艦これ Short Story改《完結》   作:室賀小史郎

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ややこしや〜。の談。

キャラ崩壊、独自設定含みます。


艦これSS改127話

 

 ○○鎮守府、一四〇〇ーー

 

 執務室ーー

 

提督「今日は月のはじめに相応しいくらい平和だな……」ホッコリ

ザラ「そうですね♪ 執務もお早めに終えられましたし、まったりと過ごしましょう♪」

ポーラ「たまにはこうやってのんびりするのも必要ですよね〜♪」

 

 晴天に恵まれた今日。提督は本日の執務を早くも終え、本日秘書艦であるポーラ、そしてそのお手伝いにきているザラと共にお茶をすすっていた。

 するとドタバタと数人が廊下を走ってくる音がした。

 

 バタン!

 

リベ「提督! 大変大変!」

清霜「大変だよ〜!」

 

 血相変えて入ってきた二人が開口一番にそう告げると、提督は湯呑を置いて「落ち着いて理由を話しなさい」と返す。

 

清霜「球磨さんと大井さん、ビスマルクさんとガングートさんがケンカしてるの!」

リベ「リベ達じゃ四人を止められないの! 提督、早く四人を止めて!」

 

 その言葉に提督は静かに立ち上がると、

 

提督「四人は今どこだ?」

 

 と清霜達に訊ねた。

 清霜達は海上訓練場だと教えると、提督は冷静かつ迅速に四名の元へ向かった。

 勿論、ザラ達も提督の後を追った。

 

 

 海上訓練場ーー

 

ビスマルク「だから誤解だっていってるでしょ!? 元はといえばガングートが!」

球磨「球磨の妹に危害を加えたことは許さない! 戦艦だろうとまとめて成敗してやる!」

 

ガングート「詫びるならば今のうちだぞ?」

大井「それはこちらのセリフよ。私の北上さんに泣いて土下座し、懺悔なさい」

 

 海上に立つ四人はまさに一触即発。

 しかし、

 

北上「いや〜、大事になっちゃったね〜」ケラケラ

木曾「どうすんたよ、これ……」ハワワ

多摩「成り行きを見守るしかないにゃ。それに艤装は展開してても弾は練習用のだから怪我はしないにゃ」ウンウン

木曾(ぜってぇ止めんの面倒くさがってる!)

ウォスパ「優雅じゃないわね」ヤレヤレ

アイオワ「ぶつかり合うのは理解への第一歩ね!」キラキラ

 

 みんな(ギャラリー)は至ってほのぼのムード。

 

提督「何がどうなっているんだ?」

 

 するとそこへ提督が到着。しかし訓練場と待機席との温度差にいささか戸惑っている様子。

 

アイオワ「見ての通り、友情を育んでいるのよ!」キラキラ

提督「友……情? ケンカではないのか?」

ウォスパ「ケンカ……まぁ、そう言えなくもないけど……」ニガワライ

 

 ウォースパイトの反応に提督は更に困惑する。そしてザラ達も追いつき、ザラ達は北上達にどうしてこうなったのかを訊ねた。

 

アイオワ「それはミーから説明するわ♪」

 

 そうアイオワが言うと、この発端を話し始めた。

 

 それは今から数十分前のことーー

 

 

 ーー戦艦寮、ビスマルク達の部屋

 

アイオワ『この映画、凄く面白いわね!』

ウォスパ『俳優も女優もいい演技をしてるわ』

ビスマルク『そうね……////』ドキドキ

 

 本日休みのビスマルク達はみんなして恋愛モノの映画を観ていた。

 映画も山場を迎え、ずっとすれ違っていた男女がやっと互いの気持ちに気付くというところなのだが、

 

ガングート『紛らわしい……なんで最初からこうしなかったんだ。こいつらはアホなのか?』ボリボリ

 

 ソファーに寝そべって胡麻煎餅をモグムシャしているガングートが雰囲気をぶち壊した。

 

ビスマルク『ちょっと、ガングート! 少しは考えてくれない!? 今いいところなのよ!?』

ガングート『お前にとっていいもところでも、私にっとてはいいところでもなんでもない。それとお前のせいで画面が見えん。邪魔だ』シッシッ

ビスマルク『〜〜〜!』ワナワナ

 

ビスマルク『いいわ! 今日こそはっきりさせてあげる!』

 

 ーー

 

アイオワ「ってなことになって、」

木曾「偶然出くわした俺と多摩姉貴、北上姉貴が理由を聞いたら、北上姉貴が……」

 

 アイオワに続き、今度は木曾が説明を始めるーー

 

北上『まあまあ、仲間同士仲良くしなよ〜。しかも二人は同じ寮室仲間でもあるんだからさ〜』

ビスマルク『うるさいわね! 部外者は引っ込んでてよ!』

ガングート『そうだ! これは貴様らの問題ではない!』

 

北上『』カッチーン

木曾『お、おい、北上姉貴……』

北上『少しお灸を据える必要があるね〜』←絶対零度の笑み

 

北上『よっ』コロン

 

 北上はビスマルク達の側で寝っ転がると、

 

北上『イタッ! ワー、シマッター、フタリニツキトバサレテシマッター!』

 

 棒読みで叫んだ。

 すると、

 

球磨『何事かな〜?』ヌッ

大井『どうしたのかしら〜?』ヌッ

 

 音もなく球磨と大井が現れた。

 これでは収集がつかなくなると思った木曾だったが、

 

多摩『二人を止めようとしたら、北上が二人に突き飛ばされたにゃ』

 

 多摩が業火に石油を投下してしまったのだった。

 

 ーー

 

北上「という状況だよ」キリッ

多摩「二人を止めようと努力した結果にゃ」キリリッ

 

提督「………………」

木曾「その、提督……俺がいながら、本当にごめん」

 

 北上と多摩の清々しい表情に提督は思わず頭を抱え、そんな提督に木曾は深々と頭を下げる。

 

提督「…………理由は理解した。ともあれこのままでは良くない。四人を止めるぞ」

 

 そう言うと提督はすぅ〜っと大きく息を吸い、大声で「全艦整列!」と叫んだ。

 その声に今にもおっ始めようとしていた四名は勿論だが、側にいた全員が思わず姿勢を正した。

 

提督「海上に立っている四名は直ちに集合せよ」

 

 今度は普通の声量で言うと、ビスマルク達は透かさず提督の元へ。その間、ガングート以外は肩を震わせていた。

 

提督「理由はアイオワ達から聞いた。そして理解した。しかしここまですることは関心せんな」

 

 提督の静かな声にビスマルク、球磨、大井は何も言えずにいると、

 

ガングート「そもそも変な言い掛かりを付けてきたそこの軽巡達のせいだ。私はビスマルクとしか対立していない」

 

 ガングートが物怖じせずに答えた。

 そんなガングートにビスマルク達は余計なことを……と思ったが、もう遅かった。

 

提督「口応えをするな!」

ガングート「っ!?」ビクッ

 

提督「我々は全員が仲間であり、一つの家族だ。だが、時には対立することもあるだろう」

ビスマルク「…………」

 

提督「しかし、艤装を展開してまで争う理由にはならない」

球磨「…………」

 

提督「君達はもうただ使われるだけの兵器ではないのだ。ちゃんと人のことを考え、行動することが出来るだろう」

大井「…………」

 

提督「練習用であれ、仲間同士で銃口を向け合うのは止してくれ。演習ならば理解はする。しかし私情を持ち出してのことならば、許さん」

ガングート「…………」

 

 提督の切なる言葉。それを聞いて最初に行動したのはガングートだった。

 ガングートは艤装を解除し、ビスマルクに向かって頭を下げた。

 

ガングート「無神経なことをした……本当にすまなかった」

ビスマルク「わ、分かればいいのよ……私も熱くなってごめんなさい」

 

 ビスマルクも謝ると、二人は笑顔で握手を交わした。

 それから球磨と大井も二人に謝罪し、四人はそれぞれわだかまり無く仲直り出来た。

 

北上「流石提督だね〜♪ お疲れ〜♪」

提督「今度はもう少し考えてから行動してくれるとありがたい」ニガワライ

北上「ほ〜い♪」

提督「ふぅ……何はともあれ、一件落着だな」ニコッ

 

 提督がそう言って笑顔を見せると翔鶴達も笑顔を見せ、その後は提督の提案でみんなして食堂で甘いものを食べに行くのだったーー。




少〜し不穏な感じになりましたが、今回はこのような感じにしました!
たまにはこういうこともあるよねって感じで……(^^;

読んで頂き本当にありがとうございました!

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