艦これ Short Story改《完結》   作:室賀小史郎

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神は全てを与えない。の談。

キャラ崩壊、他作ネタ、ネタ、独自設定含みます。


艦これSS改46話

 

 ○○鎮守府、一四〇〇ーー

 

 駆逐艦寮、第七駆逐隊部屋ーー

 

漣「ねぇねぇ、みんな」

朧・曙・潮『?』

 

漣「早口言葉出来る?」

朧・曙・潮『?』クビカシゲ

 

 任務も訓練も無くまったりと過ごしていた矢先、漣の質問に三人は思わず頭にはてなマークを浮かべる。

 

漣「あ〜、今ネットで適当に動画見ててさ〜。そしたら早口言葉の動画見たからみんなは出来るかな〜って。因みに漣は出来ませんですた」ニガワライ

 

 漣が補足をすると三人はそういうことか、と頷いた。

 

曙「早口言葉ね〜。まぁ、確かに出来るとスッキリするけど、出来ないなら出来ないで別に……」

潮「私は出来ないかな〜」ニガワライ

朧「因みに、どんなお題だったの?」

漣「えっとね……『生麦、生米、生卵』ってやつ」

曙「オーソドックスなやつね」

潮「それなら出来そう……!」キラキラ

 

 そう言うと潮は大きく深呼吸してから一気に、

 

潮「なまむぎ〜、なまごめ〜、なまたまご〜♪」

 

 ……とはいかずに、いつも通りのおっとり口調でそのまま口にしただけだった。潮は恥ずかしがっている方が高速言葉である。

 意図的なボケなのかと思ったが、これはまごうことなき天然物であり純度一〇〇%。

 朧と漣は思わずズッコケ、曙はあらかわいい……と思わずキュンとした。

 

朧「潮〜、やる気あんの〜?」

潮「早口、じゃなかった?////」

曙「あれが早口なら全世界がまったりになるわよ」フフフ

漣「じゃあ次はボノボノちゃんね♪」

曙「何でよ!?」

漣「ボノボノちゃんは普段から早口だし、言えるかな〜って♪」

朧「妹の仇を取るんだ!」ウンウン

曙「それを言うならあんたがやりなさいよ!」

 

 曙がツッコミを入れると、朧はわざとらしく咳をしてからやってみる。

 

朧「生麦生米生卵、生麦生米生卵、生麦生米生卵!」

漣・潮『おぉ〜!』パチパチ

朧「」ドヤァ

曙「」グヌヌ

 

 朧が見事に成功させ、ドヤ顔したのにイラッとした曙は、次は自分とばかりに小さく息を吐く。

 

曙「生麦生米生卵、生麦生米生卵、生麦生米茹で卵! あっ////」

漣「なんで最後だけ板○英二wwwww」ゲラゲラ

朧「さ、流石にそれはないわ……ww」アハハ

潮「ご、ごめんね、曙ちゃん……ふふ」クスクス

 

 豪快で秀逸な曙の言い間違いに三人は思わずお腹を抱えた。

 笑われたのより、自分の失態に納得出来なかった曙は再度挑戦する……しかし何度試してもどれかが違う言葉になり、その都度三人は腹を抱えたのだった。

 

曙「もぉ、やだ〜!////」バンバン

 

 出来なくて悔しい上に、恥ずかしさも入り混じった曙は思わず机に突っ伏して机を叩く。

 

潮「あ、曙ちゃん」ナデナデ

朧「あ、あ〜……お腹痛い……」クスクス

漣「腹筋崩壊……wwwww」

 

 心配する潮とは違いなおも笑い続ける朧と漣。

 

潮「もう、笑い過ぎだよ〜。曙ちゃんだって出来ないことあるんだから〜」

 

 天使がそう言って二人をたしなめると、二人は涙を拭いながら曙と潮に謝った。

 

朧「それにしても案外面白いもんだね♪」

曙「貝にないりたい……////」

潮「」ヨシヨシ

漣「ご主人様は出来るかな〜?」

 

 漣のふとした疑問に他の三人も思わず考えてしまう。

 何しろ自分達の提督は艦娘達の好意に気付かないところ以外はミスターパーペキである。そんなパーペキにも意外な欠点があるとしたら……そう考えるとみんなは好奇心が働き、もしあの提督が噛むなら見てみたいと思ってしまった。

 

 こうなると姉妹は一心同体。同時に立ち上がり、早足で執務室へ向かうのだった。

 

 

 執務室ーー

 

加賀「ーー以上が、此度の報告です」ケイレイ

赤城「報告書は後に必ず提出しますね」ケイレイ

 

提督「ふむ、お疲れ様。ゆっくりと休んでくれ。報告書は明日でも構わないからな」ニコッ

 

赤・加『はい♡』デレッ

 

龍田「お二人共、演習お疲れ様でした、お茶を淹れたので飲んで行ってください♪ 提督も休憩にしましょ♪」

 

 いつも通りの執務室の風景。龍田がお茶を淹れてくると、一航戦の二人はお礼を言ってソファーテーブルに座り、提督も龍田にお礼を言いつつ、赤城と加賀に引っ張られて二人の間に腰を下ろした。

 

 するとドアがガチャリと開き、朧達が入ってくる。

 それを見ると龍田はニッコリと笑い、みんなの分のお茶も用意し始めた。

 

漣「失礼しまーー赤城さんと加賀さんだ!」

朧「ホントだ!」

漣「僕らの一航戦〜♪」

朧・漣『アッアッアッアッ アカギカガー!♪』

 

 赤城と加賀を見て、二人はどこぞの勇者王の替え歌を歌い出す。

 

加賀「光にしてあげましょうか?」ニコリ

赤城「駆逐艦よ、資材になれぇぇぇ! って感じですか?」ニコリ

朧・漣『調子こきました、サーセン!』フカブカ

 

 赤城達の言葉に朧達が謝ると、それを聞いていたみんなは苦笑いを浮かべた。

 そして龍田が朧達にもお茶を出しつつ、提督が朧達に改めてどうしたのかと訊ねると、

 

漣「さっき早口言葉の話題で盛り上がってまして、もしお暇でしたらご主人様にもしてほしいなって思ったんです!」

提督「早口言葉か……まぁ、見ての通り休憩中だからな。いいだろう、お題は何かな?」

 

 乗り気な提督に漣は先程と同じお題を出すと、

 

赤城「あ、私得意ですよ♪ 生麦生米全部美味一人一俵二表当然生卵掛けご飯でもう一俵!」

 

 言葉はともかく凄まじい早口に提督も他のみんなも思わず手を叩く。加賀だけ頭を抱えたのは秘密

 

潮「加賀さんは出来ますか?」

加賀「私ですか?」

 

 本当ならやりたくない。しかし可愛い妹分に言われてやらないのは一航戦の恥。加賀は意を決して口を開いた。

 

加賀「生麦にゃまごめなまたみゃご……////」

 

 盛大に言葉がとっ散らかってしまった加賀は、思わず両手で顔を覆った。

 加賀は恥ずかしいことこの上ないが、対する他の面々は加賀の間違いや恥じらう姿にギャップ萌えを感じたため、笑うようなことはせずに加賀を微笑ましく眺めた。

 

加賀「(*/△\*)」プルプル

提督「では次は私の番だな」

 

 提督はそう言って小さく息を吐くと、

 

提督「生麦生米生卵、生麦生米生卵、なまむぎゅ……ぬぅ、噛んでしまった」ニガワライ

 

 果敢に挑戦したが噛んでしまった。

 

赤・加・曙『!?♡』ズキューーーン←Critical Hit

 

朧「提督も出来ないことあったんだね♪」

提督「そりゃあ、私だって出来ないことはあるさ……ちょっとあの間違い方は忘れてほしいがな」ハニカミ

 

赤・加・曙『(脳内メモリーに永久保存確定!♡)』

 

潮「難しいですよね〜」ニガワライ

提督「そうだな。こればかりは慣れないと出来ないだろうな」フフ

龍田「指示出す時は噛まないのにね〜♪」

提督「それはもう慣れだろう。寧ろ噛んだら示しがつかん」ニガワライ

 

赤・加・曙『(寧ろ捗ります!♡)』hshs

 

朧(ーーとか考えてるんだろうな〜)ニガワライ

 

 その後もみんなして早口言葉の話題で盛り上がり、休憩時間を楽しく過ごしたが、赤城、加賀、曙は帰る頃にはギラギラ状態になっていたとかーー。




今回は早口言葉ネタでほのぼの回にしました!

読んで頂き本当にありがとうございました☆

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