この素晴らしい世界にイレギュラーを!   作:JAIL

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今日はここまで!


この素晴らしい世界にパーティを!

俺は早速クエストを受けることにした。

 

「あの、これを受けたいんですけど」

 

俺が選んだのはジャイアントトードの討伐

 

「これですね、承りました。あぁそれと先程3名の初心者の冒険者がこれと同じのを受けていたので向こうで合流してみては?報酬は変わりませんので」

「そういうことなら構わないな」

 

俺はそう言いギルドを出た・・・あ、魔法作っとこ。

 

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

場所は変わって草原

目の前にいるのは緑色の体長3mはありそうな巨大なカエル

試しに先程作った魔法で・・・

 

「【サンダーショット】」

 

掌から出た雷がジャイアントトードを貫く

ジャイアントトードは1発で死んだみたいだ。

 

【魔法名:サンダーショット

発動条件:対象に手を翳し、魔法を唱える、若しくは念じる

発動内容:雷を槍状にして前方に飛ばす】

 

これが俺の作った魔法【サンダーショット】だ

魔力消費も少ないから使い易い、複数撃てるのも作る価値はありそうだな・・・

 

「よし・・・なら次の・・・っ!」

 

突然空が闇に覆われ風が強くなる。

俺は自然隆起した地面に身を伏せた。

 

(何だ・・・大物の登場か・・・!?)

 

視線をキョロキョロとしている内に視界に2人の人の姿、そして少し離れた所に食われてる人の足が入った。

 

(同じクエスト・・・3人の冒険者・・・まさか・・・!?)

 

身体はとっくに動いていた。

あの3人の元に近寄ろうとするが、猛烈な爆風が竜弥を襲い、押し戻されてしまう。

 

「・・・っく!【シールド】!」

 

俺は目の前に透明な防壁を張った。

流石はシールド、あの爆風を受けても諸共してない。

爆風が止むのを確認して3人に近付く

そしてその3人の前には巨大なクレーターが出来ていた。

 

「おい!あんたら大丈夫・・・か?」

 

待て・・・何でこの男はジャージなんだ?・・・まさかこいつも・・・

 

「お・・・俺は無事だが・・・っ!」

 

地面から新たなジャイアントトードが現れる。

 

「おいめぐみん!一旦距離を・・・」

 

そう言った男の視線の先にはトンガリ帽子と魔法の杖といったTHE魔法使いと言えそうな女の子が地面に突っ伏していた

 

「ふ・・・我が奥義である爆裂魔法は、その絶大な威力故、消費魔力もまた絶大。要約すると・・・限界を超える魔力を使ったので身動き一つ取れません。近くからカエルが湧き出すとか予想外ですよ。・・・やばいです。食われます。すいません、ちょ、助け・・・ふあっ・・・!?」

 

爆裂魔法・・・?それがこの威力って訳か・・・

てか状況的にヤバくないか・・・仕方ない・・・なら!

 

「お前!危険だから下がっててくれ!」

「お・・・おぅ!」

 

俺は集中し、魔法を唱えた。

 

「【二炎の槍】」

 

空中に二つの魔法陣が現れ、それぞれの燃え盛る槍が、ジャイアントトードの腹を貫く。

 

【炎の槍】

俺が考えた魔法の一つで文字通り、燃える槍が対象となった相手を貫く魔法

単発で撃ちたい時は【炎の槍】と炎が付く前に数字を言えばその数の槍が現れるようにした。

 

「すげぇ・・・2匹を一瞬で・・・」

 

感心している男にバレないように手を翳し、ステータスを盗み見る。

・・・おかしい・・・転生者なら何かしら特化してる筈だ、なのにこいつのは幸運は桁違いに高い、でもそれ以外全ステータスが2桁・・・それも50以上が無い・・・?

 

「ふぅ・・・お前、転生者だろ?なのになんでそんなにステータス低いんだ?」

「うっ・・・いやあいつを連れて来たらこんな事にな・・・」

 

男が指指した方を向くとそこには水色の髪を後ろで纏めた女性が粘液まみれで立っていた。

竜弥はまたステータスを盗み見る。

知力と幸運低過ぎないか!?けどそれ以外は確かに高い・・・魔力に関してはカンスト・・・成程・・・こいつが・・・

 

「うぅっ・・・ありがと・・・ありがとね・・・」

 

女性が粘液まみれの手で俺の手を握る

うえぇ・・・

 

「お前・・・女神か?」

 

女性が驚いた様子で俺を見る。

 

「私が女神ってよく分かったわね・・・そう!私がアクシズ教団が崇めるご神体、女神アクアよ!」

 

粘液まみれでそう言われても説得力微塵もありませんよ?

 

「という冗談の好きな変わり者だ」

 

横から男の後付けが入るが何故か納得出来てしまう。

 

「ちっがうわよこのヒキニート!」

「んで俺が佐藤和真でそこで突っ伏してんのがめぐみんだ」

 

和真がアクアをシカトして自己紹介する

アクアに和真、そしてめぐみんか・・・めぐみんってのは愛称か・・・?

 

「そうか・・・俺は一条竜弥、女神エリスによってこっちに転生した」

「あぁ、あの子が・・・」

 

先輩と言うだけあって実力はあるのかもしれないが粘液まみれじゃあねぇ・・・

 

「なら一旦帰るか、ジャイアントトードは俺が運ぶから」

 

俺の提案に和真は承諾し、ジャイアントトードを持ち上げた。

驚かれた

 

 

街まで帰ってきた。

【エターナルバースト】が常時発動しているせいか疲れがない。

 

「めぐみんつったっけ?本名は何なんだ?」

「本名も何もめぐみんという名前が私の本名ですけど?」

 

・・・はい?

めぐみんが本名?

和真に視線を向ける。

本人も視線の意味を察していた。

 

「本名みたいだぞ?んでこいつの両親もゆいゆいとひょいさぶろーらしい」

 

・・・大丈夫かよ・・・こいつ・・・

 

「あぁそれとめぐみん、今後は爆裂魔法は禁止な、他の魔法で頑張ってくれ」

 

確かにそれは思った。

あれは確かに強い、使用者が魔力切れになって突っ伏してしまうほど・・・

 

「使えません」

「「は?」」

 

声が和真と揃ってしまった。

使えない?

 

「私は爆裂魔法以外の魔法は使えないんです」

 

え~・・・

 

「爆裂魔法以外使えないってどういうこと?爆裂魔法を習得出来る程のスキルポイントがあるなら、他の魔法を習得してない訳がないでしょう?」

 

スキルポイントねぇ・・・俺関係ないけど

 

「スキルポイント?」

 

和真が疑問に思ったのかアクアに尋ねる。

 

「スキルポイントってのは、職業に就いた時に貰えるスキルを習得するためのポイントよ。優秀な者ほど、初期ポイントは多くて、このポイントを振り分けて様々なスキルを習得するの。私だって、宴会芸スキルを全部習得して、それからアークプリーストの全魔法を習得したわ」

 

順序逆じゃない!?宴会芸スキル取った後にポイント無くなってたら冒険者やってる意味無いじゃん!ウェイトレスでもやっててよ!

俺の心の叫びは消え、アクアが説明を続ける。

 

「爆裂魔法は複合属性の魔法で、火と風系列の魔法の深い知識が必要な魔法。だから、爆発系の魔法を習得できるぐらいの者なら、他の属性の魔法なんて簡単に習得できるはずなのよ」

 

なるほどな・・・確かにあれは強力、ならそれ以下の魔法なら普通なら当然習得済みって訳か・・・

でもなぁ・・・宴会芸スキルって普通、必要かなぁ・・・?

 

「もちろん他のスキルを取れば冒険は楽にできるでしょう。基本属性の火、土、水、風のスキルを取っておくだけでも違うでしょう。・・・でも、ダメなのです!私は爆裂魔法しか愛せない!例え、今の私の魔力では一日一発が限界でも、例え魔法を使った後は倒れるとしても、それでも私は、爆裂魔法しか愛せない!だって、私は爆裂魔法を使うためだけに、アークウィザードの道を選んだのですから!」

 

和真と目が合った。

 

(この子はダメ系だ)

 

目は口ほどにものを言う。

無言だが和真の言いたい事は何も言わずとも伝わった。

 

「素晴らしい! 素晴らしいわ! その、非効率ながらもロマンを追い求めるその姿に、私は感動したわ!」

 

アンタもかよ!まともな奴がいねぇなぁ!ここのパーティは!

 

「そっか。多分茨の道だろうけど頑張れよ。お、そろそろ街が見えてきたな。それじゃあ、ギルドに着いたら今回の報酬を山分けさせて貰おう。また機会があればどこかで会う事もあるだろ。では、ギルドに着いたら解散、という事で、報酬はちゃんと四等分だから安心してくれ」

 

うんそうした方がいい・・・でもなぁ迷う、爆裂魔法は強力だ。メイン火力にもなれる。見た感じこのパーティは火力が低い。

それは爆裂魔法を持っためぐみんなら補える・・・でも1発・・・

 

「ふ……。我が望みは、爆裂魔法を放つ事。報酬などあくまでおまけに過ぎず、何なら山分けでなく、食事とお風呂とその他雑費を出して貰えるなら、無報酬でもいいと考えている。そう、上級職であるアークウィザードである我が絶大な力が今なら食費と諸々のみ! これはもう、長期契約を交わしてもいいのではないだろうか!」

 

明らか焦ってますね・・・うん

多分1発しか撃てないから門前払い食らった感じだな・・・

ん?待てよ・・・

 

「いやいや、その強力な力は俺たちみたいな弱小パーティーには宝の持ち腐れだ」

 

俺が思考を巡らせる間にもやり取りが進んでる・・・待ってよ・・・

 

「お願いです!見捨てないでください!もうどこのパーティーも拾ってくれないのです!ダンジョン探索の際には、荷物持ちでもなんでもします!お願いです、私を捨てな「ちょっといいか?」?」

 

めぐみんと和真が俺を見る。

 

「和真は1発しか撃てないのを解消出来ればいいんだな?」

「お・・・おぅ・・・けど・・・」

「いや問題ない、ちょっとした特典を貰ったからな」

「そういえば竜弥・・・なんでお間俺のステータス分かったんだ・・・?」

 

今更かい・・・まぁいいか・・・

俺は懐から例の板を取り出す。

 

「・・・スマホ?」

「あなた、それ【魔法生成機】じゃないの?」

「そう・・・これはアクアの言った通り、魔法生成機っていうんだ。俺は特典でこれを貰った、これに魔法名、発動条件、発動内容を打ち込めばそれが俺の魔法として使える、これでお前のステータスも見させてもらった」

 

そう、この機械なら魔力を回復する魔法も作れる。

 

「つまりその機械で魔力を回復する魔法を作ると・・・?」

「そう・・・それなら行けるか・・・じゃあ、よろしくなめぐみん!」

「有難うございます!カズマ!リュウヤ!」

 

アクアが深刻そうな顔をしていたがどうしたのだろうか・・・?

こうして目の前で和真をリーダーとした俺を除く3人のパーティが結成した。

・・・俺も入ろうかな・・・




ふぅ・・・魔法を作るのも楽じゃあ無いねぇ・・・
それとさ・・・感想をログインしてない人も書けるようにするのはどこでするんですかねぇ・・・?
初めてだからよく分からん・・・

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