今回は、羽姉ちゃんのターンです。
現在俺は、凡矢理空港に赴いていた。何でも、組織の統一が終わり、例の人が到着するからだ。俺は空港のロビー付近に立ち、出口ゲートを見ている。
と、その時。俺を見つけ、その人物が俺の元まで小走りで歩み寄る。
「蓮ちゃん、お出向かい御苦労さま」
その人物とは、羽姉ちゃんの事である。また、その後ろには護衛である
「いや、構わない。俺も会いたかったし」
「ホント、ありがとう」
羽姉ちゃんは、目を輝かせて俺の抱きついてくる。てか、空港内なんで止めて欲しいんだけど……。まあでも、羽姉ちゃんも寂しかったんだし、しょうがないか。
俺も、羽姉の華奢な体を優しく抱きしめた。
「お帰り、羽姉」
「……うん、会いたかった」
「そうか。……てか、温かい視線が凄いからもういいよな」
……うん、ロビーにいる客の視線が凄いね。
「……もうちょと蓮ちゃん成分の補給」
「はあ、後数秒だからな」
とまあ、そんなこんながあり、俺と羽姉は歩道を歩いている。
目的の場所は、凡矢理公園のブランコである。数分歩き公園の到着し、俺と羽姉ちゃんはブランコに腰をかけた。
「約半年で組織を統一できるとはな」
「うん、蓮ちゃんに会いたいから頑張っちゃった」
てへ☆ってウインクするな。いや、いいけどさ。
「後で、ご褒美が欲しいです」
「まあいいけど。俺ができる範囲でな。てか、住む場所はどうすんだ?」
「うーん、取り敢えずホテルの一室を借りる感じかな。その後の事は追々やってこうと、楽ちゃんとおじさんに挨拶しないといけないしね」
羽姉ちゃんは、小悪魔的な笑みを浮かべる。
「そうだ。蓮ちゃん、わたしと一緒に住む?」
俺は目を丸くする。
てか、その案は却下だ。色んな意味でマズイ。姉貴たちは問題ないが、俺は羽姉の事を異性として見てるのだ。
「……魅力的な提案だが、無しの方向で。てか、思春期の高校生にそんな事言ったらいかんからな」
羽姉ちゃんは、左手人差し指を唇に当てた。
「わたし、蓮ちゃんになら襲われてもいいけど。既成事実が作れるしね」
「……すまん、その話題から離れてくれ。俺、かなり恥ずかしいから」
「そっかぁ……。残念」
まあこうしてこの話題は終わりを告げる。そして、ここからが本題である。
「蓮ちゃん。わたしの気持ち受け止めてくれる?」
俺は羽姉ちゃんに向き合った。
「ああ、もう逃げないって決めたからな。……ここからは俺から言わせてもらうよ」
俺は一拍開け、
「……羽姉ちゃん。ずっと好きだった、付き合って下さい」
羽姉ちゃんはにっこり笑った。
「もちろん。わたしも、ずっと好きでした。一生隣に居させてください」
「ああ、よろしく頼む。大好きだよ、羽」
「わたしもだよ、蓮ちゃん」
夕焼けに包まれるように、俺と羽姉ちゃんの唇が重なった。……てか、羽姉ちゃん。お願いだから舌は入れないで。いや、マジで。
「……キスしちゃったね」
「……まあな。てか、今度から舌は入れない方向でお願いします」
「うーん、約束はできないかな。でも、極力は控えるね」
うん、約束はできないのね……。まあいいか。
てか、小悪魔な笑みを浮かべてるし。
「剣舞も
後ろから、ひょっこり出て来たのは、羽姉ちゃんの護衛である
「うお!ビックリした!」
「い、い、
「大丈夫ね。途中からしか見てないからね。……
いや、途中からでも、もの凄い恥ずかしいんですが。つーか、安泰とか言うな。
まあ、羽姉ちゃんの話によると、近直にサプライズがあるらしい。楽しみしてて、だそうだ。
それから別々に別れ、俺は帰路に着いたのだった。
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
自宅に帰ると、何故か家に楽が居た。何でも、記憶喪失になってしまったらしい。原因は、姉貴を軟球のボールから守ったらしい。つーか、そろそろ姉貴の誕生日か。
「れ、蓮坊ちゃんお帰りなせぇ」
「「お、おかえりなせぇ」」
廊下を歩いていたら野郎共と遭遇した。……てか、祝いの看板が丸見えだぞ。まあ黙ってるけどさ。
「おう、ただいま」
まあそれからも楽の記憶を取り戻す為思考錯誤をしたが、結果は乏しくなかった。そして誕生日前日の夜、姉貴の部屋の方向から凄まじい音がした。たぶんだけど、今のショック療法?で記憶が戻ったと思われる。
俺が部屋に入ると、スマホから着信が鳴る。発信者は、羽姉ちゃんだ。
俺はベットにダイブし、電話に出た。
「もしもし、どうした?」
『あ、蓮ちゃん。実は頼みがあってね』
「頼み?」
はて、頼みとはなんだろうか?
『うん、凡矢理の夏休みに夏祭りがあるでしょ。一緒にどうかなって?』
羽姉ちゃんが言うように、凡矢理の八月上旬に夏祭りが開催されるのだ。
俺は頷き、
「ああ、構わないぞ。一緒に回るか」
『やった。それじゃあ、当日お願いね』
「了解だ。楽しみしてるよ」
『うん、それじゃあまたね』
「おう、また」
そう言ってから、通話が終了した。
なんつーか、あれから羽姉の遠慮が無くなったような……。まあ嬉しんだけどね。
羽姉の登場です。たぶん、夏祭りは羽姉と回る事になるかも。
てか、蓮君。羽姉とも恋人になったね(^O^)
ではでは、感想おねがいします!!