ISなんかどうでも良いから女の子とキャッキャウフフしたい。   作:大塚ガキ男

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・・・二週間振りですね、お久し振りです。

あ、今回の光也は結構な屑野郎です。


三章
15話


 朝のHR前。教室の一角で女の子達がハヅキだのミューレイだの話し合っている。どうやらISスーツの話らしい。

 その話に一夏ちゃんも加えられる。

 

「そう言えば、織斑君のISスーツってどこのやつなの?見た事無い型だけど」

「あー・・・、特注品だって。男のISスーツって今まで無かったからってどこかのラボが作ったらしい。ベースはイングリッド社のストレートアームモデルって聞いてる」

「男性操縦者だもんね〜。すごいな〜!あ、唐澤君のは?」

 

 話を振られる。

 えーっと、オレのって確か・・・。

 

「オレのも一夏ちゃんと同じ、特注品。うさぎさんのヤツだな」

 

 オレに問うてきた女の子は、返ってきた答えを聞いて「何それ?」と首を傾げる。そりゃそんな反応するわな。

 知っている訳がない。

 だって、オレのISスーツを作ったのって束姉だし。

 その事実を言って良いのか分からなかったので、適当にボカす。

 

「そんなブランドあったっけ?」

「さぁ。知らない内に立ち上がってたのかも」

「どこの国が作ったスーツなの?」

 

 問われる。どこの国って・・・オレも知らねェよ。

 束姉って今どこにいるんだ?

 

「・・・忘れちった☆」

「何それ〜!」

 

 トボけると、女の子達がケラケラと笑う。

 その眩しい笑顔に見惚れていると、一夏ちゃんが。

 

「でも不思議だよな。こんなアンダーウェア着るだけでISの能力も上がるなんて」

「え、そうなの?」

 

 初耳である。英語で言うとfirst ear。違うか。

 オレが一夏ちゃんに聞き返す。それもその筈、戦っている時のオレは意識が無いので、調子の良し悪し等分からないのだ。

 そんな、オレの疑問。しかし、答えてくれたのは一夏ちゃんではなかった。

 

「ISスーツは肌表面の微弱な電位差を検知する事によって、操縦者の動きをダイレクトに各部位へと伝達し、ISはそこで必要な動きを行います。また、このスーツは耐久性にも優れ、一般的な小口径拳銃の銃弾程度なら完全に受け止める事が出来ます。・・・あ、衝撃は消えないのであしからず」

「へぇ、なんやかんや言っても流石は教師。詳しいんですね」

「一応先生ですからっ」

 

 スラスラと説明してみせた真耶ちゃんに、感嘆する一夏ちゃん。真耶ちゃんは教師らしい所を生徒に見せられて嬉しいのか、ドヤッとしている。可愛い。

 だが、女の子達の「山ちゃん詳しいっ!」「山ぴー見直した!」という声で折角見せられた教師としての威厳も消え失せた。

 

「あ、あの、教師を渾名(あだな)で呼ぶのはちょっと・・・」

「えー、良いじゃん」

「まーやんは真面目っ子だなぁ」

 

 困惑する、まーやんこと真耶ちゃん。オレより年上とは思えない程に、その顔は子供っぽかった。

 いや、良い意味でだぜ?

 

「兎に角ですねっ、ちゃんと『先生』をつけて下さい!わかりましたか?」

 

 尚も渾名で呼び続けようとする女の子達にそう言った直後、チャイムが鳴る。真耶ちゃんはホッとしながら皆に着席を促した。

 

「諸君、おはよう」

 

 間も無くして、千冬ちゃんが教室に入ってきた。皆で「おはようございます!」と元気に返す。千冬ちゃんも満足気に頷いた。

 

「今日から本格的な実戦訓練を開始する。訓練機ではあるがISを使用しての授業になるので、各人(かくじん)気を引き締めるように。各人のISスーツが届くまでは学校指定のものを使うので忘れないようにな。忘れた者は代わりに学校指定の水着で訓練を受けてもらう。それも無い者は・・・まぁ、下着で構わんだろう」

「ッ!」

「唐澤。座れ」

 

 千冬ちゃんの一言に思わず立ち上がってしまった。

 マジか。

 皆、是非ISスーツも水着も忘れてくれ!オレからの一生のお願いだ!

 

「では、山田先生。HRを」

「は、はいっ」

 

 ここで千冬ちゃんが真耶ちゃんにバトンタッチ。

 

「えぇっとですね。今日はなんと転校生を紹介します!しかも二名です!」

「えぇぇぇ!?」

「転校生!?」

「二人!?」

「よしッ!よォしッッ!!美少女カモォォォォン!!」

 

 さて、上の四人の中にオレの台詞が紛れているぞ!どーれだっ?

 騒つく教室内。見かねた千冬ちゃんが手をパンパンッと叩いて静める。

 

「おい、入ってこい」

 

 千冬ちゃんが廊下の方へ声を掛けると、転校生二人が教室の中へ入ってきた。

 息を呑む。

 

「失礼します」

「・・・・・・」

 

 金髪と銀髪。

 両目と片目。

 笑顔と無表情。

 それが二人の相違点。

 

 美少女。

 

 それが二人の共通点。

 オレはこの衝動を抑えられなかった。

 

「シャルル・デュノアです。フランスから来まし——うわっ!?」

「女子供をこの手で守り、イケメンハンサムこの手で潰す。女尊男卑なこの世界。世の為愛する人の為。貴女の為に駆け付けました。

 初めまして。愛と仁義と欲望に生きる男、唐澤光也です。末長くよろしく」

 

 オレと美少女の間にある(障害物)を飛び越え、美少女二人の前で片膝を付く。横に並ぶ美少女二人の右手と左手を取り、順番に手の甲にキスをした。

 キャー!とそこかしこから女の子の声が聞こえる。

 

「えっと・・・・・・。ぼ、僕・・・男なんだけど」

 

 頬を染めて、照れ臭そうにそう言ったシャルルちゃん(♂)。女の子の声量が五割増しに。

 

「この際そんなのどうでも良い!その美しさの前では性別の差など無意味だ!そうだろ!?」

「いや、どうでも良くはないだろ!」

 

 シャルルちゃんを下から見上げ、宝石のように綺麗な瞳を見詰めながら問う。

 後ろから一夏ちゃんのツッコミが聞こえた気がしたが、恐らく空耳だ。

 

「あ、その、えっと・・・。ぼ、僕なんかで良いの?」

「デュノアさん!君も乗り気になっちゃ駄目だ!」

 

 小首を傾けて、戸惑いながらもオレに確認してくるシャルルちゃん。オレも「あぁ。勿論だとも」と笑顔で返す。

 再び、イケメン野郎の空耳。もうオレの耳にもシャルルちゃんの耳にも、そのツッコミは届いていなかった。

 

「じゃ、じゃあ——」

 

 シャルルちゃんの口からトドメの一言が放たれている途中。シャルルちゃんの手を握っていたオレの手が離された。

 ドンッ!とオレの身体が何者かによって突き飛ばされたからだ。

 何だ!?誰だ、良い所で邪魔しやがったのは!と周りを見渡す。仰向けで倒れている姿勢から起き上がろうとすると、その子はツカツカと歩いてきてオレの腹の上に座った。馬乗り、というヤツだ。

 もう一人の転校生、銀髪の美少女。

 銀髪の美少女は、オレの顔を左右の手で挟んで強引に視線を合わさせた。美少女の右目——眼帯で隠されていない方の赤い瞳がギロリとオレを睨む。

 その迫力に、背筋が凍った。

 

「や、やぁラウラちゃん。久し振りだな。数年前から変わらず美少女だ——ぶふっ!」

 

 既知の仲であるラウラ・ボーデヴィッヒ改めラウラちゃんに笑顔で挨拶をすると、思いっ切りぶん殴られた。パーじゃないよ。

 グーだよ。

 

「プロポーズっ、してるではっ、ありませんかぁ!私に嘘を吐いていたのですね!?」

 

 言葉の途中途中で振るわれる、体重の乗った全力のグーパン。それが左右左右、と交互にオレの頬を襲った。馬乗りされている為、避ける事も出来ない。

 

「ご、誤解だ!これがジャパン流の挨拶なんだ!」

 

 頬骨が砕けそうな程打撃を叩き込まれている途中、何とかラウラちゃんの拳を受け止める事に成功したので、宥める。

 ピタリと、ラウラちゃんの攻撃が止まった。

 いけるか?

 

「はーい。光也は嘘を吐いてまーす」

「一夏ちゃんテメェ!」

「・・・・・・また、嘘ではありませんかぁぁぁぁ!」

「ぎゃああああアアアア!!」

 

 約一分後。

 

「・・・ボーデヴィッヒ、その辺にしておけ」

 

 千冬ちゃんがラウラちゃんを止める。

 出来ればもっと早く止めてほしかった。

 

「ですが、教官!光也殿は」

「あぁ。コイツが屑なのは周知の事実だ。煮るなり焼くなり好きにしろ。・・・だがな、周りをよく見ろ。HR中だ。()()その辺にしておけ」

「は、はい!」

 

 オレの上から退き、千冬ちゃんに向かって敬礼。

 それから教室を見渡し、「ラウラ・ボーデヴィッヒだ」と今更ながら挨拶。

 

「・・・・・・続きはまた今度にします。では」

 

 嬉しくない事にまだ続くらしい。

 ラウラちゃんの気が収まるのが先か、オレがマゾの扉を開いて中に飛び込んでしまうのが先か。見ものだな。

 不穏な言葉をオレの耳元で囁き、ラウラちゃんは空いている席に座りに行ってしまう。シャルルちゃんも席につき、まだ床に転がっているオレをおいてHRは終了した。

 

「織斑。それに屑」

「はい。ほら、屑。大丈夫か?」

「手を貸してくれるのはありがてェが、オレの名前は屑じゃねェからな!」

「お前等二人は、デュノアにアリーナの場所を案内してやれ」

「はい」

 

 呼び名の訂正を試みるも、二人は華麗に無視。まぁ良いか。オレが屑なのは事実だし。

 女の子を泣かせる奴は全員屑だ!

 

「分かりましたァ!」

 

 千冬ちゃんに敬礼してから、シャルルちゃんを呼ぶ。

 

「次の授業はアリーナでやるから、そろそろ行こうぜ」

「う、うん。分かったよ、唐澤君。それに織斑君。よろしくね」

「一夏で良いよ。俺もシャルルって呼ぶから」

「光也で良いぜ。もうシャルルちゃんって呼んじゃってるから」

「うん!」

 

 パァっと笑顔が開花した。

 

「同じ男同士だ、気楽にやろうや」

「そ、そうだね。同じ男の子同士だもんね」

 

 目を逸らされたような気がしたが、まぁ気にするまい。

 シャルルちゃんの手を取って歩き出すと、シャルルちゃんは頬をほんのりと赤く染めた。可愛い。

 歩きながら「もう行くの?」問うてくる。

 

「お話したいのは山々なんだけどなァ。急がねェと授業に間に合わなくなるんだわ」

「ここからアリーナの更衣室まで結構距離あるからな。ほら、走るぞ」

 

 美少女ならぬ美少年、シャルルちゃん。その姿を一目見ようと、廊下を走るオレ達の前に女の子達が立ちはだかる。

 く・・・!女の子に迫られるのは嬉しいんだが、女の子達の狙いって間違い無くシャルルちゃんなんだよなァ。実際、オレと目が合う子は一人もいねぇし。

 悲しい。

 シャルルちゃんを差し出す訳にもいかない。だが、かと言ってこの場をなんの犠牲も無しに切り抜ける手段がある訳でもない。

 誰か、女の子達の気を引けるような犠牲が必要だ。

 シンキングタイム開始——終了。

 

「いけ、一夏ちゃん!君に決めた!!」

 

 一夏ちゃんの背中を蹴飛ばし、女の子の集団の中に放り込む。「正統派イケメン確保!」と「光也ぁぁぁぁぁ!?」という二種類の声が混じり合って聞こえた。

 さらば一夏ちゃん。お前の事は忘れるまで忘れねェ。

 

「んじゃあ、オレ達は行くか」

「え、良いの?」

「大丈夫大丈夫。あれが一夏ちゃんの性癖みたいな所もあるからな」

「あ、そうなんだ。じゃあ大丈夫だね」

 

 な訳ないだろぉぉぉぉ・・・。と女の子達に背を向けて走り出したオレとシャルルちゃんの耳に、そんなツッコミが聞こえたような気もした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 男子更衣室。

 二人きり。

 ドキドキする。が、時計を見れば、授業開始まで五分程しか無い。この甘酸っぱい空間を楽しむ時間は無いし、一夏ちゃんを待ってる時間も無さそうだ。

 

「時間無ェから、先に着替えちまおうぜ」

「う、うん。そうだね・・・」

 

 脱衣。すると、背中に視線を感じる。

 

「・・・どした?オレの筋肉に見惚れちゃったか?」

「え!?い、いや、何でもないよっ?」

 

 振り向くと、シャルルちゃんが手で目を隠しながらそう言った。

 とても、男とは思えないような反応だ。仕草だけ見たら完全に女の子だなこりゃ。

 視線を感じつつも着替え終わる。

 

「シャルルちゃんは何で着替えてないんだ?」

「見られるのはちょっと恥ずかしいかなぁって。あはは・・・」

 

 恥ずかしい?男同士なのに?

 モジモジと恥じらうシャルルちゃん。理由は定かではないが、オレに見られながらの着替えは恥ずかしいらしい。

 

「んじゃあ、先に出てるわ」

 

 恥ずかしいなら、オレがここに居てはいつまでも着替えられないわな。

 オレは先にアリーナで待っている事にした。

 

「・・・それにしても、本当にシャルルちゃんは男なのかね。あの可愛さはどう考えても女の子のソレだと思うんだが」

 

 独り言を呟きながら歩く。

 

「あら、光也さん」

「おう、セシリアちゃん」

 

 一組の所まで行くと、セシリアちゃんが居た。手を振る。セシリアちゃんはそれに笑顔で返した。

 

「・・・光也さん、わたくしの顔に何か付いていますか?ジッと見詰めておられますが」

「いや、気にしないでくれ」

 

 相手の目を見て会話。うん、スゲェ大事。

 白状すると、セシリアちゃんの顔から下に視線を下ろしたら、オレのISスーツがトンデモない事になっちまうから顔を視線を固定しているだけなんだが。

 一夏ちゃんは犠牲になったから、前回のように頼る事は出来ないしなァ。

 

「・・・・・・時に、光也さん。今朝のHRでの、転校生のお二人になさったプロポーズの意図を教えていただけますか?わたくし、とても気になりますので」

「ちょ、セシリアちゃん?近くない?」

 

 唐突な質問。

 ズイッと一歩分近付いてきて、下からオレの顔を覗き込むセシリアちゃん。思わず仰け反った。

 

「プロポーズをしないでとは言いませんし、そもそもわたくしは光也さんに命令出来るような高尚な存在では御座いません。——ですが、わたくしは気になるのです。光也さんが何故そこまで多数の女性に愛を囁くのか。いえ、怒ってはいませんわ。えぇ。決して」

「うっそだァ」

 

 そう言うと、ニッコリ。万人に安らぎを与えるような柔らかい笑み。

 そんなセシリアちゃんの笑顔が陰を帯びているような気がするのはオレの気の所為か?

 

「いやいや。セシリアちゃん、ちょっと落ち着こうぜ?オレからも訳を話させてくれよ」

「訳、とは?」

 

 深呼吸を一つ。心を落ち着かせてから。

 

「可愛いんだから仕方が無い」

 

 言った瞬間、セシリアちゃんに足の甲を踏まれた。踏んでるよ?と目で確認してみるも、無視。

 

「・・・・・・わたくしは、光也さんの好みには合わなかったのでしょうか?」

 

 上目遣いでそう言ってくるセシリアちゃん(オレの足は踏んだまま)。

 

「んな事無ェよ!超好みだって!童貞(オレ)の妄想を具現化したような——物語の中から出てきたような、そんな存在なんだぜセシリアちゃんは!」

 

 その美しさは、童貞(オレ)の好みに合い過ぎているが故に出会ってから二ヶ月以上経っている今でも、話す時には少しばかり緊張してしまう程だ。

 セシリアちゃんみたいな美少女が、オレの好みから外れている筈がないのだ。

 当たりも当たり、ドストライクなのだ。

 そんな美少女、セシリアちゃんに弁解。果たして、セシリアちゃんはニヤリ(いや、ニコリかも知れない)と笑った。

 

「ふふっ。もう、光也さんったら」

 

 嬉しそうだ。

 とても嬉しそうだ。

 これがカードだったら間違い無く、

 

【恥じらい乙女】セシリア・オルコット

 

 と表示されているだろう。レア度は勿論、最高ランク。

 

「まぁ、わたくしも四月にプロポーズされていますし。今更他の女性に嫉妬するのも間違っているというものですわ。——では、光也さん。そろそろ並んでおきましょう」

「お、おう」

 

 手を引かれる。

 うーん、こういう時は男が率先してエスコートしなければならないのだろうが、そういう方向に思考が至らないオレはやっぱり、だんでぃな大人の男への道程(みちのり)はまだまだ遠いのだろう。

 列に並ぶと、一夏ちゃんがいつの間にか並んでいた。

 

「よう、遅かったじゃねェか」

「誰かさんに囮にされたお陰でな」

「囮とは人聞きの悪ィ。生贄と言えよ」

「悪化してるぞ!」

 

 一夏ちゃん(生贄)も無事だという事が確認されたので、これからもああいう場面に出くわした時は積極的に使っていくとしよう。

 

「なんか今、悪寒がしたような」

「そんな阿呆みたいに涼しげなISスーツ着てるから、風邪でも引いたんだろ」

「謝れ!このスーツ作った方々に直ちに謝るんだ光也!」

「でもアレだよな。同じようなデザインなのに、不思議とシャルルちゃんのISスーツは違う。なんか、こう・・・掻き立てられるっつうか」

 

 後ろを向いて列に並ぶシャルルちゃんを見る。こっちに気付いたシャルルちゃんは小さく手を振ってくれた。

 

「掻き立てられるって・・・何を?」

「性欲」

「シャルルの貞操がピンチ!?」

 

 隣同士巫山戯合っている内に、千冬ちゃんが登場。やっぱり服装はジャージだった。

 

「では、本日から格闘及び射撃を含む実戦訓練を開始する。鳳、オルコット。前に出ろ」

 

 専用機持ちである鈴ちゃんとセシリアちゃんが前に出る。その際、セシリアちゃんが一瞬こちらを見てウインクをした。

 それにドキッとしていると鈴ちゃんも、こちらに視線を寄越してウインク——ではなく、ギロリと睨んだ。

 ・・・あの様子を見るに、どうやらオレの行動は他クラスにも知れ渡っているらしい。

 

「光也さんの御加護がある今、わたくしは無敵ですわ。どこからでもかかって来なさいな」

「へぇ、言うじゃない。後で後悔するわよ」

 

 バチバチと視線の火花を散らしながら、何やらやる気充分な二人。そんな二人に千冬ちゃんが言った。

 

「慌てるな馬鹿共。対戦相手は——来たな」

 

 

 




更新が遅れてしまい、申し訳無いです。自分でも、「え、もう二週間経つの?」と驚いてました。

どこか切りの良い所で、UA〜突破!!記念で光也とヒロイン達を一対一で絡ませたいなぁ。

どのキャラが好き?

  • 一夏ちゃん
  • 箒ちゃん
  • セシリアちゃん
  • 鈴ちゃん
  • シャルちゃん
  • ラウラちゃん
  • 千冬ちゃん
  • 束ちゃん
  • 蘭ちゃん
  • 弾ちゃん
  • 光也

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