深夜に書きあげたから、誤字多いかも(-_-;)
俺は黒いV ネックに、シャツの上にジャケット、紺色のスラックスにレザーシューズといった感じで待ち合わせ場所である公園のブランコに座っていた。
俺が空を見上げていると、とたとたと待ち合わせの人物が到着した。
俺が前を向くと、白シャツにお洒落なセーター、白を基調にしたフレアスカートに身を包み、肩にはブラウンのショルダーバックを下げた小咲が笑みを浮かべていた。
「お待たせしました」
「もの凄ぇ待ったぞ。待ちくたびれた」
といっても、小咲が到着したのは十分前なんだけどね。まあ普通ならば『俺の方が早く来たんだから問題ないぞ』って言う所だと思うけど。
小咲は唇を尖らせる。
「さ、三十分前とか。れ、蓮君が早すぎなんだよ」
うーむ、考えて見れば確かに。
今度からは、俺も十分前にするか?
「悪かったって。あれだな。服、似合ってるよ」
「あ、ありがとう」
いやいや、頬を桜色に染めないで。
てか、逆に黒を基調にした恰好が見たくなった俺である」
「うん、いいよ」
「……もしかして、声に出てた?」
「バッチリとね」
「……マジか」
やはり、心の声を聞かれるのは恥ずかしいものがある。……まあ、俺の自爆なんだけどね。
取り敢えず、公園から出て歩道を歩く俺たち。昨日、連絡を取り合った時、デパートに行きたいってあったが。
「んで、デパートで何を見るんだ?」
「えっと、冬服の買い変えって所かな」
女の子は、なぜ服が好きなのだろうか?
羽姉ちゃんとの買い物の時も、服選びだったしなぁ。
「蓮君は、冬服はどうしてるの?」
「前年度の着回しって所か。服の拘りとかもないしな」
俺って、ファッションセンスを勉強した方がいいのだろうか?
今日の服も、在る物を着ただけだし。
「冬で思い出したんだけど、そろそろ十二月でクリスマスだね」
「そうだな」
十二月も近いのに今日は暖い。あれだな、秋晴れって所だ。まあ、天気予想では今日だけらしけど。
てか、十二月と言えば
「蓮君は、クリスマスに予定とかあるの?」
「まあある。家の母親が帰ってくる。んで、クリスマスは、家族水入らずで過ごす事になってるんだよ」
俺の母親の名前は、桐崎華。
マダムフラワー。と野郎共の間では呼称されてるらしい。
「蓮君のお母さん、どんな人なの?」
「そうだな。現役バリバリの社長って所か。数年先の予定も組まれてる」
ちなみに、母親に反論できるのは俺だけらしい。
まあ、反論した事は一度もないけど。
「す、凄いね」
「まあ確かに、冗談抜きに凄いな。……なんつーか、クリスマス一緒に過ごせなくてゴメンな」
「うんん、大丈夫だよ。気にしないで」
ともあれ、デパートに到着し、二重自動ドアを潜り二階に点在する服屋へ向かった。てか、何で女の子は服屋の場所を絞る事ができるのだろうか?不思議だわぁ。
んで、黒のワンピースを持ち、小咲は体の前に合わせた。
「蓮君、黒い服ってこんな感じのでいいかな?試着して見るけど」
「……え、マジで?いいの?」
「うん、いいよ。服屋の醍醐味は、試着だしね」
「そ、そうか。じゃあ、お願いします」
りょうかいしました。と言ってから、服を持ち試着室に消えて行く小咲。
とまあ、俺も試着室前にあるパイプ椅子に座る。
すると、数秒後に小咲がカーテンを開け、姿を現す。
「どうかな?」
「…………」
口を閉じ、言葉を発さない俺。まあ簡単に言えば、見惚れてたから。
白い服を着ている清純派も良いが、黒を基調にして大人っぽい小咲も魅力的である。
「……えーと、蓮君」
「わ、悪い。見惚れてたわ。…………あっ」
暫しの間が空く。
恥ずかしい間と言えばいいのか、そんな感じだ。
「そ、それで、どうかな?」
「大人っぽくて良いと思う。可愛いよ、凄く」
顔を赤くして俯かないで、小咲さん。そう言った俺も結構恥ずかしかったりもする。
んで、黒いワンピースを購入しました。何でも、今度のデートの時に着たいからだそうだ。
服屋での買い物が終わり、一階の雑貨店にやって来た。
小咲も、『お揃いがしたい』だそうだ。物は、マグカップだ。
「蓮君。この動物のマグカップはどうかな?」
小咲が指差したのは、『彼氏と彼女必見。動物のお揃いマグカップ』の棚に置かれている、犬と猫のペアだ。
ちなみに、俺が犬らしい。
「いいんじゃないか。普段から使うこともできるしな」
「それじゃあ、これにしよう」
「そうだな。ここも俺が持つよ」
「え、悪いよ。わたしも少し出すって」
「いや、俺が出す。男はこういう所では、恰好をつけたいんだよ」
それに、俺の軍資金は十万。
俺の通帳には7桁の数字があるしね。母親の
とまあ、会計を済ませて、昼食を食べ、夕方近くまで店を回った所で帰宅する事になった。
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買い物の最後は、あの場所で夕陽を見る事だ。
手摺に手をかけながら見る夕焼けは、とても綺麗なものだった。
そして、俺は小咲に一声かけ、お互いを向いた。
「……俺、小咲と沢山の時間を共有してさ、小咲の存在が俺の心の中で大きくなっていった。昨日、やっと心の整理ができたんだ。だから、俺の答えを聞いてくれ」
「……うん、わかった」
「俺は、――――小咲。お前のことが好きだ」
小咲は微笑んだ。
「ありがとう。あの時の答えが出たんだね」
「ああ、悪いな。今まで待たせちゃって」
小咲は頭を振る。
「うんん、それを言うなら羽さんでしょ。羽さんは、わたしより待ってるはずだから」
「……そうかもな」
「そうだよ。羽さんの想いにも、応えてあげないとね」
「ああ、分かってる」
すると、小咲が笑みを浮かべて、
「蓮君は、わたしと羽さん、ちゃんと幸せにしてね」
「それも分かってる」
お分かりの通り、俺は小咲と羽姉ちゃんの言葉を聞いて、二人を想うという案を取った。
世間では、二股最低野郎と言われるかも知れないが、俺にはどちらかを切り捨てるなんてできなかった。
「……あれだな。俺、二人の案を呑んだな」
「そうだね。でも、羽さんもOKなんだし、これでいいと思うよ。わたしは平気だもん」
形式上は付き合ってるって感じだね。と言い、小咲は笑った。
俺も、だな。と言い、笑みを浮かべる。
「改めて、これからよろしくな。小咲」
「こちらこそ、蓮君」
そんな俺たちを、夕焼けが照らしていた。
今日は俺にとって、忘れなれない日となったのだった。
小咲が、蓮君と付き合いましたね。(形式上)
本質は、ハーレムに近いし。まあ、学校でバレない事を祈ろうか。
次回は、クリスマスかな。
感想、よろしくです!!
追記。
蓮君の二つ名や顔は、一部のヤクザ共に露見してますね。
まあ、大事にならないので大丈夫ですけど。