艦これ Short Story改《完結》   作:室賀小史郎

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奥手のは最後まで取っておく。の談。

キャラ崩壊、独自設定含みます。


艦これSS改68話

 

 ○○鎮守府、一七三〇ーー

 

 執務室ーー

 

 本日も穏やかな時が過ぎていった鎮守府。定時前に仕事も終え、各任務も提督の采配と艦隊の練度、連携により早めに終えることが出来た。

 更に今日は秘書艦が白雪であり、同じ吹雪型姉妹の吹雪、初雪の二人が手伝いに来たので、今出来る明日の仕事の書類までも終えてしまった。

 そして仕事を終えた執務室では、

 

初雪「上がり」キリッ

吹雪「負けた〜!」

 

 トランプゲームが繰り広げられていた。

 

 仕事は終えても定時までは執務室にいるのが提督の考え。しかし特にやることもないため、吹雪達とトランプをしつつ暇を潰しているのだ。

 

 因みに今回は七並べをしており、今のゲームは吹雪の最下位で終えた。

 此度の七並べは『ジョーカー無し』・『キングを出してもエースへは飛べない』・『パス二回』というシビアなルールである。

 

初雪「ビリ吹雪さん、早くカードをシャッフルして配りたまえ」フォッフォッフォッ

吹雪「う〜……長女の威厳が〜」

 

 嘆く吹雪をよそにふんぞり返る初雪。一方で提督や白雪はそんな二人のやり取りに苦笑いを浮かべつつ、吹雪を励ます。

 今日の吹雪は同情してしまうくらい運が悪く、一六〇〇から始めた七並べで、まだ一度としてビリを脱出出来ていない。

 

 トホホな吹雪がみんなへトランプを配ろうとしたその時、執務室のドアがノックされた。

 

提督「入りなさい」

 

 提督がそう言うと、開いたドアから五十鈴、由良、深雪、叢雲、磯波、浦波が入ってきた。この面々は本日、遠征任務に就いた者達で、その手にはそれぞれ報告書を持っている。五十鈴達が一番最後に任務を終えたので、報告書が今になったようだ

 

五十鈴「報告書持ってきたわよ、提督♡」ノシ

由良「お待たせしました♡」ニッコリ

 

 五十鈴、由良がそう言って提督に報告書を渡すと、みんなも五十鈴達と同じく報告書を提出する。

 提督は笑顔で受け取り、それぞれに「お疲れ様」と声をかけて頭を撫でた。

 

五十鈴「ふふ、これくらいどうってことないわよ♡」デレデレ

由良「頑張った甲斐があるわ〜♡」ニコニコ

深雪「また頑張るよ♪」

叢雲「な、撫でられたって嬉しくなんてなんだからね!♡////」フンッ

磯波「また頑張ります////」ハニカミ

浦波「明日も頑張ります♪」フンス

 

 みんなそれぞれ提督に応える。

 そして提督はみんなの報告書を確認するため、吹雪達に言ってからソファーテーブルを離れた。白雪もその補佐のため席を離れる。

 

吹雪「二人抜けっちゃったけど、どうしよっか?」

深雪「トランプで何してたんだ?」

初雪「七並べ。深雪達もやる?」

深雪「やるやる〜♪」

磯波「七並べならやろうかな♪」

浦波「浦波もやりたい♪」

叢雲「ここで私だけやらないなんて言えないわね……いいわよ、やっても」ニコッ

 

吹雪「五十鈴さん達もどうですか?」

五十鈴「いいわね♪」

由良「ならお邪魔しちゃおうかな」ニコッ

 

 吹雪の誘いに五十鈴と由良も乗った。吹雪としては人数を増やすことで、少しでも最下位記録を阻止したい。この誘いが吉となるか凶となるか……。

 

 人数が増えたので、手札を配ったあとにじゃんけんをし、勝った順に手札の山を取っていくことになった。

 改めてルールを確認した後、一人、二人と手札を取り、全員に渡ったところで一斉に手札を確認する。

 

五十鈴「人数が人数だから少ないわね」ニガワライ

由良「でも少ない分、運が大きく左右するわね」フフフ

深雪「ダイヤの七あった〜!」

初雪「んじゃ、深雪から時計回りね」

吹雪(ビリは嫌ビリは嫌ビリは嫌ビリは嫌!)

磯・浦『』ニガワライ

叢雲「」ヤレヤレ

 

 こうして提督、白雪を除いた八名の七並べが始まった。

 

 一巡目ーー

 

深雪「ダイヤの六〜♪」

初雪「ダイヤの八」

吹雪「……パス(一回目)」トホホ...

叢雲「スペードの六」

磯波「ハートの八」

浦波「クラブの八♪」

五十鈴「クラブの六」

由良「ダイヤの……五♪」

 

 二巡目ーー

 

深雪「ん〜……ハートの九!」

初雪「…………クラブの九」

吹雪「ハートの十!」

叢雲「クラブの五」

磯波「クラブの四」

浦波「クラブの三」

五十鈴「…………パスね♪(一回目)」

由良「由良もパス〜♪(一回目)」

 

 三巡目、四巡目と進む中、もう既に激しい攻防が繰り広げられており、中でも五十鈴はスペードの八、由良はハートの六を所持していてそこを止め、意図的にパスをして徐々に攻勢に出ている。

 因みに四巡目までのパスの回数は以下の通り

 

 吹雪1 初雪1 深雪1 叢雲1

 磯波0 浦波1 五十鈴1 由良1

 

 そして五巡目になる頃には報告書の確認を終えた提督と白雪もテーブルに戻り、みんなのゲームを観戦することに。

 

提督(吹雪が少し苦戦しているが、他のみんながどう出すかで一位となるな)

白雪(五十鈴さんいい手札だけど、少し決め手にかけてるわね……どうなるのかしら?)

 

 そして五巡目へと突入する。

 

 五巡目ーー

 

深雪「パス(二回目)!」

  (くそ〜、ハートの六止めてるの誰だよ〜!)

所持・♡五、三 ◇二

 

初雪「…………ダイヤのジャック」

  (スペード止められてるから詰んだ)

所持・♤J、K

 

吹雪「ダイヤのクイーン!」

  (スペード止めてる人、早く出して!)

所持・♤九、十

 

叢雲「ん〜……パス(二回目)」

  (ダイヤの三が出せるから、ここはパスして勝負に出ましょう)

所持・♤Q、♡A、◇三

 

磯波「パスします(一回目)」

  (あと一回のパスで間に合うかな〜?)ウーン

所持・♡K、A

 

浦波「ハートのクイーン出します♪」

  (あとは他の人次第だな〜)

所持・♤二、◇A

 

五十鈴「パス(二回目)」

   (さぁ、どう来るかしら♪)

所持・♤八、A、♡四

 

由良「スペードの三♪」

  (これは勝っちゃうかも♪)

所持・♡六、◇K

 

 六巡目ーー

 

深雪「オワタ……」ビリ

初雪「パス(二回目)」

吹雪「ビリじゃなかった!」カンキ 七位

叢雲「ダイヤの三」

磯波「ハートのキング♪」

浦波「スペードの二!」

五十鈴「スペードのエース」

由良「ハートのキング♪」

  (もらったわ!)

 

 七巡目ーー

 

初雪「……負けた」六位

叢雲「負けたわ」ニガワライ 五位

磯波「パスです(二回目)」

浦波「負けました〜」ムゥ 四位

五十鈴「スペードの八……吹雪、ごめんね」テヘペロ

由良「ハートの六♪ そしてあ〜がり♪」ピース

 

 こうして白熱した七並べ勝負は由良が一位となり、二位が五十鈴、三位が磯波という結果で幕を閉じた。

 

由良「提督さん、由良勝った〜♡ 褒めて褒めて♡」ニコニコ

提督「あぁ、おめでとう」ナデナデ

由良「ん〜♡」デヘヘ

 

五十鈴「順番と手札に救われたわ」ニガワライ

磯波「私もです」エヘヘ

深雪「この深雪様がビリとは……」グヌヌ

初雪「吹雪に負けなかったからいいや」フフ

吹雪「やっとビリじゃなくなった!」コロンビア

 

浦波「ずっとビリだっtーー」

白雪「今は喜ばせてあげて」ニガワライ

 

 その後は提督や白雪も加わり、夕飯の時間まで七並べ大会となるのだったーー。




今日は由良さんの竣工日、白雪ちゃんの進水日なので、二人を登場させたほのぼの回にしました!
二人共おめでとう♪

読んで頂き本当にありがとうございました☆

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