遅くなってすいません。
それでも言い訳をさせてください。
モンハンXX面白すぎィ!
ブレイヴスタイルはいいぞ!
楽園の塔、最上階では黒いローブを羽織った男が玉座の上に足を組んで座っていた。
男の横には小さな机が一つあり、チェス盤が乗せられていた。
通常なら32個の駒が乗せられているボードには片側には4個。もう片方には4個乗せられていた。
「面白い、準備が出来るまでの暇つぶしだ」
「では...」
髪を肩にかかるまで伸ばした男が今か今かと気持ちを抑えられない声で問うた。
ローブの男は口角を上げ返事をした。
「あぁ、行ってきてくれていい」
瞬間髪が長い男が光に包まれた。
男の後ろにいる2人がクスクスと笑う。光が晴れた先にはさっきの真面目な雰囲気は何処に行ったのか手にはギター、顔は真っ白、そして服装はT◯レボリューションを思い出させる服装になっていた。
「ヒャハァァァァァァァ!パーティの時間だぜえええぇぇぇぇ!!!」
手に持ったギターが雄叫びをあげるように唸る。
「あぁそうだ。エルザだけは出来る限り殺さないように」
「向こうが弱すぎて殺してしまうかもしれませんけどね...」
カコンカコンと浴衣を着た女がクスリと笑う。
街にいればその美貌で何人も誘惑出来る容姿だが、腰に備え付けられている一本の長刀を見れば誰もが一目散に逃げるだろう。
「正義の仇を為す者はぶちのめしてやるホゥ!」
そして女の横に並ぶ男(?)は360度何処からどう見てもフクロウだった。ただしミサイルを背負い、筋肉隆々である。
この三人は三羽鴉(トリニティレイヴン)と呼ばれており、闇ギルド「髑髏会」に所属する伝説の特別遊撃部隊。カブリア戦争で西側の将校全員を暗殺した実績を持つ。
ロックな男がヴィダルダス・タカ。
浴衣の女が斑鳩。
フクロウ男が梟。
フクロウ男だけそのままだが気にしなくてもいい。
「あの方はどうなさるん?」
「勿論彼にも出てもらう」
ローブの男が部屋の柱に目を向けるとそこには赤い外套を纏った白髪の男がいた。
白髪の男はローブの男に目を向けると淡々と話した。
「世界を救うためだからな。この手を闇に染めてもやらねばならん」
「というわけでね。よろしく頼むよ」
ローブの男がポケットから手を出す。
指の間に握られているのは4つの駒。しかしそれら全てはチェスの駒にはありえない駒であり、一つが剣を掲げた騎士のピース、一つはギターの形をしたピース、一つは人狼のようなピース。
そして残った一つは──
「──
「エルザの居場所は何処だゴラァ?」
「ただのヤ○ザだな...」
ジュビアお手製の酸素入りの水によって下から潜入した俺たち5人は上陸するなり、楽園の塔を守っている兵士達をボコってエルザの居場所を聞いている途中だった。
と言っても上がってすぐに合流するんだけどな...
「写輪眼でそいつら見たけど全員知らないようだしな。手っ取り早く上に上がろうぜ」
「あんたの目って本当便利よね...」
「いやいや、そんなこともないぞルーシィ。なんて言ったってこと秒で目取られることもあるからな?カ○シ先生みたいに」
「誰よそれ...」
NARUTOではカ○シ先生の目は僅か1コマで取られる名シーンがあるので是非チェックしよう!
まぁこの漫画、目を取るのが日常茶飯事だから仕方ないか。
「んじゃ取り敢えず...アイスメイク」
グレイが片方の手のひらにもう片方の丸めた拳を置くと上へ続く梯子が出来上がった。
グレイに続き俺も登るがやはり冷たい。
と上層階に渡るとナツが某巨人漫画のようにエルザと叫びながら何処かへと走って行った。
「どんすんだよアレ...」
「後で合流すればいいだろ。馬鹿に合わせるのは面倒だからな」
誰が馬鹿だとこのやろおぉぉォォ、と遠くから聞こえたが気のせいだろう。
いや、確か滅竜魔道士って耳も良かったから案外聞こえてるのかも...。
これから悪口言わないでおこう。
言ったことないけど。本当だよ?
「な...お前達どうしてここにいる⁉︎」
後ろを振り返るとエルザがいた。
手には剣が握られており、原作との相違点は特になし。
「わ、私達はエルザが拐われたからそれで...」
ルーシィがおそるおそるといった様子でエルザに伝えると、エルザの顔は申し訳なさに包まれた。
手に持った剣が力なく地面に落ちカツンと音を鳴らした。
「...迷惑をかけてすまなかったな。だが私は大丈夫だ。先に戻っててくれないか?」
「え?でもナツが中に...」
「問題ない。後で私が連れ戻す」
一人で進もうとするエルザの肩をグレイが掴む。
「待てよ。何の説明なしで帰れって言われて納得出来ると思うか?それとも何か?俺たちが信用出来ないのか?」
「違う...そうじゃない。ただここは...」
エルザの顔に陰が写る。
それはそうだろう。ここはエルザが奴隷として育った場所、そして仲間との別れを知った切っても切れない関係がある場所なのだ。
「話してくださいよ。結末がどうであれ俺たちは仲間だ。ちょっとやそっとのぐらいじゃエルザさんを見損なったりしませんよ」
我ながらかなり胡散臭いことを言っている。
だが効果は良かったのか僅かながら微笑み幼少期の頃を話し始めるのだった。
エルザの幼少期の話は原作と同じだ。
だからそれについては話す必要はないだろう。
分っかんないよ!という人は原作を見て欲しい。俺は説明が下手なんだ。
「嘘だろ姉さん...」
エルザが話し終わると、信じられないと言った様子で名前が分からんがホストのような男が出てきた。
彼こそがエルザの友人であり、兄弟とも言える内の一人であるショウ。
「ショウ...」
「いいや...そんなの嘘に決まっている!ジェラールが教えてくれたんだ!あの時船を爆破させ、姉さんだけが脱出したって!」
息を荒げ、髪をグチャグチャにしながら叫ぶ姿はあまり見たいものではなかった。
信じていたものに裏切られた、それがどれだけ辛いか...俺はよく知っている。
「・・・?」
待てよ...何で俺はそんな事を知っているんだ?
そんな経験なんて俺はした事がないはずなのに。
「大丈夫かジョニィ?顔色が悪いぞ?」
「あ、あぁすまん。大丈夫だ」
グレイの言葉に返事をし、記憶を探る。
しかし霧がかかったかのように何も覚えてない。まるでそこだけえぐり取られたかのようだ。
『ようこそ。楽園の塔へ』
遮るように壁に口が無数に現れジェラールの声が響いた。
『互いの駒は出揃った、これより楽園のゲームを開催する。我が名はジェラール。この塔の支配者であり、真の「自由」を掴む者』
さっきの考え事を放棄し、今に向き合う。
ここかは命の駆け引き。いつ死んでもおかしくない。
『ルールは簡単だ。生贄であるエルザを俺に取られたら負け、実にシンプルでいいだろう?だがそれだけでは面白くない。こちら側からも4人の刺客を送ってある』
・・・?
何だこの違和感は...何処もおかしくないのに何かがおかしい。
記憶を探る。確かこの時出てきたのはフクロウと浴衣女とロックな人と...それだけ?
いや、これだけだった!
決して4人ではない!
『とはいえ一人は早く終われせたいようでね。君たちの元にもう行ってるかもしれんな』
その言葉通り、遠く離れた場所から銀の光がチカッと光った。
「ッッ!伏せろ!」
「⁉︎」
エルザに向かって飛んできた剣の群れを、エルザの前に飛び出し持っていた刀で弾き飛ばす。
離れた所から靴の音を鳴らしながら来る男は赤い外套を纏い、両手に白と黒の剣を持った男だった。
「おいおい...嘘だろ...」
その容姿に見覚えがある。
だってあの格好って確実にエミヤ...
「驚いた。完全な奇襲だと思ったがまさか防がれるとは...俺も存外甘かったということか」
「はっ、バレバレなんだよ。そういうのはアサシンのクラスになってからでもいいな」
俺が以前から思っていたことがあったが今回で全て分かった。
この世界には俺以外の転生者がいる。以前ララバイの時に戦ったロビンという男もおそらく転生者だったのだろう。
「ここは俺が残る。だからお前らは先に行け!」
「...一人で大丈夫か?」
「あぁ、5分もあれば後で追いついてやるからよ」
「はっ、そうかい。なら期待しておくぜ?」
グレイたちの足音が遠ざかる。
ある程度の距離まで離れてから俺はまた口を開いた。
「というわけだ。俺に付き合ってもらうぞ...錬鉄の英雄の模範者さんよ...」
「君を殺してからでも充分間に合う。どれ、3分間だけ楽しませてくれよ?」
前回が酷い出来だったのでちょっと頑張りました。
楽園の塔編はエミヤの能力を持った転生者か、全スタンド能力を持った転生者かのどちらを出すか迷いましたがエミヤの方を出しました。
あとネタバレになりますが楽園の塔編で主人公がちょっと覚醒?というか闇落ちします。ちなみにスタンド能力を持った転生者が出た場合は主人公君に必殺技を習得させるつもりでした。
誰も見たいとは思わないけど取り敢えず必殺技の概要を書いてみたりする。
無想の太刀
名前の由来としてはソードアートオンライン。使用者はアンダーワール編のダークテリトリーの騎士団長である人。
スタンド能力を持った転生者がゴールドエクスペリエンスレクイエムを発動した時に、相手の意志力を0にする力を持つのでどう倒すか?ということから出来た技。
心を無にし、相手を斬るという簡単な技だが、この技は外傷を与えるのではなく、相手の心を斬り戦闘不能にさせる力を持つ。
心を斬るだけなので相手は死なない。
次回もお楽しみに!