0話 プロローグ
暖かい日差し、桜が咲き誇る今日、共学となった国立音ノ木坂学院の入学式である。
(今日から高校生か、面倒くさいな....)
彼は入学する時特有の「楽しみ」や「わくわく」と言ったような感情より「面倒」だと感じていた。それは彼自身が高校生になりたいとは思っていなかったからである。
(俺のクラスは...A組か)
「私達何組だろうね」
「一緒だったらいいね〜」
「はい、そうですね。」
そう言った会話を横に自分のクラスに向かう。
クラスに入り、黒板に張り出された席の紙を確認し、自分の席につく
(端っこか...俺にはお似合いだな)
担任がクラスに入り、お喋りをしていたグループ達が解散してクラス全員が席につく。
担任からの指示を適当に聞き流し、廊下に並び体育館に向かう。
入学式ならではの拍手で迎えられながら、決められて体育館に設置された席につく。
「1年生のみなさん。入学おめでとうございます。」
理事長からの挨拶や、生徒会長の挨拶、代表生徒による挨拶を聞き流し、入学式が終わった。
教室に戻ってきたクラスはそれぞれ自己紹介などをする。隼のクラスもそれは同じだった。
「一文字隼です。よろしく。」
隼は出席番号が1番のため最初自己紹介をした。隼の適当な自己紹介に続いてほかの生徒も自己紹介を始める。
(共学になったって言ってもこのクラスに男子4人しか居ない...)
クラス全員の自己紹介が終わって気づいたのが、このクラスには男子生徒が4人しか居ない。共学になったと言っても、男子生徒はそこまで入学しなかったらしい。
担任からの連絡が終わり、個々が雑談をしたり、連絡先の交換などをしている中隼は1人帰宅の準備をしていた。
高校の入学式の日は中学の同級生や友達が居ない生徒は主に2種類に別れる。初対面でも気軽に接してすぐに友達が出来る生徒。誰とも話したりしないでひとりでいる生徒の2種類だ。隼は後者である
そして1人、足早にクラスを出て学校を後にし、帰宅する。
「ただいま」
隼は帰宅した。そうすると家の中から。
「おかえり。入学式お疲れ様」
と、女性の声が返ってくる。
「部屋に行くね...」
「うん」
そう言って隼は自分の部屋に戻る。
(これから3年間毎日あの学校に通うのか...。何とかやっていくしかないか..。)
制服から部屋着に着替え、昼御飯を食べ、晩御飯を食べ、風呂に入って、隼の入学一日目は終わろうとしていた。
1年後、彼の運命は大きく変わるとは知らずに。
初めまして。こうのとりと申します。自分のSS好きが生じて自分でもSSを書いて見ました。初心者ですので「間違った文法」、「意味が伝わらない文章」、「下手な表現」があるかもしれませんが、よろしくお願いします。
※プロローグを間違ってエピローグと書いていました。訂正しました