艦これ Short Story改《完結》   作:室賀小史郎

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川内型軽巡洋艦、古鷹型重巡洋艦メイン。

キャラ崩壊、独自設定含みます。


艦これSS改43話

 

 ○○鎮守府、一一〇〇ーー

 

 軽巡洋艦寮、談話室ーー

 

那珂「神通お姉ちゃんが出撃も訓練もしないのって珍しいね。明日魚雷が降っちゃったり?」クスクス

鬼怒「確かに! 神通も長良姉と同じくらい訓練大好きっ娘だもんね!」

神通「わ、私だってたまにはちゃんと休みますよ、もう」ニガワライ

阿武隈「あはは」ニガワライ

 

川内「神通が今大人しく休んでるのは、昨日のトラック泊地沖で中破して、今日は絶対安静だ〜って提督に言われたからだよね〜?」ニシシ

神通「……あとで提督に姉さんを暫く夜間任務に出さないよう進言してきます////」フンッ

川内「うわぁぁぁん! それだけはやめてぇぇぇ!」

神通「知りません////」ツーン

那珂「あはは、川内お姉ちゃんドンマイ♪」

川内「いぃぃぃやぁぁぁだぁぁぁ! 夜戦〜〜!」

 

 軽巡洋艦寮の談話室では、川内型姉妹に加えて鬼怒、阿武隈が穏やかに休日を過ごしていた。

 川内が言ったように神通は昨日のトラック泊地沖の出撃で中破したため、提督から静養するように言われているのである。

 大本営から発令された作戦自体は終えたものの、残存勢力はまだまだ健在なので、今でもその破壊に艦隊は度々トラック泊地沖へ赴いている。

 

 神通としては時間があれば艦隊……ひいては提督のために強くなろうと思い訓練に励むのだが、今回はその提督の命令であり、それは神通にとって絶対厳守なのだ。

なので、今日はこうして姉妹や仲間達と和気藹々とした時間を過ごして羽を伸ばしている。

 

 川内が神通にすがりついて「夜戦、夜戦」と訴える中、談話室のドアが開いた。

 

加古「うぃ〜っす、邪魔するよ〜」ノシ

 

 入ってきたのは重巡洋艦の加古。みんな加古に挨拶するも、加古の登場に疑問を抱く。

 

那珂「軽巡寮に何か用事?」

加古「そ、用事。来月の予定表張り出しにきたんだ」

 

 加古はそう言うと持ってきた予定表を川内達に向かってペロンと見せた。

 

那珂「そういえば、加古ちゃん今日は秘書艦だったもんね♪」

加古「そうなんよ〜。今古鷹達と手分けして寮に張り出してるんだ〜」

 

神通「もう三月になるんですね」

阿武隈「早いね〜。ついこの前お正月だったのに」

鬼怒「早く感じるのは日々が充実してる証拠だし、三月になれば新しい娘も着任するからまた賑やかになるね♪」

加古「あ〜、そういや提督がそんなこと言ってたな〜。誰だけっな〜」ウーン

川内「潜水艦二人と駆逐艦二人でしょ? 楽しみだよね♪」

 

 川内の言葉に加古は「あ〜、そうそう♪」と返しつつ、予定表を丁寧に張り出す。

 

阿武隈「そう言えば神風ちゃんや夕雲ちゃんは、また妹が着任するって喜んでたよ♪」

加古「はは、妹が多いと大変そうだけど、あいつらはウェルカムなんだな〜」

 

 加古がそんなことを言って笑っていると、今度は鬼怒が何かを思い出したかのように口を開いた。

 

鬼怒「加古ちんって元は川内型四番艦になる予定だったんだよね?」

加古「ん? まぁ、元々はそうだな。だからあたしの名前は重巡洋艦なのに川の名前な訳で……」

鬼怒「ということは、ここに姉になってたかもしれない三人がいるってことになるね♪ なんか不思議♪」

川内「加古が妹か〜……まぁ妹二人いるし、仮に一人増えても私は気にしないな〜」

神通「夜戦バカな姉に加えて、シエニスタの妹も出来てたかもしれないと……」ウーン

阿武隈「シエニスタって……」ニガワライ

那珂「アイドルの妹……もしくは姉妹アイドルになってたかも!?」キラキラ

 

 鬼怒の言葉に三者三様の川内型姉妹。それを阿武隈はやっぱり三人共個性的だな〜……と思いながら見ていた。

 因みにシエニスタはシエスタをこよなく愛する者の称号である。加古の他に雲龍、多摩などがいる。

 

加古「夜戦バカな姉と鬼の姉とアイドルの姉か〜……あ、でも古鷹も怒ると怖いから神通と似てるかも」

神通「サラッと鬼とか言わないでください」ニガワライ

鬼怒「鬼は鬼怒だよ!」コロンビア

阿武隈「鬼怒お姉ちゃんは名前だけだよぅ」ニガワライ

 

 すると那珂が何かを閃くような表情をし、みんなに「ちょっと待ってて☆」と言って談話室を出て行く。

 

 それから数分後、那珂は何やら服を持って戻ってきた。

 

神通「それ、那珂ちゃんの予備の制服よね?」

那珂「うん♪ 加古ちゃんに着てもらおうと思って持ってきたの♪」

加古「へぇ、なんか面白そう♪ 貸して貸して〜♪」

 

 加古はどこか乗り気で那珂から制服を受け取ると、恥ずかしげもなくその場で着替え始め、あっという間に那珂の制服を着用する。

 

加古「ん〜、ちょっと胸がキツいけど悪くはねぇな〜♪」クルッ

 

那珂「む、胸は仕方ないよぉ〜……」ヒキツリ

川内「でも案外似合ってるね♪」

神通「本当に妹になったみたいですね」クスクス

鬼怒「由良姉達に鬼怒達の制服着せたみたいな感覚だね!」

阿武隈「それとはちょっと違うような」ニガワライ

 

 みんな加古の那珂用制服姿に笑みを浮かべ、加古もコスプレ気分で楽しそうに自分の姿を見ている。

 

加古「川内型軽巡の幻の四番艦、加古ってんだ〜♪ よっろしくぅ……なんちって♪」ニシシ

川内「おぉ〜、重巡に化ける妹だ〜♪ 改二で重巡洋艦になるんだね♪」

神通「幻っていうのがまたいいですね」クスクス

那珂「は〜い、加古ちゃ〜ん、お姉ちゃんだよ〜♪」

加古「おぅ、姉ちゃん♪」

那珂「うわぁ、なんか不思議な気分♪」

 

鬼怒「あはは、面白いね、あbーー」ビクーン

阿武隈「? どうしたの、鬼怒お姉tーー」クルッ

 

 言葉を失う鬼怒の視線が気になって阿武隈もその方向へ目をやると阿武隈も鬼怒と同じく言葉を失った。

 そこには各寮への張り出しを終えた提督や古鷹、青葉、衣笠の面々が立っていたからだ。

 提督や青葉、衣笠は、古鷹がいつもより凄くニコニコしていることに対して苦笑いを浮かべている。

 

加古「お〜、みんな〜♪ 見ろよこれ〜♪ 古鷹、どうよ?♪」

古鷹「…………」プルプル

加古「あ、あるぇ?」アセッ

古鷹「……どうして」ボソッ

加古「え?」

古鷹「どうして私にはお姉ちゃんって言ってくれないのぉ!?」

加古「えぇ!?」ビクッ

 

 古鷹の叫びに加古は思わずたじろいでしまった。

 

古鷹「確かに私は最初二番艦だったよ!? でもちゃんと公式に私がお姉ちゃんになったのに、私加古からお姉ちゃんって呼ばれたことなんだけど!? なのにどうして川内さん達にはすんなり言うの!?」ブンブン

加古「い、いやぁ、それはまぁ、なんというか……今更恥ずかしいって言うか……」グワングワン

 

青葉「微笑ましい姉妹喧嘩ですね〜」パシャパシャ

衣笠「写真撮ってないで止めようよ」ニガワライ

川内「お姉ちゃんってステは大事よね」ウンウン

神通「なんとなく分かります」ニガワライ

鬼怒「んだんだ」コクコク

阿・那『?』←末っ子なので分からない

 

提督「ほら、古鷹。加古も困っている。一旦落ち着こう」ナデナデ

古鷹「あ……はい♡」ケロッ

加古「ま、まぁあれだ。これはただのコスプレで、あたしの()()()()は古鷹だから、そんなに気にすんなよ」ニガワライ

 

 古鷹は加古からの姉貴というキーワードに顔を「(*ㆁД☆)(こんな)」感じにして感動した。

 そんな古鷹を見た加古は、これからもたまには姉ちゃんと呼んであげよう……そう思うのだったーー。




今日は史実ネタのちょいドタバタ回にしました!

読んで頂き本当にありがとうございました☆

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