古明地こいしのフィロソフィアー   作:デシンク

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第6話

どうもっす。古明地こいしっす。

今、私は紅魔館の上にいます。

こうなった経路を説明すると、家にいて暇だったんで散歩しよーって思ったんですよ。でも、何も考えずに家を出たから、自由気ままに行動してたんだ。そして、ここからの景色は眺めがフランちゃんが言っていたのを思い出して、紅魔館の屋根の上に来てみたのです。

…まぁ、今は日が落ちているから、あんまり景色は眺められそうに無いけど。

 

ん、待てよ。吸血鬼のフランが言ういい景色だから、夜に見たときにいい景色って事なんじゃないか?………うーん、でもフランって昼に起きてるしなー…………吸血鬼なのに。

まぁ、見てみればいっか。

 

そう思い、私は紅魔館の屋上からの景色を見るため、屋上の端に来てみる。

 

景色は……………やべぇ、暗くて景色が見えにくい。でも、妖怪である私なら少しは見ることができる。…………うーん、あんまりいい景色だとは思わないな。別にここよりもいい景色はもっとあると思う。私とフランは景色についての価値観はあんまり合わないようだ。

 

でも、フランちゃんってあんまり外に出たことが無かったんじゃなかったんだっけ?確か、495年間、地下にいたとか何とか。………かわいそうに、こんな普通の景色もフランには綺麗に見えるんだ。って、失礼か。もしかしたら私のほうが普通と外れているだけで、フランちゃん含む普通の人には、この景色が美しく見えるって可能性もある。まぁ、美しく見えるかどうかっていうのは、人が決めるものだから、「この景色は美しい!」なんて決める必要は無いんじゃ無いかな。

一人一人が自分の意見を持って、他人に押し付けすぎないのが私はいいと思う。だから、この考え方自体も押し付けない、それが私のコンセプト。でもこの世の中は何でも一つに決めたがる気がする。例えば、私が覚妖怪であることを私が肯定しても、2人以上の人が私が覚妖怪であることを否定すれば、私は世の中から覚妖怪で無くなる。世の中の定義は個人の意見に繋がる。多数決と集団心理効果ってやつだ。なんとも私にとって、残酷で分かりやすい世の中だ。なにが言いたいかって、私はこの世の中をあんまり良く思っていないってことだ。社会に不満を持つ若者、古明地こいしちゃんって所かな。まぁ、そんなことを私が思ったところで、何も変わらないけど。

自分以外の何かを変えようと思ったら、思ってるだけで無く、行動しないと。私はあんまり行動に移さないけど、面倒くさいし。

 

そういえば、自分を客観的に見たら、私はどんな風に見えるんだろう?第2者、つまり私のことを知っている人は、私に対してどんな感情を抱いているかって事だ。人それぞれ……ってそんなことは分かってる。でも、ある程度の統一性ってあるじゃん。私はそのある程度の統一性を知ってみたいー。

 

……………………まさか第三の目(サードアイ)を閉じた事が、こんな形で響くとは。第三の目なんて開こうと思えば開けるけど。開けるだけで、開こうとは思わないけど。心を読むって結構、精神力が削られるんですよ、私のメンタルが貧弱なだけかも知れないけど。そこらへんはお姉ちゃんがすごいと思う。数百年間、自分の能力と戦ってきてるんだ、自慢のお姉ちゃんだよ。

自分の能力から逃げた、私とは大違いだ。

 

第2者から見た自分ねー……………知らなくてもいっか。知りたいとは思うけど、面倒くさくなってきたし。

 

でも、第2者じゃなくて、第3者から見た自分って何だろう?というか、第3者から見た自分ってどういうことだろう?

第3者っていうのは自分のことを知らない人だと、私は思う。じゃあ、私のことを知らない第3者が私について考えるなんて、可能だろうか?無理かな、知らないことを考えるなんて難易度高すぎる。また、第3者の視点って言うのは、ただ一つに決まるものだと私は思う。意見を一つにまとめるために必要なこと、それは感情を無くすことだと思う。んなこと、普通は不可能だから、第3者からみた誰かは、誰にも分からない。神のみぞ知るって感じかな。

 

あくまで、私の意見だから、誰かに押し付けないけど。

 

でもなぁー、自分の意見を押し付けないってことは、共感してもらえないってことだ。誰にも共感してもらえないっていうのは、ちょっと…………というか、かなり寂しいな。でも、自分の幸せのために意見を押し付けるなんて事はしたくない。

 

意見を押し付けて、その人の生き方、運命を悪い方には向けさせたくない。

 

私が他人の運命を変えるのは、あくまで他人のため。それが他人を愛する、古明地こいしちゃんの生き方。

 

「なんちゃって。」

 

 

 

そういえば、夜空はいつもどうり綺麗だった。私は明るく、美しい光を放つ星が大好きだ。まぁ、私は光るものが基本的に好きだけど。幻想郷の夜はとても暗い、だからこそ星が輝く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何かが暗くなると、何かが明るくなる。

なんか、いい言葉だな。いい言葉って思う理由なんて分かんないけど。




次回、こいし&レミリアVSさとり&フランドールです。

追記
改行ミスったorz(修正済み)

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