フィーリィの孤児院はというと、フィーリィが孤児と施設を守る為に、俺に「剣術を教えて下さい」と言った時は驚いた。

フィーリィもティリアっぽくなるんかね?

試しに木剣を振らせてみたら案の定、木剣が手からすっぽ抜けた。

さすがに「危ねぇだろ!!!!」とキレたら涙を流して「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」と謝られた・・・

うん・・・結晟さんの気持ちがよく分かりました・・・

ともあれフィーリィと稽古をし、孤児も見様見真似で剣を振っていて孤児院は笑顔で溢れていた。

 

めぐみんも非常勤だが紅魔族の村にある学園で爆裂魔法を教えていて、その説明の分かり易さや優しさから主に男子生徒からはかなりの人気なんだとか。(中二病が増えない事を祈るばかり・・・)

非常勤なのに当の本人は週4で通ってるけど。

 

皆、進む道は違えど戻ってくる場所は一緒だ。

 

最近では色々な動きの補助が出来る魔法を覚えて形だけだけど車やバイク紛いの物を作ったりもしている。

1部の客はデザインを書いて持ってきて、オーダーメイドを頼むくらいだ。

まぁかなり注文が多いから作れても3ヶ月以上先だけどね。

中には1組の男女が2人乗りの乗り物を作って欲しいと頼まれた。

リア充爆発s・・・って俺もリア充か・・・

うん!リア充最高だぜ!!!!

 

和真も少しは製作は出来るが何かしらの加工や修理は俺に頼んでくる・・・自分でやれよ・・・【鍛冶スキル】持ってんだからさぁ・・・

一応和真に専用の可変式の武器を作り、公式・・・まぁこの世界にある魔法を正式な方法で覚え、色々と付与して和真に持たせた。

和真は使いやすさからもう1本欲しいとの事でもう2本(内1本は自分に)作った。

 

ミーナ達も王都の商店に訪れていて、家具や武器等の製作を依頼しに来てる。

そして更に他の商店からの製品製作の依頼も頼まれている程だ。

因みにウィズの魔法具店の品をニョッポロ商店の1部を使って販売しているが、今でもそのエリアだけ閑古鳥が鳴いている・・・

 

「カズマ~!リュウヤ~!また製品の依頼来ちゃってるわよ~!」

「わーった!これ終わってからなぁ!」

 

っと早く終わらせねぇと・・・

その後、和真はダクネス、フィーリィと付き合い始め、俺もたまにめぐみんやシノア、レイシャとデートしに出掛けてる。

ダクネスのお見合いが途絶えたのも和真と付き合い始めたのが理由だ。

その際に、「なぜそんな無名の冒険者を」と貴族達が和真を見ていたが王族のオードス家と軽く繋がりがある点や俺達のパーティが王都を救った【救国の英雄】という事を知ってからは悔しそうだったが何も言わなくなった。

クエストにも気晴らしで行ってるよ?

 

あぁそれと商店に来た時に見たんだけど、ディーとティリアの左薬指には指輪が嵌められていて2人とも幸せそうだった。

因みに今でもティリアと剣は交えさせてもらってる。

 

あ・・・もう1個あったわ。

シェイン・アルカードにロイスが告白したら「次の騎士団内で行われる模擬戦大会で決勝で勝ちましたら喜んでお受けします」と言っていたらしい。

らしいというのはバルターから聞いたからだ。

今、ロイスは猛特訓してる。

身体を壊さない事を祈っておこう。

 

「竜弥~アクアに呼ばれ・・・って何してんの?」

「ん?ちょいとオードス家に頼まれて冒険譚をな」

「あ~・・・確かに頼まれてたな・・・って、これ美化してね?」

「これ出版されるんだぞ?まぁそのまま書いていいのであればそのま「バレない程度に美化して書こう」・・・ウィッス」

 

和真は先に行ってると言って俺の部屋を出ていった。

まぁ会話の通り、俺は今、物書きをしてる。

あの邪神との戦闘や今までの闘いを本にして出版したいのだとか・・・

そして売上の4割は俺に送られる。

今、丁度上巻が書き終わる所だ。

部分的に言うとバニルの時の戦闘辺りまでが上巻に位置している。

さてと・・・そろそろ行かねぇとな・・・

まだまだ書きたいのもあるが一旦はここまでにしておこう。

・・・っとちょいと待ってくれ。

和真が一言あるようだ。

 

「これから転生するかもしれない皆・・・これだけは守ってくれ?もし、楽しい異世界生活を送りたければ相手の神がどんなムカつく駄目神であろうとも─────しっかりと神器を選んで転生してくれよな」

「・・・」

「・・・なんだよ?」

「いや・・・アクア(駄目神)を選んだお前が語ると無駄に説得力あるなって・・・」

「るっせぇわ・・・んじゃ先に行って店開けてるぞ」

「おう分かった」

 

そういう事でここに書いた俺達の冒険奇譚はほんの1部。

これからもっと面白くなると思う。

そして俺達はこの素晴らしい世界に祝福し、祝福され、時には意図しない戦いに巻き込まれながらまた1つ、また1つと記録は増え、語る事も増えるだろう・・・

その時まで皆、俺達の活躍を楽しみにしててくれ。

 

 

最後に、この本が様々な人達に読まれ、語られる事に感謝を述べ、終わりの言葉にする。

 

 

著者名─────一条竜弥(記)

 

 

「ふぅ・・・終わった・・・」

 

書き終えて伸びをするとコキッコキッと音が鳴る。

どんだけ机に向かってたんだか・・・

窓を見ると綺麗な青空が広がっている。

窓を開けるとビュウ!と風が吹き、1枚の紙が床に落ちた。

拾ってみるとそれは彩香からの手紙だった。

なんというか・・・これを見る度に彩香に『頑張れ!』と優しく応援されてる感じがする。

 

「こっちは【救国の英雄】にされたぞ・・・お前との約束は守れたかな・・・?」

 

と空を見ながら独り言を呟いた。

 

「竜弥~!行くぞ~!」

「今行く~!」

 

俺はそっ・・・と持っていたペンを机に置き、手紙を【異次元空間】に仕舞ってから【新・魔法生成機】をポケットに入れ、パーティメンバーの元へと向かった─────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この素晴らしい世界にイレギュラーを!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────fin─────




さて、2016年12月22日午後20:10より投稿を開始したこの素晴らしい世界にイレギュラーを!の本編は今日で完結となり、一旦執筆活動はお休みします。
理由としましては卒業研究や教習所、就職活動が本格的に活発し始めた為です。
一応この小説は6月や7月から忙しくなる事を想定して書き溜めを作り、定期更新していました。
IFルートに関してはゆっくりですが制作中です。

処女作であるこの作品を振り返りますと・・・所々で言い回しが稚拙だったり・・・文章が分かりにくかったり・・・登場キャラの心境の変化が激しかったり・・・と・・・処女作を言い訳にしましても、まぁ微妙な点が数多くありましたわw
恐らく・・・というか確実にそれが評価に繋がっているんでしょう・・・
ですが、初めて書いた作品としては私が考えた伏線も全て回収し、応募なさって頂いた魔法も全て出して登録者数も250人を超え、全話PVは22万以上、そして綺麗な形で本編完結というゴールを決められたので大変満足しております。
魔法応募に関しましては

攻撃魔法:21件

防御魔法:10件

補助魔法、その他:18件

のご応募がありました。
魔法を応募なさって頂いた皆様にはこの場を借りて深く感謝申し上げます。
本当にありがとうございました!

ですがこの小説で「ここはこうすれば良かったんじゃないか?」や「ここはこうすべきだろ」等の考えや応募なさって頂いた魔法の使い方も「この魔法はこう使ってほしかった」等の意見もある方はいると思います。
その方々に関しましては作者の勉強不足、文章表現力皆無、浅い設定や伏線作り等といった点をお許し下さい・・・

来年3月には多分大学を卒業出来ますが、また面白そうな二次創作が思い付いたら再び小説を書こうと思いますので、別の小説で「JAIL」という作者を見掛け、また読んでみたいと思いましたら、皆様、是非立ち寄って面白かったら再びお気に入り登録して下さい。
・・・卒業後は頑張って仕事と両立し、オリジナルも含め、執筆活動は続けようかと考えております。
出来るかどうかは分かりませんがね!

IFルートの展開に関しましてはここで軽く情報公開をさせて頂きます。
IFルートでは竜弥は死んでいないという設定にして現代日本でストーリー展開をさせて頂きます。
アクセルの街でのIFルートを楽しみにしていた方は申し訳ありません。
そしてそのストーリーを投稿するにあたって皆さんにアンケートを21:00に活動報告で実施しますので皆様、御参加の程を宜しくお願い致します。
IFルートは作者の身の周りが少しでも収まりましたら投稿させて頂きます。
※因みに投票が無かった場合、IFルートは投稿出来ませんのでご了承下さい。

最後はお気に入り登録者皆様から感想書いて頂けましたら嬉しい限りです!
・・・辛辣な感想は今後の執筆活動上で作者の脆い心が根元から綺麗にポッキリと折れ兼ねますので、土下座しますからお止め頂く事を心の底からお願いします・・・
書くとしてもオブラートに包んだ遠回しな表現で宜しくお願い致します・・・
うん、割とマジで・・・

それでは皆様、最初でも言いましたようにこの素晴らしい世界にイレギュラーを!のIFルートはまだ投稿出来ませんが本編は完結とし、IFルートを見る方はIFルートで、それ以外の方はまた何処かでお会いしましょう!
では皆様、さようなら~(・ω・)ノシ

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