でもまあ。その中で特に好きな曲は、START_DASH!! Snow halation 冬がくれた予感 No brand girls Angelic Angel とかですね。まだまだ一杯あるけど。
では、どうぞ。
カレーを完食し、一休みした所で、俺たちの班は宿舎にやって来ていた。
「へー、結構広いんだな」
「こういうとこ、うちの学校気前良いよな」
俺と集が、部屋の内装を見ながら感嘆な声を上げる。てか、何故男女部屋じゃない。なんかおかしくね……。あれだ。気にしたら負けってやつである。
ともあれ、各自は荷物を下ろし寛ぐ。てか、飯を食ったからか、再び眠く――って、今日の俺、寝てばっかじゃね……。まあでも、俺は横になりました。つーか、風呂まで時間があると言うことで、トランプ(俺を除く)をすることになったもだが――、
「罰ゲーム?」
「そ。罰ゲーム。ビリの人がだけど」
俺が端の方で横になっていると、集がこちらに来て、トランプに誘ってきた。何でも、『初恋のエピソードを語る』っていう罰ゲームがあるらしい。
「つってもな、集。俺、初恋とかねぇぞ」
「なら、気になる子とかで」
うーむ。俺が気になる子ねぇ。……うん、居ないな。でもまあ、ここで断ったら、誘ってくれた皆に失礼だ。
「わかった、やろうか」
「お、やっぱり蓮は話が解るな」
とまあ、そういうことなので、鶫、集、千棘、楽、小咲、宮本、俺の順で時計回りに座っている。
鶫から始まり、集が鶫の手札から一枚カードを引き、次に千棘が集の手札から一枚カードを引く。まあそれはいいんだが、小咲と姉貴は表情でジョーカーを持っているかバレバレである。
で、宮本が小咲からわざとジョーカーを引く。
「(ったく、俺を嵌める気か?まあいいど)」
そんな事を考えながらカードを引くと、案の定ジョーカーだった。……うん、こうなるって知ってたよ。
でもまあ――、
「(……蓮君。何でそんなにポーカーフェイスが完璧なのかしら?)」
「(
おそらく、俺がジョーカーを引いた事に、皆は感づいていないだろう。
そうこうしてる内にゲームは進み、俺は一位通過。その後も、宮本、集、鶫と続き、残ったのは、小咲と姉貴、楽だ。
俺の予想では、小咲と姉貴が最後に残るはずだ。まあ、俺の予想は外れる事になり、楽が小咲が持っていたジョーカーを引き、姉貴との最終対決まで縺れ込んだのっだった。
「つーか蓮。お前、ポーカーフェイス上手すぎだわ」
集が俺にそう言ってくる。
「かもな。俺がジョーカー持ってたの、宮本くらいしか気づかなかったし。最初嵌められた時だけだけど」
「オレは聞きたかったわ。蓮が気になる女の子」
「だから、居ねぇから。……強いて言えば――――、何でもない」
「ちょ、そこまで言って途中で止めるかのかよ……」
再び、姉貴たちの方へ視線を向けると最終局面だった。
で、姉貴がジョーカーを引こうと――、
「こら――!いつまで遊んでる!とっくに集合時間は過ぎてるぞ――!」
キョーコ先生が、襖をバンと開けた。開始から、かなりの時間が経過していたらしい。
「…………よかったな」
楽はカードを床に落としながら部屋を出た。床に落ちたカードはジョーカーじゃない。あのままゲームを続行すれば、姉貴が負けていた。
まあ何と言うか、姉貴、罰ゲーム回避おめでとう?でいいのか?そんな事を考えながら、俺も立ち上がり集合場所へ向かった。
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
夕食が終わり、入浴の時間になった。
「蓮。風呂行こうぜ」
「いいけど。でも楽。覗きをしようとか言い出すなよ」
「し、しねぇよ。てか、バレたら退学ものだぞ」
「まあ確かに」
そういうことなので、部屋から服を取り、風呂場に向かおうとしたのだが、楽が電話で呼ばれフロントに向かった。
俺は壁に背を預けながら、
「はあ、なんつーか、今日は疲れたかもな」
そんなことを呟いていたら、電話が終わった楽が駆け寄って来る。
「誰からだったんだ?」
「それなんだけどよ。誰からも電話がかかってなかった」
「は?つまり、悪戯電話か?」
「まあ、そうなんじゃないか」
そんなこんなで、男子湯へ向かう俺たち、脱衣所の端で服を脱ぎ体をパパッと洗ってから入浴する。
極楽極楽。……オヤジっぽい発言だな……。
岩の端でゆっくりしてると、
「ちょ、蓮!?緊急事態だ!」
楽がかなり焦って俺に近づく。
「は?何言ってんだ――」
楽の焦りが俺はすぐに解った。
……うん、これはかなりヤバイ……。マジでやばい。てか、洒落にならん。
俺はピンときた。
「……これはクロードの奴のせいだな」
で、俺もそれに巻き込まれたと。……つか、あいつ締める……。マジで締める……。慈悲は無い的な感じで。
「く、クロードって、あのオールバックだっけか?」
「その認識で合ってるぞ。てか、今はそれどころじゃねぇから!」
そう、続々と女子が風呂場に入って来るではないか。
「うわー、凄い!いい景色だね」
姉貴に、小咲、宮本に鶫と。
そんなこんなで焦っていると、体を洗い終わった女子が入って来るではないか……。てか、洗うの早ッ!
つーか、楽は姉貴に見つかったらしい。……つか、バレてない今なら何とかなる。で、潜水をすると、男子湯に繋がると思われる穴を発見した。
「(あそこから、男子湯に行ければ)」
そう思いながら顔を浮上させると、……うん、女子と目が合った。
「「え?」」
そりゃこうなるわ。
ちなみ、即行で背に隠れました。
「れ、れれ、蓮君。な、なんで女湯にいるの?」
……あれだ。小咲に発見されました。はい、社会的に終わりですね……。
言い訳タイムといきましょうか。つっても、信じてもらえる確立は皆無かもしれんが。
「とういことなので、身内のせいなんだよ。この通り、ごめんなさい」
「う、うん。蓮君が覗きなんかしないって信じてるけど、この状況はマズイかも。てか、わたしの裸も見られたし……」
「そ、それは不可抗力だから。俺は悪くないからっ。他意はないから。信じてください、小咲さま」
「……もう、貸しだからね」
「盛大な配慮、ありがとうございます」
つい、敬語になる俺。
「ねぇねぇ、寺ちゃん。桐崎君とはどんな関係なの?」
アホモブ女子がッ。来るんじゃねぇ。
見つかったら、社会的に死ぬから……。
「ふぇ!」
「だってさ、男子の中で唯一名前呼びじゃない」
まあ確かに。何でだろうか?
何故か同意する俺。
「そ、それは最初に話した時そうなったから……。ほ、ほら、千棘ちゃんも桐崎だったでしょ?」
小咲は両手を後ろに回して、潜水してる俺の背を押す。
「(わたしが食い止めるから、蓮君は早く脱出して)」
「(わ、悪い。恩に切る)」
そういうことなので、ダッシュで男子湯に繋がる穴を通り、
「ぷはっ――!」
「おわッ!楽の次は蓮かよ!ど、どうしたんだよ、お前ら」
どうやら、楽も脱出できたらしい。
「い、いや、ちょっとばかり潜水を……。な、楽?」
「お、おう。蓮の言う通りだ……」
「つ、つか。楽、出ようぜ。俺どっと疲れたわ……」
「お、オレもだ……」
楽はげんなりしながら答える。
いや、これが普通の反応なんだけどね。
で、風呂から上がり、下着諸々は男子湯で購入した。何であるんだよ。って言う突っ込みはしないでくれ……。
♦♦♦♦♦♦♦♦♦♦
浴衣姿で俺と小咲は向き合っていた。
「れ、蓮君。着替え取っといてあげたよ」
そう言って、袋に入った着替えを渡してくれる小咲。
いや、マジで女神です。小咲さん……。
「お、おう。マジでサンキュー。退学にならなくて済んだわ」
「それで、どこまで見たのかな?」
……え、何。小咲の背後から修羅像が見えるんだが……。
「み、見たのは、小咲の裸だけだ。ほ、他の奴は見てないぞ」
てか、あれだわ。完全に変態発言だわ。
「じ、じゃあ、何でも一つ言うことを聞くって事で手を打ってくれ。……まあ、俺ができる範囲だけだけど」
「……うん、わかった。それで手を打ってあげる」
やっぱ小咲。マジで女神っ!
「この話は終わり。時間過ぎそうだけど、星見に行こうよ。蓮君」
「あ、ああ。別に構わんが」
そんなこんなで、外のベンチに座る俺たち。
やはり、星が綺麗に輝いている。
「星を見るのって、修学旅行の醍醐味かも」
「いや、修学旅行じゃないからな。林間学校だ」
「もう、細かいことは気にしない」
「はい、その通りです」
今日一日は、小咲には頭が上がらないだろう。
なんつーか、弱みを握られた?
「蓮君って、羽さんのことホントはどう思ってるの?ネックレスをプレゼントしてくれる関係だから、気になってさ」
「恋愛対象ってことか?」
小咲は頷いた。
「うーん、そう言われてもな。姉としか言えないんだよな。まあ、恋愛以外では好きだけどさ。昔から、世話になってるしな。てか、ほぼと言ってもいいほどの恩人だし」
「強い絆で結ばれてるんだね」
「どうだろうな。連絡も取り合ったのも、ここ最近だからなぁ。ま、かなり頻繁だけど。……羽姉ちゃんからがほぼだけど……」
げんなりする俺。
まあでも、邪険にできないけど。てか、したくないが正しいか。
「ま、そう言うことだ。湯冷めしちゃうから、部屋に戻ろうぜ」
「そうだね」
まあそういうことなので、部屋に戻る俺たち。
何故か知らんが、ベランダでテルテル坊主の要領で楽と集が吊らされていた。まあ、集あたりが女子部屋に入ろうとして、宮本にやられたのだろう。楽は、そのとばっちりと見た。
俺は楽と集を助けてから、布団に入り眠りに就いた。
こうして、林間学校一日目が終了した。
林間学校一日目終了です。
ちなみに、蓮の呼ばれ方は、若と蓮坊ちゃんです。