優しい力を持った少年と現代入りした吹雪と金剛の奇妙な話し 作:剣崎 誠
UA10000記念外伝 ブラック鎮守府の艦娘達と艦これ入りした優しい力を持った少年の話し 1話
「んあ?」
見渡すとどうみても俺の部屋じゃない。つか部屋ってどころか辺り全部砂だし……。んー前にもこんなことがあったような……。ってそんなことはどうでもいい。いやまて今回は入れ替わったりしてないぞ?まぁ変わってるところを敷いて言うなら服が白い軍服に変わってるってとこだが。あれ?白い…軍…服?。ありゃなんか手に持ってるな…。
「………」
いやな予感しかしない……。
「…まじでか……」
持っていたのは何枚かの書類。しかも俺の情報が事細かに記されている。何故か俺の両親の死んだことや名前、死因なんかも書かれてるし……あ?。書類の中に一枚の手紙が入っていた。手紙には…
『剣崎誠くんへ
やあ剣崎 誠くん。わしじゃゼウスじゃ。ちょっと君に頼みがあってな?それとついでに艦娘への指示なんかも学んでくるといいじゃろ。今君がいる場所の近くに建物があるはずじゃそこへいくんじゃ。ちなみに1つ言うておくがここは消してゲーム世界なんかではないぞ?リアルの艦これの世界じゃ。だから現実世界でプレイしているプレイヤーなんかいないからの。では
ゼウスより』
と書かれていた。うーん最後の方がよう分からん。多分近くにある建物は鎮守府だろう。
《じゃあ頑張ってくれよ~誠くん》
「テレパシーできの!?」
《当たり前じゃろ。神じゃぞ?あのドラゴン○ールの界王神でも出来る技じゃぞ?神であるわしが使えんわけなかろう》
「手紙の意味!?つかドラゴン○ール言うな!」
《ではな。頑張れよ~。あ、ちなみに君の世界の時間は進まないから安心せい。ではまたなぁ~》
「あ!、おいちょ…たく…しゃあねやるか。俺の世界の時間は進まないらしいから問題ねぇし」
俺はいいながら鎮守府を目指し歩いた。到着すると赤レンガで出来た外国の学校を思わせるデカい建物が目の前にドンと現れる。すると目の前には憲兵さんがいた。
「でっけぇな……」
俺は憲兵さんに案内され門をくぐり中へと入る。
「ここが執務室です。ではくれぐれも……
憲兵さんは執務室に俺を案内するとそういって逃げるように立ち去る。まじいやな予感がした。
「死なないようにって……あのゼウスの野郎まさか…」
《神に野郎ってなんだねまさかってなんだね君?》
再び何故かゼウスの声が聞こえてきた。
「聞こえてたのかこのクソ神」
《あ!!いま言っちゃいけないこといったな君!》
ちょっとイラついてクソ神って言ってやる俺。あ、これ天罰くんじゃね?まぁどうでもいいが。
「つかさお前神つか女神だろ?さっきからじゃとかじじぃみたいなこと言ってけどよ。どうせあん時のごつい筋肉マッチョなじじぃあれコスプレだろ?明らかに声が女なんだよお前。この○ばのエ○スみたいな声だぞ?夢で出てきた時はあえて言わなかったけどよ」
そうこのゼウスなんと声がこの○ばのエ○スにそっくりなのだ。
《な、なぜ分かった!!》
「今言ったろ。声が明らかにエ○スなんだよお前」
《神にお前って君……》
「んでお前俺にブラック鎮守府押し付けたろ?」
もはや神と言う立場関係なく俺はお前とゼウスに言ってやる。
《ギクッ》
「さらにお前この艦これの世界の大本営の一番偉いやつになってんだろ?艦娘にあいたくて提督なったらいつの間にか一番偉いやつになってましたって銀○の長○川がいつの間にかモ○ハンみたいなオンラインゲームで最強のプレイヤーになってたつうあれだろ?」
《ギクッギクッ…》
「なぁお前アホなのか?なんで姿かえれんのに声をかえようと思わなかった?どっかの知能が極端に低い駄女神なのか?」
そして若干罵倒しながら弱点をついていく。というかギクッってさっきから擬音を口に出してんの、あれはわざとなのか?。
《あーもうそうですよ!!私は女神ゼウスだよ!!この世界に来て可愛い艦娘達にちやほやされたいと思って神の力つかって提督になったらいつの間にか一番偉い人になってたよ悪いか!!》
いやゼウスって男のただの神じゃねぇの?つか神が提督やってるってゼウス自重しろよ。
「くだらないことで神の力使うなよ!!。つかお前悪くないって思ってんなら重傷だな。つうことで今すぐもとの世界に返せこんちきしょう。さもなきゃクレイジーダイヤモンドでドララすんぞこら」
《やだ。てか無理やもん》
いやな予感がした。とても、いや滅茶苦茶嫌な予感がした。
「は?」
《いやだって異世界だからねここ。人創門で連れてきた訳じゃないからね?そもそも人創門って二次元と三次元を渡るってだけで世界そのものを行き来出来るわけじゃないかなね?。まつまり君の居た世界とは全く違う完全別世界だからここ》
「はぁぁぁぁ!!」
嫌な予感は見事に的中した。
「うるせぇぞ!!貴様さっさと入れ」
そいやここ執務室の前だったな。かなり騒いだため執務室からここの提督であろ人がでてくる。そいつはデブでまるで社会的悪やくそのものだった。ベタぁ~。
「あ、すいません」
あんにゃろう後でシバいてやるぞ……。執務室に入ると一人の女性が書類整理をしていた。つかこの部屋なんか生ぐせぇな…………。部屋に入ったデブ提督はあったソファーにどかっと座り何かいっている。
「いやぁ~俺も晴れて、出世して大将だ。グヘヘ」
「……」
ベタ過ぎてなにも言えねー!!。
「おい榛名!!茶持ってこい」
「は、はい!ただいま!!」
デブ提督は机をドンとたたくと叫ぶ。見覚えがあると思ったら榛名だったのか。榛名は走って部屋をでたあとすぐに戻ってくると机に二つのお茶をおく。
「あ、ありがとうございます」
「いいえ…」
俺がお礼を言うと榛名はおびえた顔をしていいえと答えその場を立ち去ろうとする。よく見ると顔には痣なんかの暴力を受けたあとがあったりやつれていたりと酷い有り様だった。よくみると腕や足にも暴力のあとはあった。それを見かねた俺は彼女を引き止める。
「あ、ちょっと待って。君にはあとで話しがある」
榛名はさらにおびえた顔をして震えるこえでいった。
「……分かり……ました……」
どれほど苦しめられたのか……。怒りという感情が俺の中に芽生え始めていく。 が同時に俺はこれをまたベタやなぁ~と思っていた。だってあまりにもベタ過ぎんだもん。
「ぬるいじゃねえか!!くそつかえねぇな!!」
デブ提督は握り拳を作り榛名を殴ろうとする。うわぁ…まじでベタだなこの展開。もちろん俺はストップをかけた。ついでに挑発地味たことも言ってやったがな。
「まぁ落ち着いてくださいって。たかがお茶がぬるいくらいでキレていたら体力持ちませんよ?デブ提督さんよぉう」
デブ提督は榛名を殴ろうとする手を止めてこちらを向く。
「いま何つったガキ?」
「はい?聞こえてなかったのかデブやろう。まぁ落ち着いてくださいって。たかがお茶がぬるいくらいでキレていたら体力持ちませんよ?デブ提督さんよぉう。て言ったんだ。てめえの耳にはその腹と同じように脂肪がつまってんのか?」
俺がさらに挑発地味た、いやこりゃ挑発そのものだな。挑発するとデブ提督は拳で殴るのではなく壁に立てかけてあった刀を取り出し切りかかってくる。がつまづき刀は腕に突き刺さる。
「ギニヤアアアアアア!!!!」
「そうだ。ここで自己紹介しときますね。俺の名前は剣崎 誠。幽波紋の名はクレイジーダイヤモンド。射程距離は短いがパンチの速度は時速60キロなんてあくびが出るスピードじゃねえんだぜ?。ま幽波紋の説明なんてしてもあんたにゃ分からねえか」
「いってぇ……このくそガキ!なに言ってるかわかんねぇよ!」
「だから言ったろ?幽波紋の説明なんてしてもあんたにゃ分からねえかってよ。それより今あんた俺をその刀で殺そうとしたな?辺り所が悪けりゃ死んじまうってわかってるよなぁ?わかっててやるってことは殺す気だったってことだよなぁ?じゃあ…なにされても文句はねぇよなぁ!!」
我慢、歯止めがきかなくなった俺はとうとうキレた。まったく。つくづくベタな展開だぜ。
「ひ!なんだよてめえは!は、榛名!!こいつをつまみ出せ!!」
「イチニイマルマル。いまこの時を持ってこの俺、剣崎 誠はこの鎮守府に着任した。よっててめえにこの艦娘、ここの艦娘の主導権は無くなった。さぁてあんたはもう打つ手なんかねぇぜ?。あとはてめえを完膚なきまでにひねり潰すだけだな」
「お、おいこら待て!お、俺は今腕に刀が刺さってる負傷者なんだぞ!そんな情けねぇ俺を直に痛めつけるって言うのかよ!」
はぁ……。
「あ?刀は自業自得だろうが」
「わ、分かった!あ、謝るし金だっていくらでもやる!。」
「……」
俺は無言で殺気をむき出しにしデブ提督に歩みよる。歩みよるとデブ提督は刀が刺さってない方の腕と手を必死に動かし後ろへ下がる。
「お、おいまさか自業自得とは言えこんな怪我人を、ましてお前の上官をぶちのめすなんてそんなこたしねぇよなぁ~。それは男としても上下関係としてもすることじゃあねぇよなぁ!」
「男としても上下関係としてもだぁ?今その刀で武器も持たない俺を殺そうとしたくせによく言うぜ。だがお前の言うことも一理ある。確かに自業自得とは言え上官しかも怪我人をぶちのめすなんて後味の悪いことだ。とっても男らしくねぇことだしあとあと面倒くさくなることだ。心が痛むことだし面倒うだ」
「そうだろうぉ~こんな上官である俺をぶちのめしたら嫌ぁ~な気分がずーと残るぞぉ?あとあとあと面倒なことになるぞぉ~?」
「だと思ってよ。お前を既に治しといた」
俺がそういうとデブ提督はえ?となんどもいいながら刀が刺さってたであろう腕をみたり振り回したりする。
「平気だろ?動くだろ?いたくねぇだろ?刺さってた部分はすっかり治っただろ」
「何故だ!?何故治ってる!?まぁいい今度こそお前を殺して…」
「そう…一旦お前を治せばよぉこれで全然卑怯じゃあねぇ訳だなぁ!!」
そう。俺はクレイジーダイヤモンドの能力で刀を抜き怪我を治した。もちろんデブ提督はそこに転がってる刀を手に取り俺に切りかかってくる訳だが。
「馬鹿が!どうやったかしらねぇが武器ももたねぇただのくそガキがこの俺をぶちのめs」
「ドラァ!!」
バリン!
俺はクレイジーダイヤモンドで降りかかる火の粉を払うように切りかかってくる刀を根元から殴って折る。
「っな!!」
「ドララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララ!!!!」
クレイジーダイヤモンドのラッシュを食らったデブ提督はあぶぎぁー!と変な断末魔を上げながら背後にあった窓ガラスを突き破り外へと吹っ飛びゴロゴロと転がっていく。ありゃしばらく目は覚まさないな。あとで怪我治して憲兵さんに突き出しとくか。当然窓ガラスは割れたがクレイジーダイヤモンドで治す。
「ふぅ……はぁ……すげぇ爽やかな気分だぜ!新しいパンツを履いたばかりの正月元旦の朝のようによぉ!」
俺は深呼吸をしジョジョ四部の名言をいったあと後ろで腰を抜かしておびえている榛名に手を差し出した。
「ほら大丈夫か?」
「え?…あ、はい」
榛名は俺の手を取り立ち上がる。俺は怯えきった顔で立ち上がる榛名にたいして笑顔で接する。
「人、提督は怖いか?」
「……」
榛名は黙る。まぁ当然だろう。つかあの女神どうしてこうなるまで気づかなかったんだよ。
「一つ言っとくが人間、提督が誰しも皆あんなんじゃねぇからな。これだけは覚えとけ」
と俺はちょっと名言っぽく言ってみる。あ、別にふざけて言ってる訳じゃないからね?。
「…嘘です……」
「ん?」
「そんなの嘘です……ここに来た提督は皆暴力を振るい出撃のした時大破しても進ませました。結果数人の艦娘が轟沈したりしましたしそれでもたかが道具、兵器が少し減った所で問題ないといってことを済ませました。暴力、性的な行為、罵倒。私達艦娘はあなた達人間、提督が怖いんです」
「嘘じゃねぇよ。俺まだ中3だし難しいことはわかんねぇ。けどなんども言うが人間皆が悪いやつじゃない。俺は少なくとも悪いやつじゃないぜ?だから信じろ。つか命令だ…俺を信じろ、そして今までつらかったことやられたこと全部吐き出せ。全部俺が受け止めてやるし聞いてやるから。だから信じろ」
俺が笑顔で言うと榛名は今にもなきそうな顔で言う。
「本当に信じても……いいんですね?」
「くどいぜ?信じろ」
榛名はとうとう大泣きし俺に抱きついてくる。その後泣きじゃくりながらも今の今までつらかったこと苦しかったことやられたことなんかを全て俺に吐き出した。俺はそんな榛名の頭を優しくなでながら黙って全て受け止めた。
と艦これ世界の生活改め、提督生活が始まるのだが最初からブラック鎮守府生活とはなんともただの中3にこんな重いことやる羽目になったわけだ。つうことで……
To Be Continued…
神話とか神に女神ゼウスなんていないよな。ゼウスの設定はなんとなく思いついたから書いてみた。