とある神様に転生させられた青年の物語   作:あさ霧

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前回のあらすじ

霧神、適正試験でやらかしまくる


今回は永琳視点でやっていきます。永琳の過去から前回のところまでで物語自体進まないですが是非見ていって下さい。恐らく全体的にシリアスな場面です
それと今回は月読命の能力もほんの少し出てきます

ついに新しいモンハンもあと少しで出てきますね。もちろん買いますが皆さんはどうですか?それよりモンハンをやってる人がこの小説をみる確率って中々低い・・かな?



小話はこれくらいで、今回もお楽しみに


第10話 こんにちは、初めまして②

永琳視点

 

[永琳の過去]

 

生まれた時から人より霊力が多く特殊な能力を持っていた。そのため小さい頃から周りの人たちに注目されていたし、色々とちやほやされていた。けど欲に塗れずに済んだのは親のおかげだった。私の父は少しだらしないけどやる時はきちんとやってくれるしっかり者、母は優しいし、困っている事があればどんな悩みでも一緒に考えてくれる、それと怒るととても怖い。本当にいい親を持ったと今でも思っている。

 

 

 

 

 

 

 

しかし、私が15の時に両親は殺された。

 

 

 

 

 

 

 

警衛隊の人によると死因は窒息死、外部に傷が無くなぜ窒息したの誰もわからなかった。それと聞いた話で、襲った目的は私、詳しく言うと私の能力《あらゆる薬を作る程度の能力》が目当てだった。

 

私の霊力が多かったのはこの能力のおかげだったけど、今ではこれが原因で私の両親は殺された。つまり私のせいで両親は殺された。その時私はどんな気持ちだったのだろう。悲しみ、怒り、他にも色々な感情が頭の中でごちゃごちゃになってとても正気ではなかった。

 

それと両親が亡くなった今私は住む場所がない。親戚達は私の両親みたいに殺されるかもしれないと言う恐怖から引き取ってもらえず、施設にも行けない。結局ホームレス生活ををすることになった。始めのうちは貯金をなんとかやりくりしていたが、次第にお金も無くなり数ヶ月で心身ともに疲労で倒れてしまった。

 

 

この前まで周りの人は歓喜や好奇心な目で私をみていたけど、道ですれ違う人たちはおぞましいもの、恐怖の目で見られる。その時私は思った。周りの人は”私の霊力、能力”を見ていただけで誰も”私”を見ていなかった。

 

 

それじゃ”私”ってなんだったのだろう。自分がなんだかわからなくなってしまった。

 

 

 

・・・でも見つけようにももう手遅れ

 

 

 

薄れゆく意識の中で最後に私の人生を振り返った

 

(楽しかった15年間、とても辛かった数ヶ月、もし願ってもいいのならみんなと同じ普通な生活ができたら。・・・ははっ最後に何考えてるんだろうな私。お父さん、お母さん今そっちに行くね)

 

そのまま意識を手放し暗闇の中に入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パチッ、キョロキョロ

 

(・・・見たことない部屋だ)

 

気づいたら私は広い部屋にあるふかふかなベットにいた。

 

(確かあの時倒れて・・・)

 

後のことを思い出そうとすると、扉の向こうから声が聞こえた

 

??「起きましたか?入りますよ」

 

そう言いその人が部屋に入ってきた。とても綺麗な人、それになんだか優しそうと思ったが、どうせこの人も"周りの人"と同じ、そう自分に言い聞かせた

 

??「気分はどうですか?どこか痛いところとかないですか?」

永琳「・・・」ブンブン

 

言葉は出さない、私は首を横に振った。決して心は許さない。でも恐らく私を助けてくれた人、どう接していいかわからなかった。するとまたその人から話しかけられた。

 

??「そういえば自己紹介がまだでしたね。私は・・」

 

 

 

 

その名前を聞いて驚いた。この都市では知らない人などいない有名な名前

 

 

 

 

??「私は月読命と言います。この都市で神様をしています」

 

 

 

聞いた瞬間私は驚きのあまり勢いよく後ずさりした。そのせいで壁に頭を強打してしまった

 

永琳「いった〜」

月読命「だ、大丈夫ですか?」

 

後頭部を抑えながら、痛みに耐える。神様はどうしようと困った顔をしていたけど私から大丈夫ですと言い落ち着かせた。

 

痛みが引いて、一旦落ち着いた時に神様から質問が来た

 

月読命「あなた八意永琳でしょう。あなたのことは知っているけど、どうして倒れていたのですか?」

 

神様からの質問に答えようかどうか悩んだけど、今更どうしようもないので全てを話した。

私の両親は殺されたこと、周りからどんな目で見られているか、全部を話した。話してる途中我慢していた涙が少しずつこぼれていく。

 

全てを話し終え、高ぶった感情を落ち着かせるため大きく深呼吸をした。そして話し終えたことを確認した神様は優しい声で話しかけてきた

 

月読命「大体のことはわかりました。あなたも大変だったのですね。」

永琳「いえ、そんなことないですよ」

 

涙を拭いてそう答える。

 

月読命「それであなたの今後の事なのだけれど 永琳「あの・・・」・・?」

 

神様の話を遮ってしまったけど、変に気を使われるのは嫌なので私から話す

 

永琳「わ、私は大丈夫なので、色々助けてくださりありがとうございました。これで失礼します」

 

そう言いベットから降り、扉の方に足を運ぶ。すると神様から・・

 

月読命「あら、どこに行くのですか?」

永琳「ここにいたら神様にも迷惑がかかっちゃうので、本当にありがとうございました」

月読命「行くあてはあるの」

永琳「・・・きっと大丈夫です」

 

「きっと大丈夫」それはなんの根拠もない言葉、でもここから出る口実としてはいい、それでも神様は話しかけてくる

 

月読命「私になんの迷惑がかかるのですか?」

 

あんなに話したのにまだわからないのかと、半ば怒り気味に話す

 

「まだわからないのですか!私といると神様も変な目で見られるんですよ!そんなの私が気にしないと思ってるのですか?!こんな私どうせ神様だって嫌いになるはずです!だったら私から・・私から・・」

 

 

言いたいことを勢いに任せて色々言った。そしてそのままこの場から去ろうとしたら・・

 

 

 

月読命「・・そしたらなぜ」

 

 

 

また神様から話が、もう無視していこうとしたら、その言葉がなぜか心にささった

 

 

 

月読命「なぜそんな寂しそうな顔をするのですか?」

 

 

 

え?と思い、顔をペタペタ触る。寂しそうな顔なんて触ってもわかるはずなかったけど、なぜか手が濡れる感触があった。気づくといつの間にか私は涙を流していた。

 

月読命「あなたが私をどう思うか別だけど、勘違いしないで下さい。私は神様ですよ。しかもこの都市を治めている神様がその都市の人を守らないでどうするのですか」

 

予想外の言葉に私は神様の方を向いた

 

 

 

月読命「今のあなたの本当の気持ちを教えて下さい。誤魔化さないで本当に今欲しいものを聞かせて下さい」

 

 

 

私が本当に欲しいもの、それはあの時薄れゆく意識の中で思った密かな願い

 

 

 

永琳「・・私は・・・霊力なんて人並みでよかった。・・能力なんてなければよかった。それにもっと家族といたかったし、友達も欲しかった。何より・・・っ」

 

あの時諦めた。しかし本当に望んでいいのなら

 

永琳「みんなと同じ普通が欲しい!」

 

今まで我慢していた涙が溢れ出すように私の顔を濡らしていく

 

月読命「あなたの願い確かに聞きましたよ。あなたを育て守った両親の代わりに次は私があなたを守ります。今まで本当に辛かったですね。もう大丈夫です。安心して下さい」

 

神様は私を抱きしめながらそう言った。抱きしめられている時涙が止まらなかった。「もう大丈夫なので安心して下さい」この言葉が私を心から安心させた。涙の止まらない私に神様はずっと強く抱きしめてくれた

 

 

 

 

 

 

 

その後は真剣に私の今後のことを考えてくれた。私のあの騒動については月読命様の能力《記憶を忘れさせる程度の能力》で私と月読命様以外その騒動を忘れさせた

 

ちなみに私が落ち着いた後神様が「私のことは月読命と呼んで下さい」と言われたので月読命様と呼ぶことにした。そしたら月読命様は少し寂しそうな顔をした、なんでだろう?

 

それはさておき、あとは住む場所、一人暮らしの案もあったけど、どうも家無し生活のトラウマで1人でいるのが少し怖い。その結果、月読命様と同じ家にすることにした。そしてこの建物が都市で1番大きいビルだと気付いたのは少し後の話

 

次に霊力のこと、私の霊力は人以上にあるということで、霊力の使い方を学んだ。できれば月読命様に教えてもらいたかったけど、月読命様は仕事で忙しいため別の人に頼んだらしい。その人はどこかの学園の理事長をしてるらしい。理事長も仕事が忙しそうだけど、「他の人に任せてきた」と言っていた。

その時霊力の他に勉学も教わった。はじめ理事長で大丈夫なのかと思ったら、予想以上に教えるのか上手くてすぐに頭に入っていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜2年後〜〜〜

 

 

 

 

17になった私は理事長の提案で学園に入らないかと言われた。正直他の人と関わるのは少しためらう、しかしこのままではいけないってのもわかる、少し悩んで私は学園に入ることを決めた。

 

そのあとは入学の準備やら何やらで時間があっという間に過ぎていった。

 

 

〜〜〜入学当日〜〜〜

 

 

月読命様に見送ってもらい家を出た。この歳でと思うかもしれないけど、私にとってはとても幸せなひと時だった。

 

そして学園の校門前、そこには人が多くいて少したじろいだけど、私はもう一人じゃないと自信を付け”青いリボン”をたなびかせ校門をくぐっていった。

 

 

 

 

 

入学式、適正試験実施中・・・

 

 

 

 

 

 

そこから数時間で入学式や適正試験を終え帰ろうとしたら、急に私の周りに人が集まった。あの適正試験の時変な風に目立ってしまったため、「なぜそんなに霊力が多いの」とか「筆記試験も満点だったみたいじゃん」とか「友達にならない?」とか色々言われた。

 

その時小さい時の記憶が出てきた、周りの人から注目されていた時の記憶、やっぱりまだトラウマとして残っていた。少し気分が悪くなり「ごめんなさい」そう言いその場から逃げた。

 

それでも何人かは追ってくるので物陰に隠れた。

 

「クソォ、仲良くなれるチャンスだったのに」「それにしてもさっきの子結構可愛くなかったか」「それな、また見かけたら話しかけようぜ」

 

そう言ってその人達はどこかに行っていた。

 

永琳(もうあなた達には会いたくないわ)

 

そして物陰から出ようとしたら、奥の方で男と女の人が話しているのを聞こえた。

 

永琳(男の方はわからないけど女の人の声は聞いたことある)

 

声は聞こえるだけで何を話してるかはわからなかった。そしてその二人が話し終えたのか声が聞こえなくなった。次こそはと思い物陰から出ようとしたら、話をしていた男の人がこっちにきた。

 

私は慌てて別のところに隠れようとしたけど隠れる場所がなく・・・

 

「おーい何してるんだってあれ?」

「み、見つかった!ってあれ?あなたは」

 

どこかで見たことある。他の人と少し印象が違う。少し考えてたら・・・思い出した。

霊力の量が”最低”で筆記試験もダントツで低かった人

 

 

「・・・」「・・・」

 

 

沈黙が続く。誰だか知らない人ならすぐ帰るところだったけど、この人は周りの人と何か違う、そう思った。話しかけたいと自分から思ったのは初めてだったけど、どう話せばいいのかわからない。

 

(どどど、どうしよう、どう挨拶したらいいのかな、何か普通のう〜ん・・・)

 

 

 

私が色々悩んでいたらあっちから話しかけてきた。それはさっき悩んでいた普通の挨拶。でもそれは私が望んだ普通、それをこの人はあっさり見つけ、話してきた。

 

 

 

「こんにちは、初めまして」

 

 

 

それは月読命様や理事長以外で初めて会った人の初めての挨拶だった

 

 

 

 

 

 

 




人物紹介

大原 桜

身長:150程度
体重:教えないでーす by桜
年齢:15歳
能力:物語に出てないため伏せ
性格:甘えたがり、多少小悪魔
詳細
第2話に出てきた少女。唯の好奇心で都市から出てしまい妖怪に襲われそうになったが霧神が助けたおかげでなんとか無事に済んだ。仕事で亡くなってしまった父が原因なのか15歳なのに未だに甘えたがりな所がある。しかし最近では孫バカ祖父の総隊長に可愛くおねだりをした後影でやったぜみたいな顔をしており、小悪魔属性が追加しつつある


※追加
月読命

能力:記憶を忘れさせる程度の能力


今回もどうでしたか?

コメント、評価、アドバイス、批判、なんでも受け付けます

次回もお楽しみに〜


7/30
手直し終了

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