ニセコイ~千棘の義弟~   作:舞翼

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投稿が遅れて申し訳ない。てか、短いよぉ……。


第68話 デート#3

 翌日。

 今日は羽姉とデートの日である。そして羽姉は白い純白のワンピースに上着を羽織り、髪はサイドポニー。靴も可愛らしいサンダルで、茶色のショルダーバックを肩から下げている。つか、何時もとは違う服装なので、破壊力がやばい……。

 そして、俺は黒いVネックにジーパンと、いつものラフな恰好である。

 

「羽姉が白とか、かなり新鮮だな」

 

「そうかも。いつもは黒色寄りだしね」

 

「だな。んで、最初は映画館だっけ?」

 

「そそ。今公開中の恋愛映画、あれを見よっか。その後は、成り行きで」

 

 かなり行き当たりばったりのデートである。

 ちなみに恋愛映画の内容は、青春の甘酸っぱい恋の行方。的なものである。

 

「了解。まあ、昨日は家で何も決めないで行こう。って言ってたしなぁ」

 

 ともあれ、手を繋ぎ映画館に向かう俺たち。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 ~映画館~

 

「お、良い席が空いてるな」

 

「真ん中からちょっと後ろかぁ。うん、いいと思う」

 

 チケットを購入し、劇場に入り指定座席に座る。……映画を内容は、確かに甘酸っぱい恋愛映画なのだが、生徒と先生の禁断の恋愛が題材とか狙ったとしか思えん、羽姉ちゃん。まあ、『現状の私たちみたいだね!』って言う意味も含めての選択だったのだろう。てか、ドロドロの内容じゃなくて助かりました、はい。

 軽く内容を説明すると、惹かれ合った生徒と先生が困難な道を潜り抜け、最後には一緒になるっていう内容だ。まああれだ、かなりベタな内容である。

 ともあれ、映画を見終えて、映画館から出る俺たち。

 

「ベタな内容の映画だったわ」

 

「そうかも。それに、先生と生徒の恋愛は共感できちゃうなぁ、私」

 

「……まあうん、そこはまんま俺たちだからな」

 

 そんな事を言いながら、成り行きでぶらぶらと歩いていたら、ある張り紙が目に入る。

 

「へぇ、ショッピングモールの四階にプラネタリウムねぇ。羽姉は知ってた?」

 

「ううん。私も今始めて知ったよ。次はここにしよう」

 

「了解。まあ、俺もかなり気になるし」

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 ショッピングモールに到着し、エレベーターで四階を目指す。それから四階に到着し、受付でチケットを購入しドームを潜った。

 其処は、青色にライトアップされた夢空間だった。

 

「うわぁ、綺麗……」

 

「確かに幻想的な空間でもある。でも、人工的なものなんだよなぁ」

 

 頬を膨らませる羽姉。

 

「蓮ちゃんは夢がない事を言わないっ」

 

「い、いやーつい……ごめんなさい……」

 

 もうっ。とぷんぷんと怒る羽姉。てか、今日の羽姉やけに子供っぽいよね?何て言うか、何時ものお姉さん感がないというか。そんな感じだ。

 ともあれ、後方の席に座り、シートを倒して空を見上げる。

 

「……凄ぇな。本当の星みたいだわ」

 

「うん。いつか、本物を見ようね。もちろん、その時は春ちゃんと小咲ちゃんも一緒に。でも、今日は私が蓮ちゃんを一人占め、だよ」

 

 それから、俺と羽姉はお互いに見合った。……てか羽姉、上目遣いで俺を見るのは止めようか。俺の理性が崩壊するからね。だが、お互いが目を逸らす事ができずに、顔が赤くなる。

 そして俺と羽姉の唇が重なり、優しい口づけを交わした。

 

 

♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦

 

 部屋を出ると、羽姉は、う~ん。と伸びをする。その時に何かが強調させてしまったが、俺は目を逸らしこの場をやり過ごす。

 

「綺麗だったね。蓮ちゃんは途中で目が重くなってたけど」

 

「……すいません。あの空間での眠気には勝てませんでした。いや、星は綺麗だったよ」

 

 いやね、俺はああいう空間では眠くなってしまう性分なのよ。てか、望遠鏡も設置してあるのね。

 望遠鏡がある所まで歩き、望遠鏡を覗き込むと、外の光景が鮮明に映った。

 

「あれだな。人がゴミのようだ」

 

 次いで羽姉ちゃんが望遠鏡を覗き、

 

「本当に人が小さく見えるよ。それにしても、奥の方に見えるのは凡矢理学園かな」

 

「確かに、ここから見えそうだよな学園。てか、羽姉は凡矢理学園の教師を続けていくんだろ?」

 

 羽姉は俺に向き合い、

 

「うん。私は蓮ちゃんと結婚してからも、教師を続けていくことになるかな」

 

「そっか。なら、学園を卒業したら羽姉から引き継ぎか?」

 

 さて、俺はいつごろ首領(ドン)を継げばいいのか。それがまだ解らん。

 羽姉は少し考え、

 

「うーん、どうだろう。蓮ちゃんが卒業しても、後一年くらいは私が続けるかも。その期間で、蓮ちゃんは組織の下見。って感じになるのかなぁ」

 

「有り得るわ。その期間で、(イエ)の英才教育って感じもするし」

 

「ふふ、そうかも。でも蓮ちゃんなら、今までのことを考慮すれば楽勝だと思うよ。(イエ)ちゃんも、蓮ちゃんのことを認めてるみたいだしね」

 

 まあうん。殺気を当てられた時はどうしよう。って思ったけど。

 ともあれ、俺が首領(ドン)になるのは、まだ一年先ということになるのだろう。

 

「さて、そろそろ時間だし帰るか」

 

「そうだね。帰ろっか」

 

 そう、空からは夕陽が沈む時間帯なのだ。

 俺たちは、ショッピングモールを出て、手を繋いで自宅に歩を向けた。そして今日は、俺たちの思い出に残るデートになったのだった。




ネタが尽きてきたよぉ……。

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