この素晴らしい世界にイレギュラーを!   作:JAIL

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さぁ、今迄シリアス続きだったのでリフレッシュも兼ねて砂糖多めにしました。
最初はメインヒロインのめぐみんからです。
ちょっとタイトルは東京喰種√Aみたいにしてみたかった。


彼女と一緒 √m

「【エクスプロージョン】!!!!」

 

湖で爆裂魔法を撃った為か、水しぶきが舞い上がり、虹が出来る。

 

「あふん♪」

 

横では案の定、めぐみんがバタリと倒れていた。

今日は俺達は休みで1日1爆裂という恒例行事をしていた。

木陰にめぐみんを連れて行って休憩する。

 

「ん~!天気がいいねぇ~」

「本当ですねぇ~」

 

俺達は景色をぼんやりと眺めていた。

めぐみんは眠いのか欠伸をする。

 

「眠い?」

「そりゃあ魔力を使い果たしましたからね・・・」

 

俺は無言でめぐみんを横にして頭を俺の膝に乗せる。

ふえっ!?とめぐみんが素っ頓狂な声を出した。

 

「?どした?」

「いっ・・・いえっ・・・その・・・膝・・・」

「ん?あぁ、膝枕か・・・地面で寝るよりかはまだいいだろ」

「それは・・・そうですけど・・・」

 

めぐみんは頬を赤らめてモジモジしてる。

 

「メグってさ・・・【爆裂魔法】以外、おぼ「無いです」ですよねぇ~・・・」

 

少しは他の魔法を覚える事も考えてくれよ・・・

 

「そういえば前から思ってたんですけど何でリュウってそこまで女性と接するのに慣れてるんですか?」

「ん?あぁ、妹がいたからな・・・もう会えないと思うけど」

「あ・・・ゴメンなさい!辛い事思い出させてしまって!」

「いや・・・別にいいよ」

 

多分、妹が死んだと思ってるんだよな~・・・逆です。

死んだの俺なんですよ・・・

 

「まぁ、あいつがいたからこうやって普通に出来てるんだろうな・・・」

「そうですか・・・」

 

再び2人で景色を眺める。

あ~何も考えないって素晴らしい・・・

 

「今更だけどメグって、殆ど敬語だよな」

「確かにそうですね・・・でもこれで定着してるんで今更変わったら不自然ですよ」

「・・・試しにやってみ?」

「え゛?」

 

いや・・・新しい世界が見られるかもしれないしさ?

確証は無いけど。

 

「・・・やってみますか・・・」

「ではご清聴しております」

 

んんっ!とめぐみんが咳払いする。

 

「ねぇリュウ!今日は何処に行こっか?」

 

笑顔+敬語抜きでめぐみんが言った。

 

・・・・・・・・・・・・・・・プッ

 

思わず口を覆って吹き出してしまった。

あまり普段から敬語を絶やさない人から敬語を抜かせるだけでここまでの破壊力とは・・・w

俺が笑ったのを見えていたのか、めぐみんが太股を服の上から噛み付いて・・・って・・・

 

「いでででででで!!!!分かった分かった!謝るから!でも・・・ちょい笑えた」

「・・・今からリュウに向かって爆裂魔法撃っていいですか?」

 

止めて下さい100%死にますから・・・

その後少し魔力が回復して歩ける程度になってから2人で街へと歩いた。

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

「いつもここは賑やかだなぁ」

「そりゃあそうでしょう」

 

俺達の左右では威勢のいい声が飛び交っている。

ふと面白いものを見つけた。

 

「これ・・・猫耳のカチューシャ?」

「本当ですね・・・獣人がいるのに珍しい・・・」

 

そう、とある店に猫耳のカチューシャが売っていたのだ。

にしても・・・獣人がいるのになんで猫耳なんか・・・って獣人がいる事に何の違和感を覚えない俺は随分とこの世界に馴染んだようだ・・・

 

「?どうしました?げんなりして」

「いや・・・慣れって恐ろしいなと思って・・・」

「はい?っとこれどうします?買ってみますか?」

「う~ん・・・ちょい待って」

 

俺は茶色の猫耳カチューシャを持ってめぐみんに被せてみる。

やだ可愛い・・・

 

「・・・何無言で被せるんですか・・・」

「いや・・・結構似合うな・・・」

「む~!だったら!」

 

めぐみんは黒い猫耳カチューシャを持って俺に無理矢理被せてきた。

 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・プッ」

「おい勝手に被せといて笑ってんじゃねぇよ」

「わ・・・笑って・・・ません」

 

と言いながら手で口を覆って笑い声を抑え、プルプルと震えてんのは何だ?

スッ・・・と猫耳カチューシャを外して棚に戻した。

キュゥゥウウ~・・・とめぐみんのお腹が可愛く鳴る。

そろそろ昼か・・・昼飯食べに行こうと言うとちょっと顔を赤くして頷いた。

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

「ここでいいか」

「そうですね」

 

良さそうな飲食店に入り、俺とめぐみんは対面して座る。

メニューを開いて2人で見た。

 

「昼だから肉とかにするか・・・」

「それじゃあ私はリュウと同じものにしましょう」

 

俺達はジャイアントトードの唐揚げ定食を頼んだ。

数分経って料理が運ばれてくる。

 

「ジャイアントトードの肉って結構癖になるよな」

「ですよね~私も結構好きです」

 

目の前ではめぐみんが両手でジャイアントトードの唐揚げを持って頬張っていた。

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

「ありがとうございました~」

 

食べ終えて代金を払い、外に出た。

 

「ふ~・・・んじゃ、この後どうする?今日は何も無いからな」

「そうですね・・・一旦どこかに座って落ち着きたいですね」

 

それもそうだな・・・と思い、近くの噴水の縁へ座った。

ん~!と伸びをする。

 

「暇だなぁ~」

「暇ですねぇ~」

 

2人で空をボンヤリと眺める。

空では2羽の鳥が並んで飛んでいた。

噴水の周りではあちらこちらで子ども達が遊んでいた。

中には噴水に入ってる子もいる。

そろそろ行きますか・・・とめぐみんが立ち上がる。

っと・・・忘れるところだった。

俺は忘れ物をしたのを思い出し、めぐみんをそこに留まらせて取りに行った。

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

「お待たせ~・・・っておおぅ・・・」

 

噴水の縁で座っているめぐみんに小鳥が3羽程、集まっていた。

 

「あぁリュウ、遅かったですね」

「お・・・おう・・・それよかお前・・・小鳥と・・・」

「あ、結構人懐っこいですよ?」

 

小鳥達が一斉に羽ばたく。

 

「バイバイ・・・にゅんも、ほぷっぷ、けむこふ」

 

・・・本当・・・めぐみんの・・・というか紅魔族のネーミングセンスって大丈夫なんだろうか・・・

 

「今、失礼な事考えましたよね?」

 

勘が鋭い事で・・・

考えてないよと言っておいてそろそろ帰ることとなった。

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

夕飯を終えて自室で星座鑑賞中。

っと・・・そろそろ寝るか・・・

 

コンコン・・・

 

ドアをノックされた。

 

『リュウ、起きてますか?』

「メグか、起きてるぞ」

 

ガチャ!とドアを開け、めぐみんが入ってくる。

 

「どうした?」

「いえ・・・その・・・」

 

・・・?なんかモジモジしてるけど・・・

 

「あの・・・眠くなるまでここにいていいですか?」

「あ・・・あ~そういう事、いいよ」

 

俺はベッドに腰掛けて横をポンポンと叩く。

そこにめぐみんが座った。

 

「・・・」

「・・・」

 

そういえば久し振りだな・・・

昼時以外でめぐみんと2人きりになったの・・・

めぐみんが頭を俺に預けてくる。

・・・甘えたいのかな?

俺が頭を撫でると嬉しそうに顔を綻ばせる。

ギュッとめぐみんが撫でてる腕に抱き着いてきた。

 

「リュウ・・・暖かい・・・」

 

俺は無言でめぐみんを膝に座らせる。

 

若干のお姫様抱っこ風だ。

 

横からギュッとめぐみんを抱き締めてみる。

 

恥ずかしいのかちょっとだけ身体を強ばらせた。

 

ちょっとだけ悪戯心が現れ、めぐみんの首筋や耳をサワサワと撫でる。

 

 

「や・・・・・・ぁ・・・・・・」

 

 

顔を赤くさせながらピクンピクンと反応し、身悶えながら目を閉じて俺の身体をギュッと抱き締める。

 

それでも撫でるのを続けてると、めぐみんが首を上げて俺を見た。

 

 

「だ・・・・・・め・・・ぇ・・・・・・」

 

 

声は震え、顔を赤くして、潤んだ上目遣いで俺を見る。

 

ちょっと悪戯が過ぎたかな?

 

クスッと笑うとめぐみんはちょっと顔をムスッとさせて俺の首筋に顔を近付け、カプッ!と軽く噛み付いた。

 

 

「分かった、分かった・・・もうやらないから噛み付くな」

 

 

俺が優しく諭すとめぐみんが首筋から顔を離す。

 

 

「イジワル・・・・・・バカ・・・・・・」

 

 

頬を赤らめ、そっぽを向きながら言った。

 

拗ねてる所も可愛いな・・・

 

っとそうだ。

 

俺は【異次元空間】から茶色い猫耳カチューシャを取り出す。

 

 

「あれ?それって」

「あぁ、1つだけ買ってみた」

 

 

俺はそのままカチューシャをめぐみんに着ける。

 

そこである事を思い付いた。

 

 

「なぁメグ」

「・・・ヤです」

「まだ何も言ってないじゃん」

「さすがに分かりますよ・・・」

 

 

ありゃバレてましたか・・・でも・・・

 

 

「1回でいいからさ?」

「う~・・・でもぉ~・・・」

「んじゃあ、やらないんなら・・・」

 

 

俺はまた首筋を撫で始める。

 

 

「んっ・・・・・・わ・・・分かりましたからぁ・・・」

 

 

勝った。

 

 

めぐみんが俺の膝から降りてベッドに座り、恥ずかしそうにして────

 

 

「・・・・・・・・・・・・ニャァ」

 

 

片手だけ猫の手をしながら言った。

 

・・・うん、可愛いっす。

 

猫耳を着けためぐみんか・・・

 

猫耳・・・めぐみん・・・

 

猫耳めぐみん

 

ねこみみめぐみん・・・

 

人呼んで・・・

 

 

 

・・・・・・・・・

 

 

・・・・・・

 

 

・・・

 

 

「ねこみんだな」

「シャーーー!!!!!!!!」

 

 

俺の腕に飛び付いてガジガジと噛み付いてきた。

 

 

「痛たたたたた!悪かった悪かった!な?今度俺も着けるから!」

「・・・約束ですよ・・・?」

 

 

ねこみ・・・もといめぐみんは噛み付くのを止め、カチューシャを取った。

 

 

「まさか本当に買ってくるとは・・・あ・・・まさか」

「まぁ・・・うん、忘れ物を取りに行くって言った時」

「はぁ・・・全く・・・これはリュウの私との内緒ですからね」

「分かった分かった・・・なら、俺とメグとの秘密にするから今夜だけそれ着けててよ」

「全く・・・仕方ありませんね」

 

 

めぐみんは苦笑し、再びねこみんになった。

 

 

「こんな事させたんですからリュウにはもっと構って貰います」

「おぅ」

 

 

俺は再びねこみんを膝に座らせる。

 

するとねこみんは身体を回して俺にギュッと抱き着いてきた。

 

 

「~♪」

 

 

ねこみんは嬉しそうにしてる。

 

俺は無言でそんなねこみんの頭を撫でていた。

 

 

「・・・そろそろ寝る・・・か?」

 

 

ねこみんがピクリともしてない。

 

よく見るとぐっすりと眠っていた。

 

そんなねこみんから猫耳を外し、めぐみんに戻す。

 

 

「おやすみ・・・メグ」

「んぅ・・・・・・」

 

 

俺はめぐみんと自分に布団を掛け、眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「リュウヤぁ・・・好き・・・です・・・」

 

嬉しい寝言を聞いた後でな・・・




寝込みを襲うねこみn・・・何でもありません。
次回は誰でしょうね~?
一応描写的には頑張りましたよ?

感想、誤字脱字報告お待ちしております。
・・・5月に入ってから感想とかが全く来ねぇ~・・・
まぁ誤字脱字報告が無いだけ良しとしますかね・・・

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