キャラ大崩壊、ネタ含みます。
○○鎮守府、一〇〇〇ーー
工廠前ーー
瑞鶴「艦載機の調整終わり〜♪」ノビー
翔鶴「あとは午後の出撃までゆっくりしましょう」フフ
加賀「こんにちは、二人共」
瑞鶴「あ、加賀さん。こんにちは〜♪」ノシ
翔鶴「お疲れ様です」ペコリ
加賀の登場に二人して挨拶すると、加賀は「えぇ」とだけ返した。
すると瑞鶴が加賀が手にしている書類を見て首を傾げる。
瑞鶴「あれ? 今日って加賀さんが秘書艦だったっけ?」
加賀「いいえ……今日は赤城さんよ」
翔鶴「あ、でしたらお手伝いですか? 赤城さん、今は提督と出撃中ですよね?」
加賀「えぇ、そうよ。提督と赤城さんに頼まれたの」
そう言った加賀の顔は少し晴れやかだった。きっと二人に頼ってもらえて嬉しいのだろう。
翔鶴「でしたら、私達も何かお手伝いしましょうか?」
瑞鶴「午後まではお手伝い出来るわよ♪」
二人は加賀にそう申し出るが、加賀はゆっくりと首を横に振った。
加賀「貴女達は午後から出撃でしょう? それに今、
二人を気遣う加賀の優しさに、翔鶴も瑞鶴も思わず顔を手で覆った。
加賀「ど、どうしたの?」オロオロ
翔鶴「加賀さんの優しさが胸に来ました」カンドウ
瑞鶴「前はもっとキツい言われ方されてて……今ではこんなに優しくしてくれるから」カンドウ
加賀「あ、貴女達はもう一人前です……いつまでも新兵扱いはしないわ////」
翔鶴「ずっと頑張ってきて良かったと、心から思いました!」キラキラ
瑞鶴「これからもそう思ってもらえるように頑張るわ!」キラキラ
真っ直ぐな眼差しで言われた加賀は二人に自分の顔が赤くなっているのを悟られないように顔を伏せ、小声で「頑張りなさい////」とだけ返した。
加賀「?」
すると加賀は翔鶴の手……というよりは指先に目がいった。何故なら翔鶴の指先は赤くなっていたから。
加賀「翔鶴、貴女の指先にシャンティング反応が出てるわ」
翔鶴「しゃんてんぐ……?」クビカシゲ
瑞鶴「ど、どういう意味?」ニガワライ
加賀「熱いものや冷たいものに触れた時に、身体がその部分の損傷を抑えるために他の部分への血流を抑え、局所的に血流を増大させる。こうした反応をシャンティング反応と言うの」キリッ
(昨日テレビで観た)
瑞鶴「あ〜、さっきまで艦載機の調整してから、そのせいかな?」
翔鶴「中はそうでもないけど、艦載機自体は冷たいから、そのせいね」ニガワライ
加賀「そう……それは辛かったわね」
加賀はそう言うと翔鶴の指先を両手でそっと包み込んだ。
翔鶴「か、加賀さん!?////」
加賀「あら、嫌だった?」
翔鶴「い、いえ、ビックリしました////」
加賀「そう……ごめんなさいね。でもこれなら温かいでしょう? 私は他の皆さんより体温が高いから」
翔鶴「はい、とっても温かいです♪」
加賀「えぇ」ニッコリ
瑞鶴「……えい♪」
すると瑞鶴が加賀の背中に引っ付いた。
加賀「…………なんの真似かしら?」
瑞鶴「私だって寒かったし〜、これくらいいいじゃ〜ん♪ セ・ン・パ・イ♪」ギューッ
加賀「はぁ……褒めた途端にこうなんだから」
加賀は苦言を呈したが、その顔はまるで聖母のような慈悲深い笑みだった。
数分後ーー
翔鶴「ありがとうございました♪ すっかり温まりました♪」ペコリ
瑞鶴「ありがとね♪ こんなに温かいなら一部屋に一人欲しいかも〜♪」クスッ
加賀「それはどうも。それより部屋に戻ったら、ちゃんと暖かくして午後の出撃に備えなさい」フフ
加賀がそう言うと翔鶴も瑞鶴もまるで子どものように「は〜い♪」と元気な返事をし、二人して寮へ戻っていった。
それを見送った加賀は工廠へ入り、艤装開発に取り掛かるのだった。
埠頭、ー一五〇ーー
加賀「…………」
加賀は艤装開発を終えると埠頭へやってきた。
翔鶴達を相手にしたこともあり、艤装開発が終わる頃には提督達第一艦隊の帰投予定時刻となったので、加賀は工廠帰りにお出迎えに来たのだ。その手には温かいお茶が入った水筒や紙コップを用意して。
すると遠くの方から複数の影が見えた。
それは予定通りに帰ってきた第一艦隊であり、みんなは加賀の出迎えに手を振っている。
みんな特に目立った怪我もなく、提督も健在であることから、加賀はホッと胸を撫で下ろし、自分もみんなに手を振った。
提督「出迎えありがとう」ケイレイ
加賀「いえ……当然のことです♡」デレッ
加賀と軽い挨拶を交わすと、提督は艦隊のみんなに総括をし、加賀はその間に艦隊へお茶を配る準備をした。
提督の総括が終わると、加賀は透かさずみんなへ声をかけてお茶を配る。
みんなはそのお茶を受け取りつつ、加賀の気配りに感謝の言葉を述べると、加賀は少し照れくさそうにしながらもちゃんと言葉を返していた。
加賀「赤城さんも、お疲れ様」つお茶
赤城「ありがとうございます、加賀さん♪」
加賀「戦果は上々のようね」ニコッ
赤城「みんな優秀ですからね」フフフ
そう言葉を交わすと、赤城は加賀にギュ〜ッと抱きついた。
加賀「あ、ああ、赤城さん////」アワワ
赤城「ん〜♪ 海の上は寒くって〜……加賀さんの温もりが恋しかったです〜♪」スリスリ
加賀「み、皆さんが見てますから……////」
赤城「皆さんもどうですか〜? ポカポカのぬくぬくですよ〜♪」
加賀「赤城さん!?////」
長門「ほう、ならお言葉に甘えようか」ペタ
陸奥「失礼するわね♪」ペタ
長門と陸奥はそう言って加賀の両サイドに回ってから、加賀の頬にそれぞれ手をあてる。
長門「お〜、これはいいな」フフ
陸奥「天然ホッカイロね♪」
加賀「……////」
雪風「すっごく温かいです!」スリスリ
島風「ぬくぬく〜♪」スリスリ
秋津洲「温か〜い♪」スリスリ
他のみんなも加賀の腕や脚に抱きついて暖を取った。
加賀「あ、あの……皆さん////」ハワワ
赤城「提督もどうですか〜?♪」ギューッ
加賀「赤城しゃん!?////」
提督「私も寒がりだからな……お言葉に甘えるとしよう」ギュッ←天然発動
すると提督は「後ろから失礼する」と加賀に断ってから、背中にそっと抱きついた。
加賀は耳まで真っ赤にさせ、その顔はいつもの凛としたものではなく、トロットロに蕩けた顔となってしまった。
更には加賀の両サイドにいた長門や陸奥は提督が加賀の背中に抱きついたことにより、提督の顔を至近距離で見れる位置になった。
長・陸・加『…………♡////』ポケェ
こうなると三人はヘブン状態。
それを見たLOVE勢である赤城も負けじと提督と加賀に抱きつき、遠征隊が帰ってくるまでの数分間、加賀はみんなから揉みくちゃにされるのだった。
その顔はとても恍惚なものだったそうなーー。
おまけーー
その後、執務室ーー
加賀「…………♡////」ポッポッ
提督「すまなかった、加賀。あまりに温かいものだったから、つい……」
加賀「いえ……問題ありません♡////」フヒッ
提督「な、ならいいのだが……何故私の背中に抱きついているんだ?」
加賀「提督は寒がりなのでしょう?♡ だからこうして温めて差し上げてます♡」フヒヒッ
提督「いや……執務室だからもう大丈夫なんだが……」
加賀「ここは譲れません♡」フヒッフヒヒッ
赤城「なら私は提督の前を失礼しますね〜♡」ピトッ
提督「赤城もなのか」ニガワライ
赤城「そうですよ〜♡ どうですか、一航戦サンドは?♡ 温かいですか〜?♡」ニコニコ
提督「温かいが、二人して甘える子どもみたいだな」アハハ
赤城「うふふ……♡」
加賀「フヒヒ……♡」
その後、提督は暫く二人から抱擁され、暖かいを通り越え、季節外れの暑さを感じるのだった。
そして一航戦の二人が暫くギラギラしていたのは言うまでもないーー。
ーーーーーー
はい、と言うことで今回は加賀さんの史実ネタを使ったほのぼの回にしました!
そしてその日と本編には書けませんでしたが、昨日29日は多摩さんと五月雨ちゃんの竣工日でした!
二人共おめでとう!
では読んで頂き本当にありがとうございました☆