艦これ Short Story改《完結》   作:室賀小史郎

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着任式! 前編の談。

キャラ崩壊、独自設定含みます。


艦これSS改53話

 

 ○○鎮守府、〇九〇〇ーー

 

 埠頭ーー

 

神風「そろそろかな?」ワクワク

夕雲「そうね♪」フフフ

イク「見えたの〜♪」

 

 神風達は本日着任予定の艦娘を出迎えに来ていた。

 そして海の向こうからは、二つの人影と水面に二つの影が見えている。

 

 此度は四人の着任が予定されており、駆逐艦二名と潜水艦二名が着任する。

 入港し陸に上がった四人はそれぞれ笑顔を浮かべ、姉妹や戦友へ声をかけた。

 

松風「よ、姉貴♪ これからよろしく♪」ウィンク

神風「着任おめでとう♪ みんな待ってたのよ♪」

 

 神風型駆逐艦・四番艦『松風』

 ボーイッシュな見た目や口調をしており、歌劇団ぽい娘。

 

藤波「やほ〜、夕雲姉。これからよろ〜」ノシ

夕雲「はい、よろしくね、藤波さん」ニコッ

 

 夕雲型駆逐艦・十一番艦『藤波』

 軽くてフランクな性格の娘。

 

ヒトミ「イクさん、お久しぶりです。よろしく、お願いします」ペコリ

イヨ「イク〜、これからよろしく〜♪」ノシ

イク「ようこそなの♪」

 

 巡潜甲型改二・潜水空母・一番艦『伊一三』

 物腰が柔らかく、やや人見知りっぽい娘。

 

 巡潜甲型改二・潜水空母・二番艦『伊一四』

 姉とうり二つな容姿だが、姉と違い活発な娘。

 

 この四名が鎮守府に新しく加わった仲間であり、再会を喜び合った神風達は早速四人を執務室へと案内した。

 

 

 鎮守府本館内・廊下ーー

 

イヨ「ねぇねぇ、ここの提督ってさ融通が利く?」

イク「とっても優しいの♪ でも怒らせたら核兵器並に怖いの!」

イヨ「マジか〜、お酒飲ませてくれるかな〜?」

ヒトミ「イヨちゃん、お酒はほどほどにするって約束したでしょ!?」メッ!

イヨ「嗜むくらいはいいじゃ〜ん、それに飲むのはイヨで、姉貴と違ってすぐには酔わないもん」プイッ

ヒトミ「٩(。≧△≦。)۶」ポコポコ

イヨ「うわぁ、いたた! 泣きながら叩かないでよ!」

 

藤波「ねぇ、怒ると怖いってマジ?」

夕雲「まぁ、怒れば怖いわね〜」ニガワライ

松風「怒られなきゃいい話さ。資料を見た感じだと有能みたいだしね」アハハ

神風「あんたね〜、もう少し緊張感持ちなさいよ」

松風「これが僕だからね♪ 常に余裕ある行動をするのが僕のいいところさ♪」ウィンク

 

 そんな話をしていると、松風は突き当りで何かとぶつかり後ろに大きく仰け反ってしまった。

 

松風「うわぁっ」

 

 神風が急いで松風の背中を支えようとしたが、それよりも先に松風の体がフワリと浮く。

 ぶつかったのは提督で、その提督が急いで松風を背中に手を回して自分の元へと松風を引き寄せてたのだ。

 

松風「∃‰≠∂%≦∑∪∩θ!?」

 

 日本語とは思えない言葉をあげる松風。

 そんな松風を提督は心配そうに見つめる。

 

提督「私の不注意でぶつかってしまい、すまなかった。怪我はないか?」

松風「………………////」

 

 優しい声、優しい眼差し、力強く男らしい腕、どんなものも包み込むような包容力……何もかもが初めてで、それでいて嫌な感じがしない。それはまるで海に浮かぶような感覚で、松風は提督の瞳に釘付けになった。

 

提督「君は……松風だね?」

松風「ひゃ、ひゃい!////」

 

 急に自分の名前を呼ばれ、声が裏返る松風。先程までの余裕はどこへやら。松風はあたふたし、それでも提督に抱かれたままだった。

 

提督「こんな出会いですまない。私が君達の提督だ。一先ず執務室へ行こう。歩けるかな?」

松風「も、勿論!//// ほら、この通りさ!////」

 

 松風はそう言って提督の目の前でスクワットをし始める。神風が慌てて止めに入ると松風はプシューっと頭から湯気を出してしまう勢いで顔を赤くし、俯いてしまった。

 それでも提督は「元気なら良かった」と言って、松風の頭を優しく撫でる。すると松風は提督のふんわり滑らか手つき、それでいて頭のツボを的確に捉えるマジックハンドの虜となった。

 

夕雲「あらあら♪」

神風「松風もか〜」ニガワライ

イク「あれを喰らったらもう落ちるしかないのね」ウンウン

藤波(優しそうだけど、鈍感系かしら?)

ヒトミ(優しそうでよかった……////)ホッ

イヨ(これはお酒飲めるフラグ!)キラキラ

 

 そんなこんなで一波乱ありつつも、執務室に到着。

 

 

 執務室ーー

 

松風「ぼぼ、僕が神風型駆逐艦四番艦、松風だ//// き、キミが僕の司令官だね//// ぼぼぼ、僕の背中は任せたよ////」カオマッカ

 

藤波「夕雲型十一番艦、藤波よ。よろしくね、司令!」ニコッ

 

ヒトミ「大型潜水空母、潜特型を補完するために生まれました……伊一三型潜水艦、伊一三です。ヒトミとお呼びください」ケイレイ

 

イヨ「晴嵐運用のために生まれた伊号潜水艦、伊一四よ♪ イヨって呼んでね♪ よろしく!」ノシ

 

 それぞれ自己紹介をすると、提督はにこやかに頷き自分も座ったまま自己紹介をした。

 

提督「私がこの鎮守府を預かる提督だ。皆、これからよろしく頼む。先ずはここに慣れてもらいたい。そのためなら私でも、姉妹の者達や戦友達でも好きに頼ってくれ」

 

イヨ「はいは〜い! 質問!」

提督「何かな?」

イヨ「ここはお酒って飲めますか?」

ヒトミ「イヨちゃん!////」

提督「勤務時間外なら飲んでいい。だが、飲み過ぎて他の者の迷惑になるのだけは勘弁してほしい。でないと私は飲酒禁止令を出さなくてはならなくなる」

イヨ「了解で〜す♪」

 

藤波「なら藤波からも〜」ノ

提督「どうぞ」ニコッ

藤波「司令って『艦娘と一緒に前線に出る』って、もらった資料に書いてあったけどマジ?」

提督「あぁ、毎回ではないが自分の仲間は自分の手で守りたいと、常にそう思っている」

藤波「ふぇ〜……」

提督「足手まといにならぬよう、これからも精進する。一緒に赴く時はよろしくな」ニコッ

藤波「あはは、面白いね♪ いいよ〜、よろしくしてあげる♪」

 

 それから他の姉妹や仲間達が執務室へ四人の迎えに来て、四名はそれぞれに連れられ、これから暮らす寮や鎮守府内の見学に向かう。

 ただ提督はずっと自分のことを凝視していた松風が気になったが、目を合わせるとすぐに逸らされてしまうので、結局どうして凝視されているのか分からないままであった。

 

提督「やはりぶつかったことをまだ許してはもらえていないのだろうか……」ズーン

 

 好意を持たれたとは露知らず、提督はそう思いながら、またあとでちゃんと謝ろうと誓い、四人の着任式の準備へ自分も繰り出したーー。




前編終わりです♪

松風ちゃんは早速LOVE勢入りさせましたが、ご了承を。

後編もお楽しみに♪

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