ダンガンロンパ ~reality~ 空想で少女は何を見る   作:超高校級のネタ体質
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遅くなりました。続きです!


Chapter1 『イキノビル』 Part5


石丸「まず、皆が調査した結果の報告を始めるとして…その前に一ついいだろうかッ!」
セレス「何でしょう?」
石丸「朝日奈くん、葉隠くん!会議の最中に食事を行っているとは何事だ!」
桑田「そこかよ!」
石丸「食事だけならば百歩譲って許そう…、

だが君達、その量は流石に取りすぎというものだ!他の皆のことも考慮したまえ!」

二人の取り皿を見てみると、確かにかなりの量の料理が山のように盛られている。
流石に取り過ぎだよ!私、皆が来るまで待ってたんだぞ!

朝日奈「だ、だってこの料理、すごく美味しいんだもん!調査でお腹も減ってたし、しょうがないでしょ!」
葉隠「だべ。腹が減ってら育児出来ずって言うべ。」
江ノ島「それを言うなら、腹が減っては戦は出来ずでしょ?」

育児できずって…専業主婦か!

山田「確かに味の方は美味ですが、この料理は一体どちら様がお作りになったんでしょうかね…?」
腐川「まさか…、モノクマじゃないでしょうね?」
明石「あ、私です。」
桑田「あんなヌイグルミの手で料理なんて出来っかy…って明石ちゃん、今なんて?」
明石「私が作りました、ここにある料理を。」
「「「「「「………。」」」」」」

…………ほほう。

明石「…今貴方がたが思っていることを当てましょうか?『明石さん、料理なんて出来たんだ…?』って思っていますよね?すいません、料理できなさそうで。なんなら料理全部下げますよ?」
江ノ島「ご、ゴメン!ただ驚いただけだから!マジで驚いただけだから!」
不二咲「あ、明石さん、凄いなぁって驚いただけだよぉ!」
石丸「う、うむ、その通りだ!だから青筋を立てて皿を片付けようとするのは止めてくれないだろうか!?」

あ、なんかデジャヴ。
ええ本当にすいませんね、料理が出来なさそうで。
どうせ私は見た目は子供、中身はバイオレンスな高校生だよー!
皿を全て片付けようとしたが、苗木君が涙目で説得しに来たので渋々皿を元の場所に戻してあげた。
三度目はないからね!

石丸「うおっほん!まあ、食事を行いながらでいいので、会議を再開しよう。」
明石「おかわりは一応たくさんあるので、必要だったら自分で取ってって下さい。それで、たしか皆はチーム分けをしてたんですよね?」
舞園「はい、そうです。確か石丸君、十神君は別々で行動していました。」
明石「石丸さんはどこを調査してたんですか?」
石丸「僕は寄宿舎の方を調べていたんだが、そこで世紀の大発見を成し遂げたぞ!!
寄宿舎には明石くんの個室を除く全員の個室があったのだ!」
明石「…取り敢えず自分の個室のみがないというモノクマのイジメに泣いてみればいいでしょうか?」
朝日奈「な、泣いちゃダメだよ、明石ちゃん!」
江ノ島「でもたしかに変だよね…。ドアにはネームプレートが貼られててそれぞれの個室を指定してたし…。」
大神「ご丁寧に、名札付きの鍵まで用意してあったな…。」
明石「これ、あれですかね?小学生がよくやる『オマエの席、ねーから!』っていうの。」
山田「だとしたら、なんとも迷惑なイタズラですな…。」

まあ個室なくて当たり前ですけど。
その後、江ノ島さんとちーくんの報告により個室は完全防音であることがわかった。他にも全個室にはシャワールームが存在し、女子の部屋のみがカギをかけることが出来るそうだ。
これ石丸、殆ど役に立ってなくね?

明石「次は十神さんですね。」
十神「俺が調べていたのは犯人への手がかりだ。だが、特にこれといった発見はなかった。もしもあるとしたら、そこの女が視聴覚室で見つけたモノクマの顔が描かれたメダルのみだな。」
明石「なんか気になったので拾おうとしたら高い所から降りれなくなっていたんですが、たまたま表れた十神さんに猫を棚から下ろすかのように助けられました…。」
十神「以上だ…。」
石丸「そ、それで終わりか?」
十神「発見があれば報告するつもりだったがないのだから仕方あるまい?」
石丸「そ、そうか…了解した…。」

見た目格好いいから誤魔化せてるけど、簡単に言うとなんにも手がかりを発見できてないってことじゃん。
私が小さく鼻で笑うと十神君がこちらを向いて滅茶苦茶睨んできた。
地獄耳か!

明石「えっと、単独で探していた人たちの他にもチームに分かれて調査していた人がいたんですよね?」
石丸「うむ、その通りだ。
確かチーム分けは、桑田くん、葉隠くん、江ノ島くん、不二咲くんのチーム、
朝日奈くん、大和田くん、大神くんのチーム、
そしてセレスくん、腐川くん、山田くんのチームだったはずだ。」

朝日奈ちゃんチームと桑田君チームの調査結果は既に探索中に殆ど聞いていたので端折らせてもらう。
…どちらの最終的な調査結果もいい結果はなかった、とだけ言わせてもらおう。
モノクマは言っていた。外の世界は汚れている、と
モノクマは、このコロシアイ学園生活の中で殆ど嘘をいうことはない。
ただ重要な部分を黙っているだけなのだ。
そしてその情報を皆が信じられないだけ。
超高校級の絶望、何とも恐ろしいものだ。

苗木「最後は、セレスさんたちのチームの報告だけだね。」

ぶつぶつとモノクマの手腕について考えている内に最後のセレスさん、腐川さん、山田君のチームの報告となっていた。
時間というのは本当に進むのが早いな。

セレス「正確に言えば、わたくし達は『一緒に行動をしていた』ではなく、『一緒に何もしていなかった』ということになりますね。ずっと体育館にいただけですから。
だって、学園内を駆けずり回って調査するなんて、わたくしのイメージじゃありませんもの…。」
江ノ島「何もしないで体育館にいただけなんて、アンタら何考えてんの?」
腐川「だって、誰も誘おうとしなかったでしょ…一緒に行こうって言ってくれなかったでしょ…!
アタシを除け者にするのが…いけないのよ…!それがいけないのよ…!」
明石「今のところ除け者にされてるの私じゃないですか?」
山田「電子生徒手帳も個室もないですからな…。」
腐川「そこ、うるさいわよ…!」

えー…、でも事実じゃん。

江ノ島「なによ、一緒に来たかったら自分から言えばいいじゃん!」
明石「江ノ島さん、今の発言で世界中のボッチの皆さんを敵にしましたよ。」
江ノ島「アンタは黙ってて。」
明石「はい。」

Oh…、江ノ島さん、マジパない演技っす…。

腐川「フン…こ、こっちから願い下げよ…。あ、アンタみたいな、汚ギャルと一緒なんて…。」
江ノ島「汚ギャル…?」
山田「ふむ、汚いギャルという意味ですな。」
江ノ島「アンタも黙ってて。」
山田「御意ですぞ。」
腐川「あたし…、あんたみたいに頭も体も軽そうな女って…せ、生理的に…吐き気をもよおしちゃうの…。」
江ノ島「ビックリだし、仰天だわ…。ほぼ初対面でそこまで悪口が言えるなんて…!」

いえ、私と山田くんに対するあなたの発言も十分…いやそれ以上に仰天したし怖かったです。

葉隠「お二人さん、冷静に話し合うべ。こんなん肌に悪いし、な?」
舞園「そうですよ!ケンカするほど仲がいいんですか?どうなんですか?」
苗木「舞園さん…、それはなんか違うと思う…。」

うん、それはちょっと違う。

苗木「そう言えば、明石さんはどこを調査したの?」
明石「私は調査、と言うよりはこの学園の部屋の正確な場所の把握ですね。電子生徒手帳を確認しなくてもいいように。一通り把握した後は、調理をしていました。」
朝日奈「明石ちゃんのご飯、すっごく美味しいよ!」
明石「ありがとうございます。でも朝日奈さん、その量は流石に取りすぎです。」
不二咲「まるでリスみたいだねぇ…。」

ちーくんの言う通り、どうやって喋ってるのか分からないくらい、朝日奈ちゃんの頬にはたくさんのお肉が入れられている。
この脂肪が全部胸に行くのかぁ…。羨ましい。

石丸「あと報告していないのは…」
舞園「私、ですね。
私はこの食堂を調べながら明石さんの調理のお手伝いをしていたんですけど、奥の厨房にある冷蔵庫の中に、びっしり食材が詰まっていましたよ。ね、明石さん?」
明石「はい、取り敢えず食料の心配はなさそうです。」
山田「いくら豊富でも、15人もいたら何日持つやら…。」
腐川「あ、あんたはゴマでも食べてなさいよ。」
山田「え?僕は鳥?」
明石「嫌ならヒマワリの種もありますよ?」
山田「ハムスターでもないですぞ?」

違うんだ?

舞園「心配いりませんよ。冷蔵庫には毎日定期的に食糧が追加されるらしいんで。」
明石「…と、モノクマが言っていましたね。」
江ノ島「…会ったの!?」
舞園「明石さんと食糧の話をしていたら飛び出してきて、それだけ言ってまたどっかに行っちゃいました。」
明石「ラジコンとは思えないぐらいの速さでしたよね。」
不二咲「神出鬼没に動くヌイグルミ兵器って、怖いのか怖くないのかビミョーな設定だよね…。」
明石「それ以前にあのフォルムとデザインが微妙ですよね…。」
大和田「オメェは何言ってんだ…。」
朝日奈「でも、二人共大丈夫だった?クマに食われそうになったりしなかった?」
山田「く、食われる…?ねぇねぇ、それってどういう意味で?食われるって、どういう意味の食われる?」
朝日奈「ちょ、ちょっとぉ…!」
桑田「おいこら、ブーデー!」
明石「アハハハハ、もう山田さんったら何を言ってるんですか~?





オタクの風上にも置けねぇな。こういう時はもっとストレートに言うんだよ。」
朝日奈「明石ちゃん!?」
桑田「オタクってそんなアグレッシブなのかよ!?タチの悪い酔っぱらいかッ!」
葉隠「つーか、タチの良い酔っぱらいなんていないべ。」
明石「桑田さん、オタクがアグレッシブな訳じゃないですよ。私は私だからアグレッシブなんです。」
桑田「なお悪いわッ!」

何故だ!アグレッシブで何が悪い!

江ノ島「ちょっとッ!アンタら、フザケてんじゃねーぞ!」

江ノ島の声で先程まで聞こえた喧騒がたち消える。

江ノ島「寝ぼけてんの?私らは監禁されてんのよ?
いつ殺されても、おかしくないのよッ!」
大和田「その女の言うとおりだ…。ふざけてる場合じゃねーぞ。マジでなんとかしねーと…。」
明石「二人共、落ち着いて下さい。今ここで慌てていても、ストレスが溜まるだけですよ。」
江ノ島「だからここで呑気に飯食いながら駄弁ってろっての?アンタ、頭イカれてんじゃないの?! この狂った状況が理解できてないの?アンタは今この状況が恐ろしくないわけ?!」
苗木「え、江ノ島さん、落ち着いて…。」

私に食いかかってきた江ノ島さんの間に入ってきた苗木君の言葉を遮るようにして、その声は上がった。

霧切「ずいぶん騒がしいのね…。余裕があるの?それとも、現実を受け入れてないだけ…?」
明石「霧切さん…。」
石丸「霧切くん!今まで何をやっていたんだ!!とっくに会議は始まっているんだぞ!」

石丸君の言葉も無視して、霧切さんは机の上に一枚の紙を投げた。
霧切さんに話を聞いてみると、どうやらこの紙は希望ヶ峰学園の案内図らしい。
この案内図を見る限り、私達が今いるこの学園は希望ヶ峰学園とほぼ同じ構造だそうだ。
この事により、ここは正真正銘、希望ヶ峰学園だということが証明された。

不二咲「ほ、本当に希望ヶ峰学園だったんだ…。他の場所に連れ去られた訳じゃないんだ…。」
大和田「…んなバカの事があるかよ。こんな所が、国の将来を担うエリートを育てる学園だぁ?」
朝日奈「でもさぁ、もしもここが希望ヶ峰学園なら、どうして他の生徒達はいないの?」
葉隠「もう止めんべ…。そーんな暗い話ばっかし…。」
苗木「でも葉隠クン、心配じゃないの?ボクらの、この状況がさ。」
葉隠「心配…?何の心配だべ?
だってこれ、希望ヶ峰学園が計画したドッキリイベントだろ?実際こんなんで、いちいち動じてたら口からエクトプラズムが出るって話だべ!果報は寝て待て…要はゆっくりイベントの終了を待ちゃいいんだべ。」
江ノ島「アンタの気楽さが羨ましくてしょうがないわ…。」
明石「因みにエクトプラズムとは1893年、シャルル・ロベール・リシェに作り出された造語で、幽霊が視覚化、物質化された時に関与するある種のエネルギー物質のことです。」
桑田「よく知ってるなそんな事…。」

雑学の一部ってもんですよ。

セレス「うふふふ…!」
腐川「あんたは何笑ってんのよ…!」
セレス「よかったですわね。皆さんで手分けして調査した甲斐があったようですね。」
腐川「あ、あんた話聞いてた?ど、どこに調査の甲斐があったのよ!」
明石「私たちの所在地は判明したものの、逃げ道も犯人も未だ不明という残念な結果ですからね。」
セレス「あら、調査したおかげで判明したじゃないですか。

逃げ場のない密室に閉じ込められたというのが紛れもない真実だという事が。」

セレスさんの言葉に皆は口を閉ざした。
おそらく認めたくないのだろう。でもこの現実こそが真実だという事に彼らは気がついていたのであった。
その後の話し合いはほとんどゲームでの進み方と同じだった。
セレスさんが『夜時間の出歩きは禁止』というルールを追加する事を提案して、
それに皆賛成して…。
私たちの最初の話し合いはここで終わった。
食堂で一人きりになった私は、机の上の皿の片付けをしていた。
皆の口に合うか少し不安だったが、皆気に召したようで残飯はゼロだ。
誰も残さずに食べてくれたという事実はなかなか嬉しいものである。
まあそれはさておき、

「…寝るとこ、どうしようかなぁ…。」

話し合いでの情報によると、私の個室がないそうだ。
そして、モノクマの作った校則により、個室以外の場所で寝ることができない。
そのため、私は誰かの個室で夜を過ごさないといけない。
私は少し悩んでいた。いったい誰の部屋で泊まるかだ。
残姉さん…もとい江ノ島さんは黒幕側の人間だし、大神さんも無理やりとはいえ内通者である、最悪寝込みを襲われそうだ。
セレスさんと霧切さんと腐川さんは断りそうだし、ちーたんはそもそも性別が違うし、朝日奈さんは快く泊まらせてくれそうではあるが少し彼女のスタイルを直に見てしまうと心に傷がつきそうだ。
そして舞園さん、彼女も朝日奈さんと同じく泊まらせてくれそうだ。
しかし、おそらくこのコロシアイ学園生活で最も精神が不安定なのは彼女であろう。
あまり、彼女の負担をかけたくない。
その気になれば朝日奈さんやちーたん、それでもダメなら男子の個室に押し入って仕舞えばいいだろうが、はて、どうするべきか…。

「明石さん。」
「んにゃ?」

皿の片付けを黙々と行いながら考え事をしていると後ろから声がかかった。
私は持っていた皿を一旦机に置き、後ろを振り返る。
そこにはミステリアスな雰囲気で有名な霧切さんが立っていた。

「どうしたんですか、霧切さん?夜食をご所望でしたら何か作りますが…」
「いえ、結構よ。それより貴方に聞きたい事があるのだけれど、少しいいかしら?」
「構いませんよ、と言いたいのは山々なんですが今少し困っている事があるのでそれを解決してからがいいんですが…。」
「それって寝床の件よね?誰の個室に泊まるか決めてないのだったら私の個室をするといいわ。」

あら?
霧切さんの性格からして私みたいな怪しい人を泊まらせるのは断るかと思ったんだけど、予想外である。
霧切さんはその鋭く冷たい、しかしその奥には炎のような熱を持った瞳で私を見ながら、その口を開いた。


「単刀直入に言うわ。貴女は何者なのかしら?」
「明石玲香、高校一年生、趣味は家事に読書にエトセトラでぇす☆」
「…そういうことを聞きたいんじゃないわ。私は貴女の…」
「Just kidding.(冗談だよ)つまり、霧切ちゃんが聞きたいのは私の知っている事でしょ?Aren't you?(違う?)」
「!」

私は接触するか接触しないかの距離まで近づき、霧切さんに話しかけはじめた。

「ここじゃちょっと話しにくいからさぁ、霧切ちゃんの部屋で話さない?裸の付き合いでもしながら、ね?」
「…分かったわ。じゃあ、10分後、私の部屋まで来てくれるかしら。」
「of course♡(もちろん♡)じゃあ、10分後にね。」

私は霧切さんに笑顔を向け、手を振って彼女を見送った。
霧切さんは、一度だけ私の方を見て、食堂を去っていったのであった。




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