艦これ Short Story改《完結》   作:室賀小史郎

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米伊食戦争勃発。の談。

キャラ崩壊、独自設定含みます。


艦これSS改74話

 

 ○○鎮守府、一二〇〇ーー

 

 戦艦寮、イタリア・ローマ部屋ーー

 

 お昼時を迎えた鎮守府。提督は本日秘書艦を務める扶桑、そしてそのお手伝いに来ていた山城と共に、イタリアとローマの部屋に来ていた。

 更には風雲、長波、島風、リベッチオの四名も同室に来ていて、提督達はみんなして何が始まるのか分からぬままイタリア達が戻ってくるのを待っている状態だ。

 

提督「風雲達もイタリア達に言われて来たのか?」

風雲「ううん。私達はアイオワさんに言われて来たのよ?」

島風「私もアイオワお姉ちゃんに言われて来たんだ♪」

長波「何か切羽詰まってたから相談かと思って来たんだけど、まだ謎なんだよ〜」

リベ「リベはローマさんに呼ばれた〜♪」

 

扶桑「つまりアイオワさんとイタリアさん達がそれぞれ私達を呼んだ」

山城「何なのかしら……」クビカシゲ

 

 みんなして首を傾げていると、部屋のドアが勢い良く開き、イタリア達が大きなおぼんを持ってやってきた。

 提督達から見て右側にアイオワとサラトガ、左側にイタリア、ローマ、アクィラと分かれると、

 

アイオワ「これからアドミラル達にミー達の料理を食べてもらうわ!」

イタリア「それでどっちが美味しいのか、決めてください!」

 

 突如として料理対決が始まった。

 

提督「…………どういうことだ?」

 

サラトガ「サラ達、それぞれピザを焼いてきました!」

アクィラ「どちらのピッツァが美味しいのか、決めてほしいんです!」

 

ローマ「ピッツァと言えば我々イタリア。勝ちは見えてるけど、アメリカ勢が引かなくてね」ヤレヤレ

アイオワ「そんなことないわ! ピザはアメリカでホットドッグ、ハンバーガーと並ぶ大人気メニューなんだから! 絶対にアメリカのピザが最高よ!」

 

長波「あ〜……そういう」ニガワライ

風雲「やっぱりこだわりが違うのかな?」ニガワライ

リベ「イタリアには大きく分けてナポリ風とローマ風あるの♪ ローマ風は生地が薄くて、耳もパリパリしているピッツァで、ナポリ風は生地は厚めで、耳はモチモチしてるんだ♪」

島風「へぇ〜、アメリカ風のは?」

提督「オーソドックスなのはナポリ風に近いだろう。しかしナポリ風みたいに耳も厚い感じではなく、均等な感じだな」

 

アイオワ「That's right! その通りよ! 地域ごとに違いはあるけど、アメリカのピザと言えばそれ!」

サラトガ「日本語でいう黄金率!」

 

扶桑「日本にピザが伝わったのは戦後でアメリカからだから、どちらかというとアメリカ風の方が親しみがあるわね」

山城「でも今はイタリアンも日本に沢山進出しているので、好みは分かれそうですね」

 

イタリア「そうなの!」

ローマ「我が祖国のピッツァが一番!」

アクィラ「だから食べ比べてほしいの!」

 

 それぞれが力説するも、お互い一向に譲る気は無い模様。それだけ真剣なのが伝わってくる。

 話してても埒が明かず、実際に食べ比べてもらおうということで今に至るらしい。

イタリア達は早速みんなに実食してもらうことにした。

 

 先手・イタリアーー

 

イタリア「今回はピザそのものの美味しさを決めてもらいたいので、トッピングはお互いにその国でのノーマルにしました♪ 因みに我が国のノーマルはトマトソースとバジリコ、モッツァレラチーズです♪」

ローマ「勿論、ナポリ風、ローマ風と二種類作ってきたわ」

アクィラ「どうぞ、召し上がれ♪」

 

 イタリア達に促され、提督達は手を合わせてから、それぞれのピザを口に運んだ。

 

提督「ほう……パリパリとした生地にシンプルなトッピングが実に合っている」モグモグ

扶桑「モチモチしている方も美味しいです♪」モキュモキュ

山城「シンプルイズベストって良く言ったものね。ピザ好きだとこういうのが一番なんじゃないかしら?」モッモッ

風雲「モッツァレラチーズ美味しい♪」

長波「モチモチもパリパリも甲乙付けがたいな♪」

リベ「リベはやっぱり食べ慣れてるイタリアのピッツァが好きだな♪」

島風「ローマ風もナポリ風も美味しい♪」

 

 イタリア勢による本格イタリアンピッツァにみんな舌を唸らせる。ここにこのピッツァに合うワインがあれば、もう誰も文句はないだろう。

 

 しかし勝負はまだ始まったばかり。提督達の前に今度は『カロリー大国』とまで言わしめるアメリカ勢のピザ現れた。

 

 後手・アメリカーー

 

アイオワ「ミー達のピザはこれよ♪」

サラトガ「アメリカのピザはシカゴ風、ニューヨーク風とありますけど、今回はオーソドックスなピザ生地にトマトソース、ペパロニ、プロセスチーズにしました!」

 

提督「軽く五十cmはあるな……流石はアメリカ。だが、味も凄くシンプルでいくらでもいける」モグモグ

扶桑「この伸びるチーズがまたそそられますね♪」モキュモキュ

山城「正にピザって感じね。やはりピザとピッツァは違うということかしら?」モッモッ

風雲「私はこっちの方が馴染み深いかな〜」

長波「でも量ならイタリア勢の方が好みかな〜」

リベ「食べ応えあって美味し〜♪」

島風「チーズもトロトロで美味しいね〜♪」

 

 アメリカ勢の本格ピザもこれまたみんなの舌を唸らせた。ここにコーラがあれば正にアメリカンな食卓だろう。

 

アイオワ「ふふん♪ やっぱり日本はアメリカと相思相愛! ミー達のピザがNo.1♪」ピース

ローマ「いいえ、アメリカは所詮ピザ。我々イタリアの方が正真正銘のピッツァよ!」

サラトガ「アメリカの法律では、大さじ二杯のトマトペーストが野菜とされてるから、トマトペーストを使ったピザは「野菜」に分類されるのよ!?」

アクィラ「だからカロリー大国なんて言われるのよ」ニガワライ

イタリア「さぁ、皆さん! どっちが美味しかったですか!?」

 

 イタリアにそう問われた提督達はみんなして先程のピザとピッツァの美味しさの審議に入る。

 しかしどちらの料理も本当に美味しかったので、決定打が出なかった。結局みんなは提督に全てを委ねる他なく、提督はみんなの代表としてイタリア達に結果を告げる。

 

提督「どちらのピザが美味しかったかとの問いだが、私達の判定はどちらも甲乙付けがたいとの判定が出た」

アイオワ「そんな!」

ローマ「そんな結果認められないわ!」

 

提督「分かっている……だが、本当にどちらも美味しかった。どうだろう? お互いのピザを食べてみては?」

イタリア「お互いのピッツァを?」

サラトガ「お互いに食べ比べてみるってこと?」

アクィラ「確かにアクィラ達はお互いの味をよく知らない……食べてみるのが一番かもしれないわ」

 

 互いに実食ーー

 

アイオワ「おい……しい!?」

サラトガ「これがピッツァ……!?」

 

イタリア「ギトギトなのに美味しい!」

ローマ「バジリコも使ってないのに……!」

アクィラ「プロセスチーズとの相性がこんなにいいなんて!」

 

 互いに食べてみたイタリア達は口々に互いの料理を賞賛し、終いには握手を交わす。それはお互いを認め合った瞬間だった。

 

提督「ふぅ……」ヨカッタ

長波「何とか丸く収まったな」ニガワライ

山城「無駄な争いだったわね」ヤレヤレ

風雲「やっぱり美味しい料理はみんなを笑顔にするわね♪」

扶桑「えぇ、それだけどちらのお料理も美味しいという証拠ね」ニッコリ

リベ「まだあるからみんなで食べよ〜♪」

島風「うん、食べよ食べよ」エヘヘ

 

 それからはピザとピッツァの食事会となり、みんなしてピザとピッツァを心ゆくまで堪能したそうなーー。




今回はイタリアとアメリカのピザ対決を書きました!
どちらの国もピザが人気なのでこのようなネタにしました♪

そして今日は扶桑さんの進水日と風雲ちゃんの竣工日なので、二人も登場させました!
二人共おめでとう!

読んで頂き本当にありがとうございました☆

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