因みに出したいけど出せなかったモデルが沢山いるのでここで放出しちゃいたいと思います!
そして3人のヒロインを持って今更気付いたんだけど・・・
年下=めぐみん
同年=シノア
年上=レイシャ
竜弥君、コンプリートしちゃってましたww
皆さんなら
妹のようなめぐみん。
同年のシノア。
ミステリアスで姉のようなレイシャ。
皆さんは誰がヒロインとしてほしいですかね?
「リュウヤ、ちょっといい?」
レイシャが俺の部屋に来る。
なんでも今から昔の友人の集まりがあるんだとか・・・
俺、誘う必要あるか?と思ったが自分の彼氏として紹介したいらしい・・・
まぁいいかと思って行く事にした。
◇◆◇◆◇◆
カランカラン!と店のベルが鳴る。
店の端にはビリヤード台とダーツの台がそれぞれ2台ずつ置いてある。
中には10人の男女がいた。
「ん?あー!レイシャじゃん!久し振り~!待ってたよー!」
1人の短い黒髪の女性がレイシャに抱き着いてくる。
「おう!レイシャの姐さん!久し振りじゃねぇか!」
ガタイのいいリーゼントの男性がレイシャを「レイシャの姐さん」って言った。
「貴方の方が年上なんだから姐さんは止めてって言ってるじゃない・・・もぅ・・・」
レイシャは呆れたような顔をするが少し嬉しそうだ。
「ん?レイシャ、この子って・・・」
「姐さん・・・まさか!?」
皆も俺の存在に気付いたのか、女性達からは祝福の眼差しで、姐さんと言っていた男性からは嫉妬の眼差しで俺を見た。
「えぇ貴方達の思ってる通り、私の彼氏♪」
レイシャはそう言って俺の右腕に抱き着いてきた。
ちょっ・・・恥ずかしい・・・
「今日の主役達はこっちこっち!」と抱き着いていた女性が俺達を呼ぶ。
それぞれの自己紹介が女性陣から始まる。
先程の短い黒髪の女性はシエル。
眼帯をして金髪なのがサーシャ。
ガタイがよく、少し老けている白髪の女性はケイン。
背が小さく、水色の髪で猫耳が生えているのはトレア。
目を閉じていて車椅子に乗っている長い茶髪の女性はレオナというらしい。(レオナは徐々に目が見えなくなったと後から聞いたがオーラを感じていて、どこに何があるか若干だが分かる為、日常の不憫さは余り無いのだとか)
男性陣の方は
最初にレイシャを「姐さん」と言って、髪をリーゼントにしているのが男性はクード。
右目が自分の銀髪で隠れていて後ろに両手が剣になってるロボットがいる男性はクライン。
金髪で軍人のような服を着てるのがキール。
銀髪のオールバックで紫色の眼鏡をしてるのはマイン。
白髪で右目の下に三つ爪のマークがあるのはガルドというようだ。
「さてと!自己紹介が済んだ所で皆で飲み明かそう!」
シエルが酒瓶を持ってはしゃぎ始める。
レイシャはチラチラと誰かを探している。
「どうした?」
「あぁうん・・・ちょっとね・・・ねぇトレア。フィーネって今日来ないの?」
「そろそろ来ると思いますけど・・・」
カランカラン!と音がなってドアが開いたのが分かる。
そこには長い紫色の髪をした、凛々しい顔立ちの女性が立っていた。
「ん?私が一番最後か」
「フィーネ!」
レイシャが駆け寄ってフィーネという女性に抱き着く。
「ちょっ!おい・・・全く・・・久し振りだな・・・レイシャ」
「うん・・・!久し振り!」
遅いよフィーネ!とシエルが言ってケインが早く席に座れと促す。
レイシャも再び俺の横に座った。
フィーネと俺の目が合った。
「ん?こんな少年・・・このメンバーにいたか?」
「その子、レイシャの彼なんだってよ」
サーシャが俺の事を言うと、ほう・・・彼がそうか・・・とフィーネが俺を見定める。
「フッ・・・中々良さそうな子じゃないか」
「フィーネが納得した!?明日は雨!?」
「シエル、後でゆっくり話そうか」
冗談だよ~!とシエルが必死になってる中、ケインがフィーネのコップに酒を注ぐ。
「ま、このメンバーの中で一番アンタがレイシャと付き合い長いからね・・・私だって驚いてるさ」
「そ・・・そうか・・・」
ケインにそう言われ、フィーネはポリポリと頬を掻く。
んんっ!と咳払いをして俺を見る。
「先程から名前を言われているが改めて自己紹介をさせてもらおう。私の名はフィーネ、今はソロでクルセイダーをしている。君の事は知ってるよ。デュラハンを単独で討伐し、そして魔王軍幹部のバニルや機動要塞デストロイヤーまで倒した英雄だからね・・・個人的にだが君に敬意と謝罪をしたい」
「え?謝罪?」
「そうだ。話を聞けば君は初心者で最弱職の冒険者と聞いている。上級職達がいる中でそのような者に強敵を任せてしまって本当に申し訳なかった。そしてこのアクセルの街を守ってくれてありがとう」
フィーネが深く礼をした。
やば・・・ダクネスよりもクルセイダー感が出てる。
個人的にダクネスと交換したいかも・・・
「ま!固い事はそろそろ終わり!じゃあ皆!グラス持って!」
「「「「「「「「「「「「「「乾杯!」」」」」」」」」」」」」」
チンッ!とグラス同士がぶつかり合う。
早速男性陣(主にクード)に絡まれた。
「おい、イチジョウつったな!レイシャの姐さんと付き合えたからって調子に「ほいっ!」アデッ!」
サーシャがサクランボをクードに投げ付ける。
「クード、片想いが両想いにならなかったからって年下苛めちゃダメでしょ」
「か・・・片想いとかしてねぇし!?」
「クードうるせぇ」
「ま、クードだから仕方ないよな」
「クード乙」
「クード、今からコクって粉々に砕かれちゃいなよ♪」
「ガルドテメェ!?」
クードが男性陣それぞれに散々に言われている。
「ガルドは少し言葉に気を付けろ・・・」とガルドはマインにささやかに怒られていた。
どうやらクードは弄られキャラのようだ・・・って・・・ん?あの人・・・
「まさか大家さん?」
「ん?おぉ・・・そういえば君か!久し振りに会ったから気付かなかったよ」
「あら?キール。リュウヤと知り合いなの?」
「まぁね、彼は私の宿に泊まりに来てたんだよ。まさかその彼が数々の偉業を成し遂げるとはねぇ・・・これは売り込んだ方がいいかな?」
キールの目がキランと怪しく光る。
おい、初心者冒険者を出汁にすな・・・
目の前の席にシエルが座る。
「それでそれで!レイシャとは何処までいったの!?」
「は!?」
男性陣と女性陣がピクッと反応する。
アンタらな・・・
シエルが「キスはしたの!?それともその先も!?」と興奮気味に聞いてくる。
「止めときなさいな」
サーシャがシエルを抑える。
結構冷静な人だな・・・
まぁプライバシーの事も考えて言ってくれたんだろう。
「なんでよ?サーシャだって聞きたいでしょ?」
「そういうのはもう少し後から聞くものよ?2人が顔を赤くしながら馴れ初めを聞く方がゾクゾクするでしょ?」
前言撤回。
この人100%Sだ。
その証拠にクスクスと俺とレイシャを見ながら笑ってるし。
ダクネスと会わせて見たい感があるけど。
「それもそうだね!」と変な納得をしたシエルが席を立ち、元の席へ戻ると同時に
「へぇ間近で見ると結構いいじゃない。取っちゃおうかしら?」
「あらサーシャ。私の目の前でリュウヤを誘惑する気?」
あの・・・レイシャからドス黒いオーラが出てるんですが・・・?
そしてレイシャとサーシャの間に火花がバチバチと散る。
「決着を付けた方が良さそうね?」
「ええ望むところよ?」
レイシャとサーシャが立ち上がる。
え、待ってリアルファイトするんすか!?
そう思ったら向こうにあるダーツ台に行ってしまった。
皆もまた始まった・・・と2人を見てる。
「お気になさらないで下さい」
ふと横を見ると車椅子に座ったレオナがいた。
この人いつの間に・・・?
レオナに聞いたんだがレイシャとサーシャはダーツでずっと対決をしているらしく今回で100回戦なんだとか・・・
飽きねぇのな・・・
「改めてご紹介を・・・私はレオナと申します。以後お見知りおきを」
そう言って目を閉じたままのレオナが綺麗なお辞儀をする。
そういえば・・・
「目・・・見えてんすか?」
「あぁすみません・・・実は少しづつ視力が無くなったんです」
ヤバッ!聞いちゃダメだった!?
「あ・・・すんません・・・ってあれ?そしたらグラスとかもぶつけられないんじゃ・・・?」
「基本はそうですね。でも私はオーラが見えているんですよ」
「オーラ?」
レオナ曰く、ボンヤリだが影が見えるらしく日常生活には困らないのだとか・・・
ボンヤリか・・・なら・・・
皆に眼鏡はあるか聞いて、獣人のトレアが「以前使ってて、もう使わなくなったのならあるよ」と言っていたので貰うことにした。
おお・・・なんか形状的にアスリートが使うサングラスみたいだな・・・まぁこっちの方が有難い。
俺は少し席を外して魔法を作り、眼鏡に付与する。
レオナに渡してみたが変わらないと言われた。
あれ?なんで?と思ったが合点がいった。
そういえば【魔剣グラム】は痛い人専用だから俺達は使えないってアクアが言ってたな・・・だとすると俺の作った魔法にもそういった権限があるはずだ。
ならばと思って久々に【権限書換】を使って俺の名前の所をレオナに変え、再び渡した。
スチャと掛ける。
「見える・・・」
レオナがポロッと涙を落とした。
「皆さんの顔が・・・見えます・・・!」
皆が嘘だろ!?と言っているが本当だ。
【視界共有】
俺が即刻作った魔法で眼鏡に映る景色を脳に直接信号として見せる魔法だ。
カメラ付き義眼の眼鏡バージョンと言った方が分かりやすいな。
にしても魔法も神器の一部として扱われる上、書き換えられるんだな・・・
この【魔法生成機】ってかなりどチートじゃね?
レオナがありがとうございます・・・!本当にありがとうございます・・・!と何度も俺に頭を下げた。
「凄いな」
レオナの逆にはフィーネがいた。
てかアンタら、ステルスでも身に付いてる?
フィーネに「レオナの目を見えるようにしてくれて感謝する」と言われた。
「そういえばアンタがこの中では1番レイシャといた時間は長かったんだろ?」
「まぁそうだな・・・とは言っても私より長くいたのもいたが今は王都にいるんだよ」
おぉ・・・王都か・・・
行ってみたいかも・・・
「君の事はリルムさんから聞いていてね。かなり強いとも聞いてる。まぁクルセイダーとして1戦交えてみたいものだな」
「初心者相手にするって・・・」
まぁそう評価してくれんのは有難いな・・・
飲み物を飲もうとしたらレイシャが泣きついてきた。
「リュウヤぁ~!サーシャが虐める~!」
・・・はい?
サーシャも誤解だと言わんばかりに俺を見る。
なんでもサーシャに5戦して2勝したからなんだとか・・・
意外と負けず嫌いなんね・・・
「じゃあ約束通り私も・・・」
「ダメって言ってるでしょ!?これ以上リュウヤの相手増やしたくないんだから!」
「「「「「「「「「「「「「「「これ以上?」」」」」」」」」」」」」」」
レイシャぁぁぁぁぁぁあああああ!?!?!?!?
何遠回しに暴露してんですか!?!?
レイシャも自分が言ったことに気付き、あっ!と自分の手で口を塞ぐがもう遅い・・・
レイシャがシエルに連行され問い質されてる。
「まさか他にもいたとは・・・」
いやフィーネさん・・・そんな呆れた目で見るの止めてくれません?
「フィーネ~!今聞いたらリュウヤ君、レイシャ以外にあと2人いるらしいよ~!」
シエルさああああぁぁぁぁぁぁあああああん!!!!!!!!!!!!止めてえええぇぇぇぇぇえええ!!!!!!!!これ以上俺の傷作らないで下さい!
男性陣の目も気になりますから!!!!
「ならもう何人増えたって変わらないわよ」
「変わるから!リュウヤの相手にされなくなるから!」
「レイシャももう黙ってくんねぇかな!?」
男性陣からは軽く避難の目で見られた・・・
なんでそんな目されんの?
・・・俺悪くないもん・・・被害者だもん・・・
レイシャが何故か復活して「リュウヤ!ビリヤードやりましょ!」と俺の手を引っ張る。
ってレイシャのやつ・・・俺達といる時と違ってちょっとはしゃいでるな・・・
フィーネが「どれ。彼氏君の腕前を見させてもらおうか」と言って横で見られる。
うわぁ~変に期待されてる・・・俺あんまりやったことないよ?
レイシャなんかはサッサと準備してるし・・・
なんというか・・・ちょっと子供っぽいな・・・普段見ていない部分を見ている気がする。
「意外か?」
フィーネが俺に聞いてきた。
「実を言うとこの中でレイシャが1番年下なんだ。1番離れてて20歳。1番近くても5歳は離れてる」
あっ・・・だからこんななのか・・・
「普段のレイシャは大人っぽく見せているだけなんだ。まぁ・・・あれがレイシャの素と思っておいてくれ」
へぇ~大人ぶってたんね・・・
レイシャは「リュウヤ~早くやりましょ~!」と呼んでる。
んじゃ・・・やってみるか・・・
最初はレイシャだ。
カツーン!
白球がキュウに突かれてボール達にぶつかり、それぞれが色んな方向に転がっていく。
1番は・・・っとあった!
狙いを定めて・・・いざ!
スカッ・・・
・・・・・・・・・・・・もういっちょ!!!!
スカッ・・・
・・・・・・・・・・・・まだまだ!!!!
スカッ・・・
・・・・・・・・・・・・トライアゲイン!!!!
カコッ・・・コロコロ・・・ピタッ・・・
・・・・・・・・・・・・僕もうやらない!
レイシャとフィーネには慰められる始末・・・
「あの・・・ごめんねリュウヤ・・・まさかあれほどとは・・・」
「やめて・・・余計惨めになるから・・・」
「ならレイシャ、リュウヤに教えてやれ。教えるの好きだろ?」
「え?えぇ・・・」
レイシャが俺にレクチャーを始める。
始めたはいいんだけどさ・・・
レイシャの身体がどストレートに当たるんですけど・・・
いや向こうは真剣に教えてくれてるのは知ってるよ?
でも・・・ね?
当たってます・・・
「・・・で、持ち方とか突き方は分かった?」
「ま・・・まぁ・・・」
じゃあやってみてと言われ、穴と1のボール、白球を直線上に置いてくれた。
狙いを定めて・・・
カッ!
カツーン!
カコン!
入ったあああぁぁぁあああ!!!!!!!!
よしっ!とガッツポーズをした。
フィーネは拍手をしながら俺に近付き、耳元で「仲良くやってたがビリヤードの基本は覚えたのか?」と囁かれ、離れていった。
・・・バレてますね・・・
それじゃあもう1回やりましょう。との事で第2ラウンドが開始された。
結果・・・
落とした数
・俺・・・3個
・レイシャ・・・12個
・・・・・・初心者虐めて楽しいか!!!!!!!!
まぁ罰ゲームが無かっただけ良しとしよう・・・
レイシャと宴会の席に戻り、レイシャはワインを飲む。
こうして俺達は日が暮れるまで酒を飲んだりゲームをしたりして楽しんだ。
◇◆◇◆◇◆
宴会が終わり、それぞれ帰っていく。
レイシャはまた潰れてた。
「・・・ったく・・・」
「ハハハ・・・まぁ君のパーティメンバーには伝書鳩を送っておいたからここに泊まって、明日帰ってもいいぞ?」
俺は仕方なく、フィーネの言葉に甘えることにした。
俺はレイシャを背負って2階に上がる。
先導はフィーネがしてくれた。
1つの部屋のドアを開け、入室を促す。
俺は入ってベッドにレイシャを寝かせた。
フィーネも俺の横にある椅子に座る。
「全く・・・レイシャは変わらないな・・・」
「昔もこうだったのか?」
「う~ん・・・というよりも周りに子供っぽいと言われたのが気に障って急に大人ぶるようになったんだがな」
フィーネは思い出すように話しながら苦笑する。
「私にとって・・・レイシャは、実の妹と同じようなものなんだ・・・レイシャがまだ小さい時、男の子達3人に苛められてた時があったんだ・・・それが私とレイシャの出会いだ・・・その時、若気の至りで無駄に正義感があってな・・・3人とも殴り飛ばしてしまった」
・・・しれっと何怖い事言ってんすかアンタは・・・?
「そしたらレイシャが懐いて私を『おねーちゃん』と呼び始めてな・・・リルムさんからも『私がいない時はレイシャの面倒を見てくれ』って頼まれてな・・・そこからだ・・・私とレイシャは一緒に遊ぶ事が頻繁・・・いや・・・毎日遊ぶようになった・・・ある日、レイシャと遊ぼうとしたら『もう遊ばない』と言われたんだ。何か気に障ることでもしたか?と思った・・・そしたら『遊びなんて子供っぽいんでしょ?なら大人っぽく本を読んでる』って言ってたんだ・・・恐らく虐めていた子達がレイシャに言ったんだろうと思って問い質したら、当たっていた・・・私は子供っぽくないぞ?と言ったんだがレイシャは頑なに考えを曲げる事はしなかった。だから私も一緒に本を読み始めた・・・」
フィーネは語りながらレイシャを頭を優しく撫でて立ち上がり、窓際に立つ。
代わりにその椅子に腰掛けさせてもらった。
「ある日、レイシャが人を避け始めた。リルムさんに聞いてもはぐらかされてな・・・私のせいではないか・・・と思った・・・だがリルムさんは『大丈夫。フィーネのせいじゃない・・・だってレイシャもフィーネといたいって言ってるんだ・・・でもすまない・・・ちょっと不備が生じてね・・・事が収まるまで待ってもらえないか?』と言われ、私は仕方なく待つことにした」
恐らくリルムさんが周りからレイシャを遠ざけたのは【データ】を制御させる為だ。
「理由は分からないが2週間ほどで戻ってきてくれた・・・だが私はその時からクエストに行き始めてな・・・今ではソロだが昔はパーティを組んでいてレイシャと共にいる時間が減っていった・・・そんな時だ・・・レイシャが泣きながらギルドに来たのは・・・私はどうした?何があった?と聞いたら『フィーネ・・・何処か行っちゃうの?』と言われた・・・私はアクセルの街から出た事が無く、何故そんな事を?と聞いたのだ・・・そしたら『だって男の子達がフィーネはレイシャが嫌いになったからこの街を出ていくって言ってたから・・・』・・・許せなかった・・・他人を使ってまでレイシャを泣かせるとは・・・!私はすぐに帰ってその子達に『次にレイシャを虐めるようならお前らの全身の骨を砕いて魔物の餌にしてやろう』と脅してレイシャに謝らせた・・・」
フィーネは冷静そうに語っているがその手腕は、その当時の頃を思い出していたようで力が入っている。
レイシャも昔は虐めにあってたんだな・・・と思いながらレイシャを見た。
「レイシャを苦しめる者は許さない・・・苦しめたのなら一生分・・・いや無限の地獄の底へ私と一緒に引きずり込んででも後悔と絶望を味合わせるつもりだ・・・そして・・・それは君であってもだ」
俺はフィーネの目を見た。
その目は本気だ。
「レイシャを苦しめるのなら・・・私は、君であっても許さない」
なんとなく分かる感じはした。
フィーネにとってレイシャは実の妹と同然。
そんな子が虐めにあってたら誰でも許す事は出来ない・・・
「苦しませる気はねぇよ・・・それに・・・」
俺は椅子から立ち上がる。
「レイシャが選んだ相手を信じられねぇか?」
俺が少し意地悪気味に言うとフィーネは安心したかのようにフッと笑みを見せる。
「・・・そうだな・・・っと少しいいか?」
何を?と言おうとしたが手を口元に寄せる。
あ~煙草ね。
「窓開けて吸えよ?」と言うと「当然だ」と言って窓を開け、煙草を吸い始めた。
「ん・・・あれ?」
レイシャが目を覚ました。
「・・・ったく・・・潰れるまで飲むなよ・・・」
「だってぇ~・・・ってフィーネ!」
「全く・・・レイシャは・・・」
「そういえば聞いて!私、ちょっと前に攫われちゃってさ・・・怖かったの」
「ほう・・・」
あっ・・・少しフィーネさんに黒いオーラが・・・
「そしたらリュウヤが助けに来てくれてね・・・あの時のリュウヤはカッコよかった・・・」
「そうか・・・」
面白いネタを手に入れたと言わんばかりにフィーネが笑みを見せる。
絶対バラされるな・・・
「レイシャ、リュウヤ君の事、好きか?」
「え・・・?えぇ・・・」
「そうか・・・」
そう言ってフィーネは吸い終わった煙草を吸殻入れに入れて部屋のドアを開ける。
手招きで呼ばれた。
「何?」
「いや・・・ちょっとな」
フィーネが顔を近付け、俺にしか聞こえない声で言った。
「レイシャを・・・宜しく頼む」
「・・・分かってるよ」
「まぁレイシャに夜の相手をしたら寝られなくなる事を覚悟しておくんだな」
「よ・・・夜っ!?」
「ん?まぁボードゲームとかで夜の相手をしてて負けたら勝つまでやるからなぁ・・・・・・君も男だな」
フィーネはこっちの考えていた事を分かっているかのようにしてイタズラっ子のように笑った。
・・・勘弁してくれ・・・
フィーネは隣の部屋で寝るらしく、去り際に「襲うなよ?」と言われた・・・アンタは翔か・・・
「ダーリン・・・寝ようよ~」
「ダーリン言うな」
そう言いつつもレイシャの寝ているベッドへ横になる。
「~♪」
ギュッと抱き締めてきた。
「ったく・・・子供かっての」
「む・・・いいじゃない少し位甘えても・・・ならカズマのパーティメンバーの前でや「うん止めよう。今甘えていいから」そ?なら遠慮なく♪」
レイシャは嬉しそうに抱き着きながら眠りについた。
◇◆◇◆◇◆
翌朝。
俺達は朝食を済ませて店の前にいた。
「もう帰るのか」
「まぁな・・・」
「フィーネ。またね」
「あぁ・・・仲良くな」
当然よ!とレイシャが俺の腕に抱き着きながら俺達は家へと歩を進めた。
「私の役目も・・・・・・もう終わりかな」
そんな言葉をフィーネは紡ぎ、少しだけ寂しそうな笑みを見せながら2人の後ろ姿を眺めていた。
激甘にする予定が・・・どうしてこうなった・・・?
それとレイシャの古い友人達はあまり重要人物では無いので後書きにそれぞれの説明を晒します。
シエル
職業:戦士
サーシャ、ガルド、キールとはパーティメンバー。
短い黒髪の女性で明るいが偶に明る過ぎてウザい所もある。
モデル:有沢竜貴(BLEACH)
サーシャ
職業:アーチャー
肩にかかるほどの金髪で右目に眼帯をしている。
オッドアイらしいが詳細は不明。
モデル:K・K(血界戦線)
ケイン
高身長で男顔負けの肉体を持ち、少し老けている白髪の女性。
喧嘩では男性が相手でも殆ど負けなし。(名前と体格から男性と間違われることもあるとか・・・)
元々冒険者だったが既に引退している。
モデル:ジーナ・パウルクレイ(GANGSTA.)
トレア
背が小さく、水色の髪で猫耳が生えている。
可愛いもの好きで猫のヌイグルミ作りにハマっている。
キールが経営している宿屋で一緒に働いていて経営関係を担当している。
モデル:七海アオ(夜桜四重奏)
レオナ
目を閉じていて長い茶髪の女性。
足も不自由で車椅子を使っている。
物腰が柔らかく、動物や子供達に自然と好かれる。
徐々に盲目になったらしいがオーラを感じる事が出来て、どこに何があるか若干だが分かる為、日常の不憫さは余り無いらしい。
足が不自由な為、ケインと同棲している。
※竜弥が作った魔法で眼鏡越しではあるが目は見えるようになった。
モデル:ミシェーラ・ウォッチ(血界戦線)
男性陣
クード
黒髪リーゼントの男性
かなり荒れていたようだがレイシャと過去に何かがあったらしく今では「姐さん」と言って慕っている。
モデル:ブラート(アカメが斬る!)
クライン
右目が自分の銀髪で隠れている。
常に自分の側には全体的に鋭利で、両手が剣になってる銀色のロボットがいる。
武具屋の弟子だが未だに見習いの身。
モデル:ロキ(機巧少女は傷つかない)
キール
職業:魔法騎士
金髪の男性
長くて青い軍人のような服を着て、腰には常に軍刀を携えている。
竜弥の泊まっていた宿屋の管理人という裏設定あり。
モデル:ジン・キサラギ(BLAZBLUE)
マイン
常に冷静沈着。
銀髪のオールバックで赤い眼鏡をしてる。
ガルドの説教役だがイタチごっこになっていて頭を抱えている。
モデル:ムラサキ(ハマトラ)
ガルド
職業:アークウィザード
白髪で右目の下に三つ爪のマークがある。
甘い物と楽しい事好きだが問題ばかり起こすので度々マインに説教を喰らっている。
モデル:白蘭(家庭教師ヒットマンREBORN!)
フィーネ
職業:クルセイダー
ソロのクルセイダーで長い紫色の髪と凛々しい顔立ちが特徴の女性。
この中で2番目にレイシャといた時間が長く、レイシャを実の妹と同然に思っている。
喫煙者。
モデル:夜刀神十香(デート・ア・ライブ)
感想、誤字脱字報告、お待ちしております。