「普通の人生」を歩んで逝った。ここまでは良かった。だが…… 作:SATO 1940
第一話:死んだ→その後
まず、世間一般でいう「普通の人生」って何だと思う?って聞いても答えられるわけ無いか。
俺の人生はこうだったぜ。
五体満足で生まれて、悪い事、良いことを適当に楽しんで。
大きな失恋を何度か経験して、結婚するまでに恋人が何人かいて、30代に結婚相手を見つけ結婚。偶に喧嘩をしながらも結婚生活を送り。
数年後には子供が生まれ、子育てに悪戦苦闘、やがて成長し小学校卒業で涙を流し、高校等への進学を助ける。
マイホームを買ったり子供への仕送りでお金のことを考える。
そして自分は頑張っている、頑張ったと自画自賛。
その子もやがて結婚し孫ができ、自分の人生を振り返りながら病院で死ぬ。
な?「普通の人生」だろ?そんな俺だが… ここは…どこだ…? なんだあの裁判官みたな少女?
「あー気付きました?」
お?喋った。
「ようこそ!死者の世界へ!」
死者の世界?そんなんあったんだ、へー。
「突然ですが貴方は死にました!」
「突然でもなんでも病院のベッド上で家族に看取られながら死んだんだが…」
「へ?だってここ事故死した者とかが来るところなんですが…」
「じゃあ、なんでここに俺が居るの?」
「知りませんよ…本当は事故死とかしたんじゃないんですか?」
「いやいや、それはない。」
「ちょっとー!!ここに即死以外の死者来たんだけどー!どうなってんの!?魂選送(魂選別輸送会社の略)!」
少女はどこかへ電話を掛けたらしい。
『え!?嘘ぉ?すぐ向かわせます!!』
どうやら玉戦争とかいう奴が俺を間違えてここに送ったらしい。
体感時間10分後
「どうも~…魂選送ですけども~…」
なんだかとっても申し訳なさそうな感じの男が入ってきた。
「遅い!遅い!遅い!」
少女、ご立腹である。
ん?俺と少女が10分間なにしてたかって?いろいろ話したよ?例えば、この少女は閻魔様だってことだったり、この死者の世界も元居た世界と基本は変わらないそうで国や国同士の戦争もあるんだとさ。あと、詫びに自分の元居た世界と別の世界、つまり異世界に転生させてくれるとの事。あ、ときどき俺みたいな事があるらしいよ?でもそのほとんどの人が異世界転生は望まないんだって。なんでだろね?あ、玉戦争は魂選送だってさ。あと他には…
「…い…おい…おい!こっちの話終わったからお前!」
ん?なんだい閻魔さん?
「今から転生させる神のとこに飛ばすから!」
「うぃー…」
「じゃあな!」
てな感じで飛ばされた。なにこれ、頭の中を電動泡立て器で混ぜられた感じで凄く気持ち悪い。吐きそう。
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