艦これ Short Story改《完結》   作:室賀小史郎

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鎮守府に来客。の談。

キャラ崩壊、ネタ、独自設定含みます。


艦これSS改8話

 

 ○○鎮守府、〇九〇〇ーー

 

 応接室ーー

 

 提督はにこやかな表情をしながらも、内心ではかなり頭を抱えていた。

 

 その理由は、

 

香取「新年早々、貴方の元に居られて幸せです♡」ギューッ

鹿島「先輩♡ 今日一日だけですけど、よろしくお願いしますね♡」スリスリ

 

大和・長門『(#º皿º)』ガルルル

金剛・榛名『(#゚Д゚)』パキポキ

 

 この二人の存在と、出迎えと案内を頼んだ艦娘達の中で数名のオーラがドス黒いからだ。

 

 香取と鹿島は大本営に所属しているが、今年は珍しく遅くてもお正月休みを貰ったので、こうして提督の鎮守府へやってきたのだ。

 因みに香取は提督と海軍兵学校での同級生で、鹿島は後輩であり、提督が海軍兵学校時代を共に過ごした仲である。

 

 昨晩、提督の元へ元帥殿からプライベート通信で連絡を受けた。

 簡単に説明すると、大本営が主催する新年会で提督と第一艦隊は二人と再会。第一艦隊の面々と二人は前に固い友情(?)で結ばれていたため、その時に扶桑達がこちらの鎮守府に遊びに来ないかと提案し、それが実現した形だ。

 提督も最初は学生時代の同級生と後輩が来てくれることに喜んでいたが、いざ二人が来るとこの空気だったので正直なところ困惑している。

 

提督「と、とりあえず皆、今日はこの二人が来てくれたから、仲良くな」ニガワライ

LOVE勢『は〜い』ピキピキ

LIKE勢『は、はい』ニガワライ

香取「どうぞ、お構いなく♪ 私達は彼と積もるお話があるので♪」ヒシッ

鹿島「えぇ♪ ですから皆さんはいつも通りで構いませんよ♪」ヒシッ

 

金剛「あいつらワタシのテイトクに馴れ馴れしいデス。頭が高いと言いマスカ……」ピキピキ

榛名「どうします、お姉さま? 処す? 処す?」

大和「その前に『ワタシの』という言葉を訂正しなさい、紅茶戦艦」

長門「そうだ。提督は我々のだ」

  (いずれは私のになってくれると嬉しいけど♡////)

妙高「まぁまぁ、皆さん」ドォドォ

那智「少しは落ち着け。客人の前なんだぞ」ヤレヤレ

足柄「そうよ♪ 所詮練習なんだから♪」

羽黒「あ、足柄姉さん……気持ちは分かりますけど落ち着いて……」オドオド

 

 まさに両側から火花バチバチである。

 

提督「こほん、二人共、来てくれたのに悪いが私は今日中にやっておきたい仕事があるんだ。終わるまでは皆と鎮守府を見学して回ってほしい」

香取「あら、なら私達がお手伝いします♡」

鹿島「そうですよ〜♡ せっかくなんですから一緒にいましょうよ、先輩♡」

提督「気持ちだけ受け取っておくよ。二人には扶桑達も会いたがっていたから、見学ついでに会ってくるといい」ナデナデ

香取「貴方がそう言うなら……」

鹿島「仕方ないですね〜」

 

 渋々と言った感じで二人が頷くと、大和達LOVE勢は『や〜い、断られてやんの〜♪』と言いた気にクスクスと笑った。

 それから二人は大和達に連れられて鎮守府の見学へ向かい、みんなが応接室を後にすると残った提督はふぅと思わず息をもらすのだった。

 

 

 食堂、一一〇〇ーー

 

扶桑「ふふふ、まぁ、そうだったの♪」

香取「そうなのよ〜♪」

山城「相変わらずというかなんというか」ニガワライ

鹿島「止めてよ〜!」プンプン

 

 見学を終えた香取達は見学の途中で再会した扶桑姉妹も加わって食堂で楽しく談笑していた。

 しかし、同じテーブルに座る大和達は明らかに快い顔はしていない。

 

扶桑「皆さん、どうしてそんなに怖い顔をしているんですか?」

 

 扶桑の問い掛けにみんなは「だって……」とバツが悪そうな声をもらす。

 

長門「逆に、お前達は何故そこまで歓迎出来る? この二人は我々の提督を虎視眈々と狙っているんだぞ?」

山城「まぁ、確かにそうだけどね……でもそれを言うなら私達だってライバル同士でしょ」

扶桑「それに私は提督のことはお慕いしていますけど、皆さんのそれとは違いますしお寿司」

榛名「それはまぁ、そうですけど……」

山城「最終的に決めるのは提督よ。なら私達は同じ人を想う同志よ。それに……」チラッ

 

 山城がそう言って目配せすると、香取が怪し気にメガネをクイッとあげた。

 

香取「私達は彼の……提督の学生時代のエピソードを有しています。今日は同じ殿方に恋する者同士、友好を深めに来た意味合いもあります」

鹿島「要するに恋バナしましょ♪」ニコッ

 

 二人が笑顔で鎮守府へ訪ねてきた旨を伝えると、

 

長門「なるほど、私達は間違っていたようだ」

大和「えぇ、これはいいお話……いい関係を築けるわ」

金剛「そういうことなら早く言ってクダサ〜イ♪ 今ワタシの特別なティーを用意シマ〜ス♪」

榛名「今日任務の方々にもお聞かせしたいのでボイスレコーダー持ってきます♪」

足柄「空いてる娘達(LOVE勢)にも今連絡するわ♪」

羽黒「司令官さんの学生時代……////」ドキドキ

妙高(あらあら……)ニガワライ

那智(掌返しが上手いというか何というか……)ヤレヤレ

 

 みんなして一気に二人を受け入れるのだった。

 

 それから多くのLOVE勢が食堂に集結。更にはみんなメモ帳やらボイスレコーダーやらを持参し、みんなが提督の学生時代の話に耳を傾け、中には顔をほころばせたり、愛をもらしたりしながら友好を深めていくのだった。

 

 

 そして別れの時、一七〇〇ーー

 

 香取と鹿島が大本営へ戻る際、二人と友好を深めた者達は提督と共に二人を見送りに正門までやってきた。

 

提督「皆と随分仲良くなったな。最初はどうなるかと思ったが、安心したよ」

香取「ふふ、ご心配お掛けしました♡」ニコニコ

鹿島「先輩はいつでも優しいですね〜♡」キャッ

提督「私は何もしていないさ。それより今日は楽しめたかな?」

 

 提督の問いに二人はニッコリと笑みを浮かべて頷いた。

 それを見た提督はホッと胸を撫で下ろした。

 

提督「それなら何よりだ。またいつでも来るといい。皆で歓迎するよ」ニコッ

香取「はい♡ ありがとうございます♡」

鹿島「また元帥さんにお願いしてお休みを頂いたら、お邪魔しますね♡」

 

 二人の言葉に提督が「あぁ」と頷くと、丁度大本営から迎えの車がやってきた。

 

あきつ丸「お二方のお迎えに来たのであります」ケイレイ

提督「二人のことをよろしく頼む」ケイレイ

あきつ丸「はっ!」

 

 提督と送迎役のあきつ丸が挨拶を交わすと、香取と鹿島は揃って提督の両サイドに展開し、距離を縮めた。

 

提督「どうした、二人とmーー」

香・鹿『今日は楽しかったです、提督(さん)♡』

 

 提督のほっぺにちゅっ♡

 

全員『!!!!!!?』

 

提督「お、おい、二人共////」

香取「うふふ、外国では挨拶なんですよ?♡」

鹿島「また会えるおまじないです♡」

提督「そ、そうなのか////」

 

 こうして提督や艦隊に色々と衝撃を与え、香取と鹿島はあきつ丸の運転で鎮守府を去った。

 

提督(やれやれ、本当に今日はいつにも増して賑やかだったな……)

 

 提督は車を見送りつつ、そう一日を振り返るのだった。

 

大和「提督!」

提督「お、おぉ、みんなしてどうしたのだ?」

長門「どうしたのだではない!」

金剛「早く殺菌滅菌するデス!」

榛名「消臭スプレーもしなくては!」

足柄「寧ろその制服はクリーニングよ!」

羽黒「…………」ゴゴゴゴゴ

 

 羽黒は無言の威圧で提督に消臭スプレーを差し出す。

 

提督「お、大袈裟な……仲良くなったのだろう?」

LOVE勢『それとこれとは別っ!』

 

 その後、提督の両頬は念入りに殺菌消毒され、制服には念入りに消臭スプレーを振り掛けられた。更には制服をクリーニングに出すため、提督はみんなに言われるがまま風呂へと追いやられ、いつもよりかなり早めのお風呂タイムをとるのだったーー。




今回はドタバタ回って感じですかね。
香取さん達が提督さんのどんなお話をしたのかは、読者様方のご想像にお任せします♪

それと昨日書き忘れてしまったのですが、昨日の七日は村雨ちゃんと夕立ちゃんの竣工日です!
そして今日は本編に出せませんでしたがしおいちゃんこと伊号第四〇一潜水艦の竣工日です!
みんなおめでとう!

ということで此度も読んで頂き本当にありがとうございました☆

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