艦これ Short Story改《完結》   作:室賀小史郎

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それを言ったらあ艦。の談。

キャラ崩壊、他作ネタ、独自設定含みます。


艦これSS改60話

 

 ○○鎮守府、一五〇〇ーー

 

 食堂ーー

 

 本日は生憎の曇り空。しかし本日も艦娘達は訓練に遠征に演習、出撃と大忙し。

 そんな中でも彼女達を支えるのは、乙女の燃料とまで言われる間宮、伊良湖スイーツの存在だ。

 今日も食堂にはほっぺたが落ちる程の至高の一品を食べに、多くの艦娘が訪れている。

 

イヨ「ん〜、うまぁ♪」ホッコリ

ヒトミ「ふふ、美味しいね♪」

 

 着任したばかりのヒトミとイヨの潜水艦姉妹も、間宮、伊良湖の心のこもったスイーツに舌鼓を鳴らし、束の間の休息を過ごしていた。

 ヒトミは伊良湖小倉をふんだんに使ったどら焼きをハムスターのようにモキュモキュし、イヨは間宮クリームをたっぷり使ったシュークリームをハムハムしている。

 

 するとそこに、

 

子日「こんにチャーチル♪」ノシ

若葉「こんにチハ!」キリッ

初春「挨拶くらい普通にせぬか……ご機嫌よう」ペコリ

初霜「こ、こんにちは〜」ニガワライ

 

 第二十一駆逐隊の面々が現れた。

 ヒトミとイヨが四人に挨拶を返すと、初春が二人に「相席しても良いかえ?」と訊ねる。

 するとヒトミもイヨも笑顔で頷き、初春達は二人に一礼してからそれぞれ席に座った。

 

イヨ「ねぇねぇ、さっきの挨拶って何?」

初春「こ奴らが最近見ておる、ニコニコする動画サイトの戦車動画で流行っておる挨拶だそうじゃ、あまり気にしないでほしいのじゃ」ニガワライ

 

 先程の挨拶が気になったイヨの質問に初春は少しバツが悪そうに返した。妹の行動が少し恥ずかしったようだ。

 

子日「あのね、チャーチルって戦車を使った挨拶とチハの名前を使った挨拶なんだよ〜♪」

ヒトミ「面白いね」クスクス

若葉「あれは実に面白い動画だ」ウンウン

初霜「だからって夜更かししないでね。いつまでも明るい時あるよ?」ギロッ

若葉「注意する」メソラシ

 

 すると若葉はその話題を逸らすようにまた別の話題を振った。

 

若葉「そう言えば……」ジッ

ヒ・イ『?』クビカシゲ

若葉「今の二人は頭にガ○リアスの頭部を被っていないんだな」

ヒトミ「ガブ○アス……?」クビカシゲ

 

 若葉の言葉にヒトミは頭にはてなマークを浮かべるが、一方のイヨは「あ〜」と苦笑いを浮かべている。

 

子日「二人の帽子がね、一部の艦娘でガ○リアスに似てるって話題なの♪」つ通信機(スマホ)

 

 そう言って子日がその元ネタの画像を見せると、

 

ヒトミ「恐……竜……?」クビカシゲ

 

 見たままの答えをヒトミは口にした。

 

イヨ「いやいや、姉貴。ポ○モン。これポ○モンだから」

若葉「今の日本が世界に誇るエンターテイメントだ」

 

 そんなヒトミに二人が即座に補足を入れると、ヒトミは「あぁ、あのアニメの♪」とやっと納得したように頷く。

 

ヒトミ「でも似てる……かな?」ウーン

イヨ「自分で言うのもなんだけど、フォルムと色はめっちゃそれだよ」ニガワライ

ヒトミ「知らないと分からないわね……」ムムム

若葉「ポ○モンは楽しいぞ。今はもっともっと奥が深くなって、いくらでも遊べるんだ」ウンウン

初霜「だからって夜更かししないでね。いつまでも操作音がしてる時あるよ?」ギロッ

若葉「う、うん、気をつける」メソラシ

 

 またしても同じ流れになったので、若葉はもう何も言わずに自分が頼んだ間宮の『季節限定・さくらんぼパフェ』を食べることにした。すると他の姉妹達も自分達で頼んだスイーツに手を伸ばす。

 

イヨ「初霜ちゃんはイヨと同じでシュークリームなんだね♪」

初霜「はい。今日はシュークリームが食べたかったんです」エヘヘ

ヒトミ「初春ちゃんは私と一緒、だね」ニッコリ

初春「このどら焼きは美味いからのぅ♪ レアチーズやクリームといったどら焼きもあるが、やはり王道が一番好きじゃ」ウンウン

子日「子日は若葉ちゃんと一緒だよね〜♪」

若葉「あぁ、そうだな♪」モッモッ

 

 やっとこ自分に矛先が向かない話題になって内心ホッとする若葉。

 やはり美味しい物を食べることで身も心もリラックス出来、また和やかな雰囲気となる。

 

初春「しかし美味だからといって多く食べるのは禁物じゃな……油断していては、ついこの前の初雪や秋雲の二の舞いになるやもしれぬ」ニガワライ

 

 すると今度は体調管理の話へと変わった。

 みんなも初春の言葉に共感しつつ、初春と同じく苦笑いを浮かべる。

 

イヨ「あの日は減量してた娘いたもんね〜。イヨ達は訓練として参加してたけど、準備運動が既に鬼だったな〜」ハイライトオフ

初霜「ふふ、そのうち馴染んできますよ」

子日「誰もが通る道だからね!」

ヒトミ「頑張ります」フンス

若葉「まぁ、慢心しなければ余分なバルジはつかないだろう」モグモグ

 

イヨ「でもさ〜、間宮さんも伊良湖さんも、それから鳳翔さん達も料理が上手だからつい食べちゃうんだよね〜」

 

 イヨの言葉にまたしても同席している者達はうんうんと頷く中、食べてもそう太らない子日と若葉だけがそうかな……と内心で小首を傾げた。

 

ヒトミ「イヨちゃんはお酒も飲むから、よくよく注意しないとね?」

イヨ「ん〜……ビールとかみたいにガンガン飲まなきゃ肥えないと思うんだけどな〜」メソラシ

ヒトミ「昨晩も軽く日本酒の四合瓶を(720mlの意)飲んで、空けてた……」ジトー

 

 妹のことを気遣う姉の手厳しい言葉と視線のチクチク攻撃に、イヨは急いで話題をすり替える。

 

イヨ「そ、そういう姉貴だって、最近よく食べてるじゃん? そのどら焼きも二個目だし?」

ヒトミ「それは……食べないと力が出ないのと、食べ物が美味しいからで……////」

イヨ「気持ちは分かるけどさ〜……ほら、お腹だって出て来てると思うわけよ〜、イヨちゃん的には〜」

 

 イヨはそう言うとヒトミのお腹をちょっと擦った。

 そんなイヨに対してヒトミは「で、出てるかな?」と不安そうに訊ねる。

 

イヨ「あ!」

ヒトミ「な、何!?」

イヨ「動いた!」

ヒトミ「っ!////」

 

 イヨが冗談を言った瞬間、初春達は目を疑った。

 何故ならイヨが自分達の目の前から消えたからだ。

 

イヨ「じょ、冗談なのに……」プルプル

 

ヒトミ「知らない!////」フンッ

 

 イヨはヒトミに思い切り突き飛ばされて、テーブルから五メートル程まで飛ばされていた。

 初春達はそんなヒトミの秘められたパワーを目の当たりにし、ヒトミを怒らせるのは止めようと心から思った。

 その後、イヨは必死にヒトミに謝って今度また甘い物を奢ることで許してもらえたそうなーー。




今回はほのぼのコメディって感じにしました♪

そして今日は東京大空襲があった日です。
B29爆撃機289機が東京を爆撃し、死者8万人以上の民間人が犠牲になりました。
この日に亡くなった多くの方々に心からお祈りします。

そういう日にこのような話にしたことにつきましては、ご了承を。

読んで頂き本当にありがとうございました!

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