学戦都市アスタリスク TRILOGY   作:宙の君へ

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おはこんばんちは

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第1話 《閃光》の刹那

本土から北関東多重クレーター湖行きの直通列車に乗る。車内には誰もおらず一つの席に座ると程なくして発車した。湖の水上の上を走る列車から巨大な正六角形型のメガフロートに築かれた都市を見る。少年はバッグの中から無造作に仕舞われたくしゃくしゃの紙を取り出し、目の前で広げる。そこに書かれていたのは特待生として「星導館学園」への編入の招待状だった。

 

「回りくどいことをするもんだな」

 

本土から発車して数分で着き、駅に停車する。電車から降り、情景を見渡した。ーーーここは水上学園都市“六花”、通称「アスタリスク」と世間では呼ばれている。住民が学生かつ《星脈世代(ジェネステラ)》が占めているため、世間の目を気にしてこちらに引っ越してくる人も少なくないらしい。主に中央区と外縁居住区に分けられており、中央区はさらに商業エリアと行政エリアに分かれている。世界最大の総合バトルエンターテインメント《星武祭(フェスタ)》の舞台であり、名目上日本の一都市にすぎないが、複数の統合企業財団が直轄統治しているため完全に治外法権状態である。そのためか本土と入国手続きは全くの別物となっている。が、その心配はいらず全部あちらが済ませてくれているようだった。それから都市内をモノレールで移動し、「星導館学園」がある北部へと向かった。

 

ーーーーーーーー

 

「やっとついた。駅とは逆方向じゃないか、遠い所によく建てたもんだな」

 

この学園の象徴(シンボル)、不撓の象徴である赤い蓮の花「赤蓮」の校章がデカデカと描かれた校舎の前に立つ。モノレールの中から見えた人々の身なりは多少自身が着ている服よりもマシなものを着ている人が多かった。今の少年の身なりはさほど汚くはないのだが、所々破けた羽織に泥や土埃が付着したズボンにブーツ。そして、身長より少しばかり長い布に巻かれた長物。このような身なりになってしまったのはある大会に参加したからである。約束の時間も迫っているのに気づき、早速校舎へと足を進めた。

 

ーーーーーーーー

 

「ようこそ、「星導館学園」へ。改めて、歓迎します」

「いえ。生徒会長に会いたい」

「ご案内します」

 

この学園の生徒らしき女子が先導し、生徒会室へと案内する。道中の廊下は清潔さが保たれており設備も最新のものが揃えられていた。

 

「どうぞ、こちらです」

「すまない」

 

それからその少女は「では」と一礼し去っていった。そして、扉を開け中へと入る。そこには学園都市の景色を背面にこちらを向いて座っている一人の少女。どこか上品で落ち着いた雰囲気を纏い、更には豊満な体躯、目もくらむような金髪を携えたまるで絵にも書いた美しい少女が微笑を浮かべていた。

 

「あんたがここの生徒会長か」

「ええ、そうです。よく来てくれましたね、神木刹那(かみきせつな)くん」

「俺もあんたを知っている。ここに来る前に少しだけ調べさせてもらった。この学園の上位十二人《冒頭の十二人(ページ・ワン)》の序列二位、《千見の盟主(パルカ・モルタ)》クローディア・エンフィールド」

「あらあら、そんなに詳しく調べてくれたんですか?」

「もちろんあんたが純星煌式武装(オーガルクス)の適合者ってことも」

「あら、それならあなたも一緒でしょう?あなが背負っているその布に巻かれた長物も純星煌式武装(オーガルクス)なのでしょう?」

「・・・・・何故それを」

「総合企業財体ですらその存在を極小数しか知らない隠された純星煌式武装(オーガルクス)がこの世に一つだけ存在していると聞いたことがありますが、まさか、それをあなたが持っていたなんて」

「・・・・・・」

「しかもあなたはあの大会に出場した経験がありますね?ギブアップは不可能で、試合の決着はどちらかが意識を失うか、もしくは命を失うかによって決まる非合法・ルール無用の武闘大会、《蝕武祭(エクリプス)》に」

「まあ・・・・・」

「三回出場したうち三回とも優勝、その前人未到の記録と雷撃と剣戟を駆使した戦いから付けられた二つ名は《閃光》でしたか」

(この女・・・・・)

万応素(マナ)とリンクし世界の法則を捻じ曲げることができる《魔術師(ダンテ)》、雷を駆使して戦うことから《閃光》、納得です。ちなみに星辰力(プラーナ)はどのくらい?」

「自分でもよく分からない。知りたかったら後で調べればいい」

「まあ、それもそうですね。では、こちらを」

 

クローディアから渡されたのはこの学園の制服だ。

 

「では、着替えたらまた来てくださいね」

「ああ」

 

それから生徒会室を出て更衣室へと向かう。着替えながら端末を開き、『在名祭祀書(ネームド・カルツ)』を開く。

 

「転入そうそう《冒頭の十二人(ページ・ワン)》を相手するのはあまり気が進まないな。だがここで上位に組み込むのも手だな。やはり十二位から行くのが妥当か・・・・・いやしかし五位辺りに勝負を仕掛けるのも悪くない・・・・ん?ユリス=アレクシア・フォン・リースフェルト・・・・なぜヨーロッパの小国の第一皇女がこの学園にいるんだ?」

 

制服のボタンを鎖骨の辺りで止め、なるべく動きやすいように着崩す。まず刹那は新しい衣服などをもらう時は決まってすることがある。足を曲げたり腕を曲げたり肩を回したりしこの制服の性能をあらかた確かめる。

 

「機動性を上げるのはいいんだが、少しフィットしすぎじゃないか?これでは気持ち悪いぞ」

 

壁に立て掛けてある長物と少しの荷物を背負いまた生徒会室へと戻った。今度はクローディアの口から自分が特待生として招待された理由を話される。

 

「この「星導館学園」は三つの星武祭(フェスタ)のうち、《鳳凰星武祭(フェニクス)》を得意としております。過去には上位の常連で三冠制覇の経験もありますが、近年の総合成績は振るわず五位という現状です」

「なるほど、それで俺が呼ばれたと」

「はい。あなたが察した通り、今回の《鳳凰星武祭(フェニクス)》は勝ちに行きたいのです」

「《鳳凰星武祭(フェニクス)》だけの話か?」

「・・・・といいますと?」

「あわよくば《獅鷲星武祭(グリプス)》と《竜王星武祭(リンドブルス)》でも優勝したいと、そうあんたは思っているんじゃないのか?」

 

刹那の言葉にただクローディアは笑みを浮かべていた。

 

「《竜王星武祭(リンドブルス)》は個人戦だから上位にこの学園の奴らが占めればいいとして、《獅鷲星武祭(グリプス)》に関しては団体戦だ。この学園にいる《冒頭の十二人(ページ・ワン)》の奴らで組めばいいところまで行けるかもしれない」

「もし出るとすれば、あなたならどんなメンバーにしますか?」

「そうだな・・・・・人数制限は?」

「五人です」

「ならあんたと序列一位は外せない。残りは序列五位辺りがめぼしいんじゃないか?後の二人は下位の序列の奴らを入れればいい」

「あら、刹那。あなたも出るんですよ?」

「な・・・・!何を言っている!」

「あら?まさか出ないとは言いませんよね?《蝕武祭(エクリプス)》の優勝経験者が」

(こ、この女・・・・計算高いというんだか腹黒いというんだか・・・・)

 

刹那のクローディアに対する第一印象がこれで確定した。

 

「ではでは《獅鷲星武祭(グリプス)》のメンバーは刹那を入れてあと一人ですね。それに関しては今は保留としておきましょう」

「一つだけ忠告だ。《竜王星武祭(リンドブルス)》には最強のメンバーだけを出させろ。おそらく奴も出るかもしれない」

「《孤毒の魔女(エレンシュキーガル)》ですか・・・・?」

「ああ、史上最強の《魔女(ストレガ)》と呼ばれているらしいな、噂程度にしか聞いたことはないが。そいつがいる学園に乗り込んで勝負してみるのもいいな」

 

どうやら本気らしい。刹那の目はかなり真面目だった。

 

「だ、ダメですよ?」

「冗談だ、生徒会長のあんたには逆らわない」

「それと、生徒会長はやめてください。クローディアと」

「いや、それには従えない。同い年とはいえ、形式上は俺より上だ。役職名で呼ばせてもらう」

「嫌です」

「嫌じゃない」

「嫌です!」

「嫌じゃない」

 

ふくれっ面のクローディアに真顔の刹那。しばし睨み合いをしていたが、渋々退いた。それからクローディアによる校内の案内だったのだがどうやら外が騒がしい。

 

「なんだ?」

「あれは・・・・ユリス?それと・・・・」

「咲き誇れ、六弁の爆焔花(アマリリス)!」

 

ユリスと言う少女の前に巨大な火球が出現し、少年めがけて襲いかかる。

 

「なあ、あれ止めなくていいのか?相手は序列五位だぞ?」

「困りましたねぇ」

「なぜチラチラ俺を見る」

 

まるでお前が行けと言うように下でどんちゃん騒ぎをしている二人と刹那を交互に見る。

 

「あ、あんた、それでも生徒会ちょーーー」

 

「それでも生徒会長か?」と言い終わる前に背中を押され、現在二人がいる三階から落とされた。

 

「な・・・・!あんの野郎!」

 

直ぐに反転し無事着地する。上を見上げクローディアを睨む。が、当の本人はどうやら楽しそうであった。こうなっては仕方がない、二人を止めに行くことを決めた。

 

「咲き誇れ、九輪の舞焔花(プリムローズ)!」

「うわっ!」

 

愛らしい桜草を模した九個の火球が、それぞれ異なった軌道で少年を襲う。

 

「はぁ・・・・」

 

少々嫌な顔をしながら頭を搔くが、次の瞬間刹那の姿はその場から消えた。

 

「わわわわっ・・・・・・!」

 

目を瞑った瞬間、九個の火球が全て真っ二つに斬られる。

 

「・・・・・・!」

「大丈夫か、少年」

「え・・・・?」

 

少年が見たのは黒髪黒眼の端正な顔立ちの少年だった。

 

「見たところ大事はなさそうだな、立てるか?」

 

差し伸べられた手を少し戸惑いながらも受け入れる。

 

「あの、ありがとう」

「気にするな」

「何者だ、お前は。そいつと同じで変質者か?」

 

藪から棒に失礼な少女に眉をひそめる。

 

「変質者とは失礼だな、ちゃんと星導館(ここ)の制服を着ているだろ」

「では、何者だ」

「本日付けでここに転入することになった神木刹那。お初お目にかかる、《華焔の魔女(グリューエン・ローゼ)》」

「・・・・もしや、《魔術師(ダンテ)》か?」

「ああ」

「ほう・・・・・」

 

薔薇色の髪を携えた少女は口元に孤を描き、そのまま制服の胸に飾られた星導館学園の校章『赤蓮』に右手をかざす。刹那は咄嗟に嫌な展開に発展することを予知する。

 

「不撓の証たる赤蓮の名の下に、我ユリス=アレクシア・フォン・リースフェルトは汝神木刹那への決闘を申請する!」

「決闘!?」

 

見事に的中した。後ろの少年は驚いたように声を上げる。嫌な顔をしている刹那を他所に、刹那の胸の校章がそれに応じて赤く発光する。決闘の申請に対して、受諾するか否か判断するのを求めているのだ。

 

「お前が勝てば、女子寮に忍び込んだことに関して目を瞑ってやろう。だが私が勝ったなら、その時はその男を好きにさせてもらう」

「女子寮に忍び込んだ?」

「ち、違うんだ!これにはちゃんとした理由が・・・・!」

 

刹那は少年の目を見て嘘をついていないことを瞬時に見抜き、ユリスを見る。手を後ろに回し、後ろを指さす。「下がっていろ」の合図だと分かるのに時間はかからなかったらしく、直ぐに移動したのを確認し、学園から支給された短い棒状の機械を取り出す。片手に握るには丁度いい大きさで、先端には緑色の鉱石ーーーマナダイトがはめこまれている。煌式武装(ルークス)の発動体だ。

 

「使う武器は剣か」

「・・・・・・」

 

無言で手にした煌式武装を起動させる。マナダイトに記憶させてある元素パターンが再構築され、鋭角で機械的な鍔が何も無い空間から瞬時に出現する。さらに待機状態(スタンバイ)から稼働状態(アクティブ)へモードを移行(シフト)させると、万応素(マナ)が集約・固定された眩い光の刃が虚空に伸びた。刀身の長さは一メートル程。何の調整もされていない、ノーマルな煌式武装だった。なんせ先程支給されたものだからだ。肩にかけていた長物をしっかり背中に背負う。

それを見たユリスも制服の腰に付けたホルダーから発動体を取り出し、煌式武装を起動させる。もっともこちらは刹那のそれとちがって、細くしなやかな光のレイピアだ。

 

「さて、準備はいいな?」

 

細剣を優雅に構えながらユリスの瞳は刹那を見据える。

 

「やっぱり煌式武装は軽すぎる。リーチも短いし、何より持っている感覚がない」

 

慣れた手つきで得物を振り回しながらそんなことを言う。そして胸の校章に手をかざし、呟く。

 

「我神木刹那は汝リースフェルトの決闘申請を受諾する」

 

受諾の証として、刹那の校章が再び赤く煌めいた。

 

(全く、関係ない私闘に巻き込まれてしまった)

 

ユリス自身、数々の決闘を勝ち抜いて序列五位という立場を手にしたのだ。たがそのユリスをして、目の前の少年、神木刹那という男の実力はまるで読めなかった。まずは武器の構え方、重心の取り方を見る。刹那は武器を構えず、重心は前でも無ければ後ろでもない。真ん中にある。何より気にしたのが彼の星辰力(プラーナ)と背中に背負っている長物。ここまで伝わってくる威圧感、数多の死闘をくぐり抜けた証と星辰力(プラーナ)の量を肌で感じる。

 

(こいつの星辰力(プラーナ)は並外れている・・・・・)

「咲き誇れ、鋭槍の白炎花(ロンギフローラム)!」

 

ユリスがタクトのように細剣を振ると、その軌道に沿って巨大な青白い炎の槍が顕現する。テッポウユリの姿をしたその炎は、さながらロケットの勢いで刹那を貫こうと飛びかかった。が、突如辺りに僅かながらパチパチと電気が迸る。瞬間、白炎の槍は黒い雷に掻き消された。

 

「なに・・・・・?」

 

刹那は先程と変わらない格好で立っていた。

 

「ねーねー、なにごと?」

「《華焔の魔女(グリューエンローゼ)》が決闘だってよ!」

「マジか!そいつぁ見逃せねーな!」

「んで、相手は誰だ?」

「知らなーい。なんか見たことない顔ねぇ・・・・・ネットは?」

「今見てるー・・・・・え!?ちょ、ちょっとこれ!見て見て!」

「なになに・・・・・?あら、この顔写真、

あの彼じゃない。えーっとー?二つ名《閃光》・・・・・《閃光》!?」

「《閃光》ってあの《蝕武祭(エクリプス)》を誰も成し遂げたことのない三冠制覇した?」

「なんでそんな人がここにいるの!?」

 

ギャラリーがだんだん騒がしくなる。『在名祭祀書(ネームド・カルツ)』に載っていないのは表舞台ではあまり大きなことをしていなかったためである。

 

「お前があの《閃光》だと?面白い冗談だな」

「全くだ、同じ顔のやつなどどこにでもいる」

 

そんな二人の会話を他所にギャラリーの賑わいは増していく。

 

「もし彼が本物の《閃光》だったらいくら序列五位でも無理じゃないかしら」

「確かにな」

「でもよ、お姫様が手加減しているって可能性もあるぜ?」

 

そんなギャラリーの声に、ユリスは形のいい眉を僅かにひそめた。自分は手加減などするつもりもないし、していない。それでも全力全開というわけではないけれど、十分に本気で相手をしている。実際、どちらかといえば優勢なのはユリスの方だ。刹那はその場から一歩も動こうとしない。距離をとったまま圧倒的な火力で相手を封殺するのがユリスの基本戦法なので、まさに理想通りの展開である。この細剣《アスペラ・スピーナ》はあくまで接近された時の牽制用だ。だが、違和感がある。なぜやつは動こうとしない?

 

「どうしても彼を許さないのか?」

 

唐突に話かけられた。

 

「全てお前にかかっている」

「・・・・そうか」

 

何としてでも違和感の正体を見極める。そう心に決めて、ユリスは星辰力(プラーナ)を集中させた。星辰力(プラーナ)は《星脈世代(ジェネステラ)》の力の根源だ。目に見えぬオーラのようなものだが、それを集中させることによって攻撃力や防御力を高めることが出来る。そしてユリスたち《魔女(ストレガ)》や刹那ら《魔術師(ダンテ)》にとっては、能力の発動に必要なエネルギーでもある。もっとも《魔女(ストレガ)》や《魔術師(ダンテ)》はその能力に星辰力を割かなければならない性質上、防御へ回す星辰力の割合が少なくなってしまい、白兵戦では不利になりがちという弱点が付き纏う。だが、そんなもの近づけさせなければいいこと。

 

「咲き誇れ、六弁の爆焔花(アマリリス)!」

 

今度のはひと味違う。ユリスの前に巨大な火球が出現すると、ギャラリーがざわめいた。一度、あの少年に向かって嗾けた時と同じ技だが、それよりも二回り大きい。

 

「やっべ!大技だ!」

「俺たちまで燃やすつもりかよ!」

「退避ーーー!!」

 

巻き込まれて怪我をしても自己責任だ。ギャラリーが慌てて距離を取る。ユリスはそんな野次馬達には目もくれず、最適の軌道を瞬時に計算して火球を放った。流石に刹那も腰をかがめて身構えるが、かわされる直前でユリスはぐっと拳を握り締める。

 

「爆ぜろ!」

 

その命に従い、刹那の眼前で火球が爆発した。直撃させることは難しくても、この距離では完全に逃れることは出来ない。至近距離でこの爆発に巻き込まれれば、いくら《星脈世代(ジェネステラ)》といえどしばらくは動けないだろう。

吹き荒れる焔で視界が埋まる。嵐のような爆風から顔を守りつつ、ユリスは勝利を確信していた。しかし、

 

「ーーーーー雷切(らいきり)

 

剣閃が瞬いたとかと思うと、焔の花弁が黒雷の横薙ぎによって掻き消された。

 

「なーーー!流星闘技(メテオアーツ)ーーー!?」

「驚くことではないだろ、俺は《魔術師(ダンテ)》だ」

 

流星闘技(メテオアーツ)とはアナダイトへ星辰力(プラーナ)を注ぎ込むことにより、一時的に煌式武装(ルークス)の出力を高める技だ。

正式には過励万応現象というものだが、一朝一夕で出来るようなものではない。しかも先ほどの技の威力、本来であれば煌式武装(ルークス)で使用するものではない。

 

「お前、やはり本物のーーー!」

 

雷切と言えばあの《閃光》の十八番。確かにあれはここに来る前にテレビで見た《閃光》の雷切と同じであった。

 

「さぁな」

 

刹那は静かに笑った。


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