君のいる町 if   作:中矢

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3回目の投稿です!
思いついた展開をダダダッと書いてしまいました。
完全に自己満足です。すいません。
そして今だに原作が始まってません...
ゆっくり長くやれたらと思います!


卒業パーティ

卒業式終了後、俺、青大、尊、月、七海ちゃんの5人で卒業パーティをすることになった。

家に着いてから七海ちゃんに電話をかけて誘ってみると「うん!行きたい、でもほんとにええの?」と言われたので、もちろん大丈夫だと伝えOKを貰ったのだ。

 

母さんやじいちゃん、ばあちゃんにも許可はとってある。元々、俺の卒業祝いをする予定だったらしく、準備は食べ物を少し足せばいいというだけだった。

 

「おーい、律人ー、あがるどー!」

 

「「おじゃましまーす」」

 

尊、青大、月の3人が到着した。

 

「あれ?七海ちゃんは?途中会わなかった?」

「ん?俺らは会ってないで?まだきてないんか?」

 

「一緒かと思ったんだけどな、一応メールしてみる。」

 

「なぁ、それより律人さ、なんで神咲のこと七海ちゃんて呼んでるんや?ん?」

 

尊が明らかにニヤニヤしながら聞いてくる。

 

「あー、ほら、野球部にさ、神崎翔太(かんざきしょうた)ているじゃん?で、紛らわしいから神咲に名前で呼んでいいか聞いたら許可でたのでそう呼んでます。」

 

「ほぉー?ほんとにそんだけかいな?それなら翔太を名前で呼べば良かったんやないか?」

 

しつこいので尊に聞こえるくらいの小声で真相を言うことにした。

 

「青大て、けっこー奥手だろ?だから、ちょっとだけ意地悪してやってるだけだよ。」

 

「お!そーいうことか!」

 

尊はこれで納得したみたいだ。

確かに七海ちゃんは可愛いしスタイルもいい、でも、人を好きになったことがない俺からしたら恋愛とかイマイチ分からないのだ。

青大が七海ちゃんのこと好きなのは分かってるから応援する気持ちもあるし、上手くいってほしいと思う。

 

「こんにちはー」

 

「お、きたみたいやな」

 

そうこう話している内に七海ちゃんも到着した。

 

「あら、可愛らしい子ね!」

 

「あ、初めまして、神咲七海といいます。同じ中学で野球部のマネージャーやってて仲良くさせていただいてます。」

 

「うん!初めまして!律人の母の涼子です!さ、座って座って!」

 

七海ちゃんの軽い自己紹介が終わり、四角いテーブルを囲みみんなが腰を下ろす。

ちなみに、俺の右隣が月、左隣が七海ちゃん、その正面に青大、尊が座っている。

 

「おっほん!えーっとじゃあみんな!律人の母の私から一言!転校生だった律人と今まで仲良くしてくれてありがとね。これからも息子のことお願いします!卒業おめでとう!かんぱーい!」

 

「「「かんぱーい!」」」

 

テーブルにはゴーヤチャンプルや煮物、麻婆豆腐やら焼き魚やら多種多様なものがそろっていた。

「うっまーい!この煮物ブチ美味い!」

 

「ありがとう尊くん。たくさんあるからいっぱいたべてね!」

「はい!涼子さん///」

 

「これほんまに美味いわ。」

 

「うん美味しい!さすが涼子さんやね!」

 

「律人くんのお母さんお料理上手なんやね!」

 

「そうかな?でも、確かに母さんの料理食べたの久しぶりだから美味しく感じるよ」

 

「律人くん、普段お母さんの料理食べんの?」

 

「母さん、昔ほどじゃないけど仕事が忙しいからね。大抵はばあちゃんか俺が作ってるよ」

 

「律人くん料理出来るんやね!」

 

「そんなにできる程じゃないけどある程度ならできるよ。」

 

母子家庭だったためある程度料理はこなせるようになっていたのだ。今でも、母さんの仕事が忙しいときは、俺が代わりに作っている。

 

「律人の料理も美味しいのよ?」

 

「律人の料理は確かに美味いな。」

 

「青大の方が料理できるじゃん。七海ちゃん今度食わせてもらいなよ。」

 

「っ!なんでそうなるんや!」

 

「え?じゃあこんど食べさせてもらおうかな。迷惑やなかったら」

 

「あ///迷惑とかやないから...///」

 

青大が赤くなり尊と俺はアイコンタクトでしてやったりという意思を交わした。

 

 

 

 

「はぁーー腹いっぱいや!もう食えへん!」

 

「そろそろ帰ろか」

 

「せやね、高校入学前にまた遊ぼうな!」

 

「今日はあたしまで呼んでもらってほんまにありがとう」

 

「いいよ、じゃあまた今度遊ぼう。七海ちゃんもまた誘うね!」

 

「うん!」

 

片付けも大体終わり、夕方の7時をまわっていたので解散となった。

 

「あ、律人!七海ちゃん歩いて来たみたいだから送ってあげなさい!」

 

「いえ!大丈夫です!そんなに遠くないですから!」

 

「なにいってるの!七海ちゃん可愛いんだから襲われちゃうわよ!」

 

「ちょっと、涼子さん!ウチは可愛くないんですか!?」

 

「月ちゃんも充分可愛いわよ。それに青大と尊がいるから大丈夫でしょ?」

 

そういって、母さんが月を宥めて、結局、月と尊と青大で、俺は七海ちゃんを送っていくことになった。

 

 

 

三月の夜はまたまだ寒く、充分防寒していないと風邪をひきそうなくらいだった。

ほかの季節と違って冬の夜は凄く静かで虫の声もあんまりしない。

2人の足音だけがジャリ、ジャリと響く。

 

「くしゅんっ!」

 

「大丈夫?寒い?」

 

「あ、うん、平気、まだまだ冷えるね。」

 

七海ちゃんは手を擦りながら白い息を出してた。

 

「はい。」

 

「え?」

 

「使い捨てカイロ!朝から使ってたやつだからもうあんまり効果ないかもだけど、まだ温かいから。」

 

「ありがと...優しいんやね、律人くんは」

 

「そうかな?普通だよ」

 

「そっか」

 

それから田んぼみちを少し歩いたところで神咲の家の前に着いた。

 

「ありがとう、ここで大丈夫だよ!今日は誘ってくれてほんとにありがとう。」

 

「ううん、こちらこそ。来てくれてありがとね。また誘ってもいい?」

 

「うん、もちろんだよ!」

 

「良かった、あ、青大の料理ほんとに美味いから今度みんなで食べに行こうよ!」

 

「あ、うん、そうやね...」

 

「?」

 

「でも、あたしは律人くんの料理もいつか食べてみたいな!」ニコ

 

「///...うん、了解です!じゃあまたね!七海ちゃん!」

 

「うん!ばいばい律人くん!」

 

そういって七海ちゃんは家に入っていった。

 

不意打ちだ、今の笑顔は。

さすがにキュンときました。はい。

青大も好きになるはずだな。

 

そんなことを考えながら寒空の下で俺は家に帰っていった。

 

外は寒かったけど、あの笑顔を思い出すとやけに顔が熱かった気がする。

 

 

 

 




はい。今の関係では精いっぱいの胸きゅんポイントだと思います。
いきなり急接近させるのは現実味がないと思って...
まぁ現実ではないのですが笑

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