てか、連日投稿できてしまった(驚愕)
~デート当日、凡矢理駅前~
俺は黒いVネックTシャツに、黒色の短パンと、黒色の大き目のバックとかなりラフな恰好である。俗に言う、真っ黒装備である。てか、部屋着に近い。……断じて、お洒落をするのが面倒くさくなった訳ではない。そう、面倒くさかった訳ではない。大事な事なので二回言ったぞ。
小咲は、白いワンピースに大きめの麦わら帽子に、茶色の大き目のバックの紐を肩から下げていた。清楚なお嬢様という感じで、かなり似合っている。
小咲は、俺を下から上に眺めてから、
「れ、蓮君。かなりラフな恰好だね」
「い、いやー。偶には、こんな恰好もいいかなぁ。と思って」
「(きっと、お洒落をするのが面倒くさかったからだろうなぁ。でも、かなり似合ってるから性質が悪いよ)」
それから俺たちは駅のホームに入り、改札を潜ってから電車を乗り継ぎプールまでの道のりを歩いている。
目的地の入場口では、客の活気で溢れていた。オープンして間もないということもあり、客の出入りが凄まじいのだろう。たぶん、いや、知らんけど。
「へぇ、デカイ施設だなぁ」
「お客さんもかなりいるね」
とりあえず、金を払ってから入場口から施設に入り、俺はコインロッカーで黒色のサーフパンツに着替え、ロッカーを施錠してから上に白いパーカーを羽織って集合場所に決めた場所へ向かった。
そこで待っていたら、
「蓮君、お待たせ」
振り返ると、小咲は、白と黒が入り混じったボーダ柄の水着であり、出る所は出て、引っ込む所は引っ込んでいる。……まああれだ、目の保養には抜群であり、ある意味猛毒でもある。
「ど、どうかな?」
「かなり似合ってる。可愛いよ」
「あ、ありがとう」
そう言って、笑みを浮かべる小咲。そして何より、いつもストレートに流している黒髪を、肩に回し纏めているので色々と破壊力がやばい。
ともあれ、小咲は右手に淡い青色のパーカーを持っていたので、
「とりあえず、パーカーを着てくれ。余り他人に見せたくないので」
そう言って、目を逸らす俺。
「ふふ、独占欲が強いんだね、蓮君は。そういうことなら、りょうかいしたよ」
そう言う事なので、小咲はパーカーを着て、
「それで、最初はどこから回る?」
「流れるプールにでも行くか?なんつーか、無難だしな」
「りょうかい♪」
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
俺たちはパーカーを脱いで流れるプールに入り歩いている。
流れるプールは、水流が結構強く、体が左右に揺さぶられるが俺はバランスを保ち続けている。
「何か、ダイエットをしてる感じかも」
「水中ダイエットってやつか。てか、小咲にダイエットは必要ないだろ。今のままでも凄まじいプロポーションだし」
俺の肩に寄り添う小咲は、
「……蓮君、それセクハラになるかも」
「いや、セクハラになるのか?てか、言い出した小咲が悪い」
「わ、私が悪いの!?」
「おう、小咲が悪いな」
小咲は、「うぅ」と声を上げる。
そして、小咲が「きゃ!」と声を上げると、急に流れが強くなり、小咲は俺の腕にしがみ付く。
「……小咲さん。当たってる当たってる、何がとは言わんが」
「へ?……あわわわ、蓮君の変態」
「俺は悪くない。流れるプールが悪い」
「わ、わかってるよぉ」
……まあ、俺の理性がガリガリ削れていくんだけどね。てか、プールってこういうハプニングがあるから、油断できねぇんだよなぁ……。
ともあれ、流れるプールを一周してから上がり、パーカーを羽織る俺たち。
「何か飲むか?買って来るけど」
「んー、冷たいミルクティーが飲みたいかな」
「了解。ちょっと待っててくれ」
俺はこの場から離れ自販機に向かい、ミルクティーとブラックコーヒーを購入し小咲がいる場所へ戻るとそこには――、
「ねぇ彼女。これからオレたちと遊びに行こうよ」
「そうそう。一人なんでしょ、オレたちと楽しいことしようよ」
「ちょと止めて下さい!私は待ち合わせ中なんです!」
そう、小咲が男二人組にナンパされていたのだ。
これを見た俺は平静になり、男共の元まで移動し、小咲に伸びる男の手を握る。
「……ほーん。俺の女をナンパかぁ」
握る手に力を込め、ナンパ男の骨を軋ませていく。
「痛ぇ!……悪かった悪かったから!離してくれ!」
俺は溜息を吐き、手を離す。
「で、あんたもナンパする気?」
俺はもう一人の男に問う。
だが男は、首を振り顔面蒼白である。うーむ、もしかして無意識に殺気を当てていたかも知れん。
「い、いや。……お、おい、ズラかるぞ!」
男共は、そう言って走り去って行った。
すると、小咲は目許に涙を溜めて、俺に抱きついた。
「怖かった、怖かったよ。蓮君」
俺は腕を回し、小咲を優しく抱きしめる。
「ああ。悪いな、一人にして。もう大丈夫だ」
「……うん」
それから俺たちは休憩所に休みながら、購入したドリンクを飲んでから、このプールの目玉であるウォータースライダーに行く事になった。ちなみに、このウォータースライダーは目玉ということもあり、そこそこ列ができていた。
「うぅ……。意外に高いんだね」
確かに、此処からの眺めは回り一帯を見る事ができる感じだ。
「確かに結構高いな。目玉と言われることだけある。ま、大丈夫だろ」
そうこうしている内に俺たちの順番が回って来たので、まずは小咲が準備地点に座り、俺がその後ろを抱きしめるように座る。
そして、監視員?さんが『どうぞ』って言ってから、少しだけ前に滑りスタートした。
小咲は「きゃあああぁぁぁ!」と叫んでいたが、俺は「へぇ、良くできてんな」という感想だった。
ともあれ、俺たちは滑り台から投げ出され、プールの中へ着水した。
「「ぷは!」」
俺と小咲はプールから顔を出し、小咲は俺のことジト目で見る。
「蓮君。事故とはいえ、胸を揉んだらダメだよ」
「……はい、ごめんなさい」
申し訳なさそうにする俺。
そして小咲は、表情を戻し息を吐く。
「でも、減るものじゃないし別にいいけど」
「……お、おう」
それからは、様々なプールに入り楽しい時間を過ごした。
遊び終わりパーカーを羽織った俺たちは、プールから少し離れたベンチで一休み。
「で、今日のデートは何点だ?」
俺は皆から、デートを採点されていたりするのだ。
「んー、80点ってところかな」
でも、私の内心では100点なんだよ。と、小咲が思ってた事は、俺が知る由もない。
なので俺は――、
「お、前回の65点より上がったな」
「ふふ、そうだね」
それから、帰宅する事になった俺たちはロッカールームに向かい、着替えてから荷物を取り出し、施設を後にしたのだった。
その帰宅途中、俺たちの所為で砂糖を吐いていた客を見たのは気のせいだろう……。
蓮君、リア充やね。羨ましいっス……(血涙)てか、蓮君の鋼の理性は凄いってスね(笑)
ではでは、次回(@^^)/~~~