キャラ大崩壊、他作ネタ含みます。
いつもより長めです。
○○鎮守府、ー六〇〇ーー
海上訓練場ーー
木曾「よし、今回の訓練はこれで終わりだ」
大井「訓練後はちゃんとシャワーで汗を流して、風邪を引かないようにね」
神風「ありがとうございました!」
春風「ありがとうございました」ペコリ
朝風「あ、ありがとう、ございました」ヘロヘロ
秋月「だ、大丈夫?」ササエ
照月「でも今日は確かにキツかったね」ニガワライ
初月「でもこれもみんなのためだ」フゥ
本日の訓練を終えた大井と木曾のグループは互いに敬礼し、駆逐艦のみんなは大井に言われた通りシャワー室へ向かった。
木曾「ふ〜……んじゃ、俺達は報告書を書いて、提督のとこに提出しに行くか」
大井「報告書ならもう書いたわ」つ報告書
木曾「いつの間に……」ウケトリ
大井「木曾は話が長いからね。その間にチョチョッと♪」ニコッ
木曾「そ、そうか……悪い」ニガワライ
(五、六分しか話してねぇのに、こんな細けぇ報告書書けねぇよ……)
木曾は改めて大井のスキルに感服しつつ、その報告書を提出ファイルに仕舞った。
木曾「それじゃ、姉貴のお陰で時間空いたし、俺達もシャワー浴びるか」
(俺は浴びなくてもいいけど、姉貴がうるさいしな)
大井「今、シャワー浴びないと私がうるさいとか考えてなかった?」ニコニコ
木曾「メッソウモナイ」
大井の勘の鋭さに木曾が思わずカタコトで返すと、大井は「冗談よ♪」と言って笑った。
木曾はその笑顔に震えたが、悟られないよう笑って誤魔化す。
大井「さ、早く行きましょ」
木曾「そ、そうだな。姉貴としても提督に早く会いたいもんな」ニガワライ
大井「そんなことないわよ〜♡ 仕方なく……そう、し・か・た・な・く、会うの♡」バシバシ
木曾「わ、分かったから、そんなに肩を叩かないでくれ……」
(めっちゃ痛ぇから)
こうして木曾は大井に叩かれつつ、共にシャワー室へ向かい、サッとシャワーを浴びて執務室へ向かった。
鎮守府本館、一六三〇ーー
木曾「…………」チラッ
大井「……♡////」ドキドキドキドキ
執務室に近付くにつれ、大井の挙動はおかしくなる。
木曾は内心ではまた始まった……と考えつつも口には出さず、黙って大井の隣を歩く。
そして二階まで来ると大井は髪やらスカートの裾やらワチャワチャと弄りだした。
木曾「姉貴……逆に髪とか服装がとっ散らかってるぞ」ニガワライ
大井「うぇっ!?////」
木曾「ったく、いつもは頼れる姉貴なのにな〜」ハハ
木曾はそう言いながら大井の身嗜みを丁寧に直してあげた。
対する大井は「ありがと////」と小さく返し、木曾が直してくれるのを待った。
すると、
「大井っちに木曾っちじゃん。訓練終わったの〜?」
二人にとって凄く聞き慣れた声が背後からした。
大井「北上さ〜ん♪」ノシ
すぐに気が付いた大井は手を振って北上の元へ走った。
北上「大井っち、ステイ!」
大井「っ!?」ピタッ
手をかざされた大井はすぐその場で立ち止まると、北上はポケットから何やら取り出し、「大井っち、パ〜ス♪」と言ってある物をふわっと投げた。
大井「っとと……ネジ?」クビカシゲ
大井はこれにどういう意図があるのか分からず、困惑した。
大井(どういうこと? 北上さんは遠回しに私の頭のネジが外れてると、そう言いたいの? いや待つのよ大井。そんな安直なことではないはず。寧ろ北上さんがそんなことを遠回しに言うはずないわ。でもだとしたらこのネジの意味は……)
大井が悩む中、北上は大井をスルーして木曾にも同じくネジを渡す。
木曾「何だよ、このネジ?」
北上「静電気対策」キリッ
木曾「なるほどな……なら早く大井姉貴に教えてやれ。まだ悩んでんぞ」ユビサシ
北上「ああしてる大井って可愛いよね?ww」
木曾「相変わらずいい性格してんな」ニガワライ
北上「照れるぜ」テヘッ
木曾「ツッコまねぇからな?」
北上「ありゃつれない」
木曾「てか、俺らは静電気とか無縁だろ」
北上「対策しておくのに越したことないじゃん?」
木曾「そ、そうだな」
(北上姉貴がまともなこと言ってる)カンドウ
そんなやり取りをしてから北上が大井の元に近寄り説明すると、大井は大きく頷いて北上に抱きつき、三人して執務室へ向かった。
木曾「そういや、今日は多摩姉貴が秘書艦なのに、どうして北上姉貴が書類持ってんだ?」
北上「ジャンケンに負けたでござる」グヌヌ
大井「姉さん達ったら……」ヤレヤレ
執務室は基本的にその日の秘書艦である姉妹達や仲の良い者達がお手伝いと言う名目で、石油ストーブの恩恵や提督にお菓子を貰うため(LOVE勢は提督目当て)に集まってくる。
今日は多摩が秘書艦なので、球磨も北上も執務室へ来ていたのだ。
執務室前、ー六五〇ーー
そして執務室前に着いた北上達。
大井は北上に抱きついていたので最初よりはリラックスしていたが、ここまでくるとそれは無意味で顔は真っ赤になり、息遣いもどこか荒かった。
北上「は〜い、大井っち〜、深呼吸深呼吸〜」ヒッヒッフー
大井「ヒッヒッフ〜……ヒッヒッフ〜////」
木曾「せめて普通の深呼吸を促せよ」ニガワライ
北上「ダイジョブ〜ダイジョブ〜♪ アタシを信じて〜♪」
大井「はい……いつも信じてます////」ヒッヒッフー
北上「ダイジョブ〜ダイジョブ〜♪ 大井っちは出来る子〜♪」
大井「ありがとうございます、北上さん////」ヒッヒッフー
木曾(ぜってぇ大丈夫じゃねぇ)ニガワライ
何やら不思議なリズムで大井をリラックスさせる北上。それを木曾は不安そうに眺めたが、どうせ何を言っても無理なので諦めた。
そしてやっと執務室のドアを開ける。
ガチャーー
北上「ただいま〜」ノシ
木曾「失礼する。本日の訓練の報告書を持ってきた」
大井「お、お邪魔するでござりんすすす!////」
提督「あぁ、お帰り。大井と木曾もご苦労」ニコッ
提督がいつもの笑みを三人に向けると北上は「ん〜♪」と軽く返し、提督の机に書類を置いてから、そそくさとストーブの元へ。
球磨「(大井、今日も凄く提督LOVEをこじらせてるクマ)」
多摩「(ござりんすなんてリアルで言う人いないにゃ)」
北上「(さぁさぁ、どうなることやら♪)」
ストーブに群がる姉達は優しく(?)大井を見守った。
木曾「ほら、大井姉貴が渡せよ」ニコッ
大井「えぇ、うぇっ!?////」
木曾が気を遣って大井に報告書を渡すと、大井は声をひっくり返しながらも報告書を預かり、そして何故かわざわざ提督のすぐ隣まで行ってその報告書を渡した。
提督「いつもありがとうな、大井」ニッコリ
大井「い、いえいえいえいえ、これが仕事ですかららららら♡////」
そして提督が大井から報告書を受け取ろうとしたその時、
バチッ!
提督「おぉ」ビクッ
大井「ひゃう!?♡////」ビクッ
愛の稲妻……ではなく静電気が起こった。
提督「静電気か……大丈夫か、大井?」
大井「〜♡////」ポケェ
提督「大井?」カタトントン
大井(提督のLOVEサンダー砲撃が私の胸という装甲を弾き飛ばして心という汽缶室を貫いたわぁぁぁぁぁ♡!)
北上「喜んでる喜んでる♪」ニシシ
多摩「あれは暫く帰ってこないにゃ」ニガワライ
球磨「またキラキラ眩しくなるクマ」ヤレヤレ
提督「む……固まるほど痛かった。どれ」スッ
すると提督は大井の手を取り、その手を両手で優しく擦った。
大井「……♡////」デレデレ
提督「まだ痛むか……では」スゥ
すると今度は優しくその手へ息を吹きかけた。
提督「は〜、は〜……どうだ、大井?」
大井「……♡////」ガクガク
大井は恍惚な表情を浮かべると共に、小刻みに体を震わせる。
球磨「提督! それ以上はいけないクマ〜!」
多摩「大井が、大井が死んじゃうにゃ!」
提督「何!? 急いでドックへ!」ダキアゲ
大井「がはっ♡////」プシュッ
北上「あぁ、大井っちの鼻から
木曾「大井姉貴!」アワワ
その後、大井は恍惚な表情のまま気を失い、提督は猛スピードでドックへ運んだ。
そして大井が目覚めるまで提督は付き添ったが、目を覚ました大井が今度は羞恥心で気絶してしまうのは仕方なかった。
この日、結局大井はドックでキラキラしながら夜を明かしたそうなーー。
今回は大井さんメインのドタバタ回にしました!
かなりぶっ壊してしまいました。今回は静電気による愛の衝動のせいとうことで、ご了承を。
次回からはもう少し普通の大井さんなのでご安心を。
※2017/02/06.編集
前作で艦娘は静電気云々は平気という設定にしてましたが、今回は提督のせいで静電気が起きたという体でお願い致します。
では読んで頂き本当にありがとうございました!