ラブライブ! 〜ヒトツノコトバ〜   作:こうのとり

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3月は頑張って沢山投稿すると言っておきながら全然出来てません。こうのとりです。


言い訳は後書きで書きます...。


2話の話は今回で終わります。


7話 アイドルを始める

 「「はぁ...はぁ...はぁ...。」」

 

 穂乃果が連絡をくれた翌朝、神田明神の階段にて穂乃果とことりが息を荒くし、かなり疲れた様子で階段を走っていた。

 ちなみに3人とは何かあったようにと連絡先を聞かれ、交換した。今まで彩と茜とバイト先以外の連絡先が登録されていなかった隼の携帯に一気に3人も連絡先が増えた。

 中学の時はもう1人登録されていたのだが...。

 

 「この階段きついよー!」

 「もう足が動かない...。」

 

 もう限界と言ってるも当然だった。

 運動が苦手という程では無いが、今まで運動部に所属していなかった2人にとって神田明神の階段を走って往復するのは中々辛いのだろう。

 ちなみに隼も走っているが、普段からたまにランニングをするので、2人の様に息が上がることは無い。

 

 「これから毎日、朝と晩。ダンスと歌の練習とは別に基礎体力を付ける練習をしてもらいます。」

 「1日2回もー!?」「えー!?」

 「やるからにはちゃんとしたライブをやります。そうじゃなければ生徒も集まりませんから。」

 「はーい...。」

 

 

 穂乃果はしぶしぶ海未の言った事について承諾する。やはり学校を廃校にしない為にと考えるとそれほど真剣なのだろう。

 

「よし、じゃあもうワンセット!」

「よし!」

「君達。」

「「「「ん?」」」」

 

 

 海未の指示通り、もう一度階段ダッシュをしようとしている穂乃果達にどこか聞き覚えのある声の巫女が話しかける。

 

 

「副会長、さん?」

「うふふ♪」

 

 

 希は言われて微笑む。

 

 

「その格好?」

「ここでお手伝いしてるんや。神社は色んな気が集まる、スピリチュアルな場所やからね。4人とも、階段使わせてもらってるんやから、お参りくらいしてき。」

 

 

 希に言われた穂乃果、ことり、海未は賽銭箱の前に向かい、二礼二拍一礼をして、

 

 

「初ライブが上手く行きますように。」

「「上手く行きますように。」」

 

 

 そうお願いした。隼はと言うと、

 

 

「あの3人本気みたいやな。」

「本気じゃ無かったら、わざわざ朝早くに練習なんかしませんよ。」

「そうやね。それより、君はお参りしないん?」

「あまりこう言う事信じてないんです。罰当たりかもしれませんが。」

「いいんよ。他に信じる者があればそれで。」

 

 

 隼は占いや願い事などを信じる人間では無い。朝のニュースなどは毎朝見るが、終わる時の占いコーナーは見ないで学校に向かう。初詣にも毎年行ってない。

 

 

 

 

 

 

 

 一方学校では生徒会室で絵里がパソコンをやっていた。目的はスクールアイドルのサイトで音ノ木坂学院アイドル部のランキングを見るため。

 

 

 そしてそこの映っていたのは、

 

 

 RANK ---

 Out of the range…(>_<)

 

 

 と書かれていた。

 

 

 

 

 時間は流れて朝のHR少し前の時間の1クラスしかない1年生の教室。

 

 

「失礼します。」

 

 

 ガラガラと扉を開けて穂乃果が入る。それに続き海未、ことり、隼も入る。

 

 

「「「「「ん?」」」」」

 

 

 何人かが反応する。その中に昨日スクールアイドルのポスターを見ていた花陽、その幼馴染の凛も居た。

 

 

「1年生のみなさん、こんにちは。スクールアイドルの高坂穂乃果です!」

 

 

 穂乃果が教卓の前に立って言うが周りの反応が薄い。

 

 

「あれ、全く浸透してない...。」

「当たり前です。」

「それで、穂乃果ちゃんが言ってた、歌の上手な子は?」

「居ないみたいだな。」

 

 どうやら居ないようだそこで、タイミング良くガラッと扉が開く。そこには目的の少女、真姫が居た。

 

 

「あ!」

「ん?」

 

 

 それを見た穂乃果はすぐに真姫の元に向かう。

 

 

「ヴェエ!?」

「あなた、ちょっといい?」

「私?」

 

 

 穂乃果達に連れられ真姫は屋上にやってきた。

 そこで歌詞はこちらで考えるからライブで歌うための曲を作曲して欲しい、そう頼んだ。

 しかし、返しは、

 

 

「オコトワリシマス!」

「お願い。あなたに作曲してもらいたいの。」

「オコトワリシマス!」

「歌うだけで作曲はできないとか?」

「っ!出来ない訳無いでしょう!」

 

 

 隼が挑発気味に問う。相手は高1どんなに心が大人びていようと、まだ中学を卒業したばかりの子供。挑発には乗るはず。そして案の定、乗って来た。これで作曲についての問題は解決したと考えたがそうはいかなかった。

 

 

「ただ、やりたくないんです。そんなもの...。」

「学校に生徒を集めるためだよ!その歌で生徒が集まれb「興味無いです。」あぁ~...。」

 

 

 真姫は興味無いと言い捨てて、屋上を後にした。

 失敗したと隼は思った。挑発したのが間違いだったと思った。実際はそれが理由では無かったのだが。

 

 

「お断りしますって、海未ちゃんみたい...。」

「あれが普通の反応です!」

 

 

 はぁとため息をつく穂乃果。

 

 

「折角海未ちゃんが良い歌詞作ったのに。」

「えぇ!?ダメです!」

「なーんで!?曲が出来たら皆の前で歌うんだよ?」

「それはそうですが!」

 

 

 どうも海未は自分が書いた歌詞で歌をつくられると改めて分かると恥ずかしいらしい。必死に歌詞が書かれた紙を取り返そうとしている。

 

 そこに生徒会長の絵里がやってきた。

 

 

「生徒会長?」

「ちょっといいかしら?」

 

 

 

 

 

 

 

 場所は変わって授業中の穂乃果達の教室。

 

 

 穂乃果は授業が頭に入らず考え事をしていた。

 

 

 それは先程屋上で絵里から言われたこと。

 

 

「逆効果か...。」

 

 絵里に言われた事を思い返す。

 

 

『スクールアイドルが今まで無かったこの学校で、やってみたけどやっぱり駄目でしたってなったらみんなどう思うかしら。私もこの学校が無くなってほしく無い。本当にそう思ってないから簡単に考えて欲しくないの。』

 

 

「そうかもなぁ。私、ちょっと簡単に考えすぎだったのかも...。」

「やっと気ついたのですか...。」

「でも、ふざけてやろうって言ったわけじゃないよ。海未ちゃんのメニュー、全部こなしているし、お陰で足は筋肉痛だけど...。」

「確かに、頑張っているとは思いますが...生徒会長が言った事はちゃんと受け止めないといけません。」

「そうだよねぇ...。あと1カ月もないんだもんねぇ...。」

「ライブをやるにしても、歌う曲くらいは決めないと...。」

「今から作曲者を探してる時間はありません。歌は他のスクールアイドルのものを歌うしかないと思います。」

「そうだよねぇ...。」

「うん...。」

 

 

 歌は他のスクールアイドルのものを歌う事にして話がまとまった。

 

 

 穂乃果はなんとなくライブのお知らせのポスターのところに来ていた。

 そこにヒデコ、フミコ、ミカが来た。

 

 

「どう?練習は?」

「ライブ何か手伝えることがあったら言ってねー。」

「照明とかお客さんの整理とか、色々やらなきゃいけないでしょ?」

「え!?本当に!?」

「うん!だって穂乃果達、学校の為に頑張っているんだし。」

「クラスのみんなも応援しようって言ってるよ!」

 

 

 嬉しかった。今朝絵里から言われた事を深く考えていたからこそすごくうれしかった。

 

 

「そうなんだ!」

「頑張ってね」

「ありがとう!ばいばーい!」

「「「ばいばーい!」」」

 

 

 ヒフミ達と別れたあと、グループの名前募集の箱の中を見た。入ってたらいいなと思いながら。そしたら

 

 

 

 

 

「入ってた!?」

「本当!?」

「あったよー!1枚!」

 

 

 折りたたまれた紙を開いて見る。そこにはこう書かれていた。

 

 

 

 μ's

 

 

「ゆー、ず?」

 

「多分みゅーずじゃないかと。」

「あぁー、石鹸?」

「違います恐らく神話に出てくる女神からつけたのだと思います。」

「へぇ~。」

「いいと思う!私はすきだなぁ~。」

μ's(ミューズ)...。うん!今日から私達はμ'sだ!」

 

 

 

 

 

「屋上でいつも練習してるんだって~。」

「うちの学校でスクールアイドルが出来るなんて思わなかったー。」

 

 

 1年生の教室のロッカー。帰りのHRが終わり、段々と全員が帰っていくなか生徒2人がそう話していた。

 

 

「かよちん帰るにゃー。」

「う、うん。」

 

 

 そこに穂乃果が真姫を探してやってきた。が、

 

 

「うわー。誰も居ない...。」

「にゃ?」

「あ、ねぇ、あの子は?」

「あの子~?」

「西木野、さんですよね...。歌の上手い...。」

「あ、そうそう。西木野さんって言うんだ。」

「は、はい、西木野、真姫さん...。」

「用があったんだけど、この感じだともう帰っちゃてるよねー。だはー。」

「音楽室じゃないですかー?」

「音楽室?」

「あの子あまりみんなと話さないんです。休み時間はいつも図書館だし、放課後は音楽室だし。」

「そうなんだ、2人ともありがとう。」

 

 

 穂乃果が音楽室に向かおうとした時。

 

 

「あの!」

「え?」

「が、頑張ってください...。アイドル...。」

「うん!頑張る!」

 

 

 

 

「ヴェエ!?」

 音楽室。真姫が1曲演奏を終えたところに穂乃果が拍手する。それを見た真姫が驚く。

 

 

「何の用ですか?」

 

 

 足を組みながら真姫が問う。

 

 

「やっぱりもう1回お願いしようと思って...。」

「しつこいですね。」

「そうなんだよね。海未ちゃんにいつも怒られるんだー。」

「私、あー言う曲一切聞かないから、聞くのはジャズとかクラシックとか。」

「へぇー。どうして?」

「軽いからよ。なんか薄っぺらくて、ただ遊んでるみたいで。」

「そうだよねー。」「え?」

 

 

 アイドルの曲を作曲してと頼む位ならそんなことないと言い返されるかと思ったが予想外だった。

 

 

「私もそう思ってたんだー。なんかこうお祭りみたいにパー!っと盛り上がって、楽しく歌っていればいいのかなって。でもね、結構大変なの。」

 

 

 真姫は穂乃果が真剣なんだと思い、真姫も真剣な眼をする。

 

 

「ねぇ!腕立て伏せできる?」

「はぁ!?」

「出来ないんだー?」

「エェ!?出来ますよそのくらい!」

 

 

 やはり穂乃果が思った通り真姫はあおり耐性が無いらしい。今朝の隼との会話で見抜いた。

 

 

「1...2...3...。これでいいんでしょう?」

「おぉ、すごい、私より出来る。」

「当り前よ。私はこう見えてm「ねぇ。それで笑ってみて。」え、なんで?」

「いいから!」

 

 

 穂乃果に言われたとおりに笑う真姫。しかしその笑顔は作り笑いだと一瞬で見抜ける顔。

 そのまま腕立てを始める真姫。

 

 

 しかしさっきを同じようには行ってない様子。

 

 

「ね?アイドルって大変でしょ?」

「なんのことよ?全く...。」

 

 

 

 パンパンと服を掃う真姫

 

 

「はい、歌詞。」

「ん。」

「1度読んでみてよ。」

「だから私は...。」

「読むだけならいいでしょ。今度聞きに来るから。その時にダメって言われたら、すっぱりあきらめる。」

 

 

 しぶしぶ受け取る真姫。

 

 

「答えが変わる事は無いと思いますけど?」

「だったら、それでもいい。そしたらまた歌を聞かせてよ。私西木野さんの歌声大好きなんだ。あの歌とピアノを聞いて感動したから作曲お願いしたいなぁ~って思ったんだ!」

 

 

 

 

 

 真姫の下校中。

 真姫はどこかに向かっていた、家ではなく、別の場所

 

 

 穂乃果に

『毎日、朝と夕方に神田明神の階段でトレーニングしてるから、よかったら、遊びに来てよ!』

 

 

 そう言うわれたから。

 

 

 階段の下まで来て受け取った歌詞を見る。そして言われた事を思い出す。

 

 

『私西木野さんの歌声大好きなんだ。』

 

 

 若干心が揺れている。音楽室での話を受けるか受けないか。

 

 

「もうーーーーー!!!!ダメーーーーー!!!!」

「もう...動かない...。」

「ダメです!まだ2往復残っていますよ!それともここで諦めますか?」

「もう海未ちゃんの悪代官!」

「それを言うなら鬼教官な様な...。」

 

 

 穂乃果達がそんな会話をしてる中、真姫は穂乃果達から見えないところから会話を聞いていた。

 そこに、背後から両手が伸びてきて、

 

 

「キャーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

「「「「ん?」」」」

「何?」

「さぁ...?」

 

 叫び声が聞こえた。

 

 

「ちょっと見てくる。」

 

 

 隼が階段を下りて見に行く。

 

 

「な、な、何すんのよ!!!」

「まだ発展途上と言ったところやなぁ。」

「はぁ!?」

「でも望みは捨てなくて大丈夫や。大きくなる可能性はある。」

「なんの話?」

 

 

 そこに隼が来て、

 

 

「何してるんですか?東條先輩?」

「おぉ。一文字君。」

「『おぉ。』じゃないですよ。見られていたのが俺じゃ無かったら通報されてましたよ。」

「大丈夫。その時は先輩と後輩のスキンシップって言えばいいんや。」

「それよりも、なんの話よ!」

「あぁ、そうやったね。恥ずかしいならこっそりと言う手もあると思うんや。」

「だからなに?」

「分かるやろ?」

 

 

 そう言って何の事か言わないまま希は戻った。

 

 

「大変だったな、お前も。」

「え、あ、ありがとう...。」

 

 

 上手く返せない真姫。そしてその会話に真姫は懐かしさ(・・・・)を感じていた。

 

 

「ま、何より、全く知らない顔じゃ無かったからよかっただろ、同じ学校の生徒会副会長で。次から気をつけろよ。じゃな。」

 

 

 そう言って隼も去って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 翌朝。

 

 

 穂乃果が家を出ようとしたところを妹の雪穂に止められた。どうやら、宛名が書いてない郵便物が入っていたようで、μ'sと書かれているらしい。

 

 

 

 

 学校に朝貰ったCDとパソコンを持って学校に向かった。

 

 

 

「行くよ...。」

 

 

 パソコンにCDを読み込み、流す。

 

 

 すると流れて来たのは、ピアノの音楽。そして歌詞は海未が書いたもの。

 そして歌声の主は、

 

 

「この歌声。すごい...歌になってる...。」

「私たちの...」

「私たちの歌...。」

 

 

 そこにスクールアイドルのサイトで

 

 

「票が入った...。」

 

 

 票が入り今までランク圏外だったμ'sに票が入りRANK 999になった。

 

 

「さぁ練習しよう!」

「「うん!」」

 

 

 曲が出来た。その事で穂乃果のやる気は昨日の何倍にもなっていた。

 

 

 昨日まで階段ダッシュを辛い顔でやっていた、穂乃果、ことり明るい顔をしていて、足取りも軽い。

 

 

 希もそれ見て微笑む。

 

 

 

 彼女たちの夢を叶える物語(スクールアイドルプロジェクト)はまだ始まったばかり。

 

 

 




まず、投稿出来なかった理由は単純にテストがありその後、直ぐに引越しがあったからです
引越しが終わったあともWiFiがつかなくてパソコンが使えなかったので、ようやくWiFiの工事が終わったので、書けました。

これからはパソコンが使えるので今まで通りに投稿できます。


次回もよろしくお願いします。


隼の口数が段々と増えてる...。

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